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広報誌「厚生労働」

<身近な危険 食中毒>

細菌:サルモネラ属菌・その他の細菌性食中毒

家庭での食中毒を防ぐには、食材の取り扱いや調理の仕方など、ちょっとした心がけが大切です。今回は、サルモネラ属菌やその他の細菌性食中毒による食中毒の予防方法を取り上げます。


解答は、こちら [354KB](リンク先の右下をご覧ください)



調理時のちょっとした心がけが安心につながる

人や調理器具を介した二次汚染にも注意

 サルモネラ属菌は、鶏・豚・牛といった動物の腸管や、河川、湖、下水道などに広く生息しています。乾燥に強いことが特徴の一つです。サルモネラ属菌は2,000種類以上の血清型に細分されており、チフス性疾患を起こすチフス菌やパラチフス菌もサルモネラ属菌に含まれます。
 ここではヒトに胃腸炎症状を引き起こす、一般的なサルモネラ食中毒についてご紹介します。サルモネラ属菌に汚染された食品を食べると、半日から2日間程度で、激しい腹痛や下痢、発熱、嘔吐などの症状が現れます。わずかな量でも食中毒になるケースもあるので、注意しましょう。また、症状がなくなっても、長期間にわたって体内に サルモネラ属菌を保菌してしまうことも。
 これまで、卵やその加工品、食肉、うなぎ、すっぽん、いか乾製品などさまざまな食品での発生報告があります。また、サルモネラ属菌を保菌した人や調理器具を介して、二次汚染が発生するケースもあります。
 食中毒を防ぐには、肉・卵は75℃以上で1分以上、十分に加熱し、卵の生食をする際は賞味期限内の卵のみにしましょう。さらに、食品を低温保存することも予防に有効です。また、調理する際は、必ず手洗いをし、調理器具はよく洗浄し、熱湯などで消毒します。動物を介して食品を汚染する場合もあるため、日頃から、ネズミやゴキブリなどを発生させないように心がけましょう。

セレウス菌の食中毒は嘔吐型と下痢型の2種類に分けられる

 セレウス菌も、土壌など、自然界に広く生息する細菌です。熱に強い芽胞をつくって毒素を産出し、この毒素が「嘔吐型」と「下痢型」の2種類の食中毒を引き起こします。
 嘔吐型の潜伏期間は30分〜6時間で、吐き気や嘔吐をもたらし、下痢型の潜伏期間は8〜16時間で、下痢や腹痛を招きます。チャーハンなどの焼飯類、焼きそば、スパゲティなどの麺類やその他さまざまな食品が原因となります。
 予防のため、調理するときは、十分に加熱しましょう。また、室温に放置せず、小分けにして速やかに低温保存(8℃以下)にするか、65℃以上で保存し、保存期間をなるべく短くするのがポイントです。

腸炎ビブリオは魚介類が原因となるケースが多い

 腸炎ビブリオは海に生息しています。魚介類が原因食品となることが多く、8〜24時間の潜伏期の後、腹痛や水溶性下痢などの症状を呈します。ほかの細菌と比較して、増殖スピードが速いという特徴がありますが、真水、酸、熱に弱く、低温ではあまり増殖しません。
 魚介類は真水でよく洗うこと、短時間でも冷蔵庫で保存し、菌の増殖を抑えることなどが予防に有効です。


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