結果の要旨
1 一般労働者の賃金
(1) | 賃金、対前年比 賃金(6月分の所定内給与額。以下同じ。)は、男女計で302,600円、対前年増減率は1.0%減となり、 調査開始以来、 初めての減少となっている。 男女別にみると、 男では336,200円、 対前年増減率1.3%減、女では223,600円、同0.5%増となっている(第1表、第1図)。 第1図 性別賃金の対前年増減率の推移(産業計、企業規模計、学歴計) |
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(2) | 年齢階級別賃金 年齢階級別に賃金をみると、男では、賃金のピークは50〜54歳で418,900円となり各年齢階級とも前年を下回っており、5年前と比較しても概ね下回っている。 女では、賃金のピークは35〜39歳で249,300円となり、年齢階級別には一部の年齢階級を除き前年を上回っており、5年前と比較すると各年齢階級とも上回っている(第2表、第2図)。 第2図 性、年齢階級別賃金(産業計、企業規模計、学歴計) |
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(3) | 学歴別賃金 男女各学歴の年齢計について前年と比較すると、 女の高専・短大卒を除き男女とも前年を下回っている。これを年齢階級別にみると、男は大卒を除き各学歴において50〜54歳、女は高卒と高専・短大卒で55〜59歳がピークとなっている。また、男女とも大卒では、他の学歴より高い年齢で賃金が最高となっている(第3表、第4表、第3図)。 第3図 学歴、性、年齢階級別賃金(産業計、企業規模計) |
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(4) | 企業規模別賃金 男では各企業規模ともに前年を下回っており、女では小企業を除き前年を上回っている。これを年齢階級別にみると、男の賃金がピークとなるのは、大企業及び中企業で50〜54歳、小企業は45〜49歳となっている。女では、各企業規模とも賃金のピークが20万円台となっており、年齢階級間格差が小さい(第5表、第6表、第4図)。 第4図 企業規模、性、年齢階級別賃金(産業計、学歴計) |
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(5) | 産業別賃金 年齢計では、男は金融・保険業が高く、運輸・通信業が低くなっており、女は電気・ガス・熱供給・水道業が高く、製造業が低くなっている。男と比較し、女の年齢階級、産業間格差が小さい(第7表、第5図)。 第5図 産業、性、年齢階級別賃金(企業規模計、学歴計) (注) 電気・ガス・熱供給・水道業及び運輸・通信業は民・公計。 |
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(6) | 労働者の種類別製造業賃金 男では生産労働者、管理・事務・技術労働者ともに前年を下回り、女では生産労働者で前年を下回っているが、管理・事務・技術労働者で前年を上回っている。これを年齢階級別にみると、賃金がピークとなるのは、男では生産労働者は50〜54歳、管理・事務・技術労働者は55〜59歳、女では生産労働者は30〜34歳、管理・事務・技術労働者は55〜59歳となっている(第8表、第6図)。 第6図 製造業の性、労働者の種類、年齢階級別賃金(企業規模計、学歴計) |
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(7) | 職階別賃金 男では部長で 635,400円 (平均52.0歳)、対前年増減率は 0.3%増、 課長で515,700円(同47.1歳)、同1.4%減、係長で395,000円(同42.5歳)、同1.7%減となっており、女では課長で433,800円(同46.5歳)、同2.5%減、係長で353,600円(同43.9歳)、同1.4%増となっている。(第9表、第7図)。 第7図 職階、性別賃金(企業規模100人以上計、学歴計) |
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(8) | 標準労働者賃金 男の高専・短大卒を除き賃金がピークとなるのは男女とも55〜59歳で、男の高専・短大卒は50〜54歳となっている。年齢階級別の男女間の賃金格差をみると、概ね学歴が高くなるほど格差が小さくなっている(第11表、第12表、第13表、第8図)。 第8図 標準労働者の性、学歴、年齢階級別賃金(産業計、企業規模計) |
2 | パートタイム労働者 パートタイム労働者の1時間当たりの賃金は、男では991円(対前年増減率3.7%減)で、25歳以上の各年齢階級で1,000円を超えている。女では891円( 同0.1%増)で、20歳以上のどの年齢階級でも900円前後で、年齢による差はほとんどない(第14表、第15表、第9図、第10図)。
第10図 パートタイム労働者の性、年齢階級別1時間当たり賃金(産業計、企業規模計)
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