概要情報
事件名 |
エヌエス精工 |
事件番号 |
東京地裁平成 6年(行ク)第69号
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申立人 |
エヌエス精工 株式会社 |
被申立人 |
中央労働委員会 |
判決年月日 |
平成 6年12月16日 |
判決区分 |
全部却下 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が組合からの団交申入れに対し、「組合は適法に結成されたのか」といった質問書を出すなどして、事実上組合を否認し団交に応じなかったことが不当労働行為に当たるとして申立てがあった事件である。初審新潟地労委は、これを不当労働行為であるとして、会社に対し速やかなる団交応諾を命じ中労委もこれを維持したところ、会社は、これを不服として、東京地裁に行訴提起を行い、事件は同地裁に係属中であった。これに対して中労委から、「判決確定に至るまで、中労委が発した命令によって維持した新潟地労委命令主文(会社は、組合との労使間ルール等に関し、速やかに団交を行わなければならない等)に従え」という趣旨の緊急命令申立てを行ったところ、同地裁は平成6年8月8日、これを認める決定を下した。これを受けて、会社は組合と9月3日を団交開催日と決め、当日を迎えたが、開催直前に組合から、組合の解散を条件として本訴の和解取り下げの提案があったのを会社が拒否したところ、組合は自ら団交に入ることなく会場を去り、その後、9月6日をもって解散した。会社は、「組合が解散したことで訴えの利益がなくなった」として、11月9日本訴を取り下げたが、この度、「本件緊急命令発令の理由とされている組合の団結権及び団交権の侵害はもはやあり得ず、また、行訴も取り下げによって終了したため、本件緊急命令は履行不能であり、かつその効力を失ったものである」として、緊急命令取消の申立てを東京地裁に提起したが、東京地裁は、「本件事件は行訴取下げによって終了したので、緊急命令も当然に失効したことになりも、改めてこれを取り消す必要はない。」として平成6年、12月16日、申立てを却下する旨の決定を行った。 |
判決主文 |
本件申立てを却下する。 申立費用は申立人の負担とする。 |
判決の要旨 |
7230 必要性の審査
緊急命令は救済命令の取消訴訟が裁判所に係属中に限り効力を有するものであり、取消訴訟が取り下げによって終了した場合には緊急命令も当然に効力を失うものであるから、改めてこれを取り消す必要はないとされた例
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業種・規模 |
金属製品製造業 |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集29集447頁 |
評釈等情報 |
判例時報 1516号 161頁 
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