概要情報
事件名 |
東日本旅客鉄道(秋田・不採用支配介入) |
事件番号 |
秋田地労委 平成13年(不)第1号
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申立人 |
X2 |
申立人 |
X1 |
被申立人 |
東日本旅客鉄道株式会社 |
被申立人 |
国土交通省 |
被申立人 |
自由民主党 |
被申立人 |
保守党 |
被申立人 |
社会民主党 |
被申立人 |
公明党 |
命令年月日 |
平成13年10月23日 |
命令区分 |
却下(初審命令において却下の決定書が交付された場合) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、平成12年5月30日、自由民主党、公明党、保守党及び社会民主党の四政党が、国鉄労働組合本部に対し提示した「JR不採用問題の打開について」と題する文書により、国土交通省、東日本旅客鉄道株式会社らが、その主張を自由民主党を介して、国労に押し付け、国労自身に「JRに法的責任なし」と認めさせ、採用差別に関連する訴訟の取下げを強制したことが争われた事件で、労働委員会規則34条を適用して、国土交通省、自由民主党、日本鉄道建設公団は「使用者」に当たらず、東日本旅客鉄道は「四党合意」の主体ではないとして、申立てを却下した。 |
命令主文 |
本件申立てを却下する。 |
判定の要旨 |
5144 不当労働行為でないことが明白
組合員2名は、東日本旅客鉄道従業員であり、国土交通省、自由民主党、保守党、公明党及び社会民主党については、いずれも同人らの雇用主ではなく、また、これらの政党が同人らの賃金及び業務内容等の基本的な労働条件等を実質的に支配、決定できるような地位にある者とは認められず、「使用者」に当たらないことは明らかであるから、労働委員会規則第34条第1項第5号の「申立人の主張する事実が不当労働行為に該当しないことが明らかなとき」に該当するとされた例。
5145 救済内容が実現不可能
「四党合意」は、政党主導によりJR不採用事件を解決するための案をまちめたものであり、その主体はあくまで政党にほかならないから、東日本旅客鉄道の支配介入行為には当たらないこと、また、東日本旅客鉄道が「四党合意」の当事者でないことは明らかであるから、JR東日本に対する申立ては、労働委員会規則第34条第1項第6号の「請求する救済内容が、法令上又は事実上実現することが不可能であることが明らかなとき」に該当するとされた例。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集121集632頁 |
評釈等情報 |
 
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