概要情報
事件名 |
日本サーキット工業 |
事件番号 |
愛知地労委昭和58年(不)第3号
愛知地労委昭和60年(不)第1号
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申立人 |
X1 |
被申立人 |
日本サーキット工業 株式会社 |
命令年月日 |
昭和61年12月12日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合活動家である申立人X1を、昭和57年度の賃上げ、夏季、年末各一時金及び昭和59年度の賃上げの各考課において、社内最低としたことが争われた事件で、上記の各考課におけるX1の考課率を一般従業員の平均考課率まで是正し、再計算のうえ差額の支払い(年5分加算)及び文書手交を命じ、陳謝文の掲示の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、昭和57年度の賃上げ、夏季一時金、年末一時金及び昭和59年度の賃上げの考 課における申立人の考課率を一般従業員の平均考課率まで是正し、是正前の考課率を基礎と して既に支払われた金員と考課率の是正に伴い支払うべき金員との差額及びこれにそれぞれ 申立ての翌日から支払いが完済した日までの期間について年5分を乗じた金額を、申立人に 支払わなければならない。 2 被申立人は、本命令書交付の日から7日以内に、申立人に下記の内容の文書を手交しなけ ればならない。 記 昭和57年度の賃上げ、夏季一時金、年末一時金及び昭和59年度の賃上げの考課において、 貴殿を社内最低としたことは労働組合法第7条第1号に該当する不当労働行為である旨、愛 知県地方労働委員会において認定されました。 よって、上記考課による支給額を是正し、それによって生じた差額金を支払い、今後貴 殿に対し、かかる行為のないようにいたします。 昭和 年 月 日 X1 殿 日本サーキット工業株式会社 代表取締役 Y1 3 申立人のその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1202 考課査定による差別
申立人X1の、賃上げ及び一時金の各考課を社内最低としたことは、当該考課について合理的な理由が認められないことからみて、X1の組合活動を嫌悪して行った不利益取扱いであるとされた例。
4415 賃金是正を命じた例
賃上げ、一時金の考課差別に対する救済として、一般従業員の平均考課率までの是正をもって相当とされた例。
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業種・規模 |
電気機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集80集556頁 |
評釈等情報 |
 
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