概要情報
事件名 |
ネッスル(島田工場) |
事件番号 |
中労委昭和60年(不再)第16号
中労委昭和60年(不再)第17号
中労委昭和60年(不再)第18号
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再審査申立人 |
ネッスル日本労働組合島田支部 |
再審査申立人 |
ネッスル 株式会社 |
再審査申立人 |
ネッスル日本労働組合 |
再審査被申立人 |
ネッスル日本労働組合島田支部 |
再審査被申立人 |
ネッスル日本労働組合 |
再審査被申立人 |
ネッスル 株式会社 |
命令年月日 |
昭和61年 6月18日 |
命令区分 |
一部変更(初審命令を一部取消し) |
重要度 |
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事件概要 |
(1)会社及び島田工場が、申立人組合支部からの工場内配転等に関する団交申入れに対し、会社には従前から存在する申立人組合と同一名称の申立外組合しか存在しないとして団交に応じないこと、(2)申立人組合支部組合員からチェック・オフした組合費を申立外組合支部に交付したことが争われた事件で、(1)会社および工場に対し、団交を拒否してはならないこと、(2)会社に対し、申立人組合支部組合員からの組合費をチェック・オフしてはならないこと及び58年4月以降チェック・オフした組合費相当額を申立人組合支部に支払うこと、(3)会社および工場に対し、文書掲示を命じ、57年12月ないし58年3月分の組合費相当額の返還及び(2)の返還金に対する年5分加算について棄却した初審命令のうち、当事者から島田工場を削除し、また(2)の返還金に年5分の割合による金員を付加するよう変更し、その余の再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 本件初審命令主文第1項中「及び同ネッスル株式会社島田工場」を削り、「同工場」を 「ネッスル株式会社島田工場」に、「被申立人ネッスル株式会社島田工場」を「ネッスル株 式会社島田工場」に改める。 2 本件初審命令主文第2項中「また、昭和58年4月分以降の同組合員の給与からチェック・ オフした組合費相当額を、同支部に支払わなければならない。」を「また、同支部に所属す る組合員の給与から、昭和58年4月分以降、チェック・オフした組合費相当額及びこれに対 する年5分の割合による金員を同支部に支払わなければならない。」に改める。 3 本件初審命令主文第3項中「及び同ネッスル株式会社島田工場」、「ネッスル株式会社島 田工場工場長Y1」及び「及び当島田工場」を削る。 4 その余の本件各再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1603 組合活動上の不利益
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
会社が申立人組合らの存在を否認し続け、申立外組合とのチェック・オフ協定に基づくと称して、申立人組合支部所属の組合員から、組合費のチェック・オフを継続したことは不当労働行為であるとされた例。
2113 交渉団体として不適格
島田工場における団交は、従前から、専ら同工場と同組合島田支部との間で行われており、申立人組合(本部)が支部と一体となって会社に対して団交を申し入れたとの事実の疎明がなされていない本件においては申立人組合の団交当事者適格を認めなかった初審判断は相当であるとされた例。
2114 組合の不存在
会社内には申立人組合及び同島田支部は存在しないとして同組合らとの団交を拒否したことは、会社がその存在を十分認識していたものと推認されることから不当労働行為であるとされた例。
4407 バックペイの支払い方法
申立人組合らの存在を否認し、申立外組合との間のチェック・オフ協定に基づくと称して、申立人組合支部所属組合員から組合費をチェック・オフしたことについて、会社が既にチェックオフした組合費相当額を会社自らの責任において同組合支部に支払うべきであるとした初審判断は相当であるとされた例。
4406 バックペイに利子・付加金を付したもの
会社が申立人組合支部に支払うべき組合費相当額に年5分の割合による金員を付加することが相当であるとして初審命令を変更した例。
4500 交渉拒否理由または交渉条件に関する指示に触れた例
会社の団交拒否理由は、専ら、申立人組合らは存在しないとするものであって、交渉事項を問題としているのではないこと、初審命令が組合員X1の配転問題は同一理由による団交拒否の禁止を命じた主文第1項に包含されているとしていることからその救済としては初審命令をもって相当であるとされた例。
4905 経営補助者
法人の一構成部分にすぎない工場を名あて人とするということのみで初審命令を取り消す必要はないとされた例。
4905 経営補助者
工場の再審査申立ても実質的には会社の再審査申立てと解するので工場を当事者から削除し、会社のみを当事者として表示した例。
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業種・規模 |
食料品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集79集797頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 1986年9月10日 751号 14頁 
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