No. | 薬効分類 | 検討要因 | 取り違えた薬剤 | 本来使用する薬剤 | 当事者 | 事例の具体的内容 | 事例が発生した背景・要因 | 改善策 | コメント | ||||
薬剤名 | 剤型 | 規格単位 | 薬剤名 | 剤型 | 規格単位 | ||||||||
264 | 429 その他の腫瘍用剤 |
数量違い | シスプラチン | 10mg 50mg | mg | 医師 | シスプラチン60mg/平方メートルトポテシン60mg/平方メートルと計算をするところを誤りシスプラチン90mg/平方メートルトポテシン90mg/平方メートルと計算し投与量を指示したため | 誤った量の入力ミス | 化学療法プロトコールの事前登録し、薬剤師によるチェックをうける体制を必要とする。 | ||||
265 | その他(確認不足) | デカドロン注 | 注射 | 2 | 看護師 | 午後から開始のデカドロン注を午前中から点滴してしまった。 | 情報伝達・連携と情報共有のあり方の問題。カルテ記載の見間違え。 | カルテ及びオーダリングシステムでの確認を行う。 | |||||
266 | 規格違い | パラプラチン | 注射薬 | パラプラチン50mg | パラプラチン | 注射薬 | パラプラチン150mg | 薬剤師 | パラプラチン150mgを払い出すべきところにパラプラチン50mgを払い出した。 | 確認不足。途中で他の電話があり、作業が中断した。 | 十分な確認。規格を減らす。 | ||
267 | 薬効類似 | ランダ | 液剤 | 10mg | ブリブラチン | 液剤 | 10mg | 薬剤師 | ブリブラチン10mg3V払い出しのところ、ランダ10mg3Vを払い出した。病棟から電話があり判明。調剤しなおした。当事者は体調不良で、忙しい時間であり焦っていた。監査者は当直明けで頭がさえなかったため、シスプラチンと読んでしまった。 | 医薬品の採用や保管の問題 | 思い込みをせず、テーブルに並べて確認する。同種同効薬なので、1品目に絞るよう検討する。 | 注意力が散漫となる当直明けの薬剤師に監査などの重要な業務を行わせていることは問題である。採用医薬品の整理統合、保管方法・表示方法の検討とともに、早急に、当直後の勤務体制について検討すること。 | |
268 | 441 抗ヒスタミン剤 |
その他(管理の問題) | ピレチア、パントシン、酸化マグネシウム | ピレチア:錠剤 パントシン、酸化マグネシウム:散剤 | ピレチア(25)1T、パントシン散20%、酸化マグネシウム | 看護師 | 5月13日より外泊し、15日13時45分に帰院。外泊中に服用した薬包を持ち帰るが、その中に15日分の朝薬が服用されずに入っていた。本人は服用したと話し、薬包を見て「あれ?」と間延びした声で納得いかない表情を見せる。患者は心身ともに変調見られず。 | 以前の外泊時にも内服の飲み忘れあり。患者本人には服薬に対する理解力が乏しく、自己管理能力はない。内服薬の管理は主に夫に依頼してあるが、夫の勤務の都合上、朝薬の服薬の時間には、不在であったため、今回の件が発生してしまったと夫より説明あり。 | 1、可能な限り、外泊中に夫の不在が無いように日程の調整を依頼する。2、夫以外の家族(息子)にも協力を求める。3、本人に対して、服薬の必要性を根気よく伝え、指導する。 | ||||
269 | 449 その他のアレルギー用薬 |
勘違い | アゼプチン | 錠剤 | 1mg | アタラックス | 錠剤 | 10mg | 薬剤師 | 外来にてアタラックス1錠屯用10回分のところ、アゼプチンで調剤し患者様に手渡してしまった。その後患者様本人より「薬剤情報提供書に書いてある名前と受け取った薬剤名が違う」との連絡があり、すぐ正しい薬を郵送し交換していただくようお願いした。 | 外見が似ているのと薬効が同じことから思い込みによる間違いが生じたと思われる。また調剤時および監査時の注意力が散漫になっていた状況が推察される。 | 調剤者と監査者への注意力徹底を呼びかける。 | |
270 | 名称類似 | アレロック | 錠 | 5mg | アレグラ | 錠 | 60mg | 薬剤師 | アレグラ錠と間違えてアレロック錠を調剤し患者に渡してしまった。 | 薬品名が良く似ている。 | 調剤棚や処方箋に注意を喚起する表示をする。 | ||
271 | その他(管理の問題) | キプレス | 抗アレルギー剤 | 10mg | 看護師 | 5/26転棟されたA様の眠前のキプレス錠を転棟先に持参するのを忘れたため、転棟先で与薬できていなかった。 | 転棟時,配薬カートの「眠前」の引き出しを見落としていた。 | 転棟の申し送り時、持参物品を転棟病棟スタッフとともに処方箋、また処方ワークシートをもとに確認する。転棟時の物品の準備はリーダーとともにダブルチェックをかけるようにする。各勤務の終わりにリーダーが全ての配薬カートの中をチェックし残っていないことを確認,残っていれば速やかに転出先病棟に届け,服薬漏れがないようにする。 | |||||
272 | 611 主としてグラム陽性菌に作用するもの |
その他(確認不足) | ダラシンS注射液 | アンプル | 1ml.中リン酸クリンダマイシン150mg. | 看護師 | 深夜帯に、側管からおとすべき抗生剤をおとし忘れた。医師に報告し指示を受けた。 | 注射伝票・カルテの基本的な確認ミス | 受け持ち看護師の役割を明確にし、業務の細分化を明示した。機能別業務を排除し、固定機能チームナーシングを強化する必要がある。 | ||||
273 | 613 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの |
その他(確認不足) | オーツカCEZ注?MC | 点滴バッグ | 100ml | 看護師 | A患者の抗生剤点滴に部屋を訪室、同室B患者の清拭を他の看護師が一人で施行中でありB患者のベッドサイドに、A患者の抗生剤をおき清拭を手伝った。B患者が朝から熱発していたことを他の看護師から聞いていたこと、またA患者が以前、現在のB患者の所のベッドを使用していたこともあり、A患者とB患者を混同してしまい、ベッドネームと点滴バッグの名前をしっかり確認せず、A患者用の点滴をB患者に投与してしまった。20ml程入ってしまったところで患者間違いに気づき停止、B患者の主治医に報告、症状出現なく様子観察の指示が出る。 | 1.1つの業務の途中に他の業務が入り、もう一度確認しなければいけないのに確認せず施行した。2.ベッドサイドでの名前の確認を怠った。 | 1.点滴交換時は、習慣的に無意識のうちにしないよう、指で指し、声を出して確認を行う。 | ||||
274 | その他(確認不足) | カルベニン点滴用0.5g | バイアル | パニペネムとして250mg,500mg | 看護師 | カルベニン点滴指示のうち、1日分が投与されていないことが、医師と患者の会話の中で発覚。注射伝票がなかったため施行しなかったが、探したところ作業台の棚上に置いてあることが判明。医師及び患者に謝罪した。 | 申し送りの際、点滴指示があることが伝わっていなかったため、確認できなかったことが原因。 | 申し送り方法について徹底指導し、棚周りのチェックもするよう指導した。 | |||||
275 | 名称類似 | セファメジンα | 注射剤 | 1gキット | セフメタゾン | 注射剤 | 1gバック | 看護師 | 未指示分の点滴の指示を、手術終了後ドクターが出されたので、詰所の備品より出し、翌日薬局からきたものを詰所へ返品してもらうようにした。そのとき、セフメタゾンと間違えてセファメジンαを準備してしまった。 | 確認が不十分であった。 | 十分に確認すること。同じような薬品名は特に注意して確認するようにする。 | ||
276 | 規格違い | セファメジンαキット2g | キット | 2g | オーツカCEZ注 | キット | 1g | 看護師 | 外科の時間外でセファメジンキット1gの指示に対し、セファメジンキット2gと思い込み、準備、施行してしまったことが他の看護師により翌日発見された。本来はCEZキットであった。 | 時間外の外来の場合、薬剤師のチェックが入らない場合がある。同じ薬品で容量の違いにより商品名が異なるケースは混乱を招く恐れがある。 | 確認の徹底と採用薬品の検討 | ||
277 | その他(確認不足) | セファメジンα生食 | 1g1キット(生食100ml付) | 1g注559 | 看護師 | 溶連菌感染症の患児の入院に伴い、セファメジンキットの指示あり、テスト施行。読み合わせの際、投与量は確認したが、速度を見落としており大人の場合と同じ感覚で投与した。他の看護師が気づき、すぐに主治医に報告した。特に処置等の指示はなかった。 | 小児と大人の点滴速度の違いを認識していなかった。 | 小児の投与量・投与速度には医師の指示があるにも関わらず確認を怠っていた。(他病棟よりローテーションして20日目であった。)確実なオリエンテーションが必要。 | |||||
278 | 名称類似 | セファメジンα注射用 | バイアル | 1バイアル中(キット)1g | セフメタゾンキット点滴静注用1g | バイアル | 1バイアル中(キット)1g | 看護師 | 午前の抗生剤の準備をし、看護師2人でチェックを行い、患者に点滴を行うことを説明し点滴を行った。約5分後に抗生剤の種類が違うことを他看護師に指摘された。直に点滴をはずし患者のVSをチェックし、全身状態の観察を行い、上司および医師に報告した。 | ダブルチェックを行ったにもかかわらず、思い込みで良しとしてしまったこと。 | ダブルチェック時には、注射薬・注射伝票を、声に出して確認。2人で交互に確認し事故防止に努める。 | ||
279 | 名称類似 | セファメジンアルファーキット | キット製剤 | 1g | セフメタゾンキット | キット製剤 | 1g | 看護師 | 主治医にセファメジンの抗生剤テストしますと報告し判定もしてもらい、朝・夕セファメジン施行。翌日点滴の処方がセフメタゾンになっていることに気づく、主治医にセファメジンでOKと言われセファメジン続行となる。 | 処方箋の確認不足、思い込み。 | 処方箋と物品を再度確認をする。 | ||
280 | その他(確認不足) | セフゾン | 内服 | 100mg | 看護師 | 皮膚腫瘍術後抗生剤の点滴施行しており6月27日に抗生剤が内服に切り替わる予定であった。しかし前日には病棟に上がってきており患者に渡してしまった抗生剤が点滴と内服で1日だぶってしまった。 | 情報共有のあり方の問題点、業務チェックの問題点 | 確認を確実に行う | |||||
281 | 名称類似 | セフメタゾン | キット | 1g | セファメジン | キット | 1g | 看護師 | 薬剤師による準備は休日のため不可能で、深夜の看護師により病棟ストック分でセファメジン→セフメタゾンに間違え準備した。日勤者により深夜に用意された点滴を準備するそのときの確認でも気づかず施注者が再度伝票を確認し間違いに気づき投与前未然に防ぐ。 | 文字が読み取りにくかった点、確認不足 | 確認を充分にする | ||
282 | その他(未開通) | セフメタゾン | 静注用 | 2g | 看護師 | 患者に抗生剤を点滴する際、溶解液に抗生剤が溶解してないものを点滴した。抜針した同僚者が気がつき、再度抗生剤の点滴をした。 | ・抗生剤の未溶解を防ぐため、ルールとしては、溶解したら溶解済ラベルを貼ることになっている。今回はそのルールは知ってはいたが、溶解してあるという思い込みから、ラベルが貼られてないことをチェックせずに、点滴をはじめたミスである。確認の必要な意図を再度指導する必要がある。 | ・溶解後と溶解前のものと点滴セットの準備との関係をルール化する。・再度、溶解ラベルの確認を徹底するよう指導する。 | |||||
283 | その他(確認不足) | セフメタゾン・生理食塩水 | バイアル・パック | 1g・100ml | 看護師 | ・朝、先日分(手術前日)の抗生剤DIVが残っているのを発見(伝票のみ、ボトルは手術当日の日付になっていた)・指示簿には手術当日からのDIVスタートとなっていた。・伝票には手術前日からのDIVスタートとなっていた。 | ・伝票日付の確認ミス(NNs・遅番Ns)・Ptの状態把握不足・伝票が見づらい・指示簿に記載が無かった・経口摂取のできるPt→入院当日DIVはないことが多いとの思い込みと開放創があること、外来でのDIVの情報が繋がらなかった。 | 伝票の日付、内容の確認の徹底分かりやすい指示の記入を医師に申し入れる。外来での治療内容を確認する | |||||
284 | その他(未開通) | パンスポリン | 注射 | 点滴用 1グラム | 看護師 | 婦人科病棟勤務の看護師(経験4年目)。婦人科にて準広汎の術後熱発の患者(63歳)に対しパンスポリン1Gバツグ1日2回の指示があり夕の分の抗生剤をダブルチエツクを行い新卒の看護師が準備するのを確認中ナースコールにて他患者の所へ行き再度ナースステーシヨンに帰り名前等の確認を行い点滴を実施その後新卒看護師が抜針に行き生食と抗生剤がミキシングされていないことを報告され発見となる。 | ・点滴準備中に場所を離れてしまい作業が一時中断した。・ミキシングの確認ができていなかった。 | ・ダブルチエツクの徹底・抗生物質の使用方法の教育(新卒)を行う。 | |||||
285 | その他(未開通) | パンスポリン静注用1gバッグS | バイアル | 1バイアル中(バッグS)1g | 看護師 | アンギオ後の点滴の指示で、パンスポリンの点滴を溶解せず施行。準夜帯の看護師が気付いたが、全部落ちきってしまっていた。医師に連絡。観察となった。 | 基本的な確認ができていなかったことが原因。 | 抗生物質の使用目的とその方法を再確認。隔壁を開通させる調剤があることを再指導した。 | |||||
286 | その他(未開通) | パンスポリン静注用1gバッグS | バイアル | 1バイアル中,1g | 看護師 | 抗生物質の溶解したものが、本体に注入されていなかった。医師に報告。再度抗生物質の投与を行った。 | 実施可能かどうかの確認を怠った点。 | 基本的な技術の問題であるため、指導徹底した。 | |||||
287 | その他(確認不足) | ビクシリン | 注射薬 | 250ミリグラム | ユナシン | 注射薬 | 0.75グラム | 看護師 | 5歳1ヶ月の入院中の男児。6月3日午後9時45分頃、付き添いの母親より抗生剤の注射器の名前が違っている、とナースコールあり訪床にて発見。10CC注入してしまいその後患児観察するも変化無く本来の抗生剤実施となる。 | ・1患者1トレイが守られず、ダブルチエツクにても確認もれ。・ベッドサイドでの名前確認ももれてしまった。 | ・注射実施直前の確認をマニユアルとおり施行する。・注射準備時1患者1トレイを必ず遵守する。・作業中断中の札がはいっていれば作業した看護師以外は処理しないというシステムが必要である。 | ||
288 | その他(未開通) | フルマリン1gキット | 注射 | 1g | 看護師 | フルマリン1gキットを施行する際、生食と薬剤を溶解せず、側管から施行した。薬剤がなくなったため、抜去しようとしたところ、薬剤を溶解していないことに気付いた。 | 点滴セッティングのとき、患者名を確認し合うが、そのときのチェックができていない。 | 裏面のカバーシートをはがしたとき、はがしたシートをそのまま残しておく。点滴をセッティングしたとき、きちんと溶解できているか確認を必ず行う。 | |||||
289 | その他(未開通) | フルマリン1gキット | 注射剤 | 1g | 看護師 | 抗生物質の点滴を実施する際、二層バッグ製剤を開通させずに生理食塩水のみを点滴してしまった。 | 新人であり、二層バッグ製剤の取り扱い方法に慣れていなかった。 | 再度二層バッグ製剤の取り扱い方法について説明するとともに、何度も確認するよう師長より注意を行った。 | |||||
290 | その他(管理の問題) | フルマリンキット | キット製剤 | 1g | 看護助手 | 日常、独歩で過ごされている患者さんがが突然誘導もなくふらつきしりもちをつかれた。ケアーワーカーは同室の他の歩行器使用の患者さんに気を取られていた。業務は多忙であった。 | 独歩の患者さんであっても、観察を充分行わず、転倒の予測をしなかった。 | 独歩の患者さんであっても、座位になられるまでは、観察を行う。 | |||||
291 | 規格違い | ホスミシン | バイアル | 1000mg | ホスミシン | バイアル | 500mg | 看護師 | 小児の手術に抗生物質の点滴を溶解して持参する指示があり、溶解して持参した。指示は500mgであったが、1000mg溶解した。点滴を半分量にしていくと思い込んだ。 | 点滴指示の確認方法の問題 | 指示の確認 | ||
292 | その他(確認不足) | モダシン | 皮内反応用 | 600 | 看護師 | 抗生剤皮内テストの指示あり。2人で薬剤名を確認したが、看護師1人で患者の元へいき、違う患者に施注してしまった。テスト判定の時、患者間違いに気がつく。 | 抗生剤の皮内テストを施行する際にダブルチェックをせず、伝票も持たず1人で患者の元へ行った。A氏に抗生剤皮内テストをするよう依頼され伝票を確認するがその後、B氏の患者の話題を耳にし、認識が変わってしまい思い込みがあった。 | 患者の誤認であり、看護師2名で患者の側でチェックしていれば今回の事故は防ぐことができた。ダブルチェックを再確認すること。当事者は今回の役割業務が初めてで緊張もあったと考えられる。主任が指導していたが、初めての業務だからより慎重に指導すべきであった。 | |||||
293 | その他(確認不足) | ユナシンS静注用1.5g | バイアル | アンピシリンナトリウム・スルバクタムナトリウム | 看護師 | 注射伝票の指示を受け持続点滴を作ったが、抗生剤の点滴を見落として実施しなかった。医師に報告し指示を受けた。 | 注射伝票とカルテの日付、点滴の内容を確認しなかった。また注射伝票の記載がわかりにくく点滴施行時間が誰が見ても判りやすいように書いておくべきであった。 | 受け持ち看護師の役割を認識し業務の細分化を明示。また機能別の役割を排除し、固定継続チームナーシングを強くする必要がある。 | |||||
294 | その他(確認不足) | ユナシン錠 | 錠剤 | 375mg | 医師,看護師 | 風邪にて外来受診、ユナシン錠内服処方。夜、蕁麻疹、全身発赤、熱発(37.8℃)あり。深夜、救急外来受診。家族より「以前ユナシンがだめと言われているのにどうして出したのですか?」といわれ、カルテ確認するとカルテに”ユナシン禁”と記入あり。当直医診察により、サクシゾン入り点滴を行い、内科副部長より、本人家族に説明を行い帰宅。 | 医師、看護師共にカルテの確認不足。 | カルテをきちんと確認する。カルテ表紙に○○禁と表示する | |||||
295 | その他 | ロセフィン | 静注薬 | 1g | 看護師 | 皮内反応(-)の外来患者さんにロセフィン静注薬(抗生剤)を施行、20分後にアナフィラキシー症状あって経過観察のため入院となった。 | 皮内反応施行者と静注実施者が違っていた、申し送り及び確認ミス | 申し送りの徹底と施行後の状態観察を密に行うようにした。 | |||||
296 | その他(確認不足) | ワイドシリン・ビオフエルミン | 細粒・末 | 10%細粒 | 薬剤師 | 6月12日午後10時頃、1歳男児救急受診。ワイドシリン・ビオフエルミンR2日分の処方あり。調剤時薬袋に1日3回食後と記入するところを1日2回朝、夕食後と記入。家族より診察時1日3回と聞いていると申し出あり判明した。 | ・当日はオーダーのコンピユーターがストップしていた。・思い込みがあり自己監査でも見逃している。 | 当直時ダブルチエツクが出来ないので自己監査の徹底を図る。 | |||||
297 | 614 主としてグラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの |
名称類似 | クラリス | 錠剤 | 200 | クラリチン | 錠剤 | 10 | 事務職員 | 処方内容の入力ミスにて処方箋を発行してしまった。 | 類似薬品名の入力チェックミス | 交付時の再チェックを強化した | |
298 | 616 主として抗酸菌に作用するもの |
名称類似 | 硫酸カナマイシン | 液体 | 1g/4ml/A | 硫酸アミカシン | 固形 | 200mg/V | 薬剤師 | 硫酸アミカシンが処方されていたが、硫酸カナマイシンを調剤してしまった。病棟にあげた際、受領した看護師が薬剤名が違うことに気がつき投与する前に発見された。 | ・剤形が液体と固形と違っているが、カタカナ名を見間違えた。・調剤後、違う薬剤師が監査しているが、気がつかなかった。⇒監査が不十分であった。 | ・類似名の薬剤には印をつけ、調剤、監査の際に再度意識化できるようにする。 | |
299 | 622 抗結核剤 |
その他(管理の問題) | エブトール | 錠剤 | 250mg | 看護師 | 《内容》配薬ケースを使用して内服管理をしていた。Drより飲み込む所までNsの監視下で行うよう依頼あり、配薬ではなく、内服薬をNs管理としようと考え、薬を引き上げるために訪室す。その際、翌日の昼分の内服が無くなっている事に気付く。本人に確認すると、今飲んだとのことであった。《発見経緯》病室訪室時に配薬ケースを見て、翌日の昼分の内服薬がなくなっていることに気付いた。 | 準夜の夕食の時間帯であり、食事介助・内服確認など仕事が重なり、Drより依頼を受けた際、速やかに実施することができなかった。また、対象となった患者の性格上管理されることを嫌うため、入院時より薬をNs管理としていなかった。事前の情報では、内服困難・内服拒否があるとのことで、余分に飲んでしまうことを予測していなかった。 | 《改善策》・内服薬をNs管理とし、1回分ずつ手渡し、その場で内服確認を行うようにした。《所属リスクマネージャのコメント》指示されたことを速やかに遂行するのがベストであるがそうもいかないのが現状。再三入院された患者さんであり性格を知っているとはいえ、人間体の衰えとともに考えややることも変わってくるので過信は禁物。こういうこともあるんだということを糧にしてお互い看護を育みたいと思う。 | ||||
300 | 624 抗ウイルス剤 |
その他(確認不足) | クラビツト | 錠剤 | 1錠100ミリグラム | 看護師 | 整形外科勤務の看護師、入院中の男性患者(75歳)の内服薬を二人の看護師でダブルチエツク後夕の薬を袋から取り出し患者に説明後投与したが、1回2錠内服の薬が1錠しか投与できていなかったことが、翌日担当の看護師が発見し判明した。 | 指示、処方箋の確認漏れ。 | ダブルチェックは薬の内容のみならず数量、回数も確実に行う。 | ||||
301 | その他 | パズクロス | 注射 | 500 | 看護師 | 抗生剤の皮内テストをせず施行した。(ショック、皮疹なし) | テストが必要であるのに対して、不必要と判断しそのまま点滴をした。 | 抗生剤のテストの必要、不必要を把握し、使用方法が分からない時は医師、薬剤師、看護師へ確認する。 | |||||
302 | 629 その他の化学療法剤 |
規格違い | ジフルカン | カプセル | 100mg | ジフルカン | カプセル | 50mg | 薬剤師 | ジフルカン50mgカプセルを調剤するところ、ジフルカン100mgカプセルを調剤した。 | 本来、100mgのみの採用であるが、患者限定で50mgが採用された。 | 多規格採用のチェックをかける。 | |
303 | 634 血液製剤類 |
その他(管理の問題) | 照射濃厚血小板 | Ir.PC | 10単位 | 臨床検査技師 | 《内容》血液センターで照射済みのPC製剤を当検査室でも、照射をしてしまった。《発見経緯》照射後、登録時に登録できなかった。(システムにより、はじかれた。) | 原因1.薬剤部より、依頼の場合は照射製剤と、未照射製剤を別々に依頼するルールとなっているが、それが守られなかった。(未照射製剤と照射済み製剤が混入)原因2.未照射製剤照射は、ワークシートと共に依頼されるが、検査部側で、製剤数とワークシートとの照らし合わせがされなかった。(他に急ぎの検査と重なっていた。) | 《改善策》薬剤部の担当責任者にルールの遵守・確認を申し入れた。今後は、不注意の無い様、特に忙しい時ほど慎重に行なわなければいけない事を痛感しました。《所属リスクマネージャのコメント》「対策」にあるように、当面は薬剤部、検査部ともにルールの遵守を徹底するよう部内周知を行いました。また、同様のインシデントが2002年9月にも発生しているため、担当部署にルールの再考を指示しました。 | ||||
304 | 719 その他の調剤用薬 |
名称類似 | 塩化ナトリウム | 粉末 | 100% | 炭酸水素ナトリウム | 粉末 | 100% | 薬剤師 | 炭酸水素ナトリウムを秤量するところ、塩化ナトリウムを秤量した。 | 名前(ナトリウム)が似ていた。 | 確認の徹底、 | |
305 | 名称類似 | 塩化ナトリウム | 内服薬 | 30mg | 重曹 | 内服薬 | 30mg | 薬剤師 | 調剤の間違え。塩化ナトリュウムを重曹にする。 | 調剤確認せず。 | 処方箋の記入が不明確である。 | ||
306 | 721 X線造影剤 |
その他(確認不足) | マグコロールP | 瓶 | 1瓶(250ml.)中34g | 看護師 | CFのため、マグコロールを服用させる患者がおり、患者に渡した。同姓の患者の間違いに気付かず渡してしまい、名前が違うと患者に指摘され気付く。患者に謝罪し返却していただいた。 | 名前・部屋番号をきちんと確認しなかった点。 | 薬如何を問わず、患者の確認をすることの重要性について再度、徹底指導した。 | ||||
307 | 729 その他の診断用薬(体外診断用医薬品を除く) |
その他(管理の問題) | マグネビスト | 注射液 | 10ml | 医師,診療放射線技師 | 造影剤検査のため造影剤を注射したところ、検査終了後に気分不快と嘔吐などの副作用症状が出現した。ステロイド剤の使用で症状は改善した。この患者は以前にも造影検査で同様の症状があったようだが、検査前の問診では何も言われていなかった。この後、患者には特に症状は見られず、帰宅された。 | ・造影検査前の問診が不十分だった。問診の取り方、患者への説明の仕方が不十分であったと思われる。・以前にあった造影剤副作用のエピソードが、カルテ等に特記事項として記されていなかった。科別カルテのため、検査結果や特記事項が共有できない。 | ・造影剤問診の徹底を全医師に注意喚起。・電子カルテ導入予定であり、副作用データも患者情報として登録していく。 | ||||
308 | 799 他に分類されない治療を主目的としない医薬品 |
認識不足 | プロナーゼ | 細粒 | 20000単位 | 医師,看護師 | 臨時で胃内視鏡が実施された。その前処置にプロナーゼを使用した。患者さんは黒色便が出ている方で出血傾向の確認もなく、プロナーゼを使用した。プロナーゼは出血傾向のある患者さんには禁忌である。臨時であわただしく入った検査で、外来からの申し送りもなく、漠然と前処置を行ってしまった。患者さんは検査後特に異常なく経過した。 | 漠然と胃内視鏡の理由も確認せず前処置を行った。外来看護師からの申し送りもなかった。 | 臨時検査であるからこそ、理由、状況の把握を確実に行うことの申し合わせをする。 | ||||
309 | 811 あへんアルカロイド系麻薬 |
その他(管理の問題) | MSコンチン | 錠剤 | 10mg、30mg、60mg | 看護師 | 膵癌術後でターミナルの患者5時30分、トイレ汚物室にて転倒しているところを他患者に発見される。左肘打撲と擦過傷軽度あり、冷湿布貼付。高熱の為いつも以上にフラツキが増強したと言う。当直医、師長報告後経過観察となった | 不可抗力 | MSコンチン他睡眠剤も服用中であり。特に夜間のトイレ覚醒時にはNsコールで知らせる様に再度説明した。 | ||||
310 | その他(管理の問題) | MSコンチン | 錠剤 | 10mg | 看護師 | 時間投与のMSコンチンを投与するため、検温板にはさんでそのまま他の患者様の検温も行っていたため、紛失。歩いたところを2,3人で探したが見つからなかった。代わりの薬を用意してもらい、患者様には投与した。その後、他の患者様のベッドに落ちているのが発見された。 | 所定場所より取り出してから、すぐ患者様のところに持っていかなかったため。 | 患者様の名前、数量を確認し、所定場所から持っていったらすぐに患者様のところに持って行き、そして、内服したことを確認する。麻薬なのですぐに与薬すべきであった。 | |||||
311 | その他(管理の問題) | MSツワイスロン | 錠剤 | 60mg | カディアンカプセル | カプセル | 60mg | 看護師 | MSツワイスロン(60mg)の処方に対し、カディアンカプセル(60mg)で調剤し払い出した。同日の夕方、麻薬の残数確認をした際気付き、病棟に連絡したところ、病棟看護師も薬剤の間違いに気付かず、1回分は内服していた。MSツワイスロンを回収、カディアンカプセルを調剤し払い出した。 | 事故防止教育の問題点同種薬剤の複数の採用の問題 | 「至急で処方」の薬剤が多かったが、落ち着いて対応する。「至急」の薬剤は、緊急性を確認し優先順位を考えて調剤する。 | 病棟での看護師の与薬ミスを防止するためには、投薬記録表などを薬剤毎に添付し、投薬毎に記録を行い、投薬終了時に薬剤部に返却し、麻薬管理者の確認を受けるなどのチェック体制の構築が必要である。 | |
312 | その他(管理の問題) | エムエスコンチン | 錠剤 | 10ミリグラム | 准看護師 | 毎食後の内服(麻薬)を1錠と思い込み与薬した。ダブルチェックの際に処方箋を見せず錠剤のみで確認した。患者は癌性疼痛があり内服中も効果が無かったため、痛みが程度がわからなかった。 | 麻薬手順が遵守できない問題 | 手順の徹底 | |||||
313 | その他(確認不足) | オキシコンチン | 錠剤 | 5 | 看護師 | 患者の希望によりオキシコンチンの投与を後にしたが、患者よりナースコールによるオキシコンチンの投与に関する確認があるまで投与することを忘れていた。 | 情報の伝達の問題。 | 時間を決めた投与を行う。 | |||||
314 | その他(確認不足) | オキシコンチン | 錠剤 | 5 | 看護師 | オキシコンチンの投与をし忘れていた。 | 業務・労働体制上の問題。他の患者に係る時間が多くなり、投与し忘れた。 | タイマー等で時間が来たら投与する様にする。 | |||||
315 | その他(管理の問題) | 塩酸モルヒネ注射液 | アンプル剤 | 10mgモルヒネ3A使用 | 看護師 | 点滴持続皮下注射施行していたが、自己抜針してしまった(モルヒネによるせん妄でルート類を引っ張る行為があり、モニターが外れたため、部屋へ訪室すると自己抜針していた。) | 塩酸モルヒネの持続注射でせん妄状態が続いており、ルート類を引っ張っていた。他、モニターや点滴ルート等を引っ張っていた。 | 訪室を頻回にし、ルートの固定や点滴の場所を気をつける。 | |||||
316 | その他(確認不足) | オキシコンチン | 錠剤 | 20mg1錠 | 看護師 | オキシコンチンが20mg×2錠分2から20mg錠×3錠分3になった指示を、それ以前のオキシコンチン5mg×6錠分2の指示が5mg×9錠分3になったものと勘違いして、20mg錠を3錠与薬した。翌日患者には15秒程度の無呼吸や意識障害が現れた。二日後麻薬の残薬が不足していることから発見。 | 与薬者本人の思い込みが最も大きいが、カルテ記載や申し送りの不備、管理申し送り時に予定回数と残薬数が合っていないことに二日間気付かなかったことも問題。 | 麻薬取り扱いに関する講習を薬剤課長にしてもらい、残薬確認サインを行う与薬確認表を統一し、カルテ記載の徹底と管理申し送り時の予定回数残薬の確認、の徹底を行うように取り決め、実施した。 | 麻薬に関しては、管理方法の徹底、各製剤に関する理解、その危険性について十分理解する必要がある。 | ||||
317 | 821 合成麻薬 |
その他(管理の問題) | デュロテップ | テープ | 2.5mg | 准看護師 | デュロテップ使用中の患者が、不穏症状になり、日頃歩けないのにも関わらず、歩行して転倒してしまった。 | デュロテップ使用中の患者に対しての観察が不十分であったため、不穏及び混乱の発見が遅れた。 | デュロテップ使用中の患者に対しては、薬剤が増量になったときは観察を頻回にする必要がある。 | ||||
318 | その他(管理の問題) | デュロパップパッチ | 枚 | 5mg | 看護師 | 外用の持続性癌疼痛治療剤を3日毎に貼りかえなくてはならないのに、貼りかえが1日遅れた。 | 患者情報用紙に情報が記載されていなかった。外用薬の薬理作用を看護師が把握していなかった。 | 貼り代え日や処方日がすぐわかる様なカレンダーを用意し、また薬理作用をスタッフに把握させる。 | |||||
319 | 999 不明 |
その他(確認不足) | 不明 | 不明 | 不明 | 看護師 | 名前の似た別の患者の点滴薬を注入してしまった。50CC程注入されたところで気づき中止、本来の薬液に切り替えた、経過観察としたが著変なかった。 | 名字の最初の二文字のみしか合っていなかったが、思い込みで施行してしまった。 | 必ず確認作業を行っていくこと。基本の重視。 |
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医薬品情報(第12回集計分)
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