概要情報
事件番号・通称事件名 |
最高裁平成30年(行ヒ)第17号 |
申立人 |
X1株式会社(「会社」) |
相手方 |
国 |
同補助参加人 |
Z1労働組合(「組合」) |
同補助参加人 |
Z2,Z3,Z4,Z5,Z6,Z7,Z8,Z9,Z10,Z11,Z12 |
決定年月日 |
平成30年4月24日 |
決定区分 |
上告不受理 |
重要度 |
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事件概要 |
1 本件は、会社が、残業扱いとなる業務(以下「増務」という。)の割当てについて、組合員らとその他の従業員とで異なる取扱いをしたことが、不当労働行為に当たるとして、都労委に対し救済申立てのあった事件である。
2 都労委は、①増務の割当て差別の禁止、②X14を除く組合員らに対するバックペイ及びこれらに対する遅延損害金相当額の支払、③謝罪文の交付及び掲示を命じた。
3 会社及び組合らは、これを不服として、再審査請求をしたところ、中労委は、初審命令のうち、X14を除く組合員らに対するバックペイの支払金額(X10については支払対象期間の変更を含む。)及びこれらに対する遅延損害金相当額の起算日を変更する旨の命令(以下「本件中労委命令」という。)を発した。
4 これを不服として、会社は、そもそも不当労働行為は存在しないなどと主張し(甲事件)、組合らは、X14についても不当労働行為が成立する上、組合員らに対して支払われるべきバックペイの金額にも誤りがあるなどと主張して(乙事件)、東京地裁に行政訴訟を提起したが、同地裁は、会社及び組合らの請求をいずれも棄却した。
5 これを不服として、会社は、組合員らと他組合員との取扱いに差異がなく、あるとしても合理的な理由があって不当労働行為が存在せず、裁量権の逸脱・濫用があり本件中労委命令も違法であると主張し、組合らは、X14についても不当労働行為が成立し、バックペイの算定方法が不当であると主張して、東京高裁に控訴したが、同高裁は、会社及び組合らの控訴をいずれも棄却した。
6 会社は、これを不服として、最高裁に上告受理申立てを行ったが、最高裁は、上告審として受理しない旨の決定をした。 |
決定主文 |
1 本件を上告審として受理しない。
2 申立費用は申立人の負担とする。 |
決定の要旨 |
本件申立ての理由によれば,本件は,民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。 |
その他 |
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