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広報誌「厚生労働」

<身近な危険 食中毒>

寄生虫・アニサキス

お刺身を食べてから数時間後、激しい腹痛や吐き気に襲われたことはありませんか。アニサキスによる食中毒の可能性があります。


解答は、こちら [247KB](リンク先の右下をご覧ください)



魚の購入時は必ず鮮度を確認 内臓の生食はやめましょう

激しい腹痛や吐き気が起きたらすぐに医療機関を受診しよう

 サバやアジ、サンマなどの新鮮なお刺身が好きという人も多いはず。おいしく食べるためには、アニサキス幼虫(以下、「アニサキス」といいます。)の食中毒に注意しましょう。
 アニサキスは寄生虫の一種です。長さ2〜3cm、幅は0.5〜1mmくらいで、白い糸のような見た目をしています。これが寄生したサバやアジ、サンマなどを食べると、アニサキスが胃や腸の壁に刺さり、食中毒を起こすことがあります。
 食中毒の多くが急性胃アニサキス症で、食後数時間から十数時間後にみぞおちの激しい痛み、吐き気、嘔吐などの症状が現れます。急性腸アニサキス症の場合は、食後十数時間から数日後に下腹部に激しい痛みや腹膜炎のような症状が出ます。こうした症状が出たら、すぐに医療機関を受診してください。もしアニサキスによる食中毒だった場合、医療機関では内視鏡などを使って、アニサキスを摘出します。
 2017年の食中毒の届出患者数は242人に上ります。

丸魚を刺身に捌くときはお店に確認を

 アニサキスによる食中毒は、スーパーなどの魚介類販売店で購入した丸魚や、釣った魚を自宅で刺身等にして食べることが原因となった事例も多数あります。スーパー等で魚を購入し、自宅で刺身等に調理する場合は、購入予定の魚が生食用として販売されているものであるかを店に確認しましょう。
 アニサキスは一般的に魚介類の内臓に寄生しますが、宿主の鮮度が落ちると内臓から筋肉に移動します。もし、丸ごと1匹買った場合は、できるだけ早く内臓を取り除いてください。また、内臓は生で食べてはいけません。鮮度が良い魚であっても、アニサキスは存在しますので、調理時には、アニサキスがいないかを目で見て確認し、もしいたら除去しましょう。
 アニサキスは70℃以上(60℃以上なら1分)の加熱、もしくは、-20℃で24時間以上の冷凍が効果的です。
 塩漬けにしたり、一般的な料理で使う食酢やしょう油、ワサビをつけたりしてもアニサキスは死にません。自家製のシメサバが原因の食中毒は多く報告されているので、もしシメサバをつくる場合は、できるだけ早く内臓を取り除きましょう。ただし、こうした処理を行ったからといって、必ずしもアニサキスによる食中毒を防げるわけではないので、目視で確認し、除去することや、十分に冷凍されたサバを原材料に使用することが効果的です。

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