労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名  北海道・北海道教育委員会 
事件番号  北海道労委平成20年(不)第10号 
申立人  北海道教職員組合、X2 
被申立人  北海道、北海道教育委員会 
命令年月日  平成23年6月24日 
命令区分  一部救済 
重要度   
事件概要   被申立人北海道教育委員会は、平成20年2月28日、申立人北海道教職員組合が実施したストライキに参加したことを理由に申立人X2を含む組合員らに対し、一律に戒告処分を行った。本件は、X2に対する当該戒告処分は不当労働行為であるとして、救済申立てがあった事件である(X2は地公法57条に規定する単純な労務に雇用される一般職に属する地方公務員(単労職員)であり、不当労働行為の救済に関し労組法の規定が適用される。)。
 北海道労委は、被申立人北海道に対し、(1) X2に対する戒告処分をなかったものとして取り扱うこと、(2) X2に対して戒告処分を行うことによる組合運営への支配介入の禁止を命じ、北海道教育委員会に対する申立てを却下した。  
命令主文  1 被申立人北海道は、申立人X2になした平成20年2月28日付け戒告をなかったものとして取り扱わなければならない。
2 被申立人北海道は、平成20年2月28日付け戒告を申立人X2になすことにより、申立人北海道教職員組合の運営に支配介入してはならない。
3 申立人北海道教職員組合及び申立人X2の被申立人北海道教育委員会に対する申立てを却下する。 
判断の要旨  1 被申立人北海道及び被申立人北海道教育委員会は、被申立人適格を有するか。
  北海道は、法律上独立した権利義務の主体であり、申立人組合及び申立人X2との関係において、労組法上、使用者性を有し、被申立人適格を有する。北海道教育委員会は、その所掌事務に関し知事から独立した権限を有するが、北海道の構成部分としての権限であって、独立した権利義務主体に当たるとする根拠とはならず、被申立人適格を有さない。したがって、北海道教育委員会に対する申立ては却下するのが相当である。
2 本件処分は、労組法7条1号又は同条3号の不当労働行為に当たるか。
(1)労組法7条1号について
 X2の本件ストライキへの参加行為の正当性は、本件ストライキの正当性に依拠しているというべきところ、本件ストライキの正当性は同人の参加行為のみならず、組合員の大部分を占める非現業組合員の参加行為を含む争議行為全体との関連において判断しなければならない。しかし、X2を除く本件ストライキの参加者は、その労働関係について労組法の適用を受けない職員であって、当委員会ではそのような者の参加行為についての審査は困難であることから、本件参加行為についての正当性をそれ自体として判断することは適切ではないと思料する。
(2)労組法7条3号について
 X2に対する本件処分は、本件ストライキ及び同人のそれへの参加行為の背景及び目的、参加態様、同人の職務内容、当該参加行為による職務遂行への影響、処分を受けることによる不利益の程度を個別に考慮して相当な範囲内で行われたと見ることはできないのであって、組合員に組合活動に参加することに萎縮的効果をもたらす均衡を欠く過重な処分であるといわざるを得ない。
 そうすると、本件処分は、組合としての団結を阻害し、組合の弱体化をもたらす行為に当たるものと判断される。そして、本件処分が当該参加行為に藉口して組合の弱体化を図ろうとして課されたものではないというべき特段の事情も認められない。
 以上によれば、本件処分はX2の本件ストライキへの参加行為に藉口して行った過重な処分であって、組合の運営に対する支配介入に該当するものというべきである。  
掲載文献   

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顛末情報
事件番号/行訴番号 命令区分/判決区分 命令年月日/判決年月日
札幌地裁平成23年(行ウ)第32号 棄却 平成26年3月31日
札幌高裁平成26年(行コ)第3号 原判決取消 平成27年2月26日
最高裁平成27年(行ヒ)第254号 上告不受理 平成28年6月3日
最高裁平成27年(行ツ)第221号 上告棄却 平成28年6月17日
 
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