厚生労働省

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結果の概要

賃金の改定の実施状況

平成20年中に1人当たり平均賃金を引き上げる企業は74.0%(前年82.8%)、引き下げる企業は3.1%(同1.6%)、賃金の改定を実施しない企業は17.6%(同13.3%)となっており、前年に比べ、1人当たり平均賃金を引き下げる企業及び賃金の改定を実施しない企業の割合はそれぞれ1.5ポイント、4.3ポイントの上昇、1人当たり平均賃金を引き上げる企業の割合は8.8ポイントの低下となっている(第1表、付表1)。

第1表企業規模・産業、賃金の改定の実施状況・実施時期別企業割合
(単位%)
年、企業規模・産業 全企業 賃金の改定を実施又は予定している 実施
しない3)
未定4)
小計   改定の実施時期1)
1人当たり
平均賃金を
引き上げる
1人当たり
平均賃金を
引き下げる
1〜9月
のみ2)
10〜12月
のみ2)
1〜9月
及び
10〜12月2)
平成20年                  
100.0 77.1 74.0 3.1 73.2 2.0 1.9 17.6 5.3
5,000人以上 100.0 89.3 88.4 0.9 85.0 1.3 3.1 9.8 0.9
1,000〜4,999人 100.0 86.3 86.0 0.3 82.3 0.9 3.1 10.8 2.9
300〜999人 100.0 85.6 83.4 2.3 82.2 1.1 2.2 10.8 3.5
100〜299人 100.0 73.7 70.1 3.6 69.8 2.3 1.7 20.2 6.1
                   
鉱業,採石業,砂利採取業 100.0 72.7 72.7 - 63.6 - 9.1 27.3 -
建設業 100.0 94.0 94.0 - 93.3 0.3 0.3 0.8 5.2
製造業 100.0 90.8 87.7 3.1 85.1 4.6 1.1 6.7 2.5
電気・ガス・熱供給・水道業 100.0 88.6 86.1 2.4 88.6 - - 11.4 -
情報通信業 100.0 82.1 78.5 3.6 80.1 2.0 - 17.8 0.1
運輸業,郵便業 100.0 54.4 45.0 9.4 54.0 - 0.4 37.1 8.4
卸売業,小売業 100.0 73.8 72.1 1.8 70.8 0.1 2.9 22.5 3.7
金融業,保険業 100.0 80.0 79.4 0.6 71.9 7.8 0.3 17.9 2.1
不動産業,物品賃貸業 100.0 83.6 78.9 4.7 80.5 - 3.1 7.5 9.0
学術研究,専門・技術サービス業 100.0 87.0 87.0 - 74.0 - 13.0 - 13.0
宿泊業,飲食サービス業 100.0 64.4 63.4 0.9 59.3 1.7 3.3 24.3 11.3
生活関連サービス業,娯楽業 100.0 50.0 50.0 - 50.0 - - 26.6 23.5
教育,学習支援業 100.0 77.2 74.4 2.9 70.2 7.1 - 18.2 4.6
医療,福祉 100.0 72.0 70.7 1.3 70.6 0.9 0.5 25.4 2.6
サービス業(他に分類されないもの) 100.0 67.7 65.6 2.0 63.0 1.3 3.4 25.5 6.8
                   
平成19年                  
100.0 84.4 82.8 1.6 80.6 1.7 2.1 13.3 2.2
5,000人以上 100.0 90.6 88.5 2.0 87.1 1.7 1.7 9.4 -
1,000〜4,999人 100.0 87.0 85.9 1.2 83.5 0.9 2.6 11.3 1.7
300〜999人 100.0 89.0 87.8 1.2 80.2 4.7 4.1 9.4 1.6
100〜299人 100.0 82.7 80.9 1.8 80.3 0.8 1.5 14.8 2.5
                   
(参考)                  
平成20年                  
旧産業分類                  
鉱  業 100.0 72.7 72.7 - 63.6 - 9.1 27.3 -
建設業 100.0 94.0 94.0 - 93.3 0.3 0.3 0.8 5.2
製造業 100.0 90.8 87.7 3.1 85.1 4.6 1.1 6.7 2.5
電気・ガス・熱供給・水道業 100.0 88.6 86.1 2.4 88.6 - - 11.4 -
情報通信業 100.0 81.8 78.2 3.6 79.8 2.1 - 18.1 0.1
運輸業 100.0 54.4 45.0 9.4 54.0 - 0.4 37.1 8.4
卸売・小売業 100.0 73.3 71.5 1.8 70.3 0.2 2.8 22.7 4.0
金融・保険業 100.0 80.0 79.4 0.6 71.9 7.8 0.3 17.9 2.1
不動産業 100.0 84.6 77.3 7.3 80.2 - 4.4 3.7 11.7
飲食店,宿泊業 100.0 65.3 64.8 0.5 60.2 1.4 3.7 23.6 11.1
医療,福祉 100.0 72.0 70.7 1.3 70.6 0.9 0.5 25.4 2.6
教育,学習支援業 100.0 78.1 75.3 2.8 71.3 6.8 - 17.5 4.4
サービス業(他に分類されないもの) 100.0 68.3 67.1 1.2 63.4 0.8 4.1 21.0 10.6
                   
平成19年                  
旧産業分類                  
鉱  業 100.0 86.4 80.3 6.1 86.4 - - 6.8 6.8
建設業 100.0 82.6 77.0 5.6 78.4 - 4.1 17.4 -
製造業 100.0 92.4 92.0 0.4 90.5 0.2 1.8 6.3 1.2
電気・ガス・熱供給・水道業 100.0 97.3 97.3 - 97.3 - - 2.7 -
情報通信業 100.0 86.2 80.7 5.5 78.4 2.6 5.2 13.8 -
運輸業 100.0 55.4 55.4 - 52.7 - 2.8 34.4 10.2
卸売・小売業 100.0 93.2 93.0 0.2 87.4 3.9 1.9 5.0 1.7
金融・保険業 100.0 77.2 71.0 6.2 74.9 0.9 1.5 22.3 0.5
不動産業 100.0 78.0 78.0 - 70.8 - 7.2 20.0 2.0
飲食店,宿泊業 100.0 67.3 65.2 2.1 62.7 1.1 3.5 27.1 5.6
医療,福祉 100.0 72.0 68.9 3.1 67.8 3.1 1.0 21.9 6.2
教育,学習支援業 100.0 82.8 76.9 5.8 81.4 - 1.4 14.4 2.8
サービス業(他に分類されないもの) 100.0 80.5 76.9 3.6 76.9 3.6 - 19.1 0.4

:1)賃金の改定の実施時期は、改定後の賃金が給与計算に適用された時期をいう。

2)「1〜9月のみ」とは、1〜9月の間に賃金の改定を実施し、10〜12月の間に新たに賃金の改定を予定しない企業、「10〜12月のみ」とは、1〜9月の間に賃金の改定を実施せず、10〜12月の間に賃金の改定を予定する企業、「1〜9月及び10〜12月」とは、1〜9月の間に賃金の改定を実施し、更に10〜12月の間に賃金の改定を予定する企業である。

3)「実施しない」とは、1〜9月に賃金の改定を実施せず、10〜12月にも実施する予定がないとした企業である。

4)「未定」とは、1〜9月に賃金の改定を実施せず、10〜12月に実施するかどうかは「未定である」とした企業である。

5)日本標準産業分類の改定(平成19年11月)に伴い、平成20年調査は新旧それぞれの産業分類で表章している。

賃金の改定額及び改定率

(1)賃金の改定状況

平成20年中における賃金の改定状況(10〜12月実施予定を含む)について、常用労働者数による加重平均(以下、平均値についてはことわりのない限りは『加重平均』による)でみると、1人当たり平均賃金の改定額は4,417円(前年 4,367円)、改定率の平均は 1.7%(同 1.7%)となっている。改定額は昨年を上回り、改定率は昨年と同水準となっている。

そのうち、1人当たり平均賃金を引き上げる企業をみると、引上げ額は 5,262円(同 5,043円)、引上げ率の平均は 2.0%(同 2.0%)となっている。1人当たり平均賃金を引き下げる企業をみると、引下げ額は 3,498円(同 4,017円)、引下げ率の平均は 1.4%(同 4.4%)となっている。(第2表)

第2表1人当たり平均賃金の改定額及び改定率の推移
賃金の改定額(円) 賃金の改定率(%)
加重平均 単純平均 加重平均 単純平均
昭和44年 5,760 14.5
45 7,215 17.2
46 7,895 16.5
47 8,554 14.9
48 12,297 19.2
49 22,674 29.3
50 13,129 13.1
51 10,966 9.9
52 11,204 9.5
53 8,563 6.5
54 8,973 6.6
55 11,487 10,482 7.2 7.3
56 13,159 11,542 7.8 7.5
57 12,802 11,057 7.0 6.7
58 8,787 7,671 4.6 4.5
59 9,130 8,045 4.7 4.5
60 10,218 8,782 5.0 4.8
61 9,506 7,977 4.5 4.2
62 7,988 6,729 3.6 3.4
63 9,731 8,457 4.4 4.3
平成元年 12,085 10,676 5.3 5.3
14,199 13,096 6.0 6.1
14,394 13,247 5.9 6.0
12,939 11,756 5.1 5.2
9,711 8,604 3.7 3.6
7,948 6,962 3.0 3.0
7,206 6,370 2.7 2.6
7,245 6,462 2.7 2.6
7,224 6,414 2.6 2.6
10 6,079 4,867 2.3 2.0
11 4,591 3,525 1.7 1.5
12 4,177 3,065 1.5 1.2
13 4,163 3,194 1.5 1.2
14 3,167 1,831 1.1 0.7
15 3,064 2,204 1.0 0.8
16 3,751 2,624 1.3 1.1
17 3,904 3,385 1.4 1.3
18 4,341 3,547 1.6 1.4
19 4,367 4,094 1.7 1.6
20 4,417 3,570 1.7 1.5
         
<うち引上げ4)        
平成19年 5,043 4,901 2.0 2.0
20 5,262 4,719 2.0 2.0
<うち引下げ4)        
平成19年 -4,017 -4,761 -4.4 -4.7
20 -3,498 -3,357 -1.4 -1.3

:1)賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業及び賃金の改定を実施しない企業についての数値である。

2)1人当たり平均賃金の改定額及び改定率は、1か月当たりの1人平均所定内賃金の改定額、改定率である。

3)昭和44年の調査対象期間は4〜6月、昭和45〜49年は1〜9月、昭和50年以降は1〜12月である。

4)「うち引上げ」とは、賃金の改定により1人当たり平均賃金が増額した企業についてのみ、「うち引下げ」とは、賃金の改定により1人当たり平均賃金が減額した企業のみの数値である。

(2)企業規模別にみた賃金の改定状況

賃金の改定状況について、企業規模別にみると、1人当たり平均賃金の改定額では、5,000人以上は 5,087円(前年 4,881円)、1,000〜4,999人は 5,355円(同 4,238円)、300〜999人は 4,243円(同 4,403円)、100〜299人は 3,007円(同 4,053円)となっている。

改定率の平均は、5,000人以上は 1.6%(同 1.6%)、1,000〜4,999人は 1.9%(同 1.5%)、300〜999人は 1.7%(同 2.1%)、100〜299人は 1.3%(同 1.6%)となっている。(第3表)

第3表企業規模別1人当たり平均賃金の改定額及び改定率
年、企業規模 賃金の改定額(円) 賃金の改定率(%)
加重平均 単純平均 加重平均 単純平均
平成20年        
4,417 3,570 1.7 1.5
5,000人以上 5,087 5,165 1.6 1.7
1,000〜4,999人 5,355 4,918 1.9 1.8
300〜999人 4,243 3,929 1.7 1.6
100〜299人 3,007 3,314 1.3 1.4
         
平成19年        
4,367 4,094 1.7 1.6
5,000人以上 4,881 4,820 1.6 1.7
1,000〜4,999人 4,238 4,258 1.5 1.5
300〜999人 4,403 4,178 2.1 1.8
100〜299人 4,053 4,044 1.6 1.6

注:賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業及び賃金の改定を実施しない企業についての数値である。

(3)産業別にみた賃金の改定状況

賃金の改定状況について、産業別にみると、1人当たり平均賃金の改定額では、学術研究,専門・技術サービス業が7,350円で最も高く、次いで不動産業,物品賃貸業が 5,339円、建設業が 5,272円の順となっている。最も低いのは運輸業,郵便業で 2,689円であり、次いで医療,福祉が 2,708円、電気・ガス・熱供給・水道業が 2,836円の順となっている。

改定率の平均は、学術研究,専門・技術サービス業が 3.2%で最も高く、次いで製造業が 2.0%、不動産業,物品賃貸業が 1.9%の順となっている。最も低いのは運輸業,郵便業及び金融業,保険業でそれぞれ 0.9%となっており、次いで電気・ガス・熱供給・水道業が 1.0%の順となっている。(第4表)

第4表産業別1人当たり平均賃金の改定額及び改定率

年、産業 賃金の改定額(円) 賃金の改定率(%)
加重平均 単純平均 加重平均 単純平均
平成20年        
4,417 3,570 1.7 1.5
鉱業,採石業,砂利採取業 4,785 3,610 1.4 1.1
建設業 5,272 4,267 1.7 1.8
製造業 5,067 4,489 2.0 1.9
電気・ガス・熱供給・水道業 2,836 3,843 1.0 1.2
情報通信業 4,362 5,965 1.4 2.1
運輸業,郵便業 2,689 909 0.9 0.5
卸売業,小売業 4,637 3,085 1.7 1.4
金融業,保険業 2,959 4,814 0.9 1.7
不動産業,物品賃貸業 5,339 4,583 1.9 1.7
学術研究,専門・技術サービス業 7,350 6,274 3.2 2.9
宿泊業,飲食サービス業 4,191 3,466 1.7 1.5
生活関連サービス業,娯楽業 4,003 2,909 1.6 1.2
教育,学習支援業 4,616 3,869 1.6 1.4
医療,福祉 2,708 2,644 1.4 1.4
サービス業(他に分類されないもの) 3,346 2,742 1.5 1.2
         
(参考)        
平成20年        
旧産業分類        
鉱 業 4,785 3,610 1.4 1.1
建設業 5,272 4,267 1.7 1.8
製造業 5,067 4,489 2.0 1.9
電気・ガス・熱供給・水道業 2,836 3,843 1.0 1.2
情報通信業 4,351 5,949 1.4 2.0
運輸業 2,689 909 0.9 0.5
卸売・小売業 4,604 3,065 1.7 1.4
金融・保険業 2,959 4,814 0.9 1.7
不動産業 5,376 4,837 1.8 1.7
飲食店,宿泊業 4,335 3,610 1.8 1.6
医療,福祉 2,708 2,644 1.4 1.4
教育,学習支援業 4,771 3,994 1.7 1.5
サービス業(他に分類されないもの) 4,011 3,271 1.7 1.5
         
平成19年        
旧産業分類        
4,367 4,094 1.7 1.6
鉱業 7,026 5,749 2.0 1.6
建設業 4,640 4,325 1.3 1.2
製造業 5,068 4,471 1.8 1.6
電気・ガス・熱供給・水道業 2,895 5,005 1.0 1.7
情報通信業 5,562 4,765 1.7 1.5
運輸業 3,141 1,650 1.2 0.8
卸売・小売業 4,091 4,493 2.3 2.1
金融・保険業 3,167 3,980 1.0 1.1
不動産業 5,690 4,772 1.6 1.5
飲食店,宿泊業 3,216 2,954 1.5 1.1
医療,福祉 3,728 3,356 2.3 1.7
教育,学習支援業 3,627 3,566 1.5 1.3
サービス業(他に分類されないもの) 3,593 4,231 1.5 1.9

注:1)賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業及び賃金の改定を実施しない企業についての数値である。

2)日本標準産業分類の改定(平成19年11月)に伴い、平成20年調査は新旧それぞれの産業分類で表章している。

賃金の改定額の分布

1人当たり平均賃金の改定額の企業分布を改定額の階級別にみると、改定額が0円(賃金の改定を実施しない企業を含む)の企業が 20.9%(前年 14.5%)で 4,000〜4,999円が 13.9%(同 12.2%)、3,000〜3,999円及び5,000〜5,999円がそれぞれ 13.3%(同 18.9%及び13.0%)などとなっている(第1図、第5表)。

第1図1人当たり平均賃金の改定額の階級別企業分布

第1図 1人当たり平均賃金の改定額の階級別企業分布

注:賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業及び賃金の改定を実施しない企業についての構成比である。

第5表1人当たり平均賃金の改定額の階級別企業分布
(単位%)
賃金改定額階級 平成20年 平成19年
-5,000円以下 0.8 0.7
-4,999円-1円 1.2 0.3
0円 20.9 14.5
1円999円 2.5 2.0
1,000円1,999円 7.2 5.6
2,000円2,999円 9.6 9.5
3,000円3,999円 13.3 18.9
4,000円4,999円 13.9 12.2
5,000円5,999円 13.3 13.0
6,000円6,999円 5.6 7.3
7,000円7,999円 4.0 7.1
8,000円8,999円 2.7 2.3
9,000円9,999円 2.2 2.3
10,000円以上 2.8 4.3

注:賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業及び賃金の改定を実施しない企業についての構成比である。

賃金の改定の決定時期

賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業の割合は 76.3%(前年 83.4%)となっており、これらの企業について、賃金の改定の決定時期を月別にみると、4月が 33.9%(同 38.8%)と最も多く、次いで3月が 24.4%(同 23.0%)、5月が 14.4%(同 14.8%)の順となっている。

企業規模別にみると、5,000人以上及び1,000〜4,999人では3月、300〜999人及び100〜299人では4月が最も多くなっている。(第6表)

第6表企業規模、賃金の改定の決定時期別企業割合
(単位%)
年、企業規模 賃金の改定を実施
又は予定していて
額も決定している
企業2)3)
1〜
2月
3月 4月 5月 6月 7〜
9月
不明
上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬
平成20年                                    
〔76.3〕 100.0 4.0 24.4 4.7 11.1 8.7 33.9 18.5 7.6 7.8 14.4 6.8 2.9 4.8 13.8 8.5 0.8
5,000人以上 〔89.3〕 100.0 4.8 52.9 3.3 36.7 12.9 26.7 20.4 4.7 1.6 6.5 2.5 3.0 1.0 4.2 1.8 3.1
1,000〜4,999人 〔86.0〕 100.0 3.4 37.1 5.7 19.3 12.0 31.5 16.5 8.5 6.5 12.1 5.6 4.4 2.1 9.4 5.9 0.6
300〜999人 〔85.1〕 100.0 3.6 27.6 3.8 12.6 11.3 40.6 30.0 5.6 5.0 11.6 4.8 2.9 3.8 10.6 5.5 0.6
100〜299人 〔72.9〕 100.0 4.2 21.7 5.0 9.3 7.4 32.1 14.9 8.3 8.9 15.8 7.7 2.7 5.4 15.5 9.9 0.9
                                     
平成19年                                    
〔83.4〕 100.0 6.0 23.0 4.0 10.9 8.1 38.8 22.9 10.7 5.1 14.8 5.9 4.9 4.0 8.8 6.8 1.8
5,000人以上 〔90.6〕 100.0 1.6 57.4 1.1 37.9 18.5 19.4 9.5 6.2 3.6 7.7 2.7 3.0 2.0 8.0 2.6 3.4
1,000〜4,999人 〔86.1〕 100.0 4.6 35.2 4.6 14.7 15.9 36.0 24.3 6.3 5.4 10.3 2.9 4.6 2.8 6.6 3.9 3.5
300〜999人 〔87.1〕 100.0 9.4 24.8 6.0 8.8 10.0 33.9 16.2 10.9 6.8 15.9 8.3 1.5 6.1 6.8 4.6 4.5
100〜299人 〔81.9〕 100.0 5.1 20.8 3.4 10.8 6.6 40.9 25.2 11.1 4.6 14.9 5.4 6.1 3.4 9.7 7.8 0.7

注:1)決定時期は、賃金の改定が妥結、決定した時期による。

2)〕内は、全企業に占める賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業の割合である。

3)賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業の中には、複数年協定等を結んでいること等により、賃金の改定について話し合いを行わなかった企業等も含まれる。

定期昇給の実施状況

(1)定期昇給制度の有無及び実施状況

賃金の改定を実施又は予定している企業及び賃金の改定を実施しない企業について、管理職の定期昇給(以下「定昇」という。)制度の有無をみると、「定昇制度あり」の企業が 67.4%(前年 61.3%)、「定昇制度なし」の企業が 32.6%(同 36.8%)となっている。「定昇制度あり」の企業の定昇の実施状況をみると、「定昇を行った・行う」企業が 55.7%(同 54.4%)、「定昇を行わなかった・行わない」企業が 10.6%(同 6.9%)となっている。

一方、一般職では、「定昇制度あり」の企業が 75.6%(同 72.2%)、「定昇制度なし」の企業が 24.4%(同 25.9%)となっている。「定昇制度あり」の企業の定昇の実施状況をみると、「定昇を行った・行う」企業が 65.8%(同 65.3%)、「定昇を行わなかった・行わない」企業が 9.1%(同 6.8%)となっている。

企業規模別にみると、「定昇制度あり」の企業の割合が最も高いのは、管理職、一般職ともに300〜999人、「定昇を行わなかった・行わない」とする企業の割合が最も高いのは、管理職、一般職ともに100〜299人となっている。(第7表)

第7表企業規模・産業、定期昇給制度の有無、定期昇給の実施状況別企業割合
年、企業規模・産業 賃金の改定を実施
又は予定している
企業及び賃金の
改定を実施しない
企業注)
管理職 一般職
定昇
制度
あり
  定昇
制度
なし
定昇
制度
あり
  定昇
制度
なし
定昇の実施状況 定昇の実施状況
行った
・行う
行わなかった
・行わない
延期
した
行った
・行う
行わなかった
・行わない
延期
した
                         
平成20年                        
〔94.7〕 100.0 67.4 55.7 10.6 1.0 32.6 75.6 65.8 9.1 0.8 24.4
5,000人以上 〔99.1〕 100.0 47.9 43.1 4.8 - 52.1 73.2 68.3 4.1 0.8 26.8
1,000〜4,999人 〔97.1〕 100.0 66.3 63.3 3.0 - 33.7 79.4 76.9 2.5 - 20.6
300〜999人 〔96.5〕 100.0 68.1 59.8 7.7 0.6 31.9 83.0 76.0 6.5 0.6 17.0
100〜299人 〔93.9〕 100.0 67.5 54.1 12.2 1.2 32.5 73.2 61.8 10.5 0.9 26.8
                         
鉱業,採石業,砂利採取業 〔100.0〕 100.0 54.5 36.4 18.2 - 45.5 72.7 54.5 18.2 - 27.3
建設業 〔94.8〕 100.0 65.4 55.9 9.5 - 34.6 71.9 71.1 0.8 - 28.1
製造業 〔97.5〕 100.0 69.9 65.0 4.8 - 30.1 80.5 77.6 2.8 0.0 19.5
電気・ガス・熱供給・水道業 〔100.0〕 100.0 58.2 58.2 - - 41.8 80.1 78.7 1.4 - 19.9
情報通信業 〔99.9〕 100.0 64.4 51.5 13.0 - 35.6 73.8 62.9 10.9 - 26.2
運輸業,郵便業 〔91.6〕 100.0 52.5 42.2 5.2 5.1 47.5 62.0 46.6 10.3 5.1 38.0
卸売業,小売業 〔96.3〕 100.0 70.9 53.0 17.4 0.6 29.1 77.5 63.3 13.6 0.6 22.5
金融業,保険業 〔97.9〕 100.0 75.6 61.8 13.7 - 24.4 76.5 64.5 12.0 - 23.5
不動産業,物品賃貸業 〔91.0〕 100.0 75.6 68.5 7.1 - 24.4 82.6 78.6 4.0 - 17.4
学術研究,専門・技術サービス業 〔87.0〕 100.0 74.3 74.3 - - 25.7 79.7 79.7 - - 20.3
宿泊業,飲食サービス業 〔88.7〕 100.0 61.0 45.3 14.4 1.2 39.0 67.2 56.6 10.4 0.1 32.8
生活関連サービス業,娯楽業 〔76.5〕 100.0 85.4 50.7 34.7 - 14.6 85.6 50.9 34.7 - 14.4
教育,学習支援業 〔95.4〕 100.0 70.3 58.3 10.6 1.4 29.7 74.5 65.3 7.8 1.4 25.5
医療,福祉 〔97.4〕 100.0 62.3 43.4 17.6 1.3 37.7 67.7 54.2 12.2 1.3 32.3
サービス業(他に分類されないもの) 〔93.2〕 100.0 68.4 50.3 15.9 2.2 31.6 76.8 58.3 18.5 - 23.2
                         
平成19年                        
〔97.8〕 100.0 61.3 54.4 6.9 0.1 36.8 72.2 65.3 6.8 0.1 25.9
5,000人以上 〔99.6〕 100.0 42.1 38.7 2.9 - 57.5 75.5 73.6 1.9 - 23.6
1,000〜4,999人 〔99.3〕 100.0 54.9 50.4 4.3 0.2 44.9 74.7 69.5 5.0 0.2 25.1
300〜999人 〔98.4〕 100.0 56.9 53.4 3.5 - 42.4 66.0 63.7 2.4 - 33.2
100〜299人 〔93.9〕 100.0 63.5 55.2 8.2 0.1 34.1 73.8 65.3 8.4 0.1 23.8

注: 〕内は、全企業に占める賃金の改定を実施又は予定している企業及び賃金の改定を実施しない企業の割合である。

(2)定期昇給の実施状況(管理職・一般職ともに定期昇給制度がある企業)

管理職・一般職ともに定昇制度がある企業の割合は 66.9%(前年 60.5%)となっている。

これらの企業について、定昇の実施状況をみると、「管理職・一般職ともに定昇を行った・行う」企業は 82.8%(同 88.1%)、「管理職・一般職ともに定昇を行わなかった・行わない」企業は 11.6%(同 8.9%)となっている。

企業規模別にみると、「管理職・一般職ともに定昇を行った・行う」企業の割合が最も高いのは1,000〜4,999人、「管理職・一般職ともに定昇を行わなかった・行わない」企業の割合が最も高いのは 100〜299人となっている。(第8表)

第8表企業規模・産業、定期昇給の実施状況別企業割合(管理職・一般職ともに定期昇給制度がある企業)
(単位%)
年、企業規模・産業 管理職・一般職と
もに定期昇給制度
がある企業
管理職
の定昇を
行った
・行う
  管理職の
定昇を
行わなかった
・行わない
  管理職の
定昇を
延期した
 
一般職の定昇 一般職の定昇 一般職の定昇
行った
・行う
行わな
かった
・行わ
ない
延期
した
行った
・行う
行わな
かった
・行わない
延期
した
行った
・行う
行わな
かった
・行わ
ない
延期
した
平成20年                            
〔66.9〕 100.0 83.0 82.8 0.2 - 15.5 3.9 11.6 0.0 1.5 0.1 0.3 1.1
5,000人以上 〔46.8〕 100.0 89.8 89.8 - - 10.2 2.4 7.8 - - - - -
1,000〜4,999人 〔66.2〕 100.0 95.5 94.8 0.6 - 4.5 2.0 2.5 - - - - -
300〜999人 〔68.0〕 100.0 87.9 87.9 - - 11.2 3.7 7.5 - 0.9 - - 0.9
100〜299人 〔66.9〕 100.0 80.4 80.2 0.2 - 17.8 4.2 13.6 0.0 1.9 0.1 0.4 1.3
                             
鉱業,採石業,砂利採取業 〔54.5〕 100.0 66.7 66.7 - - 33.3 - 33.3 - - - - -
建設業 〔65.4〕 100.0 85.5 85.5 - - 14.5 13.4 1.2 - - - - -
製造業 〔69.4〕 100.0 93.0 93.0 - - 7.0 3.1 3.8 - - - - -
電気・ガス・熱供給・水道業 〔57.7〕 100.0 100.0 100.0 - - - - - - - - - -
情報通信業 〔64.4〕 100.0 79.9 77.6 2.3 - 20.1 5.4 14.7 - - - - -
運輸業,郵便業 〔52.5〕 100.0 80.4 80.4 - - 9.9 - 9.9 - 9.8 - - 9.8
卸売業,小売業 〔69.8〕 100.0 75.9 75.9 - - 23.3 5.6 17.7 - 0.8 - - 0.8
金融業,保険業 〔68.6〕 100.0 80.0 80.0 - - 20.0 2.9 17.1 - - - - -
不動産業,物品賃貸業 〔75.3〕 100.0 90.5 90.5 - - 9.5 4.2 5.3 - - - - -
学術研究,専門・技術サービス業 〔74.2〕 100.0 100.0 100.0 - - - - - - - - - -
宿泊業,飲食サービス業 〔60.6〕 100.0 74.7 74.5 0.1 - 23.3 8.5 14.8 - 2.0 1.8 - 0.2
生活関連サービス業,娯楽業 〔85.2〕 100.0 59.3 59.3 - - 40.7 - 40.7 - - - - -
教育,学習支援業 〔69.8〕 100.0 82.7 82.7 - - 15.3 4.0 11.3 - 2.0 - - 2.0
医療,福祉 〔62.2〕 100.0 69.6 69.6 - - 28.2 9.3 16.7 2.1 2.1 2.1 - -
サービス業(他に分類されないもの) 〔68.4〕 100.0 73.6 73.3 0.3 - 23.2 - 23.2 - 3.2 - 3.2 -
                             
平成19年                            
〔60.5〕 100.0 88.6 88.1 0.4 - 11.3 2.4 8.9 0.0 0.1 - - 0.1
5,000人以上 〔41.5〕 100.0 92.9 92.9 - - 7.1 2.4 4.6 - - - - -
1,000〜4,999人 〔55.0〕 100.0 91.7 91.7 - - 7.9 1.4 6.5 - 0.4 - - 0.4
300〜999人 〔56.9〕 100.0 93.9 93.9 - - 6.1 2.1 4.0 - - - - -
100〜299人 〔62.4〕 100.0 86.8 86.2 0.6 - 13.1 2.5 10.5 0.0 0.1 - - 0.1

注:〕内は、賃金の改定を実施又は予定している企業及び賃金の改定を実施しない企業に占める管理職・一般職ともに定期昇給制度がある企業の割合である。

賃金カット等の実施状況

(1)賃金カット等の実施状況

賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業のうち、平成20年中に何らかの賃金カット等(賃金カット又は諸手当の減額)を実施又は予定している企業は 9.3%(前年 10.2%)となっている。このうち、「賃金カットを行った・行う」企業は 81.8%(同 85.4%)、「諸手当の減額を行った・行う」企業は 32.6%(同 23.6%)となっている。(第9表)

第9表企業規模、賃金カット等の実施状況別企業割合
(複数回答)
(単位%)
年、企業規模 賃金カット等を実施
又は予定している
企業1)2)
賃金カット
を行った・
行う
  諸手当の
減額を
行った・
行う
賃金の改定
と同時期に
決めた
賃金の改定
と別時期に
決めた
平成20年            
〔9.3〕 100.0 81.8 69.3 12.4 32.6
5,000人以上 〔2.5〕 100.0 100.0 24.4 75.6 75.6
1,000〜4,999人 〔4.8〕 100.0 92.4 39.8 52.6 23.0
300〜 999人 〔8.9〕 100.0 94.4 83.4 11.1 12.1
100〜 299人 〔10.0〕 100.0 77.4 66.7 10.7 39.0
             
平成19年            
〔10.2〕 100.0 85.4 57.6 27.9 23.6
5,000人以上 〔6.8〕 100.0 59.9 28.6 31.4 47.8
1,000〜4,999人 〔2.3〕 100.0 85.7 34.4 51.3 63.3
300〜 999人 〔9.7〕 100.0 85.1 24.0 61.1 36.4
100〜 299人 〔11.2〕 100.0 85.7 67.7 18.1 19.1

注:1)賃金カット等を実施又は予定している企業とは、賃金カット又は諸手当の減額の一方又は双方を実施又は予定している企業である

2)〕内は、賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業に占める賃金カット等を実施又は予定している企業の割合である。なお、賃金カット等を実施又は予定している企業には、1人当たり平均賃金を引き上げた企業(予定を含む)と引き下げた企業(予定を含む)を含んでいる。

(2)賃金カット等の対象者

賃金カット等を実施又は予定している企業について、その対象者をみると、「管理職のみ」は 36.8%(前年 35.7%)、「一般職のみ」は 10.9%(同 5.9%)、「管理職全員と一般職全員」は 16.3%(同 14.6%)、「管理職一部と一般職一部」は 32.0%(同 30.0%)となっている(第10表)。

第10表企業規模、賃金カット等の対象者別企業割合
(単位%)
年、企業規模 賃金カット等を実施又
は予定している
企業1)2)
管理職のみ 一般職のみ 管理職と一般職
一部 全員 一部 全員 一般職一部 一般職全員
管理職
一部
管理職
全員
管理職
一部
管理職
全員
平成20年                              
〔9.3〕 100.0 36.8 16.9 19.9 10.9 10.9 - 52.3 36.0 32.0 4.1 16.3 - 16.3
5,000人以上 〔2.5〕 100.0 62.2 24.4 37.8 - - - 37.8 - - - 37.8 - 37.8
1,000〜4,999人 〔4.8〕 100.0 30.3 3.7 26.6 32.8 32.8 - 37.0 32.6 15.4 17.2 4.4 - 4.4
300〜 999人 〔8.9〕 100.0 45.0 38.5 6.5 4.8 4.8 - 50.2 45.9 44.6 1.4 4.3 - 4.3
100〜 299人 〔10.0〕 100.0 34.5 11.0 23.5 11.7 11.7 - 53.7 33.4 29.1 4.3 20.4 - 20.4
                               
平成19年                              
〔10.2〕 100.0 35.7 30.8 4.8 5.9 5.9 - 58.3 37.7 30.0 7.7 20.6 6.0 14.6
5,000人以上 〔6.8〕 100.0 23.7 - 23.7 7.7 7.7 - 68.6 54.6 45.3 9.3 14.1 - 14.1
1,000〜4,999人 〔2.3〕 100.0 14.2 7.3 6.9 6.9 6.9 - 78.9 43.3 43.3 - 35.6 - 35.6
300〜 999人 〔9.7〕 100.0 35.2 29.8 5.4 13.0 13.0 - 51.8 25.7 25.7 - 26.1 - 26.1
100〜 299人 〔11.2〕 100.0 36.3 31.9 4.5 3.9 3.9 - 59.6 40.8 30.8 10.0 18.8 7.8 11.0

注:1)賃金カット等を実施又は予定している企業とは、賃金カット又は諸手当の減額の一方又は双方を実施又は予定している企業である。

2)〕内は、賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業に占める賃金カット等を実施又は予定している企業の割合である。なお、賃金カット等を実施又は予定している企業には、1人当たり平均賃金を引き上げた企業(予定を含む)と引き下げた企業(予定を含む)を含んでいる。

(3)賃金カット等の実施期間

賃金カット等を実施又は予定している企業について、その実施期間をみると、「半年未満」が 6.6%(前年 11.7%)、「半年以上1年未満」が 26.7%(同 30.7%)、「1年以上」が 66.2%(同 57.4%)となっている(第11表)。

第11表企業規模、賃金カット等の実施期間別企業割合
(単位%)
年、企業規模 賃金カット等を実施又は予
定している企業1)2)
半年未満 半年以上
1年未満
1年以上
平成20年          
〔9.3〕 100.0 6.6 26.7 66.2
5,000人以上 〔2.5〕 100.0 - 37.8 62.2
1,000〜4,999人 〔4.8〕 100.0 20.4 39.0 40.6
300〜999人 〔8.9〕 100.0 7.6 45.0 47.0
100〜299人 〔10.0〕 100.0 5.7 20.7 73.2
           
平成19年          
〔10.2〕 100.0 11.7 30.7 57.4
5,000人以上 〔6.8〕 100.0 14.5 14.5 71.0
1,000〜4,999人 〔2.3〕 100.0 26.2 23.8 50.0
300〜999人 〔9.7〕 100.0 23.4 12.4 64.1
100〜299人 〔11.2〕 100.0 8.1 36.1 55.6

注:1)賃金カット等を実施又は予定している企業とは、賃金カット又は諸手当の減額の一方又は双方を実施又は予定している企業である。

2)〕内は、賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業に占める賃金カット等を実施又は予定している企業の割合である。なお、賃金カット等を実施又は予定している企業には、1人当たり平均賃金を引き上げた企業(予定を含む)と引き下げた企業(予定を含む)を含んでいる。

賞与支給額の決定状況

賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業について、賞与支給額の決定方式をみると、「業績連動式で決めた」企業は 49.8%(前年 48.1%)、「労使交渉で決めた」企業が 27.5%(同25.6%)となっている(第12表)。

第12表企業規模、賞与支給額の決定方式別企業割合
(単位%)
年、企業規模 賃金の改定を実施又は予
定していて額も決定して
いる企業注)
業績連動式
で決めた
労使交渉
で決めた
その他
平成20年          
〔76.3〕 100.0 49.8 27.5 22.7
5,000人以上 〔89.3〕 100.0 34.8 57.1 8.1
1,000〜4,999人 〔86.0〕 100.0 40.3 42.1 17.6
300〜999人 〔85.1〕 100.0 48.9 35.7 15.3
100〜299人 〔72.9〕 100.0 51.3 22.5 26.1
           
平成19年          
〔86.0〕 100.0 48.1 25.6 26.4
5,000人以上 〔90.4〕 100.0 31.9 59.0 9.1
1,000〜4,999人 〔87.6〕 100.0 39.0 51.0 10.0
300〜999人 〔84.5〕 100.0 41.1 36.3 22.6
100〜299人 〔86.3〕 100.0 51.6 18.9 29.5

注:〕内は、全企業に占める賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業の割合である。

賞与支給額を業績連動式以外の方式で決めた企業について、賃金の改定を決定した時期との関係をみると、「賃金の改定額と賞与支給額を同時期に決めた」企業は 32.1%(同 40.9%)、「賃金の改定額と賞与支給額を別の時期に決めた」企業は 67.9%(同 59.1%)となっている。

企業規模別にみると、「賃金の改定額と賞与支給額を同時期に決めた」企業の割合が最も高いのは5,000人以上、「賃金の改定額と賞与支給額を別時期に決めた」企業の割合が最も高いのは100〜299人となっている。(第13表)

第13表企業規模、賃金の改定時期との関係でみた賞与支給額の決定状況別企業割合
(単位%)
年、企業規模 賞与支給額を業績
連動方式以外の
方式で決めた
企業
賃金の
改定額
と賞与
支給額
を同時
期に決
めた
  賃金の
改定額
と賞与
支給額
を別の
時期に
決めた
夏の賞
与支給
額のみ
を決め
  夏と冬
の両方
の賞与
支給額
を決め
  冬の賞
与支給
額のみ
を決め
賃金の
改定額
に重点
を置い
賞与支
給額に
重点を
置いた
どちら
ともい
えない
賃金の
改定額
に重点
を置い
賞与支
給額に
重点を
置いた
どちら
ともい
えない
平成20年                          
〔50.2〕 100.0 32.1 16.3 4.8 1.1 10.4 15.8 3.8 2.4 9.6 0.0 67.9
5,000人以上 〔65.2〕 100.0 73.2 19.7 2.5 4.0 13.2 53.5 5.1 8.3 40.2 - 26.8
1,000〜4,999人 〔59.7〕 100.0 53.6 21.3 4.2 5.1 12.0 31.9 3.5 7.6 20.8 0.3 46.4
300〜999人 〔51.0〕 100.0 50.5 27.5 5.0 2.7 19.7 23.0 3.1 6.7 13.3 - 49.5
100〜299人 〔48.6〕 100.0 21.6 11.5 4.8 - 6.7 10.2 4.1 - 6.1 - 78.3
                           
平成19年                          
〔51.7〕 100.0 40.9 22.6 4.4 5.3 12.3 18.3 4.9 4.4 9.0 - 59.1
5,000人以上 〔68.1〕 100.0 71.4 20.0 0.0 3.6 16.4 51.4 - 8.6 36.4 - 28.6
1,000〜4,999人 〔61.0〕 100.0 59.0 19.9 2.7 3.1 14.1 39.1 6.2 6.5 26.4 - 41.0
300〜999人 〔58.0〕 100.0 33.6 13.7 2.0 5.3 6.3 20.0 4.2 2.0 13.8 - 66.4
100〜299人 〔48.4〕 100.0 41.0 26.9 5.8 5.6 14.6 14.2 5.0 5.0 4.1 - 59.0

注:〕内は、賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業に占める、賞与支給額を業績連動方式以外の方式で決めた企業の割合である。

賃金の改定事情

(1)賃金の改定の決定に当たり重視した要素

賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業について、賃金の改定の決定に当たり最も重視した要素をみると、「企業業績」が 66.2%(前年 70.8%)と最も多く、次いで「労働力の確保・定着」が 9.4%(同 9.2%)、「雇用の維持」が 6.6%(同 6.9%)となっている。

企業規模別にみると、すべての規模で「企業業績」が最も多くなっている。(第14表、付表9

第14表企業規模、賃金の改定の決定に当たり最も重視した要素別企業割合
(単位%)
年、企業規模 賃金の改定を実施又は予
定していて額も決定して
いる企業1)
企業業績 世間相場 雇用の維持 労働力の
確保・定着
物価の動向 労使関係の
安定
その他
平成20年                  
〔76.3〕 100.0 66.2 5.6 6.6 9.4 0.7 2.9 8.7
5,000人以上 〔89.3〕 100.0 61.9 13.9 1.0 7.6 0.6 6.4 8.6
1,000〜4,999人 〔86.0〕 100.0 61.9 13.0 2.7 8.0 1.2 3.6 9.5
300〜999人 〔85.1〕 100.0 67.9 5.2 3.1 8.1 - 5.8 9.9
100〜299人 〔72.9〕 100.0 66.1 4.9 8.1 10.0 0.9 1.8 8.2
                   
(参考)複数回答計   100.0 78.8 32.0 35.5 36.2 6.8 21.0 11.0
                   
平成19年                  
〔87.3〕 100.0 70.8 5.4 6.9 9.2 0.1 0.8 6.9
5,000人以上 〔91.3〕 100.0 59.9 10.8 2.3 6.9 2.2 8.7 9.2
1,000〜4,999人 〔89.7〕 100.0 61.1 7.5 3.8 9.7 1.3 4.3 12.3
300〜999人 〔88.9〕 100.0 74.3 5.9 3.3 8.9 0.1 0.5 7.1
100〜299人 〔86.6〕 100.0 70.7 5.0 8.4 9.3 0.0 0.4 6.2
                   
(参考)複数回答計   100.0 87.0 34.4 32.3 45.0 5.0 18.8 9.9

注:1)〕内は、全企業に占める賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業の割合である。

2)複数回答計は、その要素を重視したすべての企業(最も重視したものを1つ、そのほかに重視したものを2つまでの最大3つの複数回答による)の数を集計対象企業数で除したものである。

(2)企業業績の評価と賃金の改定の状況との関係(「企業業績」を重視した企業)

賃金の改定の決定に当たり「企業業績」を重視したすべての企業について、自社の業績評価の状況をみると、業績が「良い」と評価した企業が 20.4%(前年 23.8%)、「悪い」と評価した企業が 39.8%(同 35.3%)、「どちらともいえない」が 39.7%(同 40.9%)となっている。

「企業業績」を重視したすべての企業について、自社の業績評価(「良い」、「悪い」、「どちらともいえない」)別に賃金の改定の状況をみると、「1人当たり平均賃金を引き上げた・引き上げる企業」がどの評価においても最も多く、それぞれ 95.8%(同 97.3%)、66.7%(同74.0%)、87.6%(同 92.8%)となっている。(第15表)

第15表企業業績の評価、賃金の改定の状況別企業割合
(「企業業績」を重視した企業)
(単位%)
年、業績評価 賃金の改定を実施又は予定して
いる企業及び賃金の改定を実施
しない企業で、賃金の改定に当
たり「企業業績」を重視した
企業注)
1人当たり平
均賃金を引き
上げた・引き
上げる企業
1人当たり平
均賃金を引き
下げた・引き
下げる企業
賃金の改定を
実施しない
平成20年          
「良い」と評価 〔20.4〕 100.0 95.8 - 4.2
「悪い」と評価 〔39.8〕 100.0 66.7 8.4 24.9
どちらともいえない 〔39.7〕 100.0 87.6 - 12.4
           
平成19年          
「良い」と評価 〔23.8〕 100.0 97.3 - 2.7
「悪い」と評価 〔35.3〕 100.0 74.0 5.6 20.4
どちらともいえない 〔40.9〕 100.0 92.8 0.1 7.1

注:〕内は、賃金の改定を実施又は予定している企業及び賃金の改定を実施しない企業で、「企業業績」を重視した企業の割合である。

(3)賃金の改定額の決定に当たり参考にした他企業の種類(「世間相場」を重視した企業)

賃金の改定額の決定に当たり「世間相場」を重視したすべての企業について、世間相場として最も参考にした他企業の種類をみると、「同一産業同格企業」が 41.5%(前年 36.9%)と最も多く、次いで、「系列企業」の 18.7%(同 16.0%)、「同一産業上位企業」の 17.8%(同 17.4%)の順となっている。

企業規模別にみると、すべての規模で「同一産業同格企業」が最も多くなっている。(第16表)

第16表企業規模、賃金の改定額の決定に当たり最も参考にした他企業の種類別
企業割合(「世間相場」を重視した企業)
(単位%)
年、企業規模 賃金の改定の決定に当
たり「世間相場」を
重視した企業1)
同一産業
上位企業
同一産業
同格企業
他産業 同一地域
企業
系列企業 その他
平成20年                
〔32.0〕 100.0 17.8 41.5 4.8 13.6 18.7 3.5
5,000人以上 〔53.3〕 100.0 19.1 60.2 6.6 2.0 9.9 2.2
1,000〜4,999 〔47.6〕 100.0 18.3 45.8 7.5 4.8 22.4 1.2
300〜999 〔33.7〕 100.0 8.9 43.5 7.7 12.9 24.8 2.3
100〜299 〔29.6〕 100.0 21.0 39.6 3.3 15.6 16.2 4.3
                 
(参考)複数回答計   100.0 36.9 67.8 26.2 38.6 27.4 5.9
                 
平成19年                
〔34.6〕 100.0 17.4 36.9 3.3 25.3 16.0 1.1
5,000人以上 〔63.5〕 100.0 22.8 57.6 7.5 0.9 8.3 2.9
1,000〜4,999 〔46.0〕 100.0 22.3 54.7 4.7 5.5 11.1 1.7
300〜999 〔30.2〕 100.0 36.1 27.8 2.4 11.9 18.2 3.6
100〜299 〔34.5〕 100.0 11.6 36.5 3.2 32.1 16.2 0.3
                 
(参考)複数回答計   100.0 31.3 67.2 29.6 43.2 26.9 4.5

注:1)〕内は、賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業に占める、賃金の改定の決定に当たり「世間相場」を重視した企業の割合である。

2)複数回答計は、その要素を重視したすべての企業(最も重視したものを1つ、そのほかに重視したものを2つまでの最大3つの複数回答による)の数を集計対象企業数で除したものである。

人件費負担の対策

賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業について、人件費の負担に対する当面の対応策として最も力を入れる対策をみると、「売上高の増加、新製品の開発」が 52.4%(前年 51.5%)と最も多く、次いで「諸経費等コストの削減」の 17.9%(同 13.3%)、「人員配置、作業方法の改善」の 13.1%(同 17.9%)の順となっている。

企業規模別にみると、すべての規模で「売上高の増加、新製品の開発」が最も多くなっている。(第17表)

第17表企業規模、人件費負担の対策として最も力を入れる対策別企業割合
(単位%)
年、企業規模 賃金の改定を実施又
は予定していて額も
決定している企業1)
売上高の
増加、
新製品の
開発
労働力
節約の
ための
機械設備
の導入・
拡大
人員配
置、作業
方法の
改善
パート
タイム
労働者
への
切替え、
下請、
派遣労働
者等の
活用
人員削
減、欠員
不補充

職能給・
職務給、
成果給・
業績給の
採用・拡
大など賃
金制度の
改正

諸経費等
コストの
削減
価格、
料金の
引上げ
海外生産
比重の
増加
その他
平成20年                        
〔76.3〕 100.0 52.4 2.1 13.1 0.8 2.7 7.3 17.9 3.0 0.0 0.7
5,000人以上 〔89.3〕 100.0 49.8 1.0 22.3 1.0 4.5 7.2 12.9 0.5 0.6 -
1,000〜4,999人 〔86.0〕 100.0 39.0 2.3 22.8 1.4 2.6 11.5 17.9 2.1 - 0.3
300〜 999人 〔85.1〕 100.0 51.5 2.1 11.3 1.1 3.9 8.2 17.9 3.6 - 0.5
100〜 299人 〔72.9〕 100.0 54.0 2.1 12.6 0.7 2.3 6.5 18.0 3.0 - 0.8
                         
(参考)複数回答計   100.0 67.2 9.8 54.9 9.7 9.8 17.3 71.8 10.1 2.0 1.8
                         
平成19年                        
〔86.1〕 100.0 51.5 2.6 17.9 3.6 1.8 7.5 13.3 1.0 0.0 0.8
5,000人以上 〔90.1〕 100.0 46.4 2.8 20.5 4.5 3.2 8.4 13.3 - 0.5 0.5
1,000〜4,999人 〔87.6〕 100.0 42.5 0.3 22.5 4.6 2.5 12.9 12.6 1.4 0.1 0.5
300〜999人 〔91.0〕 100.0 48.2 2.4 19.0 4.4 3.0 5.0 15.7 2.1 0.1 0.2
100〜299人 〔84.4〕 100.0 53.5 2.8 17.1 3.2 1.3 7.8 12.6 0.7 - 1.0
                         
(参考)複数回答計   100.0 67.6 10.4 61.1 13.5 11.9 25.6 58.4 3.8 2.9 2.2

注:1)  〔〕内は、全企業に占める賃金の改定を実施又は予定していて額も決定している企業の割合である。

2)複数回答計は、その要素を重視したすべての企業(最も重視したものを1つ、そのほかに重視したものを2つまでの最大3つの複数回答による)の数を集計対象企業数で除したものである。

10労働組合からの賃上げ要求状況

労働組合のある企業について、労働組合からの賃上げ要求内容をみると、「具体的な賃上げ額を要求」が 57.7%(前年 53.7%)、「賃金体系維持を要求」が 13.2%(同 18.9%)となっている。

「具体的な賃上げ額を要求」の妥結内容をみると、「具体的な賃上げ額で妥結」が 49.5%(同 44.9%)と最も多くなっている。

また、「賃金体系維持を要求」では、「賃金体系維持」による妥結が 10.1%(同 14.9%)と最も多くなっている。(第18表)

第18表企業規模、労働組合からの賃上げ要求内容及び妥結内容別企業割合
(単位%)
年、企業規模 労働組合のある
企業1)
具体的
な賃上
げ額を
要求
  賃金
体系
維持
を要求
  要求を
行わな
かった
3)
妥結内容 妥結内容
具体的
な賃上
げ額で
妥結
具体的
な賃下
げ額で
妥結
賃金
体系
維持
賃金の
改定を
実施し
ない
未定等
2)
具体的
な賃上
げ額で
妥結
具体的
な賃下
げ額で
妥結
賃金
体系
維持
賃金の
改定を
実施し
ない
未定等
2)
                               
平成20年                              
〔31.6〕 100.0 57.7 49.5 0.1 5.9 1.8 0.4 13.2 2.6 0.2 10.1 0.3 0.0 29.1
5,000人以上 〔85.6〕 100.0 58.8 50.8 - 6.1 1.2 0.7 17.7 2.4 - 14.8 - 0.5 23.5
1,000〜4,999人 〔63.2〕 100.0 65.0 60.4 - 3.5 1.2 - 13.6 1.3 - 11.9 0.4 - 21.4
300〜999人 〔40.8〕 100.0 74.5 59.7 0.3 10.4 4.1 - 10.5 0.5 - 9.6 0.4 - 15.1
100〜299人 〔25.7〕 100.0 48.6 42.7 - 4.3 0.8 0.7 14.2 3.8 0.4 9.8 0.3 - 37.2
                               
平成19年                              
〔36.3〕 100.0 53.7 44.9 - 5.2 3.3 0.4 18.9 3.9 - 14.9 0.1 0.1 27.4
5,000人以上 〔85.6〕 100.0 63.0 44.2 - 12.9 2.0 3.7 16.6 0.6 - 16.0 - - 20.4
1,000〜4,999人 〔64.9〕 100.0 64.2 51.8 - 6.8 5.4 0.2 11.0 1.3 - 8.7 0.6 0.5 24.8
300〜999人 〔47.6〕 100.0 51.0 42.6 - 7.4 0.4 0.6 11.0 - - 11.0 - - 38.0
100〜299人 〔29.5〕 100.0 52.6 44.6 - 3.5 4.4 0.1 24.5 6.4 - 18.0 0.1 0.0 22.9

注:1)〕内は、全企業に占める労働組合のある企業の割合である。

2)妥結内容未定等企業には、妥結内容不明の企業も含まれる。

3)要求を行わなかった企業には、要求内容不明の企業も含まれる。


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