楽泉園の紹介
園長挨拶
国立療養所栗生楽泉園のホームページをご覧いただきありがとうございます。
当園のある群馬県の草津温泉は、古くから万病に効果のある薬湯として全国に名高く、草津の全盛期と言われた文化・文政の頃から慶応にかけては、毎年、浴客数は2万数千人と言われ、春から秋にかける街道筋の賑わいは、また格別のものがあったと語り伝えられています。
この頃からハンセン病を病む湯治客も相次いで集まり、ハンセン病者の大集落地として知れ渡った明治20年、それまで健病同宿、同浴であったものを初めて移転、草津町の一角には「湯之澤」と称するハンセン病者の集落が形作られ、多い時には800人を超えたと言われています。
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 園長・坂本 浩之助 |
このため、ハンセン病予防上放置出来ないと、昭和5年招集の第59回帝国議会において当園の設置が決定され、長島愛生園に次ぐ全国2番目の国立療養所として当園が昭和7年11月に誕生しました。
開園当初115人だった収容定数は、湯之澤からの移転希望者を10年間にわたり徐々に受け入れるとともに増え続け、昭和17年12月、当初の目的であった湯之澤のハンセン病者の移転業務を完了しました。
その結果、入所者数は昭和19年には1,335人(男性897人、女性438)に達しましたが、この時をピークとして、新発生患者の減少、社会復帰及び高齢化等により年々減少しており、令和5年末に32名とピーク時の40分の1になっています。
現在では入所者の高齢化が進み、平均年齢も89.8歳を超え、国立ハンセン病療養所13園の中でも上位の高齢施設となり、今日に至っています。
当園では高齢化の進む入所者が最期までその人らしく生きられるよう「入所者一人ひとりの意向を尊重した生活支援体制」を構築するための「支援の会」を中心に全職員が一丸となって入所者の療養生活を支えています。
また、当園では地域の皆様と入所者との交流を促進するための園内行事への参加や、ハンセン病問題についての理解を深めていただくため、当園の歴史資料館とも言うべき栗生楽泉園歴史館の見学も受け付けております。
最後に、皆様方のより一層のご支援とご鞭撻をよろしくお願い致します。
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基本理念
みんなの笑顔が満ちあふれる 栗生楽泉園
基本方針
入所者が楽しく暮らし、職員が楽しく働ける施設をめざします。
安心で信頼される医療・看護・介護・福祉の充実に努めます。
入所者一人ひとりの意向を尊重した生活支援を実践します。
安全で快適な療養環境と職場環境の整備に努めます。
職員の質の向上のため、教育・研修と業務改善の推進に努めます。
ハンセン病問題の啓発および地域交流の推進に努めます。
園章
園の紋章であるロゴマークは「楽泉園」を図案化したもので、
カタカナの「ラ」と「ク」が泉を優しく包み込み、一番外側の円を「園」に見立てて、
「ラ・ク・泉・園」=「楽泉園」をイメージしています。