概要情報
事件名 |
ニプロ医工 |
事件番号 |
群馬地労委 昭和56年(不)第2号
群馬地労委 昭和56年(不)第3号
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申立人 |
合化労連化学一般関東地方本部ニッショー・ニプロ支部 |
申立人 |
合化労連化学一般関東地方本部 |
被申立人 |
ニプロ医工 株式会社 |
命令年月日 |
昭和57年 7月22日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
成型課の廃止に伴う配転命令及び、同命令拒否を理由とする組合員8名に対する休職処分、賃金・一時金のカット処分、並びに組合の運営方針に係わる内容の社長発言を掲載した社報の配布、社長の年頭あいさつにおける組合批判及び職制らによる申立組合からの脱退、別組合への加入の慫慂等が争われた事件で、社報の配布、組合批判等による支配介入への禁止とポスト・ノーティスを命じ、配転命令及び同命令拒否を理由とする休職処分等については申立てを棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、申立人ら組合員に対して申立人ら組合員の運営方針に係わる内容の社報を配布したり、ゼンセン同盟全ニッショー労働組合連合会ニプロ医工労働組合への移籍を慫慂したり、また、申立人ら組合を一方的に批判するなどして、申立人ら組合の組織運営に介入してはならない。 2 被申立人は、命令書交付の日から7日以内に、縦1メートル、横1.5メートルの白色木板に下記のとおり楷書で墨書し、被申立人会社館林工場の食堂内の従業員の見易い場所に10日間掲示しなければならない。 記 会社が、貴組合員に対し貴組合の運営方針の変更を求める社報を配布したり、職制をしてゼンセン同盟全ニッショー労働組合連合会ニプロ医工労働組合への移籍を慫慂したり、また、社長年頭あいさつにおいて貴組合を一方的に批判したことは、不当労働行為であると群馬県地方労働委員会により認定されました。今後かかる行為は一切行わないよう留意いたします。 昭和 年 月 日 合化労連化学一般関東地方本部 執行委員長 X1殿 合化労連化学一般関東地方本部ニッショー・ニプロ支部 執行委員長 X2殿 ニプロ医工株式会社 代表取締役 Y1 (注:年月日は文書掲示の初日とする。) 3 被申立人は、前項に命ずるところを履行したときは、遅滞なく当委員会に文書で報告しなければならない。 4 申立人らのその余の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
成型課の廃止に伴う組合員8名の配転命令につき、同課の廃止が電力問題の解決策として行われたものであることから不当労働行為ではない。
1101 承認・合意(含退職金等の受領)
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
成型課廃止に伴う配転命令拒否を理由とする組合員8名に対する休職処分及び賃金、一時金のカットにつき、配転命令が不当とはいえないことから、それらは業務命令違反に対する処置であり、不当労働行為ではない。
2610 職制上の地位にある者の言動
2620 反組合的言動
組合の運営方針の変更を求める社長発言を掲載した社報の配布及び社長の年頭あいさつにおける組合批判並びに職制らによる組合からの脱退及び別組合への加入の慫慂が、組合の組織運営に対する支配介入である。
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業種・規模 |
精密機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集72集120頁 |
評釈等情報 |
 
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