概要情報
事件番号・通称事件名 |
最高裁平成31年(行ツ)第5号・平成31年(行ヒ)第5号 |
上告人兼申立人 |
学校法人X(「法人」) |
被上告人兼相手方 |
大阪府(同代表者兼処分行政庁 大阪府労働委員会) |
同補助参加人 |
労働組合Z(「組合」) |
決定年月日 |
平成31年4月23日 |
決定区分 |
上告棄却・上告不受理 |
重要度 |
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事件概要 |
1 本件は、法人が、(1)賃金引上げ並びに夏季及び冬季一時金支給に関する団体交渉において、①組合が合同労組であることを理由に私立学校法47条2項の利害関係人ではないとして、財産目録等の提出及び閲覧を拒否したこと、②財務状況、財務諸表等の閲覧制度について誠実に説明を行わなかったこと、(2)財産目録等の閲覧を正職員に限定する等の閲覧規程を定め、組合らの閲覧を制限するとともに、当該閲覧制度に関する団体交渉を拒否したこと、(3)未妥結であることを示すために給与明細書に記載していた「仮」の文字を外し、組合らと事前協議することなく組合員の昇給を行ったこと等が、不当労働行為に当たるとして救済申立てがあった事件である。
2 大阪府労委は、法人に対して、誠実団交応諾及び文書の手交を命じ、その余の申立てを却下又は棄却した。
3 法人は、これを不服として大阪地裁に行政訴訟を提起したところ、同地裁は、法人の請求の一部を認容して本件救済命令の一部を取り消し、その余の請求を棄却した。
4 大阪府労委及び法人は、これを不服として、大阪高裁に、敗訴部分についてそれぞれ控訴したところ、同高裁は、大阪府労委の請求の一部を認容して原判決の一部を変更するとともに、法人の請求を棄却した。
5 法人は、これを不服として最高裁に上告提起及び上告受理申立てを行ったが、最高裁は、法人の上告を棄却するとともに、上告審として受理しない旨の決定を行った。 |
決定主文 |
1 本件上告を棄却する。
2 本件を上告審として受理しない。
3 上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。 |
決定の要旨 |
1 上告について
民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ,本件上告の理由は,違憲及び理由の不備をいうが,その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって,明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
2 上告受理申立てについて
本件申立ての理由によれば,本件は,民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。 |
その他 |
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