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広報誌「厚生労働」

<身近な危険 食中毒>

総集編:食中毒予防の原則

原因菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」の3原則、原因ウイルスを「持ち込まない」「ひろげない」「つけない」「やっつける」の4原則を守ることで、食中毒は予防できます。


解答は、こちら [354KB](リンク先の右下をご覧ください)



楽しい食生活を守るために食中毒を予防しよう

食中毒について正しく知っていますか?

 楽しい食生活を守るために、まずは食中毒について正しく知りましょう。食中毒は、その原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。細菌は、温度や湿度などの条件がそろうと食べ物のなかで増殖し、その食べ物を人が食べることにより食中毒が引き起こされます。一方、ウイルスは低温や乾燥した環境内で長く生存し、細菌のように食べ物のなかでは増殖しませんが、食べ物を通じて人の体内に入ると腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。
 細菌が原因となる食中毒は、夏場に多く発生しています。食中毒の原因となる細菌の代表的なものは、腸管出血性大腸菌やカンピロバクター、サルモネラ属菌などです。一方、低温や乾燥した環境内で長く生存するウイルスが原因となる食中毒は、冬場に多く発生しています。そうしたウイルスの代表格はノロウイルスで、調理者から食品を介して感染する場合が多く、ほかには二枚貝に潜んでいることもあります。ノロウイルスによる食中毒は大規模化することが多く、年間の食中毒患者数の5割以上を占めています。
 このコーナーで過去にご紹介したように、毒キノコやフグなどの「自然毒」、アニサキスなどの「寄生虫」なども、食中毒の原因となっています。このようにさまざまな原因物質によって、食中毒は一年中発生しています。

食中毒予防の原則を守ることが大切

 食中毒を防ぐためには、細菌の場合は、食べ物に「つけない」、食べ物に付着した細菌を「増やさない」、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という3つが原則です。
 一方、ウイルスの場合は、食品のなかでは増えないので、「増やさない」は当てはまりません。ただ、ごくわずかな汚染でも食中毒を起こしてしまうので、ウイルスを食品に「つけない」を確実に実行するためには、調理者はもちろんのこと、調理器具を含めた調理場全体がウイルスに汚染されていないことが極めて重要です。そのようなウイルスに汚染されていない調理場をつくるには、ウイルスを「持ち込まない」、仮に持ち込んだとしても、それを「ひろげない」ことが大切です。つまり、ウイルスによる食中毒を予防するには、ウイルスを調理場内に「持ち込まない」、食べ物や調理器具にウイルスを「ひろげない」、食べ物にウイルスを「つけない」、付着してしまったウイルスを加熱して「やっつける」という4つが原則なのです。
 具体的には、まずは丁寧な手洗いや日々の健康管理を心がけましょう。菌を「増やさない」ためには、肉や魚などの生鮮食品やお総菜などは購入後、できるだけ早く冷蔵庫に入れるなど、低温での保存が効果的です。また、ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅します。肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べることで、細菌やウイルスを「やっつけ」ましょう。特に肉料理は、中心部を75℃で1分以上加熱することが目安です。
 厚生労働省のホームページで、手洗いの動画や、食中毒予防のための細かいポイントを紹介しているので、ご参照ください。

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