労働委員会関係裁判例データベース

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概要情報
事件名  旭ダイヤモンド工業 
事件番号  横浜地裁昭和51年(行ウ)第6号 
原告  旭ダイヤモンド工業 株式会社 
被告  神奈川県地方労働委員会 
被告参加人  旭ダイヤモンド三重工場労働組合 
被告参加人  総評全国金属労働組合神奈川地方本部 
被告参加人  総評全国金属労働組合神奈川地方本部旭ダイヤモンド支 部 
判決年月日  昭和55年 5月30日 
判決区分  救済命令の一部取消し 
重要度   
事件概要  年休をストと同様に賃金カットの取扱いとすることおよび団交時の退 出妨害外4件に対する停職処分等をめぐる事件で、地労委の全部救済命令(51・ 3・19)を不服として、会社側から行訴が 提起されていたが、地裁は、命令の一部を取消し、その余の請求を棄却した。 
判決主文  1 参加人らを申立人、原告を被申立人とする神労委昭和49年 (不)第15号、神労委昭和50年(不)第 8号、同11号、同35号、同37号不当労働行為救済申立事件について、被告が昭和51年 3月19日付でした命令中、次の部分を取消す。
 1 主文第1項中、X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、X10、X11に関する部分
 2 主文第2項
 3 主文第3項(2)中、昭和51年 3月19日までに参加人各組合の組合員資格を喪失した者について差額相当額の支払を命じた部分
 4 主文第4項中、前記1ないし3に関する部分
 5 主文第5項中、X12に関する部分
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、原告と被告との間においては、原告に生じた費用の3分の2を原告の、その余を被告の各負担とし、参加によっ て生じた費用については、その3分の2を原告の、その余を参加人らの各負担とする。
判決の要旨  1204 スト・カット
組合員25名の不就労を全員スト扱いとして基本給全額をカットしたことには合理的理由がなく、これを不当労働行為とした労委 命令は相当である。

1400 制裁処分
団交時におけるX12の行為は正当な組合活動ではなく、3日間の停職処分は相当であり、これを不当労働行為とした救済命令は 取消しを免れない。

6342 不利益取扱いに関する不当労働行為の成否の判断の誤り
団交時におけるX12の行為は正当な組合活動ではなく、3日間の停職処分は相当であり、これを不当労働行為とした救済命令は 取消しを免れない。

2800 各種便宜供与の廃止・拒否
就業時間中の組合活動及びストの場合の賃金カット方式の変更は合理的理由がないうえ、従前の労使慣行、協約に違反して一方的 になされたもので不当労働行為というべきである。

6355 その他
組合員資格を喪失した者の不利益を除去しても、組合の利害侵害の回復に寄与するものはなく、組合員資格喪失者についての賃金 相当額を命じた部分の命令は取消しを免れない。

業種・規模  一般機械器具製造業 
掲載文献  労働委員会関係裁判例集16集531頁 
評釈等情報  最高裁判所民事判例集 40巻 4号  810頁 
労働判例  347号 22頁 
労働経済判例速報 1056号  3頁 
労働法律旬報 1012号 55頁 

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顛末情報
行訴番号/事件番号 判決区分/命令区分 判決年月日/命令年月日
神奈川地労委昭和 49年(不)第15号
神奈川地労委昭和50年(不)第8号
神奈川地労委昭和50年(不)第11号
神奈川地労委昭和50年(不)第35号
神奈川地労委昭和50年(不)第37号
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない)  昭和51年3月19日 決定 
東京高裁昭和55 年(行コ)第61号
東京高裁昭和55年(行コ)第62号
東京高裁昭和55年(行コ)第73号
一審判決の一部取消し  昭和58年2月28日 判決 
最高裁昭和58年 (行ツ)第79号 控訴審判決の一部破棄自判  昭和61年 6月10日 判決 
最高裁昭和58年 (行ツ)第78号 上告の棄却  昭和61年 6月10日 判決 
 
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