事件名 |
日本貨物鉄道外1社(北海道不採用) |
事件番号 |
最高裁平成13年(行ツ)第104号
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上告人 |
中央労働委員会 |
上告人参加人 |
個人X1外220名 |
上告人参加人 |
国鉄労働組合 |
上告人参加人 |
国鉄労働組合旭川地区本部 |
上告人参加人 |
国鉄労働組合釧路地区本部 |
上告人参加人 |
国鉄労働組合札幌地区本部 |
上告人参加人 |
国鉄労働組合青函地区本部 |
被上告人 |
日本貨物鉄道株式会社 |
被上告人 |
北海道旅客鉄道株式会社 |
判決年月日 |
平成15年12月15日 |
判決区分 |
上告の棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、国鉄分割・民営化に際してJR各社へ採用されなかったこ
とが不当労働行為であるとして争われた事件で、北海道地労委は、被申立人JR各社に対し、JR各社発足時において採用された
ものとしての取扱いを命じ、中労委は、初審命令の一部を変更したほかはJR各社の再審査申立てを棄却したところ、JR各社及
び全動労は、これを不服として東京地裁に行政訴訟を提起した。これに対し同地裁は、会社の訴えを認め、中労委命令を取り消す
との判決及び全動労の訴えを棄却するとの判決を言い渡した。これに対し、中労委及び全動労は、東京高裁に控訴を提起したが、
同高裁は、控訴を棄却し、これを受け、中労委並びに全動労は、最高裁に上告及び上告受理申立てを行った。
最高裁は、上告事件について、民訴法第312条所定の上告理由に該当しないとして上告棄却を決定し、併せて、中労委の上告
受理申立てについて、上告審として受理する決定を行い、このうち、上告審として受理するとされた上告受理申立て事件について
は、JR各社は労組法第7条にいう「使用者」として不当労働行為の責任を負わないとして、中労委の上告を棄却した。 |
判決主文 |
1 本件上告を棄却する。
2 上告費用は上告人の負担とする。 |
判決の要旨 |
4911 解散事業における使用者
日本国有鉄道改革法は、承継法人(JR各社)の成立時(昭和62年4月1日)の職員採用について、その採用手続の各段階にお
ける日本国有鉄道と設立委員の権限を明確に分離して規定しており、専ら日本国有鉄道が採用候補者の選定及び採用候補者名簿の
作成にあたり組合差別をしたという場合には、労働組合法第7条の適用上、専ら日本国有鉄道、次いで、日本国有鉄道清算事業団
にその責任を負わせることとしたものと解さざるを得ず、このような日本国有鉄道改革法の規定する法律関係の下においては、設
立委員ひいてはJR各社は、労働組合法第7条に言う「使用者」として不当労働行為の責任を負わない。
1500 不採用
4911 解散事業における使用者
会社の昭和62年6月1日の職員の追加採用は、会社が雇入れについて有する広い範囲の自由に基づいてした新規の採用であっ
て、その採用の拒否が、従前の雇用契約関係における不利益な取扱いにほかならないとして不当労働行為の成立を肯定することが
できる場合に当たるなどの特段の事情があるといえないから、その採用の拒否は、労働組合法第7条第1号本文にいう不利益な取
扱いにも同条第3号の支配介入にも当たらない。 |
業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
中央労働時報 2004年1月10日 1021号 48頁
中央労働時報 2004年6月10日 1029号 55頁
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