概要情報
事件名 |
大手前高等(中)学校 |
事件番号 |
最高裁平成 8年(行ツ)第82号
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上告人 |
学校法人倉田学園 |
被上告人 |
香川県地方労働委員会 |
被上告人参加人 |
香川県大手前高等(中)学校教職員組合 |
判決年月日 |
平成 9年 2月13日 |
判決区分 |
上告の棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、始業時刻前の職員室における組合のビラ配布を理由に前執行委員長を訓告及び戒告処分に付したこと、組合掲示板の設置等に関する団交を拒否したこと等が不当労働行為であるとして争われた事件である。 香川地労委は、<1>前執行委員長X1に対する無許可ビラ配布を理由とした訓告及び戒告処分の撤回、<2>執行委員長X2に対する学級担任の復帰、<3>組合員X3に対する退職を勧奨することによる支配介入の禁止を命じたところ、学園はこれを不服として行訴を 提起した。 第一審高松地裁が、地労委の救済命令を支持して、学園の請求を棄却したため、学園が高松高裁に控訴したところ、同高裁は学園の控訴を認容し、地裁判決を取り消したため、香川地労委が上告したところ、最高裁は原判決を破棄し、組合員X3に対する退職勧奨に関する部分のみ高松高裁に差し戻した。高松高裁は、同部分について同地労委の救済命令を支持し、学園の控訴を棄却したため、学園が上告したが、最高裁もこれを棄却した。 |
判決主文 |
本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 |
判決の要旨 |
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
Y1理事長の組合員X3に対して4回にわたって行われた退職勧奨は、学園から組合員X3を排除して組合の運営に支配介入しようとするもので、労組法7条3号の不当労働行為に当たる。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集32集92頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1998年7月1日 737号 26頁 
中央労働時報 1997年11月10日 929号 37頁 
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