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第6章 保険料の納付方法、未納の理由等について
1.保険料の納付方法について
納付者のうち、平成7年度の国民年金の保険料を納付したことのある者について、その
納付方法をみると、「口座振替」が52.8%で最も高く、次いで「金融機関の窓口で振込」
の28.0%となっている。
納付者のうち、完納者の納付方法をみると、「口座振替」の割合が54.6%で最も高く、
次いで「金融機関の窓口で振込」が26.1%、以下「納付組織に納付」(10.4%)「市区町
村の窓口に出向いて納付」(5.6%)、「市区町村からの集金により納付」(2.4%)の順
となっている。
一方、一部納付者の納付方法をみると、「金融機関の窓口で振込」の割合が45.1%で最
も高く、「口座振替」は36.1%となっている。
保険料の納付方法

年齢階級別に保険料の納付方法をみると、どの年齢階級でも「口座振替」の割合が高い
。また、年齢が高くなるにつれ「金融機関の窓口で振込」の割合は低くなり、「納付組織
に納付」の割合が高くなる傾向がある。
年齢階級別保険料の納付方法(納付者総数)

年齢階級別保険料の納付方法(完納者)

年齢階級別保険料の納付方法(一部納付者)

また、都市規模別に保険料の納付方法をみると、大都市では、「口座振替」、「金融機
関の窓口で振込」の割合が高く、小都市・町村では、「納付組織に納付」、「市区町村の
窓口に出向いて納付」の割合も高くなっている。
都市規模別保険料の納付方法(納付者総数)

都市規模別保険料の納付方法(完納者)

都市規模別保険料の納付方法(一部納付者)

2.保険料の未納の理由
未納者における保険料の未納の理由をみると、最も主要な理由(主要回答)では、「保
険料が高く、経済的に払うのが困難」が55.4%と最も高く、次いで「国民年金をあてにし
ていない」(20.8%)、「うっかりして、忘れた」(3.6%)となっている。「国民年金
をあてにしていない」のさらに内訳をみると、「制度の将来が不安」の割合が最も高く、
13.7%となっている。
また、保険料の未納の理由を複数回答でみると、「保険料が高く、経済的に払うのが困
難」は63.8%と6割を超え、「国民年金をあてにしていない」は41.7%と4割を超えてい
る。
保険料の未納の理由

「国民年金をあてにしていない」の割合は、30〜34歳を山として年齢が高くなるにつれ
低くなり、40歳台後半からは急激に低下している。
「保険料が高く、経済的に困難」の割合は、25〜29歳を山として年齢が高くなるにつれ
緩やかに低下する傾向があり、代わって「後でまとめて払おうと思った」、「これから保
険料を払っても加入期間が少なく年金がもらえない」等の割合が年齢が高くなるにつれ上
昇している。
年齢階級別保険料の未納の理由(複数回答)

3.前納制度に関する周知度
国民年金保険料を一括して前払いすると保険料が割り引かれる(年利5.5%割引)が、
このことについての周知度は63.0%であり、納付者は68.4%、未納者は45.8%、免除者は
47.6%となっている。
前納制度に関する周知度

4.未納保険料の納付についての周知度
保険料を納め忘れた場合、過去2年間分までを遡って納付することができるが、このこ
とに関する周知度は43.8%であり、納付者は43.1%、未納者は46.0%、免除者は45.4%と
なっている。
未納保険料の納付についての周知度

5.未納保険料を納める意思
仮に保険料が未納となっている期間があった場合、その期間の保険料を納める意思につ
いて、意思が「ある」者は63.0%であり、納付者は68.6%、未納者は44.0%、免除者は47
.9%となっている。
未納保険料を納める意思

また、年齢階級別にみると、どの年齢階級においても60%前後が「ある」となっている
が、50歳台においては、意思が「ある」の割合が高く、50〜54歳が65.6%、55〜59歳が71
.3%となっている。
年齢階級別未納保険料を納める意思

保険料納付状況別、年齢階級別未納保険料を納める意思

6.保険料の便利な納め方
被保険者が考える便利な保険料の納付方法について、主要回答をみると、「今のままで
よい」が63.5%と最も多く、次いで「コンビニエンス・ストアなどで納付」が17.7%、「
郵便局の口座からの引き落とし」が6.3%、「国民健康保険料(税)などと同時納付」が5
.4%となっている。
保険料納付状況別にみると、納付者の71.5%が「今のままでよい」としているのに対し
、未納者は36.9%、免除者は41.9%と低くなっている。未納者及び免除者においては「コ
ンビニエンス・ストアなどで納付」の割合が高く、納付者が14.2%であるのに対し、未納
者は30.5%、免除者は26.3%となっている。
複数回答でみると、「今のままでよい」は70.2%、「コンビニエンス・ストアなどで納
付」が27.4%、「郵便局の口座からの引き落とし」が13.8%、「国民健康保険料(税)な
どと同時納付」が13.1%となっている。
保険料納付状況別にみると、納付者の78.0%が「今のままでよい」としているのに対し
、未納者及び免除者においては「コンビニエンス・ストアなどで納付」の割合が高く、未
納者は38.3%、免除者は35.4%となっている。
また、「国民健康保険料(税)などと同時納付」は、納付者13.1%、未納者12.6%、免
除者13.9%となっている。
保険料納付状況別保険料の便利な納め方(主要回答)

保険料納付状況別保険料の便利な納め方(複数回答)

年齢階級別にみると、年齢が高い世代ほど「今のままでよい」の割合が高く、年齢が若
い世代では「コンビニエンス・ストアなどで納付」の割合が高い傾向にある。
年齢階級別保険料納付状況別保険料の便利な納め方

都市規模別にみると、いずれも「今のままでよい」の割合が高いものの、大都市では「
コンビニエンス・ストアなどで納付」の割合が高く、小都市・町村では「国民健康保険料
(税)などと同時納付」の割合が高い。
都市規模別保険料納付状況別保険料の便利な納め方

7.将来の国民年金の保険料
国民年金の保険料は、今後受給者の増加に伴って、毎年次第に引き上げていく必要があ
り、平成6年度の財政再計算においては、年金の水準を維持するためには、高齢化が進む
20年後には保険料を平成6年度価格で月額2万2千円程度まで引き上げる必要があると見
込んでいるところである。
これに対し、「年金水準維持のため、保険料の引き上げは仕方ない」が40.1%で最も多
く、「年金水準を引き上げる必要があり、保険料を見込み以上に引き上げてもかまわない
」が4.5%、「年金水準を引き下げてでも、保険料はできるだけ引き上げないでほしい」
が34.6%、「その他」が15.0%となっている。
保険料納付状況別にみると、納付者は「年金水準維持のため、保険料の引き上げは仕方
ない」が多く、44.7%と半数近くを占めているのに対し、未納者及び免除者では、「年金
水準を引き下げてでも、保険料はできるだけ引き上げないでほしい」とする者の割合が高
い。
保険料納付状況別将来の国民年金の保険料に関する意識

年齢階級別にみると、年齢が高くなるにつれ、「年金水準維持のため、保険料の引き上
げは仕方ない」と考える者が多くなる傾向があり、25〜29歳及び30〜34歳においては、「
年金水準を引き下げてでも、保険料はできるだけ引き上げないでほしい」の割合が高い。
将来の国民年金の保険料に関する意識

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