概要情報
事件番号・通称事件名 |
東京高裁令和6年(行コ)第201号
JR東日本環境アクセス再審査命令取消、不当労働行為再審査棄却命令取消等請求控訴事件 |
控訴人 |
X会社(「会社」) |
被控訴人 |
国 |
処分行政庁 |
中央労働委員会 |
判決年月日 |
令和6年12月25日 |
判決区分 |
棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
1 本件は、会社が、①パート社員であるA組合員を契約社員に登用(「契約社員への転換」)しなかったこと、②A組合員による退職の意思表示の撤回を認めなかったこと、③平成28年1月27日、3月9日及び4月27日の団体交渉で不誠実な対応をしたことが、上記①及び②は労組法7条1号及び3号に、③は同条2号及び3号に該当する不当労働行為であるとして、また、B会社が同条の使用者に当たることから、B会社との関係においても、①及び②について同条1号及び3号に該当する不当労働行為であるとして、救済申立てがなされた事案である。
2 神奈川県労委は、①及び③の会社の対応について不当労働行為の成立を認め、会社に対し、A組合員を平成27年10月1日から契約社員に登用されたものとして取り扱い、同年12月31日までの間の賃金差額等を支払うこと及び文書掲示を命じ、その余の救済申立てを棄却した。
3 会社及び組合は、これを不服として再審査を申し立てたところ、中労委は、初審命令を一部変更し、③のうち1月27日及び4月27日の団交に係る行為のみを不当労働行為に当たると判断して救済命令を発し、その余の再審査申立てをいずれも棄却した(本件命令)。
4 会社及び組合は、これを不服として東京地裁に行政訴訟を提起したところ、同地裁は、組合の訴えのうち中労委に対する命令の義務付けを求める部分を却下し、その余の請求をいずれも棄却した。
5 会社は、これを不服として東京高裁に控訴したところ、同高裁は控訴を棄却した。
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判決主文 |
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
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判決の要旨 |
1 当裁判所も、原審と同様、本件命令は適法であり、その主文第1項(1)の取消しを求める旨の会社の請求は理由がないから、これを棄却すべきものと判断する。その理由は以下のとおりである。
2 争点(1月27日団交及び4月27日団交において会社が行った契約社員への転換についての説明が、労組法7条2号の不当労働行為に当たるか)についての判断
次のとおり訂正する(略)するほかは、原判決「事実及び理由」欄に記載のとおりであるから、これを引用する。
3 結論
よって、会社の請求は理由がないからこれを棄却すべきところ、これと同旨の原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからこれを棄却する。 |
その他 |
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