概要情報
事件名 |
東京光の家 |
事件番号 |
東京地労委昭和58年(不)第87号
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申立人 |
東京光の家職員労働組合 |
被申立人 |
社会福祉法人 東京光の家 |
命令年月日 |
昭和59年 4月17日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
組合が「主たる事務所の所在地」を法人の住所と同一に記載し、その記載を改めないことを理由として団交を拒否したことが争われた事件で、同理由による団交拒否の禁止、ポスト・ノーティス及び労委への命令の履行報告を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人社会福祉法人東京光の家は、申立人東京光の家職員労働組合が、その組合規約に同組合の「主たる事務所の所在地」を被申立人の住所と同地番に定めて記載していることを理由に、申立人組合の申し入れた団体交渉を拒否してはならない。 2 被申立人社会法人東京光の家は、本命令書受領後、一週間以内に、55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の白紙に、下記の内容を楷書で明瞭に墨書して、被申立人肩書地東京光の家の本館正面入口に10日間掲示しなければならない。 記 昭和 年 月 日 東京光の家職員労働組合 執行委員長 X1 殿 社会福祉法人東京光の家 理事長 Y1 当社会福祉法人東京光の家が、貴組合の規約に当法人の住所を貴組合の「主たる事務所の所在地」に定めて記載していることを理由に、貴組合の申し入れた団体交渉を拒否したことは、不当労働行為であると東京都地方労働委員会において認定されました。 今後このような行為を繰り返さないよう留意いたします。 (注、年月日は文書を掲示した日を記載すること。) 3 被申立人は、前項の命令を履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。 |
判定の要旨 |
2114 組合の不存在
組合が「主たる事務所の所在地」を法人の住所と同一に記載し、その記載を改めないことを理由に団交を拒否したことが不当労働行為とされた例。
4820 単一組織の支部・分会等
組合は法人の所有する土地の代表地番を盗用している架空の組合であるから、労組法5条2項2号の要件を具備しておらず、申立ては却下さるべきであるとの法人の主張につき、組合は法人に勤務する職員をもって構成されており、日常の組合活動の場も主として法人の職場内にあるとみられるから、組合が組合規約上の「主たる事務所の所在地」を法人の住所と同一場所に定めて記載することはなんら妨げなく、もとよりこれにより実体としての組合の存在が否定されるものではないとして、法人の主張を斥けた例。
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業種・規模 |
社会保険、社会福祉 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集75集343頁 |
評釈等情報 |
 
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