概要情報
事件名 |
新潟県厚生農業協同組合連合会 |
事件番号 |
中労委 平成13年(不再)第5号
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再審査申立人 |
新潟県厚生農業協同組合連合会 |
命令年月日 |
平成14年 7月 3日 |
命令区分 |
再審査棄却(初審命令をそのまま維持) |
重要度 |
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事件概要 |
連合会が、(1)申立外新潟県厚生連労働組合の三条支部長のX1に対し、平成11年4月1日付けで三条総合病院の看護部主任から長岡中央看護専門学校の専任教員心得に転勤させる旨の辞令を発したこと、(2)同転勤発令後、同人が同病院施設内に立ち入ることを禁止し妨害したこと、(3)同人が作成した支部長を冠した文書は受け付けない旨を同支部に申し入れる等して、同人が支部長であることを否認したこと、(4)同支部の組合員に対し、同人を支援する会に参加、協力しないよう威嚇し、規制したこと、(5)同人が不当労働行為の救済申立てをすれば、労働協約等を締結しない旨を組合に通告したことが不当労働行為であるとして申立てがあった事件で、新潟地労委は、(1)X1の転勤の取消しと看護部主任への復帰、(2)原職で勤務していれば受けるはずであった給与及び賞与相当額の支払、(3)労働協約・労働協約覚書の不締結を通告する等の支配介入の禁止を命じ、その余の申立てについては棄却した。 連合会はこれを不服として再審査を申し立てたところ、中労委は再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
連合会が、申立人を看護部主任から看護学校の教員へ転勤を命じたことは、申立人が支部長として人員削減反対の方針を堅持する支部を弱体化する意図の下に行われた不当労働行為であるとされた例。
3103 労働協約締結をめぐる行為
連合会の参事が、不当労働行為救済申立てをするのであれば、失効が目前である労使間の協定の締結を保留するとして、申立てをしないよう組合に迫ったことが組合の運営に対する介入であるとされた例。
4811 労組法7条3号(個人申立)の場合
組合に対する支配介入については、労働者個人においても申立てを行うことが可能であり、当該個人の申立てが所属する労働組合の意に反したものであったとしても異ならないとされた例。
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業種・規模 |
医療業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集123集690頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 2002年11月10日 1004号 21頁 
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