概要情報
事件名 |
青山会 |
事件番号 |
神奈川地労委平成 7年(不)第3号
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申立人 |
上秦野病院労働組合 |
被申立人 |
医療法人財団青山会 |
命令年月日 |
平成 8年 7月31日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、仁和会(越川記念病院)の経営を譲り受けた被申立人が、組合員以外の採用を希望する職員については、引き続き採用したにもかかわらず、組合員である2名だけ採用しなかった行為が不当労働行為であるとして申立てがあった事件で、神奈川地労委は、組合員2名の採用と採用されるまでの間の賃金の支払い、組合運営への介入の禁止、文書手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合所属の組合員であるX1を被申立人が経営する 秦野市三廻部948番地所在の医療法人財団青山会みくるべ病院(以下「みくる べ病院」という。)に看護助手として採用し、かつ、平成7年1月1日以降同人 が採用されるまでの間について、被申立人における基準に従い、同人に対し、採 用されていたならば支給されたはずの賃金に相当する額に、年率5分相当額を加 算した額の金員を支払わなければならない。 2 被申立人は、申立人組合所属の組合員であるX2をみくるべ病院に准 看護婦として採用し、かつ、平成7年1月1日以降同人が採用されるまでの間に ついて、被申立人における基準に従い、同人に対し、採用されていたならば支給 されたはずの賃金に相当する額に、年率5分相当額を加算した額の金員を支払わ なければならない。 3 被申立人は、申立人組合所属の組合員に対し、その組合活動を理由にみくる べ病院に採用しないなどの差別的な取扱いをすることによって、申立人組合の運 営に介入してはならない。 4 被申立人は、本命令受領後速やかに、下記の文書を申立人組合に手交しなけ ればならない。 記 当法人が貴組合所属の組合員であるX1及びX2をみくるべ病院の 看護職員として採用しなかったことは、神奈川県地方労働委員会において、労働 組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認定されました 。 今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 平成 年 月 日 秦野市三廻部948番地 上秦野病院労働組合 執行委員長 X1 殿 三浦市初声町高円坊1040番2 医療法人財団青山会 理 事 長 Y1 |
判定の要旨 |
1500 不採用
仁和会(越川記念病院)の経営を譲り受けた被申立人が、組合員以外の採用を希望する職員については、引き続き採用したにもかかわらず、組合員である2名だけ採用しなかった行為は労組法7条1号及び3号の不当労働行為であるとされた例。
4406 バックペイに利子・付加金を付したもの
4410 雇入拒否の場合
病院の営業譲渡の譲受人が組合員のみを不採用としたことの救済方法として、雇入れと採用されるまでの間のバックペイ(年5分加算)を命ずることが相当とされた例。
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業種・規模 |
医療業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集105集267頁 |
評釈等情報 |
 
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