概要情報
事件名 |
東海旅客鉄道(訓告処分・掲示物撤去等) |
事件番号 |
最高裁平成22年(行ツ)第39号 最高裁平成22年(行ヒ)第38号 |
上告人兼申立人 |
東海旅客鉄道株式会社 |
被上告人兼相手方 |
国 |
被上告人兼相手方補助参加人 |
ジェイアール東海労働組合 |
被上告人兼相手方補助参加人 |
ジェイアール東海労働組合新幹線関西地方本部大阪第二運輸所分会 |
判決年月日 |
平成22年3月16日 |
判決区分 |
上告棄却・上告不受理 |
重要度 |
重要命令に係る判決 |
事件概要 |
会社が、①分会の掲示板から掲示物を撤去したこと、②防犯用カメラの角度を変えたとして分会長を訓告に付したこと等が不当労働行為であるとして争われた事件である。
初審大阪府労委は、会社に対し、①分会長に対する訓告がなかったものとしての取扱い及び同訓告を理由とする一時金減額分の支払、②分会長に対する訓告及び掲示物撤去に関する文書手交を命じ、その余の請求を棄却したところ、中労委は、初審命令主文のうち、51点の掲示物撤去につき文書手交を命じた部分を、47点の掲示物撤去につき文書手交を命ずることに変更し、その余の組合及び会社の再審査申立てを棄却した。
会社は、これを不服として東京地裁に行政訴訟を提起したところ、同地裁は、中労委命令のうち、分会長に対する訓告に係る救済部分及び3点の掲示物の撤去に関する文書手交を命じた部分を取り消し、その余の請求を棄却した。 中労委及び会社は、これを不服として東京高裁に控訴提起をしたところ、同高裁は控訴を棄却した。
会社は、これを不服として、上告提起及び上告受理申立てを行った。
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判決主文 |
1 本件上告を棄却する。
2 本件を上告審として受理しない。
3 上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。
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判決の要旨 |
1 民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは、民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告理由は、違憲をいうが、その実質は単なる法令違反をいうもの又はその前提を欠くものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
2 本件上告受理の申立ての理由によれば、本件は、民訴法第318条1項により受理すべきものとは認められない。
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