概要情報
事件番号・通称事件名 |
最高裁令和6年(行ツ)第65号・令和6年(行ヒ)第82号 |
上告人兼申立人 |
広島県(代表者兼処分行政庁 広島県労働委員会) |
被上告人兼相手方 |
特定非営利活動法人Y(「法人」) |
同補助参加人 |
Zユニオン(「組合」) |
決定年月日 |
令和6年4月12日 |
決定区分 |
上告棄却・上告不受理 |
重要度 |
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事件概要 |
1 本件は、①法人が、組合に加盟している申立外A1組合の組合員A2を解雇したこと、②法人の理事長がA2に対し、A1組合の組合員資格があるかなどと発言し、同組合からの脱退強要を行ったこと、③A1組合の執行委員長A3を解雇したこと、④A3に配置転換を命じたことが不当労働行為に当たる、として救済申立てがなされた事案である。
2 広島県労委は、①及び③について労組法7条1号及び3号に該当する不当労働行為であると判断し、法人に対し、(ⅰ)A2及びA3に対する解雇がなかったものとしての取扱い、原職又は原職相当職への復帰、バックペイ、(ⅱ)文書交付を命じ、(ⅲ)その余の申立てを棄却した。
3 法人は、これを不服として広島地裁に行政訴訟を提起したところ、同地裁は、法人の請求を認容し、救済命令の一部(前記(ⅰ)及び(ⅱ))を取り消した。
4 広島県労委は、これを不服として広島高裁に控訴したところ、同高裁は、広島県労委の控訴を棄却した。
5 広島県労委は、これを不服として最高裁に上告及び上告受理申立てを行ったところ、最高裁は、上告棄却及び上告審として受理しない旨の決定をした。
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決定主文 |
1 本件上告を棄却する。
2 本件を上告審として受理しない。
3 上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。
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決定の要旨 |
1 上告について
民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告の理由は、違憲及び理由の不備をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
2 上告受理申立てについて
本件申立ての理由によれば、本件は、民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。
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その他 |
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