概要情報
事件名 |
オリエンタルモーター |
事件番号 |
千葉地労委昭和52年(不)第3号
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申立人 |
総評全国金属労働組合千葉地方本部オリエンタル支部 |
被申立人 |
オリエンタルモーター 株式会社 |
命令年月日 |
昭和56年 2月23日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
委員長ら10名に対して、本来の業務を取りあげ単純作業をさせるなどして、非組合員と仕事上の差別をしたことが争われた事件で、他の従業員と仕事上の差別取扱いをすることによる支配介入の禁止及びポスト・ノーティスを命じ、陳謝分の社内報への掲載については申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人会社は、申立人組合の組合員に対し他の従業員と仕事上の差別取扱いをして申立 人組合の運営に支配介入してはならない。 2 被申立人会社は、本命令書交付後1週間以内に下記文言を記載した文書を申立人組合の代 表者に交付するとともに、同文言を縦1m×横1.5mの白い木板いっぱいに楷書でわかりやすく 墨書して、被申立人会社豊四季事業所の正面わきの従業員の見やすい場所に2週間にわたっ て損傷することなく掲示しなければならない。 3 その余の申立は棄却する。 記 陳 謝 文 当会社は、貴組合の組合員であるX1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8及び X9並び元組合員X10の各位に対し、仕事上の差別取扱いをしてきましたが、今般、千葉県 地方労働委員会において、このことが労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労 働行為であると認定されました。当会社は、貴組合及び組合員に対しこのような不当労働行 為を行ったことについて深く陳謝するとともに今後このような不当労働行為を行わないこと を約束いたします。 昭和 年 月 日 オリエンタルモーター株式会社 代表取締役 Y1 総評全国金属労働組合千葉地方本部 オリエンタル支部 執行委員長 X4 殿 |
判定の要旨 |
1302 就業上の差別
勤務状況不良等を理由に委員長ら10名に対して、本来の業務を取りあげるなどしたことが、それにつき合理的理由がないことや会社職制の言動等からして、不当労働行為にあたるとされた例。
4301 労組法7条3号(支配介入、経費援助)の場合
退職者及び配転後異議を述べていない組合員4名については被救済利益がないとの会社主張が斥けられた例。
5201 継続する行為
分会執行委員X1ら5名に対する仕事上の差別取扱いに関する救済申立ては、本来の業務取りあげから1年以上経過しているが、その後も仕事上の差別取扱い意思は一貫して続いており、「継続する行為」に該当するとされた例。
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業種・規模 |
一般機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集69集163頁 |
評釈等情報 |
 
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