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I 言語聴覚士法制定の目的

 脳卒中等による言語機能障害や先天的難聴等の聴覚障害を有する人々に対するリハビリテーションについては、近年の人口の高齢化、疾病構造の変化等に伴い、その必要性、重要性が高まってきています。
 これらのリハビリテーションの推進を図るためには、その従事者の確保及び資質の向上が喫緊の課題となっています。
 この法律は、このような現状を踏まえ、音声機能、言語機能及び聴覚に関するリハビリテーションを行う専門職として言語聴覚士の資格を定め、その資質の向上を図るとともにその業務が適正に運用されるよう規律し、もって医療の普及及び向上に寄与することを趣旨として制定したものです。


II 言語聴覚士の定義

 言語聴覚士とは、厚生大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある人々に対して、その機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者をいうものです。


III 受験資格について

 言語聴覚士の免許は、言語聴覚士国家試験に合格した者に与えられます。
 言語聴覚士国家試験(以下「試験」といいます。)の受験資格は、次の者に与えられます。

1 大学入学資格を有する者であって、文部大臣が指定した学校又は厚生大臣が指定した言語聴覚士養成所(以下「指定施設」という。)において3年以上の教科課程を修了した者(法第33条第1号)

2 学校教育法に基づく大学(短期大学を含む。)若しくは高等専門学校、旧大学令に基づく大学又は言語聴覚士施行規則(以下「規則」という。)第14条に定める学校等において2年(高等専門学校にあっては、5年)以上修業し、かつ、厚生大臣の指定する科目を修めた者で、指定施設において1年以上の教科課程を修了した者(法第33条第2号)

3 学校教育法に基づく大学(短期大学を含む。)若しくは高等専門学校、旧大学令に基づく大学又は規則第15条に定める学校等において1年(高等専門学校にあっては、4年)以上修業し、かつ、厚生大臣の指定する科目を修めた者で、指定施設において2年以上の教科課程を修了した者(法第33条第3号)

4 学校教育法に基づく大学(短期大学を除く。)において厚生大臣の指定する科目を修めて卒業した者又は法第33条第4号の厚生省令で定める者厚生大臣の指定した科目を修めて修了した者(法第33条第4号)

5 学校教育法に基づく大学(短期大学を除く。)を卒業した者で、指定施設において2年以上の教科課程を修了した者(法第33条第5号)

6 外国の法第2条に規定する業務に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国で言語聴覚士に係る厚生大臣の免許に相当する免許を受けた者で、厚生大臣が1〜5の者と同等以上の知識及び技能を有すると認定したもの(法第33条第6号)

7 受験資格の特例

ア 法施行(平成10年9月1日)の際、既に指定施設を卒業している者又は在学中で、法施行後に卒業した者(法附則第2条)

イ 法施行の際現に病院、診療所その他厚生省令で定める施設(以下「病院等」という。)において、適法に法第2条に規定する業務に携わっている者又はこれに準ずる者であって、次の条件を満たす者は15年3月31日までは試験を受けることができます。(法附則第3条)
(1)厚生大臣の指定する講習会の課程を修了していること
(2)法第2条に規定する業務を5年以上業として行っていること
 なお、法施行の際現に法第2条に規定する業務に携わっていることとは、平成10年9月1日に病院等で音声機能、言語機能又は聴覚に関するリハビリテーション業務を行う職に就いていればよく、当日現実に業務を行ったことまでは要求されていません。
 また、法第2条に規定する業務を5年以上業として行っていることとは、病院等で音声機能、言語機能又は聴覚に関するリハビリテーション業務についていた期間が5年以上であり、かつ、業務に従事していた時間が3,000時間以上であることが必要です。したがって、聴力検査のみを行っていた期間や補聴器の調整のみを行っていた期間は上記の期間には含まれません。
 さらに、平成10年4月1日までに採用され、上記の要件を満たす者は、平成15年春に行われる試験の受験資格が認められます。


言 語 聴 覚 士 の 資 格 要 件


別紙様式

証 明 書

本籍(国籍)             

氏 名                

年  月  日生


 私は、言語聴覚士法(以下「法」という。)附則第3条の趣旨が、これまで病院等の施設において適法に、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うこと(以下「言語聴覚士の業務」という。)を業として行ってきた者に、法施行後も継続して業務を行うことができるようにするために設けられた特例措置であることを理解し、上記の者が、本施設において昭和(平成)  年  月  日から昭和(平成)  年  月  日まで(  年  か月以上)言語聴覚士の業務を業として行っていたことを証明します。


 上記の期間において業務に従事した時間数 約   時間


平成  年  月  日

施設名                      

施設の種別                    

住 所                      

電話番号      (      )       

施設長の氏名                 印 

(記載上の注意)

1 この証明書は、言語聴覚士法(平成9年法律第132号)附則第3条の規定により言語聴覚士国家試験を受けようとする者が、言語聴覚士法施行規則(平成10年厚生省令第74号。以下「規則」という。)附則第3項第3号に規定する書類として受験願書に添えなければならないものであること。

2 用紙の大きさは、日本工業規格A4とすること。

3 施設の種別は、病院、診療所又は規則附則第4項第1号から第6号までに掲げる施設のうち該当するものの種別を記載すること。なお、上記以外の施設において業務に従事していた場合には、当該箇所には「その他」と記載し、当該施設の概要が分かる書類を添付すること。

4 証明は、受験者が音声機能、言語機能又は聴覚に関するリハビリテーション業務に従事していた施設の長が行うこと。
 なお、聴力検査のみを行っていた期間や補聴器の調整のみを行っていたものは含まれないこと。

5 音声機能、言語機能又は聴覚に関するリハビリテーション業務に従事していた施設が2か所以上にわたるときは証明書はそれぞれの施設ごとに作成すること。

6 施設長の氏名欄については、記名押印に代えて、署名することができる。


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