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II 結果の概要

第1部 栄養素等摂取状況について

1.栄養素等摂取量

 国民1人1日当たりの栄養素等摂取量をみると、エネルギー摂取量に占める脂質からのエネルギー割合である脂質エネルギー比は、20-49歳で成人の適正比率の上限25%を上回っていた。食塩摂取量をみると、15-69歳の男性で11.7〜14.0g、女性で10.6〜12.4gと、成人(15-69歳)の高血圧予防のために望ましい摂取量である「1日10g未満」を越えていた。
 また、カルシウム摂取量は全体の平均で550mg、鉄摂取量は8.2mgとなっており、ともに所要量を下回っていた。
 一方、新規に公表した栄養素をみると、おおむね所要量を上回っていたが、亜鉛、銅及びビタミンB摂取量において所要量を下回っていた。


(参考)平成13年国民栄養調査からの栄養摂取状況調査変更点

(1)栄養素等摂取量は、五訂日本食品標準成分表(平成12年11月科学技術庁(当時)発表、以下「五訂成分表」という。)により算出し、調査項目をエネルギー及び25栄養素に拡大。
−平成12年調査まで(エネルギー及び10栄養素)−


エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩)、カルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンC

−平成13年調査から(エネルギー及び25栄養素)−




エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩)、カリウム、カルシウム、マグネシウムリン、鉄、亜鉛、ビタミンA、ビタミンDビタミンEビタミンK、ビタミンB、ビタミンBナイアシンビタミンBビタミンB12葉酸パントテン酸、ビタミンC、コレステロール食物繊維



(下線:新規栄養素)
 なお、本調査においては、食事からの栄養素等の摂取を把握することとしているため、サプリメント等による補助的な栄養素等の摂取量は把握していない。

(2)栄養素等摂取量について、調理による損失をできる限り考慮。
 栄養素等摂取量は、調理後(ゆで、油いため等)の五訂成分表に成分値が収載されている食品は、これを用いた。また、その他の食品については、五訂成分表に収載されている調理による「重量変化率」を加味して算出した。

表1−1 年齢階級別 栄養素等摂取量(総数)

表1−1

表1−2 年齢階級別 栄養素等摂取量(男性)

表1−2

表1−3 年齢階級別 栄養素等摂取量(女性)

表1−3


2.食品群別摂取量

 国民1人1日当たりの食品群別摂取量をみると、ビタミンやミネラルの給源となる豆類や野菜類は、年齢が高いほど多く摂取している傾向にあった。果実類をみると、20、30歳代においてその摂取量は少ない傾向にあった。
 乳類摂取量をみると、全体の平均で170.1gであり、男女とも20-29歳で最も少なかった。
 肉類は15-29歳で最も多く摂取されており、年齢が高いほどその摂取量は少ない。魚介類では、年齢が高いほどその摂取量が多くなる傾向にあった。卵類摂取量をみると、20歳以上では30〜40g摂取されていた。

表2−1 年齢階級別 食品群別摂取量(総数)
(単位:g)
表2−1

表2−2 年齢階級別 食品群別摂取量(男性)
(単位:g)
表2−2

表2−3 年齢階級別 食品群別摂取量(女性)
(単位:g)
表2−3


3.欠食習慣の状況

 ふだん欠食をする習慣がある者の割合は、20-29歳が最も多く男性で46.3%、女性で34.7%。

 ふだん「ほとんど毎日欠食」又は「週2〜5回欠食」と回答した者(以下、「欠食習慣がある者」。)は、男女とも20-29歳が最も多く、男性で46.3%、女性で34.7%であった。
 ふだん「ほとんど毎日欠食」と回答した者は、20-39歳の男性で2割以上、女性で約1割であった。
 また、欠食習慣がある者の割合を平成3年の結果と比較すると、男性では30-59歳で増加しており、女性では20歳代、40歳代では減少しているが、30歳代で増加していた。

図1 ふだんの欠食の頻度

男性

女性

図2 欠食習慣がある者の割合の変化(平成3年との比較)

男性

女性


4.食事からの必要な栄養素摂取の自己評価

 必要な栄養素を食事から、「十分とれている」と回答した者は、男性で18.4%、女性で13.3%。

 「必要な栄養素を食事からとることができていると思いますか」という問に対し、「十分とれている」と回答した者は、男性で18.4%、女性で13.3%であった。
 「とれていない」と回答している者は、若い世代に多く、男女とも20-39歳では約2割を占めていた。また、男性に比べ、女性の方が「とれていない」と回答している者の割合が多かった。

図3 食事からの必要な栄養素摂取の自己評価

男性

女性


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