概要情報
		
			
				| 事件名 | 池上通信機 | 
			
				| 事件番号 | 神奈川地労委昭和55年(不)第4号 
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				| 申立人 | 全日本電機機器労働組合連合会池上通信機労働組合 | 
		
			
				| 被申立人 | 池上通信機 株式会社 | 
			
				| 命令年月日 | 昭和56年 7月27日 | 
			
				| 命令区分 | 一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) | 
			
				| 重要度 |  | 
			
				| 事件概要 | 社員親睦会等に食堂利用を許可しながら組合には認めず、食堂で無許可のまま開催した組合集会に対し処分警告、高周波音等で妨害したこと、組合集会参加のための工場入構を理由に副執行委員長に対し警告書を発したことが争われた事件で、食堂利用拒否の禁止、組合集会に対する処分警告、高周波音等による開催妨害の禁止及びポスト・ノーティスを命じ、その余の申立てを棄却した。 | 
			
				| 命令主文 | 1 被申立人池上通信機株式会社は、申立人全日本電機機器労働組合連合会池上通信機労働組 合から、組合集会を開催するために、池上通信機株式会社川崎工場内従業員食堂使用許可の 申請があった時は、業務上著しい支障がある等合理的な理由のない限りこれを拒否してはな らない。この組合集会の開催に際し被申立人池上通信機株式会社は、責任追及又は処分する 旨の警告を発したり、社内放送施設を利用して集会中止命令、高周波音を流したり、組合員 の入構を拒否する等の集会の開催を妨害する行為をしてはならない。 2 被申立人池上通信機株式会社は、本命令受領後1週間以内に下記文書を縦1.5m×横3mの 白板に墨書し、これを被申立人池上通信機株式会社川崎工場及び池上工場正門附近の従業員 の見易い場所に一週間掲示しなければならない。
 記
 昭和 年 月 日
 池上通信機労働組合
 執行委員長 X1 殿
 池上通信機株式会社
 代表取締役 Y1
 貴組合が会社川崎工場内従業員食堂において組合の集会を開催する際に集会を開催すれば 責任追及、処分の用意がある旨を警告したり、集会中に社内放送によって集会中止命令を放 送したり、集会に参加しようとする組合員の入構を拒否したりする方法で集会の開催を妨害 し、また貴組合の副執行委員長X2氏に対し、昭和54年5月7日付警告書をもって、同氏が 同年4月27日の川崎工場内従業員食堂における組合集会に参加したことが服務規律違反であ るから、今後社員としての規則を遵守し、規律を乱すことがないよう警告する旨の通知をし たことは、このたび神奈川県地方労働委員会によって貴組合に対する支配介入行為として不 当労働行為であると認定されました。よって会社は今後はかかることのないよう十分注意い たします。
 3 申立人全日本電機機器労働組合連合会池上通信機労働組合のその余の申立てを棄却する。
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				| 判定の要旨 | 1400 制裁処分 3020 組合活動への制約
 就業後の組合集会に参加のため無許可で工場内へ入構した副執行委員長に対し、警告書を発したことが不当労働行為とされた例。
 
 2800 各種便宜供与の廃止・拒否
 3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
 社員親睦会、サークル等に対しては食堂利用を許可しながら組合に利用を認めず、無許可のまま食堂で開催した組合集会に対し処分の警告をしたり、高周波音、ピケ等により妨害したことが不当労働行為とされた例。
 
 
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				| 業種・規模 | 電気機械器具製造業 | 
			
				| 掲載文献 | 不当労働行為事件命令集70集153頁 | 
			
				| 評釈等情報 | 労働判例 昭和56年10月15日  369号 82頁  
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