概要情報
事件名 |
普連土学園 |
事件番号 |
東京地労委昭和63年(不)第69号
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申立人 |
普連土学園教職員組合 |
被申立人 |
学校法人 普連土学園 |
命令年月日 |
平成 2年 3月20日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
学園が、組合からの団体交渉の開催条件についての協議申入れ及び賃上げ、一時金その他の労働条件に関する事項についての団交申入れをそれぞれ拒否したことが争われた事件で、(1)団体交渉の開催条件についての協議拒否の禁止及び誠実な協議の実施、(2)賃上げ、一時金その他の労働条件に関する事項についての団交応諾及び誠実な対応、(3)文書手交、及び(4)上記命令の履行報告を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人学校法人普連土学園は、申立人普連土学園教職員組合が、団体交渉の場所等団体交渉の開催条件について協議を申し入れたときは、被申立人が従来から主張してきた開催条件に固執してこれを拒否してはならず、誠意をもって協議を行わなければならない。 2 被申立人学園は、今後申立人組合から、賃上げ、一時金その他の労働条件に関する事項について団体交渉の申し入れがあったときは、すみやかにこれに応じなければならず、かつ、その団体交渉においては、関係資料を提示して被申立人主張の根拠を具体的に明らかにするなど、誠意をもって臨まなければならない。 3 被申立人学園は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を申立人組合に手交しなければならない。 記 平成 年 月 日 普連土学園教職員組合 執行委員長 X1 殿 学校法人普連土学園 理事長 Y1 当学園が、貴組合の申し入れた昭和63年度の賃金改定要求等に係る第2回の団体交渉を行うに際し、当学園が従来から主張してきた開催条件に固執して、貴組合との団体交渉開催条件に関する交渉を拒否したこと、および同年度の団体交渉において、関係資料を提示して当学園主張の根拠を具体的に明らかにするなどして誠実に対応しなかったことは、いずれも不当労働行為であると東京都地方労働委員会において認定されました。 今後、このような行為を繰り返さないよう留意します。 (注、年月日は文書を手交した日を記載すること。) 4 被申立人学園は、前各項を履行したときは、すみやかに当委員会に文書で報告しなければならない。 |
判定の要旨 |
2244 特定条件の固執
学園が従来から主張してきた団交開催条件に固執して、組合が申入れた同条件の再検討についての交渉を拒否したことが不当労働行為であるとされた例。
2240 説明・説得の程度
賃上げ要求等に係る団交における学園の対応は、具体的な説明をすることにより組合を納得させようとする真摯な態度に欠け、不誠実なものであるとされた例。
4500 交渉拒否理由または交渉条件に関する指示に触れた例
不誠実団交の救済として、組合の団交申入れがあったら、すみやかに応じ、関係資料を提示するなどして自ら主張する根拠を具体的に明らかにする等誠意をもって対応するよう命じた例。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集89集646頁 |
評釈等情報 |
 
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