概要情報
事件名 |
東海旅客鉄道(中津川運輸区脱退勧奨) |
事件番号 |
東京高裁平成17年(行コ)第615号
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控訴人 |
東海旅客鉄道株式会社 |
被控訴人 |
中央労働委員会 |
被控訴人補助参加人 |
ジェイアール東海労働組合 |
判決年月日 |
平成18年 6月29日 |
判決区分 |
控訴の棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、控訴人会社の首席助役が、被控訴人補助参加人組合の組合員に対して行った発言が脱退勧奨の不当労働行為であるとして争われた事件である。 初審、再審査ともに、被申立人であった控訴人の不当労働行為を認め、救済命令を発したため、控訴人が行政訴訟を提起したが、原審東京地裁は、請求を棄却した。これを不服として控訴人は東京高裁に控訴した。 同高裁はこれを棄却した。 |
判決主文 |
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用及び補助参加によって生じた費用は控訴人の負担とする。 |
判決の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
控訴人が不当労度行為を否定する証拠として提出した、控訴人補助参加人組合の元組合員X1の陳述書については、その要旨には、たしかに控訴人会社の主張に沿う内容が記載されているが、X1は組合脱退後に昇進試験に合格し、希望の業務に勤務する等控訴人会社と協力的な立場にあり、原審が「X1の平成16年8月19日付け陳述書には、X1ノートの内容(控訴人補助参加人組合の分会長ら地労委プロのメンバーのX1に対する指示の下にX1の補助参加人組合の本件初審申立書の主張内容に沿うよう事実を曲げて作成したものであり、控訴人会社首席助役の発言内容などは事実に反している)の真実性自体には何ら触れられていない。」とした上、X1念書の実質的証拠力がないとする控訴人会社の主張は採用できないとしたことから、その提出の経緯から見ても、平成17年1月13日付け陳述書は措信できないものというべきであり、したがって、X1の陳述書の内容が真実であるとの前提でなされた控訴人会社の主張も採用することができず、本件控訴には理由がないから、これを棄却するとされた例。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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