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医療用具情報(第7回集計分)

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医療用具情報(第7回集計分)

  番号 発生要因 類別 販売名 業者名 事例の内容 意見 備考
1 48749 欠陥品・不良品だった 診察、手術、麻酔、出産、その他の治療、処置:消毒・清潔操作の誤り ジャムコン社   トライアルコンタクトレンズを装着後強い痛みが生じた 業者のコンタクトレンズ洗浄液のすすぎ不足
当該品については回収。
他の納入先全施設についても調査済み。
2 52491 欠陥品・不良品だった 医療機器等の使用・管理:機器の破損 東機貿   呼気弁の不良    
3 66624 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の破損 不明 3M みずほ エアコード 平成15年3月11日に急性硬膜外血腫に対して頭蓋内血腫除去術(硬膜外のもの)を施行し、手術後の経過は特に問題なかった。3月20日午後5時頃頭部MRIで左前頭の著明な画像の乱れがあり、3月12日の頭部単純写真を再確認したところ、左前頭骨内に金属片が認められた。手術時のドリル先端部の金属片の頭蓋骨内遺残が疑われた。 早期に医療機器の交換をしてほしい。破損がわかるように断端面に色をつけてほしい。破損がわかりやすいようにペアでのセットかメ-ジャーをつけてほしい。  
4 64359 複数の規格が存在した 医療機器等の使用・管理:機器の不適切使用 圧搾空気用流量計 アコマ 酸素流量計のつもりで圧搾空気用流量計を用意し、使用した。使用した看護婦は器具違いも表示の違いも知らないことが判明した。 徹底した教育評価ののち重大な結果をきたす業務を免除。 通常はピンインデックスやシュレーダー方式を用い誤った接続を防止しているが医療機関において既製のものを変更した可能性がある。また、ニードルバルブには各々「AIR」、「O2」と表示があり、ボンベ交換時にはニードルバルブの表示に注意する必要がある。
5 57738 扱いにくかった   ミニプレートシステム 製造業者:ライビンガー社(ドイツ)・
取り扱い業者:日本ストライカー社(日本)、アイティ-アイ株式会社(沖縄)
下額骨骨切整復術施行中、下額骨折部をプレート固定する際に術野に7mmのスクリューが1個紛失した。機械出し看護師は、スクリューをドライバーに装着し、不用意に脱落しないようにスクリューの下側に手を添えながら医師に渡したが、医師はスクリューを手にもちながら、もう一方の手で部位を確認して固定操作しようとした際に、スクリューがないことに気がついた。レントゲン撮影でも確認できず生体内にはないと判断され手術は続行された。手術後、頭部枕下にあるのを発見した。 1.機械出し看護師は、きちんと装着する。術者は受け取り後・使用前に確認する。
2.途中でスクリューが脱落しないようにスクリューの把持部分の強化と、把持固定部分がずれないようにロックがかかるなどドライバーの改良を製造元へ求める
3.小さいスクリューが全て一面に並んでいるため、スクリューは少しの振動や衝撃でも容器から脱落する可能性が高い。そのため必要最小限使用操作ができるための容器や蓋の工夫をしていく。
ドライバーでスクリューを把持後、シースに触れて若干シースが手前に動き、把持部が開いてしまい、スクリューが外れた可能性がある。また把持機能の経時的劣化に伴う固定性減少の可能性もある。従って、使用前チェックの徹底と丁寧な術操作が必要である。なお、添付文書については、以下の事項を追記済み。1)摩耗した把持付きドライバーを使用した場合、スクリューが体内に脱落することがある。2)使用前にはスクリューを確実に把持、固定できるかを点検すること。
6 70611 配置が悪かった ドレーンチューブ類の使用・管理:自己抜去 てるも        
7 70241 数が不足していた 療養上の世話・療養生活の場面:転倒・転落:転落 車椅子   板が滑り落ちてきた    
8 49610 管理が不十分だった可能性 医療機器等の使用・管理:機器の故障     透析開始97分後に「カスケードポンプロック」の警報がなった。透析を中断し別の器械を使用した 業者に連絡しカスケードポンプを交換した Oリング・メカニカルシールの劣化等によるベアリング劣化と洗浄(酸洗浄等)不足による炭酸カルシウムの固着が起きて「カスケードポンプロック」の可能性がある。また、定期点検項目には6000時間毎にOリング・メカニカルシール交換と表示があり、適切な洗浄方法、定期的な保守点検体制が必要である。
9 63559 管理が不十分だった   栄養チューブ JMS株式会社 挿入されている栄養チューブが折れ曲がっていた 折れ根のない品質のものを出庫する 企業の調査では、「挿入難があり、セッシを使用し挿入。1〜3回の注入は異常なかった。」との情報があり、当該品の変形は0.1〜0.2mm。(外径は2.7mm)であったので、ミルク等の栄養剤が詰まった可能性がある。なお、製品検査ではチューブ外径の1/5(0.54mm)以上のつぶれがあれば排除している。
10 67583 管理が不十分だった   オリンパスJF240 オリンパス ファイバー使用後先端カバーが紛失いているのを発見した。レントゲンにて確認に患者の体内には遺残していないことを確認した。 取り扱い説明が不十分である。使用前使用後の確認の不足。製造メーカーでなく販売業者が使用説明にきたが、本来は製造メーカーが取り扱い説明を行うべきである。また、販売業者が説明を行う場合は、十分に教育を受けたものが行う。 体内に残存していないことが確認されていることから、使用後の洗浄消毒時に意図せずに外れたか、はずした可能性が想定される。装着が十分であれば簡単に外れない構造であることから、装着方法について添付文書・取扱説明書をわかりやすく改訂する。
11 68277 管理が不十分だった       角針の耳が破損しているのに術中気付いた。セッシの溝にはまり込んでいた。 金属疲労するまで使わず早めに新品とする。  
12 47353 管理が不十分だった 検査:検査手技・判定技術の間違い     増感紙の交換時期が長すぎた    
13 54780 管理が不十分だった 給食・栄養:その他     経管栄養剤をルートにセットし、2時間くらい放置。注入時に凝固しているのを発見。 ルートは毎食毎には交換しておらず、洗浄・乾燥して使用している。細菌繁殖が考えられる。メーカーに報告。  
14 48036 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:条件設定間違い   ニューポート NMI Wave Ezce
レスピレーターの圧警報の設定による換気障害
どのような状況で警報の設定が変わったしまったのかは不明
設定当初コントロール良好であった。
何らかの原因で最大吸気圧の警報が0になっていた。そのため安全装置が働き換気量が低下していた。
なぜ最大吸気圧が0になったかは不明。申し送りの際にはレスピレーターの設定と圧警報設定についても申し送りを行う。
圧警報つまみにはカバーをして触ったくらいでは動かないようにする。
最大吸気圧の設定範囲は3〜120cmH2Oであり、設定値が下限近くに設定されると、十分換気ができない。換気量が低換気量警報設定値まで低下すると、低換気警報と共にバックアップ機能が作動する。従って、レスピレーターの各条件の情報共有を徹底し、レスピレーター、患者周囲の環境整備を定期的に行う必要がある。
15 65847 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤作動 ベネット760   人工呼吸器ベネット760の酸素セルは7000時間毎といわれているが、2ヶ月前点検児も問題なく7000時間も経っていないのに酸素濃度上昇でアラームがなり、原因わからず対応に苦慮した。その後の修理で酸素セル交換により直った。   酸素センサーは製造後、保管時間・環境(温度)・作動中の酸素濃度に左右される。従って、企業が製品納入前にセンサーのチェックを行い、センサーの寿命について十分説明し販売することが重要である。
16 40620 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の故障 ナースコールシステム ケアコム ナースコールシステムがヒューズ切れのため、作動しなかった。朝の一斉放送を実施しようとした際に、その事実が確認された。夜間帯にナースコールが利用できないことによる不利益を受けた患者はいなかった。 ナースコールシステムの定期的な保守管理。  
17 52748 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:その他     レントゲン撮影のときホルター心電図を受付ではずされた。そのままの状態で翌日患者本人より報告があった 他職間の連携を強化する  
18 70214 管理が不十分だった トレーンチューブ類の使用・管理:自己抜去 セイラムサンプチューブ 日本シャーウッド 自己抜去 テープ固定の工夫  
19 70370 管理が不十分だった       Aライン加圧バックを常に300の圧で保たなければならなかったが、訪室する際確認できておらず、徐々に減圧されておりラインが閉塞することになった。 加圧バックには三方活栓がついているがそれよりバックよりにコッヘルでクランプしておく。 原因究明として加圧バッグのリークテストも必要であり、意見にあるコッヘルによるクランプは、チューブの早期劣化につながるおそれがある。
20 70403 管理が不十分だった   シリンジポンプ   シリンジポンプ更新時空気を抜こうと患者側の三方活栓をオフにした早送りをした。その後すぐに三方活栓を開放したら、機械がまだ動いており薬剤が患者側に流れた シリンジポンプを早送りしてすぐに三方活栓を開放すると、まだ機械が作動しており薬剤が押し出される事をしらなかった。早送りをした後に少し時間をおくべきであった。 通常の操作では早送り後すぐに停止し惰性で押し出されたとしても微量であると考えられる。このため本件では三方活栓を全閉塞状態で早送りを行った事が推定され、この状態では内圧の上昇により表記症状が発生する。
21 45077 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:その他      呼吸器回路のリーク(ウオーターラップと呼吸器の接続部である蛇管の中間)1cm大1カ所、5mm大3カ所にあった 回路の接続のみでなく、蛇管内の亀裂の有無も必ず確認することにした 詳細は不明であるがリユーザブルの呼吸器回路においても定期的な更新が必要である。また装着前のリークテストを毎回行うことが必要である。企業に対して、警報が鳴らなかったという報告はなし。
22 49132 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:その他 LP-10   20時 記録室でもモニター心電図波形の心拍上昇130しており、患者のそばに行くと気道内圧12で低く加圧時、エアー漏れ音がするため気管カニューレ部をみると、少し浮き上がった感じであった。SPO2 79。接続部を固定し、SPO2は改善、患者の状態は落ちつく。低圧アラームは鳴らなかった。10分前に患者の吸引を夜勤看護師が施行し、気道内圧18を確認後病室を出ていた。 看護師のカニューレ接続の方法を再確認し、片手操作でなく、両手による接続確認をする。
病院の人工呼吸器マニュアルの徹底。
器材の希望として、カニューレと蛇腹接続部位が、外れない工夫が必要と考える。ねじ形式か、とめる形式など・・・・。業者にお願いしたい。
低圧アラームは、最高気道内圧の80〜90%で設定することが取扱説明書等で推奨されている。本例の場合気道内圧18に対し80%では14cmH2Oであることから適切なアラーム設定が出来ていなかったと考えられる。
23 65907 機器誤作動 ドレーンチューブ類の使用・管理:空気混入 血液浄化用機器   最終段階で気泡検知アラームならず、ブラッドアクセスチューブ内にエア混入発生。直ちに左側臥位にし緊急で検査施行し体内へのエアは認められなかった   体外循環回路の洗浄、充填時には必ず気泡検出装置などのモニタリング装置が正常に動作することを確認する。また、チェックリストなどの活用を検討する。気泡検知は完全ではなく条件によっては菅壁を通過する微少な気泡を検知できないことがある。
24 64341 その他 処方・与薬:投与速度:速すぎ 輸液ポンプT112 テルモ 45ml/hr液中おくれぎみのため50mi/hrとしたあと1時間30分で250ml輸液した。ポンプのアラームならず。ラインノトラブルはなかった。 ポンプ点検(異常なし)ライン不適(異常なし)点検を行う。定期的輸液ポンプの点検と使用法について教育。機会にあったラインの選択を指導 同輸液ポンプの定期点検サイクルは2ヶ月毎である。また、使用する輸液セットは、落差輸液用のものを使用するため、輸液セットのメーカーと滴下数を必ず一致させ、装置の滴下センサーもポンプに専用のものを使用することが必要である。
25 41145 その他 検査:分析機器・器具管理     試薬ボトルのホルダーが試薬ディスクの回転の為に傾き試薬が正確に分注されなかった メーカーに改良を依頼した 事例番号41146と同様の事象と思われる。
26 41146 その他 検査:分析機器・器具管理 日立7600   試薬ホルダーの不具合 改良をメーカーに依頼 試薬ノズルがファンネルと接触し、試薬ボトル内の液面高さを正確に検出できず、「試薬不足アラーム」が作動したと考えられる。従来ファンネルを使用している全施設に正しい使用法を記入した使用説明書、注意喚起文書、試薬ボトル用ラベルを発送済み。また、添付文書についても改訂を行った。
27 48686 その他 医療機器等の使用・管理:機器の不適切使用 MR用ストレッチャー パラマウントベッド MR用ストレッチャーの点滴架台、酸素ボンベを固定する螺子に磁性体の部品を誤って使用した。 MR用ストレッチャー用の螺子とわかるように螺子に表示を行なった。  
28 64339 その他 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:条件設定間違い     医師が人工呼吸器の設定を変更したが、変更した設定が誤っていることに気づかなかった。 医師看護師に人工呼吸器の学習を行う。  
29 41363 その他 医療機器等の使用・管理:機器の故障     レーザー装置の故障により治療が行えなかった    
30 50706 その他 ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断 Medicut UK - Catheter 日本シャーウッド LCVカテーテルを生後2ヶ月の患者の大腿静脈に留置して約1ヶ月後、カテーテルのファネル部
付近がキンクしており、キンク部分より液漏れして、少々逆血が生じた。
現品カテーテルのハブ接続部から、約2.5CM部分に亀裂あり。
亀裂はカテーテル長に対し垂直に入っていました。
亀裂断面にはカテーテルの強度低下を招くような気泡の巻き込み、異物混入等は観察されなかった。亀裂断面はほうこう性なく、光沢のある面あった。
亀裂断面に刃物、薬剤等劣化跡はみられませんでした。
硬い部分と柔らかい部分の接点が動いているような固定だった。折れ曲がらない固定が必要であった。またIVH挿入部の再孝が必要だった。
カテーテル折り曲げにより亀裂入り、液漏れに至ったとおもわれる。
カテーテルのストレート部から、ファネル部へ移行する部分は最もストレスを受けやすい部位なので、当該部をテープで固定すればストレスを押さえることが出来、本事象を予防することが
できると思われる。
以下の事項を添付文書に追記した。1)折れ曲がらない部位で固定。2)カテーテルの皮膚固定部を支点として折り曲げなどのストレスや引っ張り力を与えないようにカテーテル全長(刺入部〜ハブ下部)をドレッシング等で固定。
31 66533 その他 ドレーンチューブ類の使用・管理:接続はずれ     上肢、顔面の浮腫が強く、右鼠径部よりCVカテーテル挿入中の患者。胸部症状のため右側臥位しか取れず。排泄時はベッドサイドに3ー4回/日おりていた。20時30分頃、同室者の急変のため、ベッドに寝たままベッド移床を行った、その直前に排泄を済ませている。22時に同患に服薬介助、24時巡視時は睡眠中であった。2時の巡視の際、患者が「冷たいから、点滴が漏れているのではないか」というため布団を剥いで見ると、多量出血していた。CVカテと輸液セットの接続部が外れていたための出血であった。輸液セット、CVカテとも固定のためのテープは外れていなかった。   接合部の形状や固定方法が不明であるが接続部のルアーロック化が推奨されている。
32 49035 その他 ドレーンチューブ類の使用・管理:空気混入     脱血側の回路と延長チューブ接続部付近に極少量血液付着し透析回路より気泡混入が考えられた。
開始8分後気泡アラームがなった。
延長チューブを交換した。延長チューブを業者に調査依頼 延長チューブの接続不良や亀裂が想定される。開始8分後にアラームが鳴っていることから気泡吸入は少なくなく透析開始時の点検体制も必要である。
33 67584 その他       古いタイプの輸液ポンプでありアラームが鳴らなかった。 最終確認の徹底 臨床工学技士による定期的保守点検の実施と性能評価を行うと共に計画的な機器の更新が必要と思われる。
34 70559 その他       胸椎圧迫骨折用装具(コルセット)    
35 41247 その他 ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断     脱血側の穿刺針に穴があいていた。原因不明のため業者に調査依頼   詳細は不明であるが透析であれば穿刺手技の可能性があると思われる。
36 51780 その他 ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断 テルフュージョン ポンプ用輸液セット テルモ 本日点滴ルート交換日で、実施したことを、申しおくられた。20時30分に点滴追加する
際、点滴の液ダメのところを持って、まっすぐに抜き追加ボトルに、挿入しようとしたら、
針の一部が折れているのに気がついた。
チューブ内、床、点滴周辺を探したが,見つからず、空のボトル内に、大小2ヶのかけらがみつかった。患者には、針が抜けてしまったので、ルート交換する、と言って、協力を得ておこなった。
ボトル交換は、20時30分が始めてであり、繰り返し何回も行われたわけでわない。
点滴速度は正確とかんがえられる。
針は小さく、下に沈んでおり、ボトル注入口からみずらいことが、発見に遅れたと考えられる。
当病院内の物品供給センターを通して、テルモに申入れをした。
ゴム栓に対して斜めに刺通したり、点滴中横方向の力が加わった可能性が考えられる。添付文書にはプラスチックびん針の場合、「針が曲がったり、破損したりする可能性」について記載がある。なお、輸液セットにはファイナルフィルターや濾過網(0.04〜0.05mm)が組み込まれている。


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