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広報誌「厚生労働」

<身近な危険 食中毒>

A型肝炎ウイルス・E型肝炎ウイルス

食中毒の原因の一つにウイルスがあります。今回は、A型肝炎ウイルスとE型肝炎ウイルスによる食中毒を防ぐ方法を紹介しましょう。


解答は、こちら [354KB](リンク先の右下をご覧ください)



十分な加熱と手洗いで感染を防ごう

加熱調理用の二枚貝は十分に加熱しましょう

 A型肝炎ウイルス食中毒は、2〜7週(平均4週間)の比較的長い潜伏期間を経て、発熱、倦怠感などの風邪様症状に続き、食欲不振、吐き気、黄疸などの症状が現れます。成人の場合は重い肝障害になるケースや、高齢者の場合は重症化するケースもあります。
 これまでに食中毒の原因として推定されている食品は、アサリなどの二枚貝や寿司などの調理済みの食品があります。加熱調理用の二枚貝は、内部にまで食中毒の原因となるA型肝炎ウイルス等が存在するおそれがあるため、中心部まで、十分に加熱しましょう。特に冷凍や殻付きの二枚貝については、可食部の加熱が不十分となりやすいので注意が必要です。
 また、ほかの加熱せずに摂取する食材や調理済み食品への交差汚染を防ぐため、加熱調理用の二枚貝を触った後は、よく手を洗いましょう。加熱前後で調理器具や食器を使い分ける、または、その都度、洗浄・殺菌して使用することも有効です。さらに、寿司などの調理済み食品の場合には調理をする人がA型肝炎ウイルスに感染している際に、食品を二次的に汚染してしまうことがあるため、普段からの手洗い等の健康管理を心がけましょう。

イノシシやシカの食肉、豚肉や豚レバーはよく加熱して食べましょう

 E型肝炎ウイルス食中毒は、2〜9週間(平均6週間)の比較的長い潜伏期の後、発熱、悪心、腹痛等の消化器症状や肝腫大、肝機能の悪化を引き起こします。妊婦や高齢者が感染した場合に重症化することもあり、注意が必要です。
 E型肝炎ウイルスは豚肉や豚レバー、イノシシやシカなどの野生動物の肉が原因となる場合があるので、これらを食べる際には、必ず中心部まで十分に加熱したかを確認するようにしましょう。また、生の肉と加熱済みの肉や野菜などを同時に扱う場合、皿や箸、トングなどは別々のものを使うように心がけてください。
 また、E型肝炎は開発途上国で時々発生しているので、衛生面が保証できない飲料水や氷入りの清涼飲料水、非加熱の貝類、皮をむいた状態で提供された非調理の果物や野菜を食べたり飲んだりするのは、避けましょう。

 ウイルス性肝炎は、今回ご紹介したA型肝炎およびE型肝炎以外にも、B型、C型、D型など異なる病型の肝炎もあります。これらの感染経路は、主に輸血等による血液を介した感染であり、食品を介するA型肝炎やE型肝炎と区別されます。

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