概要情報
事件名 |
シェル石油 |
事件番号 |
最高裁昭和56年(行ツ)第149号
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上告人 |
中央労働委員会 |
上告人参加人 |
全石油シェル労働組合 |
被上告人 |
シェル石油 株式会社 |
判決年月日 |
昭和59年11月26日 |
判決区分 |
上告の棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
会社が主催した油槽所長代行者会議後の夕食の席上、代行者らが組合問題について話合いを行い、「組合の現行体制正常化のため執行部と対決していくこと」等を確認し、この確認事項を会議で司会をつとめたY1油槽所長が、会社に文書報告したことが不当労働行為にあたるとして争われた事件である。初審地労委(東京昭47(不)101号、49・12・3)は、かかる会社の行為は不当労働行為に当たるとして、ポスト・ノーティスを命じ、中労委(昭49(不再)55号、52・5・6)は、初審命令を支持して会社の再審査申立てを棄却した。会社がこの命令の取消しを求めて行政訴訟を提起したところ、東京地裁(昭52(行ウ)281号、54・2・28判決)は、代行者らの執行部批判の話合い、確認は会議終了後の夕食の席における代行者らの自発的意思によるもので、これを会社の支配介入ということはできないとして、中労委の命令を取り消した。これを不服として中労委及び参加人組合が控訴したが、東京高裁(昭54(行コ)15 ・18号、56・5・27判決)は、控訴を棄却した。さらに最高裁も中労委の上告を棄却した。 |
判決主文 |
本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 |
判決の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
3410 職制上の地位にある者の言動
原審の認定判断は正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。
6344 支配介入に関する不当労働行為の成否の判断の誤り
原審の認定判断は正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。
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業種・規模 |
石油製品・石炭製品製造業 |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集19集309頁 |
評釈等情報 |
労働判例 442号 16頁 
労働経済判例速報 1209号 11頁 
季刊労働法 新谷 真人 135号 202頁 
労働経済判例速報 山口 浩一郎 1220号 16頁 
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