概要情報
事件名 |
ネスレ日本・日高乳業 |
事件番号 |
最高裁平成 4年(行ツ)第119号
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上告人 |
北海道地方労働委員会 |
上告人参加人 |
ネッスル日本労働組合 |
被上告人 |
ネスレ日本 株式会社 |
被上告人 |
日高乳業 株式会社 |
判決年月日 |
平成 7年 2月23日 |
判決区分 |
上告の却下 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、事実上ネスレ日本(旧ネッスル)の一工場として経営されていた日高乳業が、(1)ネッスル日本労働組合日高支部(以下「日高支部」という。)からの組合費控除等に関する団交申し入れに対し、社内には同一名称の他の組合支部しか存在しないとして拒否したこと、(2)日高支部所属組合員の意に反して組合費を控除し、その返還にも応じなかったこと、(3)管理職らを利用して同組合本部役員を誹謗したことなどをめぐって争われた事件である。 北海道地労委は、(1)組合費控除等に関する団交に誠意をもって応ずること、(2)支部所属組合員の組合費控除の禁止、既控除相当額の支部への支払い(年5分加算)、(3)支配介入の禁止、(4)ポスト・ノーティスを命じたところ、ネスレ日本及び日高乳業はこれを不服として行政訴訟を提起した。 第一審札幌地裁は、日高支部は組合員が一人も存在しなくなり自然消滅しているとして、地労委の救済命令中(1)同支部に係る団体交渉の応諾、組合費控除の禁止、支配介入の禁止、同支部を名宛人とした陳謝文の掲示及びネッスル日本労組を名宛人として掲示場所を日高乳業日高工場とする陳謝文の掲示等を命じた部分は、訴えの利益を欠くからとして却下し、その他については両会社の請求を棄却し、かつ(2)日高支部の補助参加申立てを却下したため、(1)に関して両会社が、(2)に関して日高支部がそれぞれ控訴をしたが、札幌高裁は、一審判決の(1)、(2)とも維持して労使双方の控除を棄却したため、さらに労(委)使双方が上告したものである。(本件は(1)に関して地労委(補助参加人ネッスル日本労組)・日高支部が、(2)に関して日高支部がそれぞれ上告したもの) 最高裁は各上告を却下した。 |
判決主文 |
本件上告を却下する。 上告費用は上告人らの負担とする。 |
判決の要旨 |
6110 出訴期間
組合員が一人もいなくなった組合日高支部の補助参加申立を却下した第一審及び原審の判決については、本来補助参加の許否の裁判は決定でなすところ、本来の手続きより慎重な手続きである終局判決によって判断を示したものであり、これによって当事者に不利益を与えるような事情は認められないのであるから、この点だけをもって原判決を破棄すべきものとはいえず、また、不服申立ての形式、不服申立期間についても判決という形式に応じたものであって適法というべきであるから、結局、本件上告は原裁判の法令違反を主張するものにすぎず、適法な上告理由には当たらないとして却下された例
6140 訴の利益
北海道地労委及び組合の上告は、控訴審において全部勝訴の判決を得ており、上告の利益がないとして却下された例
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業種・規模 |
飲料・たばこ・飼料製造業 |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集30集110頁 |
評釈等情報 |
判例時報 1524号 134頁 
労働判例 671号 12頁 
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