概要情報
事件名 |
シムラ |
事件番号 |
東京地裁平成 8年(行ウ)第7号
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原告 |
株式会社シムラ |
被告 |
中央労働委員会 |
被告参加人 |
総評東南地域合同労働組合 |
判決年月日 |
平成 9年 3月27日 |
判決区分 |
請求の棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合員X1の解雇及び労災責任に関する団体交渉に不誠実に対応し、さらに、平成2年1月23日以降は団体交渉を尽くしたとして団体交渉を拒否していることが不当労働行為であるとして争われた事件で、初審大阪地労委は、<1>誠実団交応諾及び<2>文書手交を命じたところ、これを不服として会社から再審査の申立てがなされ、中労委は初審命令を維持して、本件再審査申立てを棄却した。 これを不服として、会社は取消訴訟を提起したが、東京地裁は、平成9年3月27日、会社の請求を棄却した。 |
判決主文 |
1、原告の請求を棄却する。 2、訴訟費用は原告の負担とする。 |
判決の要旨 |
2240 説明・説得の程度
団体交渉の回数及び期間、原告会社の提案内容、相手方説得の努力、交渉の場の内外における態度等の事実に照らせば、労使双方がそれぞれ自己の主張・提案・説明を出し尽したとはいえないから、原告会社の本件団交拒否は「正当な理由がなく拒むこと」にあたり、労働組合法第7条第2号に該当する。
2240 説明・説得の程度
使用者は、団体交渉において、単に労働組合の要求や主張を聞き、これに反論するだけでなく、労働組合の要求や主張に対しその具体性や追求の程度に応じた回答や主張をなし、必要によってはそれらにつき論拠を示したり必要な資料を提示する必要がある。
2240 説明・説得の程度
誠実交渉義務を尽くしたというためには、使用者において、組合の要求・主張に対しては真摯に耳を傾けるとともに、自らが固執せざるを得ない理由を明らかにしたうえで、関連資料を提出するなどして固執する理由を十分に説明し、かつ、相手方の説得に努めることが必要である。
2241 他の係争事件の存在
常に自主解決の可能性の余地が残されている以上、裁判所等の判定機関において当該事項が係属中であることは団体交渉を拒否する正当な理由とは解されない。
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業種・規模 |
卸売業、小売業、飲食店 |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集32集158頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1997年10月1日 720号 85頁 
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