概要情報
事件名 |
京都農業協同組合 |
事件番号 |
京都府労委平成16年(不)第7号 |
申立人 |
京都農業協同組合労働組合 京都府農業協同組合労働組合連合会 |
被申立人 |
京都農業協同組合 |
命令年月日 |
平成19年4月18日 |
命令区分 |
全部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
協同組合が、①他の協同組合との合併に伴う雇用・労働条件等に係る団体交渉に誠実に応じなかったこと、②合併前後に会長及び管理職らをして組合員に対し組合からの脱退を慫慂する等の言動を行ったこと、③労働組合事務所を退去させたことが不当労働行為であるとして争われた事件である。 京都府労委は、協同組合に対し、①合併に伴う雇用・労働条件等に係る誠実団交応諾、②労働組合事務所の貸与、③文書交付を命じた。 |
命令主文 |
1.被申立人は、次の事項について、説明資料を提供するなどして、誠実かつ速やかに申立人両名との団体交渉に応じなければならない。 (1)京都丹後農業協同組合と京都農業協同組合との合併に伴う雇用・労働条件に関する事項のうち、退職金の勤続年数の通算、「共済LA」の職員の給与体系などに関する事項 (2)平成16年11月9日付け「申し入れ」で京都丹後農業協同組合職員会に関して回答を求めた事項 2.被申立人は、申立人京都農業協同組合労働組合に対して労働組合事務所を貸与しなければならない。その際、平成17年3月24日の団体交渉における合意の経過も踏まえ、設置場所、面積など詳細な貸与条件を申立人京都農業協同組合労働組合と誠実に協議した上で、社会通念上合理的な取決めをしなければならない。 3.被申立人は、下記の内容を記載した文書を申立人両名に手交しなければならない。 記 この度、京都府労働委員会から、次の行為が不当労働行為であると認定されました。事態を重く受け止め、今後このような行為を繰り返さないことを誓約します。
(1)京都丹後農業協同組合と京都農業協同組合との合併の際、「合併に伴う雇用・労働条件を中心とした事項」及び平成16年11月9日付け「申し入れ」で京都丹後農業協同組合職員会に関して回答を求めた事項について、誠実に団体交渉に応じなかったこと。 (2)平成16年中、京都丹後農業協同組合の多数の管理職が京都丹後農業協同組合職員会の結成及び加入勧誘行為等を行ったこと、平成17年3月21日、同組合の管理職が京都丹後農業協同組合労働組合の委員長、書記長を含む労働組合役員3人の名前を挙げて人事異動の内示を後回しにしたり、京都農業協同組合の会長が職員説明会で労働組合を敵視する発言を行ったこと、同労働組合の書記長に対して、不利益な人事配転を暗に示唆して、労働組合からの脱退等の圧力をかけたこと、平成17年3月から4月にかけて、京都丹後農業協同組合及び京都農業協同組合の管理職が労働組合員に対して、組織的に脱退勧奨を行ったことなど。 (3)旧大宮統括支店に入居していた労働組合事務所を、代替施設を提供することなく退去させたこと。 年 月 日 京都農業協同組合労働組合 執行委員長 X1 様 京都府農業協同組合労働労働組合連合会 中央執行委員長 X2 様 京都農業協同組合 代表理事理事長 Y |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集137集604頁 |