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2016年4月22日 第2回 食品衛生管理の国際標準化に関する検討会

医薬・生活衛生局・生活衛生食品安全部監視安全課

○日時

平成28年4月22日 13:00〜15:00


○場所

中央合同庁舎5号館18階 専用第22会議室
千代田区霞が関1−2−2


○議事

○五十君座長  それでは、定刻になりましたので、「食品衛生管理の国際標準化に関する検討会」を開催いたします。

 きょうは、相模女子大学人間社会学部社会マネジメント学科教授の山口委員は、所用により30分ほど遅れるという予定でございますが、本日は全員が出席ということで進めさせていただきたいと思います。

 なお、本日もオブザーバーとして農林水産省食料産業局企画課食品企業行動室の横田室長に御出席いただいております。

 それでは、議事に入る前に事務局から配付資料の確認をお願いいたします。

○福島補佐  では、まず資料の御確認をさせていただく前に、4月に御所属等が変更になった委員の方がいらっしゃいますので、御紹介させていただきます。

 座長をお願いしています五十君委員が、国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部長から御異動されまして、東京農業大学応用生物科学部生物応用化学科教授に御就任されていますので、御紹介いたします。

 それから、事務局のほうにもメンバーの変更がございましたので、御紹介をさせていただきます。

 まず、HACCP企画推進室長として蟹江が、それから輸入食品安全対策室長として梅田が4月1日付で着任しておりますので、御報告いたします。

 それでは、カメラ、写真の撮影等はここまでとさせていただきますので、御協力のほうよろしくお願いいたします。

 それでは、配付資料の確認をいたします。議事次第、配付資料一覧、構成員名簿、座席表に続きまして、分厚いホチキスどめされた資料を1つお配りしておりますが、2ページ目から資料1、14ページ目から資料2ということで、まとめて一つにさせていただいております。

 この資料とは別に参考資料1としてこの検討会の開催要領、1枚紙。

 参考資料2といたしまして、前回第1回の検討会の会議資料を添付させていただいております。

 それから、これは委員の皆様だけですが、机上配付として前回の検討会での御議論のポイントをメモとしてまとめましたものを配付しておりますので、お知らせいたします。

 資料の不足等ございましたら、事務局のほうまでお申しつけください。

○五十君座長  皆さん、配付資料等はありますでしょうか。

 それでは、早速議事に入りたいと思います。

 まず、資料1につきまして、事務局より説明願います。

○福島補佐  それでは、お配りしている資料の2ページ目から始まります資料1について御説明いたします。資料1は、前回第1回の検討会の議論の中で、先生方からこの部分がわかりにくい等いろいろリクエストいただいていた点がございまして、それらの点につきまして事務局のほうで内容を整理いたしましたので、御紹介をさせていただきます。

 まず、3ページ目から第1回検討会資料中で「基準」という単語がいろいろ異なる文脈で使われていて、非常にわかりにくいという御指摘をいただきましたので、資料の4ページ目のほうに、「基準」というものが使われている制度等について一覧表にまとめました。こちらは何かあるたびに参照としてごらんいただければと思いますけれども、簡単に内容を御説明いたします。

 まず最初、HACCPが「食品の国際基準」となっているといった文脈で、「国際基準」と申しておりますが、こちらはコーデックス委員会、政府間でつくる国際組織がHACCPの考え方を取りまとめておりまして、コーデックス委員会がつくった文書のことを「食品の国際基準」と呼んでおります。

 2番目は、食品衛生法の第13条に基づきまして総合衛生管理製造過程承認制度というものがございまして、こちらにつきましては、HACCPを基礎とした総合的な衛生管理を行っている食品事業者で、希望する施設については個別に厚生労働大臣が承認をしておりますけれども、その承認を行うための要件を定めたものを「承認の基準」と呼んでおります。

 3番目は、食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法ということで、通称「HACCP支援法」と呼んでおりますが、こちらはHACCPの導入をしたいと思う事業者が、導入に合わせていろいろ施設とか機器等の整備を行う場合、長期、低利融資を行っているという制度ですけれども、その事業者に融資が可能かどうかといったことを認定するための判断の基準を「認定基準」と呼んでおります。

 次に、3つ続きますが、と畜場法、食鳥処理場、それ以外の食品事業者がふだん行っていただく衛生管理のやり方について定めているものがあるのですが、その衛生管理のやり方について、従来からあるものを「従来型基準」、新しくHACCPに基づく衛生管理のやり方を導入したものを「HACCP導入型基準」と呼んでおります。こちらについてはこの後に御説明させていただきます

 最後に、米国向け、EU向けに食肉ですとか水産食品を輸出する場合に、二国間の協議に基づきましてそれぞれの施設を認定しておりますが、その認定のための要件を「輸出のための認定基準」ということで、「基準」という単語を使っております。こちらはさまざまな使われ方をしている基準を一覧表にまとめたものとなります。

 続きまして、5ページ目から、たった今申し上げましたHACCP導入型基準と従来型基準の違いについて御説明をいたします。

 めくっていただいて、6ページ目では、食肉の処理等を行うと畜場、食鳥の処理を行う食鳥処理場、それ以外の一般的な食品事業者、それぞれの事業者の方に守っていただくべき衛生管理のやり方を従来から基準として定めておりますが、こちらに新たにHACCPに基づく衛生管理のやり方の基準をそれぞれ盛り込んでおります。

 7ページ目に、どういった構造になっているかということで、と畜場法の施行規則という省令で定めているもの、それから食鳥検査法施行規則、これも省令で定めているものですが、それの要件を項目だけ一覧に並べております。

 と畜場法の施行規則のほうで見ていただきますと、赤字で「食肉等の取扱い」「作業衛生責任者に関する規定」ということで、従来から求めている基準があるのですけれども、この部分についてHACCPの7原則に基づく手順というのを新たに明記いたしまして、それ以外の部分は全然変わらずに据え置きなのですが、これに基づきまして、事業者さんは従来型の基準か、もしくは一部がHACCPの原則に基づく管理手順に置きかわったもの、すなわち、HACCP導入型基準、いずれかのほうを選択できるということになっております。

 8ページ目のほうがこちらよりわかりやすいかと思うのですけれども、これは一般的な食品事業者の皆さんに遵守していただくべき衛生管理のやり方、管理運営基準というものを、私ども厚生労働省がガイドラインとしてお示ししているものなのですが、このガイドラインに基づきまして各都道府県等が条例で定めていただいているものになります。

 右側の部分がこれまでお示ししていたHACCPによらない従来型の基準になるのですけれども、そちらにその項目だけ並べておりますが、一般的な事項から始まりまして、施設の衛生管理、食品の衛生管理、ネズミですとか昆虫の対策等、一般的な衛生管理について記載したものになります

 このうち「食品等の取扱い」というのが6番のところにあるのですけれども、この部分は、従来型の基準の内容では、例えば食品の製造・調理等においての病原微生物、こういったものが完全に除去できるように、死滅・除去されていることですとか、特に食品衛生に影響があると考えられる冷却工程ですとか加熱工程ですとか、そういった工程の管理には十分配慮することといった全ての事業者の方に当てはまるような網羅的な内容を記載したものになっているのですが、この部分をHACCPの考え方に基づく衛生管理というものに置きかえたものがHACCP導入型基準ということで、新たにお示ししたものになります。

 こちらも同様に、事業者の方が従来型基準によるか、HACCP導入型基準によるか、現時点ではどちらか選んでいただいて実施していただくといった内容になっております。

 続きまして、9ページ目から、前回の会議のときに、食品事業者、いろいろな業種があるといっても、具体的にはどういったものがあるのでしょうかという御質問ございましたので、代表的な業種についてまとめたものになります。10ページ目から11ページ目、12ページ目につきましては、食品衛生法の中で飲食店営業、その他、公衆衛生に与える影響が著しい営業といったものについては、都道府県知事が基準を定めまして許可をしなければならないとなっております。そういった都道府県知事の営業許可の対象となっている34業種を政令で定めておりますが、その34業種を一覧で示しております。1番目、飲食店営業から始まりまして、喫茶店営業、菓子製造業、こういったものが挙げられております。それぞれについて代表的な食品例も挙げておりますので、こちらのほうを御参考にしていただければと思います。

 食品衛生法の政令で定めているのは34業種だけなのですが、各都道府県知事がそれぞれ必要に応じていろいろな営業許可の対象となる業種を追加できることとなっておりまして、その代表的な例を13ページのほうにまとめさせていただいております。

 前回の検討会からいただいた宿題に対する整理ペーパーの御説明は以上になります。

○五十君座長  ありがとうございました。

 前回第1回のときにいろいろ御質問が出まして、基準というのがいろいろ共存していてわかりにくい、その整理をしてほしいというということ、HACCP導入型の基準と従来型の基準について整理をしてほしいということ、それから営業許可の代表的な食品例についてまとめておいてほしい、こういった宿題が出ていたわけでございます。ただいまの解説につきまして、御質問、確認事項等ございますでしょうか。関根委員、どうぞ。

○関根委員  日本能率協会の関根でございます。

 営業許可業種の代表的な食品例というところの資料でございますけれども、営業許可の個別の名称に対して、ここに書かれている代表的な食品例というところはイメージがつきやすいのかなと思いますが、私が申し上げたかったのは、前回議論に出てきた浅漬けですね。浅漬けのことを私たちは一般的に「漬物、漬物」と言いますけれども、こちらの「漬けものの製造業」の範疇に入っていないものだと思うのです。多分惣菜か何かですね。

 実際一般的にイメージする食品なのですけれども、これは営業許可業種で言うとここに入るのですよというような、イメージと違うようなことがあれば、この場で何か議論するときに参考になるような情報があればということでお願いしたかったのですが、代表的な事例はこれで結構かと思います。済みません

○五十君座長  そうしますと、ここから何かまた整理をする必要があるという御発言になりますでしょうか。

○関根委員  たびたび申しわけございません。

 最終的にこの業種に関して、営業許可で分類を考えていくとなった場合には、多少その辺の補足の情報がいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○五十君座長  道野課長。

○道野課長  ありがとうございます。

 例に挙がった漬物に関しては、都道府県が条例で規定する営業許可業種の代表的な食品例の中に2番目に出てくるのですが、実際に漬物の製造業の許可業種を設定している自治体は、34業種に入らないという交通整理、そういうふうな形でやっていますし、御指摘のような漬物とか漬物に類するものを総菜として扱っている自治体もあるということだと思います。その辺は、今、関根委員がおっしゃったとおり、議論が進んでいく中で、制度として営業許可の分類というのをベースにする場合に、また疑問点がございましたら、御指摘いただければ、用意したいと思います。

 あと、業種ごとの業界団体の皆さんにもここに来ていろいろ情報提供、意見陳述等をしていただきますので、またその際に疑問な点があれば御指摘いただければと思います。

 よろしくお願いいたします。

○五十君座長  では、よろしいですか。

○関根委員  ありがとうございます。

○五十君座長  では、次に進ませていただいてもよろしいでしょうか。

 そのほか確認あるいは御質問等ございますか。よろしいですか。

 ありがとうございます。

 それでは、次の資料2につきまして事務局より説明をいただけますでしょうか。

○福島補佐  その前に済みません。私もマイクから遠くでしゃべっていたので、ちょっと聞き取りづらいということですので、御発言される委員の先生方もできるだけマイクに近づいて御発言いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、資料2につきましては、スライドの14ページ目に目次をお示ししております。きょうの資料2のほうでは、まず最初に「海外のHACCPに関する制度について」ということで、欧州、米国の制度について御紹介をさせていただきたいと思います。その次に、私どもがこの検討会の前に行われました普及のための検討会の御提言に基づきまして、HACCPの普及のためにさまざまな施策を講じておりますけれども、その内容について御紹介をさせていただきたいと思います。その後に農林水産省さんのほうから「日本発の食品安全管理規格・認証スキームの構築について」ということで、御説明をいただきまして、その後、食品衛生監視員を対象としたHACCPの研修を私どもで実施しておりますので、その内容について御紹介させていただき、最後に、HACCPに関する用語の整理を事務局のほうでいたしましたので、その資料の御紹介をさせていただきます。

 それでは、まず海外のHACCPに関する制度について御説明をさせていただきます。スライドの17ページのほうをごらんいただければと思います。こちらで欧州地域におけるHACCPに関する制度について御説明をさせていただきたいと思います。

EU、ヨーロッパ共同体におきましては、欧州委員会規則852/2004というものがあるのですけれども、こちらの規則のほうでHACCPの原則の適用に関する制度というものを定めております。こちらの欧州委員会規則852につきましては、対象は全ての食品を包含する規則となっているのですが、こちらの規則のほうで一次生産、例えば野菜を育てるとか、家畜を育てるとか、そういった一次生産より以降の食品の生産、加工、流通のいずれかの段階に従事する食品事業者の方に対して、HACCPの原則に基づく衛生に関する管理手順の整備、導入、維持というものを義務づけております。

 こちらの義務は、全ての規模、全ての業種の事業者が対象となっております。

 これは、EU域外の第三国からEU域内に輸入される食品についても同様に対象ということになっております。

 食品事業者は、その業態ですとか規模に応じまして規制当局が要請する手法でHACCPの原則に基づく管理手順をきちんと整備、導入、維持しているということ、その証拠を当局に提供しなければならないということになっております。

 また、HACCPの原則に基づく管理手順を記載した書類は、常に最新のものにアップデートしておくほか、書類・記録も適切な期間保存しておかなければならないということになっております。

18ページ目をおめくりください。EUの規則の中で定められたHACCPの要件といいますのは、冒頭に御紹介いたしましたコーデックスという国際組織のほうで取りまとめられたHACCPの原則の内容を考慮しております。このHACCPの原則は、小規模事業者を含めまして、全ての状況において適用できるだけの十分な柔軟性を備えていなければならないとされております。

 具体的には、業種によっては、HACCPの衛生管理のやり方、衛生管理の中で重点的に管理すべき重要管理点、CCPを定めて、そこを連続的にモニタリングするというやり方なのですけれども、このCCPを特定できないことが業種によってはあります。また、場合によっては、一般的な衛生管理もしっかりやっていれば、CCP(重要管理点)のモニタリングのかわりとなることもありますよといったことも言っております。

 また、CCP(重要管理点)に対して、管理するための基準、CLというものを定めることになっているのですが、このCLは、必ずしも例えば温度は何度、何分みたいな数値であるとは限らない。それ以外の管理基準といったこともあり得ますといったこともこの規定の中で述べています。

 それから、先ほどHACCPに関する書類の保存、常にアップデートして保存をしておかなければならないと申し上げましたが、この要件については、特に小さい規模、小規模の事業者にとっては必要以上に過度な負担とならないように柔軟に対応しなければならないといったことも特記しております。

 この欧州委員会規則852は全ての食品、全ての業種に係るのですけれども、それに上乗せして、19ページになりますけれども、同じく欧州委員会規則の853というものがございまして、こちらの規則のほうで、特に動物由来食品について特別な要件、上積みの要件を定めております。

 動物由来食品といいますのは、そちらに例を挙げておりますが、食肉・食鳥肉ですとか、食肉製品、魚介類・水産加工品、乳・乳製品、卵・卵加工品、こういった動物由来の食品を取り扱う事業者は、EUの加盟国のそれぞれの規制当局の認可を個別に受けなければならないといったことになっております。

 この認可に当たっては、規制当局が事業者のところで実際に実地監査を行いまして、施設の基準といったものもあるのですけれども、そういった施設の基準に加えまして、一般的な衛生管理と、それからHACCPに基づく管理手順がきちんと継続的に適切に実施されているということを確認することになっております。

 また、事業者が自前で全部HACCPプランをつくらずに、一般的な業界向けにつくられているガイダンスに記載された管理手順を採用するということも可能なのですけれども、その場合はきちんとそのガイドラインを利用できているかどうかといったことも規制当局が検証することになっております。

 輸入食品についても同様でして、輸入食品については、輸出国当局がEUの規制要件にきちんと合致しているということを保証することになっておりまして、EUが作成しております第三国リストに掲載された国からのみ輸入できるということになっておりまして、ほとんどの場合、個別に登録された施設、これもリストがあるのですけれども、こちらからのみ輸入できるということになっております。

 ここは何を言いたかったかと申しますと、EUでは食品全体、全ての業種、全ての規模の食品事業者にHACCPの原則に基づく管理手順を導入することが義務づけられているのですが、特に動物由来食品の食品事業者に対しては、求めるHACCPの内容が変わるということを明確に言っているわけではないのですけれども、規制当局による管理のレベルがちょっと高いといったことが853で規定されています。

EU全体にかかる規則の内容としてはこちらになるのですけれども、なかなかこれだけの内容では実際に運用が難しいということで、HACCPの原則に基づく管理手順の導入に関するガイダンスというものをEUのほうが作成しております。そちらの内容がスライド20番からになります。

 こちらのガイダンスのほうで、対象は食品事業者とEU各加盟国の規制当局になるのですが、そちらを対象といたしまして、HACCPの原則に基づく管理手順の導入のやり方、特に小規模の事業者におけるHACCPの導入に関する弾力的な運用、「flexibility」と言われているものですけれども、こちらについてのガイダンスを示した文書となっております。

 まず、こちらのガイダンスのほうでHACCPの原則に基づく管理手順とは何かといったことを説明しているのですが、そちらに書いてありますように、もともとはコーデックスで取りまとめられたHACCPの7原則になりますけれども、このHACCPの7原則は、重要な危害要因(ハザード)を特定して管理するためのいわば実際的な考え方のことですと言っております。もしHACCPの7原則にかわるより単純化された方法であっても、危害要因の特定と管理ができるという目的がきちんと達成されるのであれば、そういった単純化された方法であってもきちんとHACCPの原則に基づく管理手順を整備、導入、維持しているということが言えますよといったことを説明しています。

 続きまして、21ページをごらんいただけますでしょうか。

 このガイダンスの中ではHACCPの前提となる要件といったものを説明しておりまして、HACCPに基づく衛生に関する管理手順を導入するためには、一般的な衛生管理をしっかり実施していることが重要ですよ、これが前提ですよということを記載しております。一般的な衛生管理の内容としましては、そちらに書いてありますように、施設基準ですとか原材料の要件ですとか、食品の安全な取り扱い、ネズミ・昆虫等のペストコントロール、先ほど日本の管理運営基準の内容を御紹介いたしましたけれども、それと同様な一般的な衛生管理、こういったものをまずしっかり実施する必要がありますよといったことを明記しています。

 さらに、一般的な衛生管理の実施することによって、事業者さんが製造する食品の危害要因の管理をしっかりできるのであれば、さらなるHACCPの原則に基づく管理手順を整備、導入する必要はありませんよといったことも解説しております。

22ページのほうをごらんください。

 特にHACCPの原則に基づく完全な形、これは「full procedure」と原文では書いてあるのですけれども、要するに、危害要因の特定から始まって、CCPを特定してといったフルの、完全な形での手順を踏むというのは、特に製造・加工業での実施に適していますよといったことも言っておりまして、こういった製造・加工を伴わない業種、具体的にはその下に書いておりますが、例えば市場の屋台ですとか、そういった簡易なところで食品の販売だけを行うといった場合ですとか、カフェやバーなど、主に飲料だけを提供するようなお店ですとか、包装食品を売るような小売店とか輸送保管業、こういった製造・加工を伴わない業種については、「前提要件」と書いてありますけれども、前ページで説明いたしました一般的な衛生管理をしっかり導入することによって、危害の要因が管理できることもありますよといったことも説明しております。ただ、そういった場合であっても、商品の冷蔵温度ですとか、そういったもののチェックはしっかりやらなければいけませんよといったことも注意喚起しております。

 次に書いてありますのが「よく知られた手順によって食品が取り扱われている業種」。ちょっとわかりにくいのですが、例といたしましてその下に書いておりますように、レストランとかケータリングとかで提供する食事をつくるようなものですとか、パンとか菓子製造業とか、どういった製造方法でつくられるのかといったことが一般的に決まっているような、こういった食品業種につきましては、必ずしも危害要因の性質ですとか重要管理点の特定等、詳細にまで立ち入る必要はなくて、実際的で簡潔な方法を記載した一般衛生に関するガイダンスがあれば、それをしっかり実行することで十分な場合もありますよといったことを言っておりまして、そういったガイダンスの記載例といたしまして、一番下に書いてございますように、例えば危害要因といたしまして、生卵につきましてはサルモネラに汚染されている場合がある。その管理方法としては、信頼できるサプライヤーから購入すること、適切な温度と時間で調理すること、こういった一般的なガイダンスをしっかり守っていれば十分な場合もありますよといったことも言っております。

23ページ、24ページにつきましては、若干重複する部分があるのですけれども、そういったHACCPの原則の弾力的な運用の適用事例といったものを幾つか具体的に挙げております。

 1番目、危害分析とHACCPに基づく管理手順の作成部分につきましては、業種や取り扱う食品の性質によっては、一般的な衛生管理によって危害要因を管理できるため、詳細な危害要因分析は必要なく、こういった一般的な衛生管理に関するガイダンスでも対応可能ですとか、業種によっては、どういった危害要因があるかということがあらかじめ特定できている場合もありますので、そういった場合には、その業界に包括的に適用されるようなジェネリックなHACCPのガイダンスがあれば、そういったものを利用して対応していただくことも可能だということを言っています。

 管理基準につきましては、これも一から自分で設定するということをしなくても、例えばこれまでの経験でこれがベストなやり方だといったことが一般的に知られているようなCLであったり、コーデックスの基準のほうで具体的な基準値があるようなものですとか、それから一般的な衛生管理に関するマニュアルがあれば、そういったものに基づいて設定していただくことも可能だといったことを言っております。

 この管理基準につきましては、必ずしも数値である必要はなくて、目視による確認も可能ということで、その具体例として例えばと畜場でと体がふん便汚染されているかどうかといったことも目で確認していただくことが可能ですし、例えば液状食品がきちんと加熱されているかどうかといったことも、沸騰状態でぼこぼこ沸いているのを確認するとか、調理によって例えばたんぱく質が変性して液状だったものが固体になるとか、そういった物理的特性の変化を確認していただくこと、こういったものでもCLのかわりになりますよといったことを言っております。

24ページに行きまして、3番目、モニタリングの手順の弾力的な運用の事例といたしまして、冷蔵施設ですとか冷凍施設の温度の確認は、必ずしも連続的な温度の記録でなくても、温度計を定期的に目視で確認することでも対応できますし、きちんと整備されて校正された機械、機器等を使用して、例えば加熱でしたら、あらかじめ何度、何分というふうな組み合わせで定めた基準にのっとって作業する場合は、必ずしも製品の温度を毎回温度計を突き刺して計測するとか、そういったことをする必要はありませんよといったことも言っております。

 4番目、書類と記録ということで、一般的な衛生管理ですとか、HACCPに関するガイダンスがもう既に存在する場合には、独自に作成する書類のかわりに用いてもよいといったことを言っています。ただし、この場合でも、御自分の施設に何か特別な危害要因がないかとか、例えばレイアウトが一般的な施設とは違うので、こういう部分には危険が潜んでいるかもしれないといったような検討等は必要だといったことを言っております。

 それから、先ほど御紹介したような目視によるモニタリングの場合は、その管理基準に合っていない、不適合があったときだけ記録するといったことでもいいですよと言っておりまして、それも業務日誌を活用していただいたり、簡単なチェックリスト、こういったものを活用することで対応可能といったことを言っております。

 書類については、永久に大量に保管していくのは大変ですので、例えば食中毒ですとかそういった問題が発生した際に、きちんと食品の追跡調査ができるだけの十分な保管期間、例示として例えば賞味期限の2カ月後とか、そういった形で保管期限を設定してくださいと。このように具体的な柔軟な運用、弾力的な運用の事例をこのガイダンスのほうで示しています。

EUの加盟国は現在28カ国ありますので、実際の運用というのは、各加盟国によって異なる部分があるかもしれませんけれども、EU全体のHACCPに関する制度としてはこのような内容になっております。

 それでは、引き続き米国の制度について、内海のほうから御説明させていただきます。

○内海輸出食品安全対策官  お手元の資料の25ページからになります。私からは、米国における食肉のHACCPや輸出入に係る規則の概要を御紹介いたします。

 農務省の所管範囲である動物及び動物由来製品については、Code of Federal RegulationsCFR)、日本で言う政省令に当たるものですけれども、このうち第9章に規定がございます。特に連邦食肉検査法、連邦食鳥肉検査法に基づく規制要件は、このTitle9のうち412500のパートに詳述されております。中でも食品衛生に係るものとして、Part416SanitationPart417HACCP systemsがあり、これらは後ほど詳細に御説明を申し上げます。

 さらに、Title9の中には食肉の輸出入に関する規則も設けられておりまして、特にPart327、輸入品に関しましては、米国と同等の食肉衛生に関するシステムを有する国が認定する施設からの輸入を許可するということが規定されております。これに基づきまして、米国に食肉を輸出する場合は、米国と同等のHACCPシステムを導入していることが要件とされているところです。

 おめくりいただきまして、CFRTitle9Part416の衛生と、Part417HACCPシステムに規定をされている規則を項目の見出しだけ御紹介をしております。Part416には施設・設備の衛生管理であるとか、従業員の衛生教育、衛生標準作業手順書、SSOPの作成、あるいは記録の保存といった、いわゆる一般的衛生管理に関する基準。それから、Part417にはHACCPに基づく衛生管理の基準が規定されておりまして、それぞれ最後の項目にありますとおり、FSISの検査官による日常的な検証というものも規定されています。

 めくっていただきまして28ページです。1996年7月に食肉検査システムの中にHACCPの導入を位置づけるということで、CFRが公布されてから一定の経過措置というものが設けられております。

 赤字でくくっている部分はHACCPの関連規制ということで、大きく1から4まで御紹介しております。1としてHACCPプランの作成、実行。2と3はCFRPart310に規定がございますけれども、まず2として施設が実施する一般大腸菌の検査、3としてFSISが実施するサルモネラ菌検査、4として衛生標準作業手順書、SSOPの作成、実行。これらについて、事業規模に応じた経過措置が設けられておるのですが、これが一番下の段にございます。

 2の一般大腸菌検査と4のSSOPに関しては、一律6カ月後施行となっていますが、1のHACCPの作成、実行、3のサルモネラ菌検査の実施に関しては、事業規模に応じた経過措置期間が設けられています。

 続きまして、ページをおめくりいただいて、米国における食肉関連の小規模事業者に対する支援策を御紹介しております。まず、と畜をする動物の種類、それから製造する製品ごとに一般的なHACCPモデル(Generic HACCP Model)というものを公開しておりまして、ただ、これは事業規模によらず共通のモデルとして公表されております。

 それから、小規模事業者向けのわかりやすいガイドラインとしまして、例えばHACCPシステムのバリデーションためのガイドラインであるとか、リコール計画作成のためのガイドライン、微生物制御に関するガイドライン、最後に問題発生時の対処方法に関するガイドライン、こういったものが示されております。

 さらには、教育ビデオの公開であるとか、ワークショップの開催などにより、小規模事業者に対する衛生教育というものを行っております。

 おめくりいただきまして、30ページですけれども、FSISが公表しておりますGeneric HACCP Modelのうち、牛のと畜におけるHACCPモデル、一般的なHACCPのプランということで紹介されているものであり、どういったことがHACCPプランとして推奨されているのかということで御紹介をしているものになります。

 一つの例示としまして、まずSSOP、衛生標準作業手順書ですけれども、剥皮、皮を剥ぐ工程において、皮の表面というのは一般的に汚染しておりますので、皮を剥ぐ過程で内部を汚染しないような手順を定めていたり、万が一汚染した場合にどういった是正措置を講じるのかを定めています。

 それから、CCPの例として2つ御紹介をしておりますが、まず中ほどですが、動物をとさつ、剥皮して内臓を摘出し、半分に分割する背割りなどの工程を経て、トリミングといって、枝肉の表面に付着している汚染物質、例えばふん便であるとか、あるいは腸管内容物であるとか、こういったものを除去するわけですけれども、最終的に枝肉にこういったものが付着していないことの確認をする工程というのが、いわゆるゼロトレランスということで、ここでは、肉眼での観察であったり、2%の乳酸でもって枝肉を洗浄するといったことが紹介されております。

CCP-2としまして、枝肉の微生物の増殖を抑制するために、一定時間内に一定の温度以下に枝肉の表面の温度を管理するということでの管理基準が示されております。こちらは御紹介までです。

 食肉に関しましては以上です。

○浦上輸出食品安全対策官  続きまして、「米国における水産食品の加工者が満たすべき主な規則」ということで、31ページでございます。FDAの規制に基づきまして、水産食品の例で御説明させていただきます。

 まず、FDAの規則の上に食品・医薬品・化粧品法というものがございまして、これに基づく規定としてこちらの水産食品に係る規定が制定されているということでございます。

 主なものとして2つ御紹介をさせていただいておりますが、まずはTitle21Part110というものですが、こちらが一般的衛生管理に係る規定でございます。Part123というものが水産食品のHACCPに関する規定ということで、主に水産食品に関してはこの2つが適用されているということでございます。

32ページが加工者等に関する要件ということで、水産食品の加工者等の要件ということでございますが、小売は除外とされています。

 左側がPart110、一般的衛生管理の基準ということで、先ほどの食肉に係る規定と重複している部分もあるかと思いますが、従事者の教育とか、施設設備及びその周囲、施設設備に適用される一般的衛生管理、製造工程の管理、食品等の衛生的取扱い、こういった規定がございます。

 右側は水産食品のHACCP規制ということで、危害要因分析及びHACCPプランをはじめ、コーデックスの規定を踏まえた事項が入っています。6番といたしまして衛生管理の手順ということで、モニタリングすべき項目が規定されていまして、これの実施、それから輸入食品に関する特別の要求事項、この後御説明させていただきますけれども、そういった規定。8番として燻製及び燻製風味付けの魚介類に関する個別の規定、こういったものがございます。

 これらの規定に基づきまして、日本からアメリカに輸出する水産食品取り扱い施設につきましては、厚生労働省のスキームでも認定をしているということでございます。

33ページ、米国における輸入水産食品に係る要件ということでございまして、米国の輸入者に関する要件が規定されておりますので、御紹介をさせていただきます。

 要件といたしまして1番、2番とございますが、2つのうちのいずれかを実施するということになっておりまして、同等性に係る協議が終了した国・地域からの水産食品を輸入する。こちらの規定が適用されているところは現時点ではないという理解をしております。2番として、輸入する製品が食用不適でないということを保証する製品の仕様書を入手する。以下に6つポツがありますが、このうちのいずれかの確認手段をとるということとされております。

 1つ目としては、輸入しようとするロットに関するHACCPとか衛生モニタリングの記録を入手して確認する。2つ目は、日本で言えば、日本の公的機関で認定をした施設からの証明書等を入手するといったことがございます。外国の加工者を定期的に査察する。こういった方法もございます。

 それでは、34ページをごらんください。HACCPの規定に関する事業者に対する支援としてどのようなものが作成されているかということについて御紹介させていただきます。

 まず、業界への指針ということで、「魚介類と魚介類製品におけるハザードと管理の指針」というものが作成されておりますので、その中の一部を御紹介させていただきます。

 1つ目として、危害要因分析の実施とHACCP計画の作成ということで、こちらでは18の手順でHACCP計画を作成していくことが記載されております。

 2つ目として、魚種及び加工工程に関連する潜在的ハザードということで、魚種に特有な危害要因とか加工工程に関連する危害要因といったものが記載されておりまして、HACCPプランをつくるときの参考として使えるということでございます。

 また、漁獲水域由来の病原体に関する危害要因や管理方法の例等も示されております。

 それから、教育の観点でございますが、「HACCPの危害分析重要管理点トレーニングカリキュラム」というものが、業界とも協力して作成されておりまして、こちらはFDAの規則、先ほど御紹介させていただいた指針を利用してHACCPプランをつくるといったことを学ぶための3日間の研修プログラムが作成されております。

 さらに、Q&Aも公表されているということでございます。

 続きまして、米国の食品安全強化法に関する基本的情報ということで、簡単に御紹介をさせていただきたいと思います。

36ページ以降の資料につきましてはJETROさんから御提供いただいた資料でございまして、これに基づきまして御説明をさせていただきます。

36ページでございます。まず「食品安全強化法とは」ということで、こちらの法律は2011年1月に成立したものでございます。

 背景としては、食品供給の過程で安全を保障することによって公衆衛生を向上する目的ということで、FDAの権限を多岐にわたり強化をするということで制定されたものでございます。

 対象となる品目としまして、米国外で製造し、輸入、販売する事業者も対象になるというものでございます。条文ごとに適用される食品が違いまして、例えば先ほどの水産食品のようにHACCPの規定が既にあるものは、HACCPに関連する規定は除外といったことになっております。

 現在、中ほどにございますが、最終化した規則ということで、順次規則が最終的に確定をしている段階でございまして、この後、順次施行されていくということでございます。

 それから、まだ最終化されていないものもございますが、最終化した規則に関して、一番下でございますが、ガイダンス文書ということで、より詳細な規定が示されていくという予定になっております。

37ページは、主な規定を今日は御紹介させていただきたいと思いますが、まず一番上の危害の未然予防管理関係(ヒト向け食品)という規定の中に、HACCPに関連する規定も入っているということでございます。赤いところでございます。こちらのほうは昨年の9月10日に最終化、規定が公表されまして、早いものについては今年の9月19日から適用されていくというスケジュールになっております。

 右のほうに適用期日2017年9月18日とか2018年というのがございますが、事業者の規模によって施行時期、規定が適用される範囲等も変わってくるということでございます。

 2つ目、緑の枠ですが、外国供給業者検証プログラムというものがございます。こちらは先ほどの水産食品に関しての輸入者の規定と似たような規定でございますが、米国の輸入者が海外の加工施設等の検証を行うという義務がかかっているものでございます。こちらは昨年1031日に最終化されておりまして、こちらについても事業者の規模によって施行期日が異なりますが、2017年5月以降に施行されてくるということでございまして、この規定が施行されることによって、日本から輸出する施設に対しても検証等が行われていくということになろうかと思います。

 続きまして、38ページはヒト向け食品に関する危害の未然予防管理規則の内容を示させていただいているものでございます。適用範囲は、食品の製造・加工・保管・包装業者といった方が入るということでございまして、先ほども少し申し上げましたが、対象外としてUSDA所管の畜肉とか卵、既にHACCPが義務づけられている水産食品、ジュース、そのほかアルコールといったものも除外されるということございますが、それ以外の食品の製造・加工・包装・保管等を行う施設が対象になるということでございます。

 主な事項としては、1つ目、やるべきことの例として一番上に挙がっていますピンクのところでございますが、危害要因分析、リスクベースの未然予防管理といったことを行うということで、基本的にはHACCPに類似した規定ということでございます。危害分析の内容・結果も文書化をしていくということでございます。

 2つ目として食品安全計画の策定・管理ということで、この中に1つ目の危害分析といった要素も入っておりますし、その下の危害管理のうちのサプライチェーンプログラム、従業者全員のトレーニングといったものも含まれているということでございます。

 こういった計画を作成して、原則3年ごとに見直しを行うということになっております。

 それから、サプライチェーンプログラムとして、施設が使う原料に関する検証を行うということが義務として挙げられているということでございます。

 続きまして、39ページでございます。食品安全計画の例として、これに特化した形で書かれているというものでございます。食品安全計画の例として、3年に1回見直しをして保存するということ、計画を実行し、記録を2年間保存するといった規定がございます

 内容といたしましては、先ほども御紹介しました、1番に記載の危害要因分析をし、危害要因の管理、CCP等も決めていくということでございますが、2番目に記載の管理すべき危害があるとした場合に、危害の予防管理の中身を決めるということで、管理基準といったものも決めていくということでございます。

 *の3つ目として、HACCPの重大危害管理点、これはCCPのことを指しておりますが、「許容限界値なし」と書いてある部分について規定を確認しますと、CCPの場合は、CCPの管理をする管理基準等もつくって管理をすることになりますが、重要管理点以外のものについても重要な工程については管理するということで、その中では基準を数値化しないもの、プロセスの管理をするといった方法もこの中に含まれると理解しています。

 管理の方法等についてはHACCPと同じでございまして、事業者みずからが設定して実施するということに変わりはないということでございます。 そのほか、1つ上にございますが、アレルゲンの管理とかサプライチェーンの管理、リコールプランの計画を策定するといった、HACCPプラスアルファのこともこの食品安全計画に含まれるということでございます。

 モニタリングをして記録をとるとか検証を行うといったことについては、基本的にHACCPと同様と考えていいと理解しております。

 以上でございます。

○五十君座長  海外のHACCPに関する制度につきまして、まずヨーロッパ、EUにつきまして御説明をいただきました。

 続きまして、アメリカの状況の食肉について及び水産食品、そしてアメリカで安全強化法が新たに設定されておりまして、その基本的な情報について解説をいただきました。少し長い範囲にはなりますが、今の御説明に関しまして質問あるいはコメント等ございますか。

 かなりボリュームがありますので、皆さん、ちょっと目を白黒させているような状況かと思いますが、最初のEUのほうの15ページから24ページあたりで、まず何か確認事項等ございますでしょうか。EUにつきましては、ある程度2段階的な取り扱いをしているということになるかなと。特に852853規則で受けておりまして、全般の食品の衛生に関するものに対して、特に食中毒の事例の多い動物由来食品については853で対応している。このあたりになるかと思いますが、EUについて、よろしいですか。どうぞ。

○河野委員  御説明ありがとうございました。

 恐らくここにいらっしゃる方の中で私が一番制度の理解が不十分だと思うのですが、EUに関しては、今、御説明いただいたように、EUの域内で食品の衛生に関する規則というのは、もともとHACCPの原則が一本あって、それで853で動物由来食品の衛生に関する特別規則が上乗せ基準としてあって、それ以外、規模ですとか業種ですとか、それに関して言うと、いわゆる弾力的な運用とか柔軟性とかいうところでコントロールされていて、日本のようにいろいろな規則が並立してあるというわけではないのかというところを確認させてください。

○福島補佐  ありがとうございます。

 今、河野委員がまとめてくださったとおりでして、全体的に係るものとして、852で全ての業種、全ての規模の食品事業者の方にHACCPの原則に基づく管理というのを求めていまして、853によって、動物性由来食品の事業所さんに対しては、HACCPの内容が変わるわけではないのですけれども、例えば動物由来食品特異的な施設の基準であったり、取り扱いというところは基準があるのですが、それを守るようにということと、プラス施設ごとに当局によって認可されなければいけないというところでコントロールが厳し目になっているというつくりになっております。

 それで、誤解がないように申し上げますと、個別の食品それぞれに例えば微生物基準とか、そういった細かい規則はございますけれども、HACCPの取り扱いというところで申し上げますと今のような形になります。

○河野委員  わかりました。一般的な衛生基準は日本と同様にそれぞれのところに置いてあるということですね。

○福島補佐  はい。

○河野委員  もう一点伺いたかったのは17ページで、最初に御説明いただいたところなのですけれども、2つ目のパラグラフの中で「HACCPの原則に基づく管理手順の整備・導入・維持を行っている旨の証拠を当局に提供しなければいけない」とあります。この場合の証拠は、どのようなものを証拠として提出していて、それは期間的にはどのぐらいの期間で提出しなければいけないか。証拠の提出の状況を教えてください。

○福島補佐 EUの大まかな規制のところで細かい部分のところまで書かれていなくて、先ほどちょっと申し上げたとおり、各国の運用に任されている部分もあるかと思いますので、私どものほうでも詳細にそこまで確認できていない部分もあるのですが、例えば私、3月にフランスへ実際行ってフランスの制度のほうをお聞かせいただく機会があったのですけれども、フランスのほうでもどういったふうにHACCPの確認をするかといったような、検証のための食品衛生監視員向けのマニュアルみたいなものがございまして、こういう部分ができていれば4段階中何番みたいな、そういった検証の仕方のマニュアルがあったり、こういったドキュメントを確認するみたいなマニュアルをつくっていることがございまして、各国で細かいところは決めている部分があるかと思います。ですので、ドキュメントの保存期間についても一律に何年とかいうことではなくて、先ほど申し上げたように、あまり事業者に過度な負担にならないようにということで、柔軟に運用するということになっておりますので、一律に何年とかいうことで決めているわけではないようです。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

○河野委員  はい。

○五十君座長  それでは、ほかにありますでしょうか。では、中嶋委員、どうぞ。

○中嶋委員  整理していただいて、ありがとうございます。

 質問になってしまうのですけれども、日本の制度とEUの制度、場合によってはアメリカの制度との比較をして、どの程度似ていて、どこが違うのかということを教えていただきたいのですが、日本の場合、例えば食肉、食鳥の衛生管理基準の説明が先ほどあって、そこにHACCPの手順が入っているということが書かれていました。それから、一般食品に関しては、管理運営基準のガイドラインをつくって、都道府県条例で具体的に策定していくという御説明をいただきました。こういうたてつけが、EUの場合と同じでしょうか。全ての食品の衛生に関する一般規則があって、それに動物由来食品の特別規則があり、そしてHACCPの原則に基づく手順の導入に関するガイダンスがあるというのは、同じ構造になっているのでしょうか。

 それから、今、説明されたように、加盟国が実際に運営していくわけですが、それは日本での都道府県条例に定めるという構造と同じだというふうに理解してよろしいのかということがございます。

 ちょっと先走って申しわけないのですが、アメリカの場合は連邦規則があって、あと州でそれぞれ決めるのではないかと思うのですけれども、そこも同じような構図になっているのかどうかということを教えていただければと思いました。

○道野課長  適宜補足してもらえばいいと思うのですが、ちょっと複雑なので、次回資料を用意したほうがいいと思います。

 今、お答えできる範囲で言いますと、アメリカは日本にかなり似ています。というのは、州ごとに、特にFDAの所管食品というか、動物性食品でない部分、乳とかは入るのですけれども、肉とか卵以外のFDA所管食品の場合には、厚生労働省と都道府県の関係によく似ていて、現行のシステムは、フードコードというのをFDAが出しています。これは、要は、食品安全の規則関係のガイドラインみたいなもので、それを州政府が州法の中に取り入れていて、取り入れる率が九十何%とか、各州でレベルが少しずつ違うらしいですが、そうやって州ごとに見ている。

 あと、USDA所管食品、農務省所管食品で肉とか卵というものに関しては、基本的には輸出入と州間移動、州間取引をされるものに適用される。あとは、州内のみで流通するものは州の規制でカバーされるわけですが、ただ、連邦規則と同等の州規則をつくるということがだんだんと普及していっていまして、今、かなりの州が連邦政府と同じレベルの規制をする。システム的には連邦政府と同等ということで、輸出検査もさせてくれというような州もあると聞いております。

 日本の今のシステムというのは、構造的にはUSDAとはちょっと違っていて、FDAに少し近い形だと。国と州、自治体の役割分担ということです。

EUに関しても、恐らく加盟国と欧州委員会という整理でいけば、恐らく日本と似ているのではないかと思います。

 ただ、輸出入に関しては、各国の政府機関が国境措置についてはやるわけですので、EUで言う第三国というのはEU域外の国ということになりますけれども、そことの貿易に関しては、各国が国境措置を講じるということになりますし、域内は自由ということで、そこは日本とは違うのかなと。日本の場合には国境措置は国、国内の措置に関しては都道府県、保健所設置市、特別区という役割分担になっています。

 ただ、衛生基準の基本的構造としては、ハードの基準とソフトの基準、それから食品の取り扱いの基準などがありまして、それは各国同じと理解していただいていいと思います。今、議論していただいているとおり、それが日本の場合は、特にHACCPに関しては任意。それ以外の国に関しては、アメリカのFSMAはこれからですけれども、義務になっていくというところが違うところで、まさにそこを御議論いただいているということになるわけです。

○五十君座長  そうすると、最後の食品強化法というのは、アメリカは政府のほうのFDAの権力を強めているということになるという理解でよろしいのですね。

○道野課長  そうですね。説明資料のところにもそういった意味合いのことが書いてありますけれども、そういった規制を強化するという内容になっています。

○五十君座長  中嶋委員、それでひとまずよろしいでしょうか。

○中嶋委員 はい。

○五十君座長  多分これからその整理というか、比較ということになるということで、きょうはそれぞれの説明ということで進めさせていただきたいと思います。

 ほかにEU、アメリカを通してありますでしょうか。河野委員。

○河野委員  アメリカに関してなのですけれども、アメリカが食品安全強化法を全米で制定することになった根拠、理由を教えていただきたいと思います。

○道野課長  背景としましては、食中毒の数が減らないというか、ふえているというか、推計値などで日本の食中毒統計と単純に比較することはできないのですが、推定で例えば5,000万人という数字をCDCが定期的に推計して出したりしていますけれども、そういった安全の問題があるということで、それを改善していくというのが最も大きな理由となっています。

○五十君座長  よろしいですか。

○河野委員  制定に関して、どこからか反論といいましょうか、不要論みたいなものは出なかったのでしょうか。

○道野課長  この制定手続の中では、日本で言うパブリックコメントのような形での検討は継続してやられていますし、各規則の制定に関しても、コメント期間を長くとって、小さなところは少し修正するプロセスを経てきています。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

○河野委員  はい。

○五十君座長  それでは、事務局から次の項目の解説をお願いいたします。

○岡崎室長補佐  そうしましたら、資料の40ページ、HACCP普及のための具体的な施策について御紹介させていただきます。

 1枚おめくりいただきまして、食品製造におけるHACCPによる工程管理の普及のための検討会というものを行っておりまして、こちらがそこで取りまとめられた提言の内容という形になっております。

 この検討会の中では、我が国の食品等事業者の大部分は中小事業者ということになっておりまして、中小事業者の方々にどのように取り組みを推進していくかということが重要な課題ということで、議論がされています。それを受けて、事業者みずからが衛生管理の取り組み状況を確認することを推進するための環境整備、そういったものが望まれるということで、提言をされております。

 提言の内容としましては大きく5つございまして、後ほど各内容について御説明しますので、項目だけ御紹介させていただきます。

 まず1つ目としては、導入に前向きな事業者やニーズの高い業種に対する助言等の支援ということで、例えばHACCPの自主点検票の作成ですとか、あとは手引書を作成するといった取り組みを行っております。

 2つ目としては、消費者や流通・販売業界も含めて、HACCPに関する本質的な理解をしていただきましょう、関心を持っていただきましょうということで、リーフレットをつくったり、動画をつくったり、あとは事業者の方々とか自治体の食品衛生監視員に対して講習会を実施するとか、そういった取り組みを行ってございます。

 3つ目としましては、コーデックスの柔軟性の考え方も踏まえた事業者の導入負担の軽減ということでございます。HACCP導入の心理的ハードルを解消するために、具体的な導入事例の動画などを積極的に周知することとか、あとは地域連携HACCP導入実証事業、「モデル事業」と言われている事業を行っておりまして、そういった事業者の導入の負担の軽減を図っていこうというふうに進めているところでございます。

 次に、4つ目はHACCP導入の取り組みに関する認知度向上のための支援ということでございます。HACCPチャレンジ事業というものを行っておりまして、これはHACCPに取り組んでいらっしゃる事業者の方々の取り組みの方針などを公表して、アピールをするというような取り組みを実施しておりまして、認知度の向上とかそういったものを支援していこうという形で進めております。

 5つ目としましては、産業界全体で推進する必要性の共有ということです。これについては、国とか自治体とか、食品関係者、事業者団体の皆様方とか消費者団体の皆様方に情報交換とか意見交換を行って、食品全体で推進していこうということを進めているといった内容になってございます。また後ほど詳細に御説明させていただきます。

42ページは、自治体におけるHACCPに関する関係条例の改正状況ということでございます。1番の対象自治体というのは112自治体でございまして、下のほうに表がありまして、107の自治体については既に改正が済んでいるとか、準備中であったりとか、そういったところが95.9%。それ以外のところであっても、既に要綱などで対応しているというところが3.6%とありまして、「改正予定なし」というのが1つあるのですけれども、ほぼ全ての自治体で対応ができていると認識しております。

43ページに行きまして、HACCP自主点検票でございます。これは先ほど少し御紹介しましたけれども、事業者みずからがHACCPに適合しているかどうかを点検するツールとしてHACCP自主点検票を作成して、その活用を促進しているということでございます。

 中身としてはHACCPの7原則12手順の内容が記載されておりまして、これをチェックすることによって、今、HACCPのどの部分を満たしていて、逆にどの部分がまだ足りないのかということが明確になってくるということでございます。

 次に44ページに行きまして、HACCP普及のためのリーフレットということでございます。こちらについては、HACCPと言うと、難しいとかお金がかかるとか、そういうイメージを持っていらっしゃる事業者の方々もまだいらっしゃると思いますので、消費者とか事業者の方々にまずHACCPを知っていただこうということで、なるべくわかりやすく、見やすく、イラストをカラーにしてつくっております。こういった形で少しでもHACCPに興味を持ってもらうとか、そういった取り組みを進めているところでございます。

 次に45ページに行きまして、HACCP導入ための手引書というのをつくってございます。これまでに作成した手引書は、乳とか乳製品、食肉製品とか清涼飲料水とか、そういったものを13種類ほど現在つくっておりまして、この中身も見やすい形にして、イラストを多用し、なるべく手にとってもらいやすいような形で構成しているというふうに考えております。

 現在作成中の手引書としては、飲食店のもの、あと販売店。販売店については、魚介類と食肉の販売というものを現在作成している途中という状況でございます。

46ページに行きまして、HACCP導入のための動画でございます。こちらは魚肉ねり製品、かまぼこの工場をモデルにして、HACCPに取り組む前から取り組んだ後ということで動画をつくっておりまして、具体的な事例を交えながら紹介をしているという構成になっておりますので、非常に見やすいのではないかと思っております。30分程度で見られますので、ぜひ活用していただきたいと思っております。

47ページに行きまして、地域連携HACCP導入実証事業の取り組み状況についてということでございます。こちらについては、食品事業者、これからHACCPを導入しようという事業者に対して、自治体等が支援を行って、一緒になって導入に取り組んでいきましょうという取り組みでして、その過程で生じるさまざまな課題ですとか、それに対してどういうふうに解決をしたのかとか、導入の効果がどの程度あったのかとか、そういったことをモデルケースとして情報を収集したいと考えておりまして、今後事例集として公表するという予定もございます。ちなみに、27年度については、北海道から熊本までの6自治体で実施しております。別の自治体になると思うのですけれども、今年度も実施する予定にしております。

48ページに行きまして、これは千葉県での取り組みの概要が書いておりまして、千葉県ではセミナーとか報告会を実施したということで、セミナーを活用して、県内の事業者に対してHACCPに関する知識などを広く持って普及していくということと、あと実際に実証事業に取り組んだ事業者に対して、進捗状況の報告ですとか、どういった課題があったのか、対応策とか、そういったことを関係自治体ですとか地方厚生局とかコンサルの方と一緒になって検討していくというような状況です。

 右のほうの個別事業者への支援ということで、HACCプランを作成するということで、先ほど御紹介しました手引書などを活用してつくっていくということで進められております。

 現地指導についても、コンサルの方にお願いをしたり、県の食品の方に視察をしてもらったりという形で進めているというところでございます。

49ページに行きまして、HACCPチャレンジ事業というものがございます。これはHACCPの導入に取り組む食品事業者をウエブサイトで紹介するという取り組みでして、事業者みずからのHACCPによる衛生管理の取り組みを応援していこうということで始めたものでございます

 この取り組みに取り組んでいらっしゃる事業者の方々については、その取り組みをいろんな方々、消費者の方とか同業の方とかにもアピールできるという仕組みになってございます。これについては、先ほど御紹介しました自主点検票に全てチェックがつくというのが条件になっておりまして、そういったもろもろの手続を踏んでもらって、自主的な判断で取り組みが可能ということになっております。昨日の段階で144事業者が取り組んでいるという状況でございます。

 次に50ページのHACCP普及推進連絡協議会です。これは中央連絡協議会と地方連絡協議会がございまして、中央連絡協議会の中では、国とか事業者団体とか有識者の方々と施策の状況とか問題点とか、そういった意見交換を行う場所として設置されております。

 地方連絡協議会のほうでは、そういった地方連絡協議会での情報を各地方のほうでも共有していただいて、あとは実際に地域の食品関係の団体の方とか自治体の方とか、そういった方も踏まえて意見交換とか情報共有をしていくということで設置しているものでございます。

 次に51ページに行きまして、こちらは地方連絡協議会の開催状況ということで、昨年度はこれらのブロックで実施してございます。

52ページと53ページは、その地方連絡協議会における意見とか質問というのがありましたので掲載しております。幾つか御紹介しますと、食品衛生法で義務化しなければHACCPの普及は進まないのではないかとか、いつどのように義務化するのかとか、義務化のロードマップを示してほしいというような御質問があって、厚労省としては2020年の東京オリンピック・パラリンピックが義務化の一つの努力目標だということと、義務化に向けた具体的なロードマップを示していけるように検討していきますというような回答をしております。

 あとは、HACCPの普及推進になる人材育成とか、HACCPを指導する人の能力の統一化をどうするのかという御質問もありまして、これらについては、また後ほど御説明しますが、自治体の食品衛生監視員の指導者を養成する研修会を開催しておりまして、そういった場を活用するとか、あとは指導内容の標準化を図るための教材の作成とか、そういった取り組みを進めていこうと考えております。

 私からは以上になります。

○五十君座長  ありがとうございました。

 ただいまのHACCP普及のための具体的な活動の説明につきまして、何か御質問、御意見等ございましたら、よろしくお願いしたいと思います。どうぞ。

○河野委員  御説明ありがとうございました。いろいろ取り組みをされているということがわかりました。

 例えばリーフレットをつくられて、「ホームページよりダウンロード可能」と書いてありますが、今までにどのぐらい活用されているかという数値データを持っていらっしゃるのか。また、手引書等もダウンロード可能なのですけれども、これもどの程度利用されているのか。必ずしもダウンロード数が実数ではないと思いますが、そういった確認をされているのか。それから動画、わかりやすいとおっしゃっていましたが、ユーチューブで無料配信されているのですが、こういった普及啓発ツールの取り組みに関しての確認をどうされているのかというのが1点目です。

 2点目は、チャレンジ事業をみんなで共有化しようという試みはとてもいいと思いますが、HP掲載の階層が4段下なので、恐らくたどり着かないのかなという感じはします。横にバナーをはるなどの工夫があればと思います。厚労省さんは非常に大きな省庁さんなので、消費者が知りたいページになかなか行き着かないのですけれども、そういった意味でも、チャレンジされている方がより目立つような形で応援して差し上げられればなと思ったところです。

 以上です。

○五十君座長  事務局、何かコメントありますでしょうか。

○道野課長  済みません。今、具体的な数字は持ち合わせていないのですけれども、実は厚生労働省の食品関係のホームページは、一応毎月閲覧数だけはチェックして、部内で共有をしているのです。この時期はノロウイルスに関する情報が8万件ぐらいかな。1カ月間のアクセス数がかなりあるのですが、HACCPに関しても大分上がってきていまして、ノロまでは届かないですけれども、それでも全体で見ると、ノロウイルスとか、食鳥関係、輸入食品関係が多いのですが、それと同じか、近づいているぐらいの閲覧数に今、なっています。

○河野委員  ありがとうございます。

○五十君座長 DVDの配布などいろいろな形で行っているので、なかなか推定することは難しいかと思いますが、直接的なモニタリングについては、またお知らせいただければと思います。

 どうもありがとうございました。

 そのほかございますか。どうぞ。

○土谷委員  土谷です。

 中小事業者における取り組みの促進が重要な課題というふうに挙げられていまして、先ほどの欧州のところでも極めて小規模の事業者にとって過度な負担にならないようにというのもあったのですが、一方で、先ほどの情報のアクセス、中小企業の方がアクセスしやすいようにとか、わかりやすいようにという工夫はこれからのことかと思いますが、何か現時点でされていることはあるのでしょうか。

○道野課長  先ほど御説明しました普及推進関係の事業は、基本的に中小企業がターゲットになっていまして、まず手引書は、もちろんデザインとか内容については先ほど御説明したようなわかりやすさというのもあるわけですが、あれは言ってみればワークブックなのです。それをそのまま自分の施設にというと、なかなか大変なところがあるので、まずはそういうワークブック的に使っていただくという入り口になる教材なのかなと思っています。

 そういった形での作成をやっているのですけれども、ただ、これからの課題としては、先ほどから出ているフレキシビリティーというのか、弾力的な運用というのか、柔軟性というのか、しっくりくる日本語はなかなかないのですが、それを例えば危害要因の分析のところとか記録のところとか、そういったところにどういうふうに整理して中小の方にやっていただくのかというのは、これからの課題にもなっています。

 今、作成しているというふうに説明いたしました飲食店とか販売店関係に関しては、そういう意味で言うと、私どもも初めての柔軟性、フレキシビリティーに関して、具体的に整理をしようとしている分野だとご承知いただければと思います。それまでの手引書、今、申し上げたワークブック的なものは、基本的には7原則12手順をフルにやってみたらというワークブックですが、販売業、飲食店に関してはそうでないものができないかということで、今、検討、作成している最中でございます。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

○土谷委員 はい。

○五十君座長  それでは、そろそろ次に進ませていただいてよろしいでしょうか。

 資料の続きにつきまして、事務局のほうから説明願いたいと思います。

○福島補佐  その前に、大変申しわけありません。遅くなってしまいましたが、相模女子大学の山口委員が御到着されていまして、先生は第1回目を所用のため御欠席でしたので、御紹介させていただきます。

○山口委員  よろしくお願いいたします。

○五十君座長  よろしくお願いします。

○福島補佐  山口先生、ありがとうございます。

 それでは、続きまして、農林水産省食料産業局食品製造課食品企業行動室の横田室長より、資料の54ページから66ページ、日本発の民間の規格・認証スキームについて御紹介いただきます。

 横田室長、よろしくお願いいたします。

○横田農林水産省食料産業局食品製造課食品企業行動室長  農林水産省でございます。

 私のほうから「日本発の食品安全管理規格・認証スキームの構築」ということで、農林水産省のほうで約1年半前から食品関係の事業者の方々と一緒に検討、取り組みをしてきたことについて御説明をさせていただきます。

 資料の54ページからですが、まず資料の55ページ、今回検討されています国による規制によるHACCPの制度化という問題と、今、御紹介させていただきます日本発の認証スキームの関係について、簡単にお話をさせていただければと思います。

55ページの左の国の規制に関しましては、制度として全ての事業者に係ってくる制度ということで、国がやっている規制ということなのですが、こういった規制とは別に、右側の民間認証というものが今、多くの企業で取り組まれておりまして、こちらは民間取引の中で小売事業者様、製造事業者様がみずから取り扱う商品の安全性とか信頼性を担保するために、取引先の監査の一部を肩がわりするものとして活用しているものがございます。これが中立的な第三者による認証の仕組みということで、世界で使われている。例えFSSC22000とかSQLGLOBALG.A.P.など、GFSIという世界の民間の団体に承認された認証スキームもございますし、ISO22000、業界HACCPといったものが存在いたします。今、こういった認証を特に大手の事業者の方々がその取引関係において使っておられるという状況にございます。

 1枚めくっていただきまして56ページなのですけれども、民間認証の特徴といたしまして、これは図式的に描いてございますので、正確性はまた脇に置いておいてということなのですが、民間の中では企業体が衛生管理とか品質管理をきちんとやっているかどうかというところを確認するというのがメーンでございますので、特徴としましては、一定のマネジメントシステム、事業者としてちゃんと体制を整えてやっているかどうかというところをかなり強調されてというか、規格の中にそういったものが取り込まれているという状況にあろうかと思います。その中で認定機関とか認証機関の要件というものも定められて運用されているという実態がございます。

57ページでございます。今、民間取引における要求としては、非常に食の流通というものがグローバル化しておりまして、食品の安全を担保していくということが世界共通の課題になっているということです。その中でビジネスにおける食品安全の標準化の流れというものが進んでおりまして、取引相手の選定において、今までの経験だとか信用だとか、そういったことではなく、基準への適合とか認証を求める流れが非常に強くなっているということです。

 これは輸出などの国際的な取引では非常に顕著にあるわけですけれども、国内でも安全だとか、あるいは品質に関するいろんなリスクというものも高まってきているということが背景にございまして、取引先に国際標準に基づく認証の要求というものもふえている状況にございます。

58ページは、国際的な民間の認証スキームということで、GFSIという世界の民間団体のところから承認をされている認証スキームが世界の中にございます。今、日本でつくられたものでこういったものと同等だと承認されているものはない状況でございます。アジアでは、去年の11月にCHINA HACCP、これは政府がやっている認証のスキームということですが、一定の規格の同等性の承認が得られている。アジアでは初めてという状況にあります。

59ページは、食品安全の管理をめぐっての国内の食品事業者の課題をまとめてございます。今、お話しさせていただきましたとおり、取引先の安全管理をやっていかなければいけないという要請の中で、取引先監査というものがふえているという状況がある。それに伴いまして、安全管理のコストの上昇というものが指摘されております。

 さらに、輸出をしていこうとか、あるいは地域の産品を全国に売っていくということ、商圏を拡大していったり、いろんな商品をつくっていったり、あるいは製造現場にいろいろな方が入ってくるという形で変わっていったりというものに合わせた安全管理を維持していくということも課題になっております。

 国内の事業者様にとっては、国内が人口も減っておりますし、需要が減少しているという状況がありますので、海外市場も意識した対応をしていく必要があろうかと思います。

 ただ、そんな中でHACCPの導入率というのが最近、特に伸び悩んでいるということがあるということです。

HACCPの普及に関しての課題としましては、今、国内ではいろんな認証の仕組みは実際にございます。都道府県がそれぞれやっていらっしゃる認証の仕組みもありますし、業界団体が運営している認証の仕組みもあるということなのですが、なかなか標準化されていないということで、本来取り組みを見える化するという認証の機能というものが今、十分に実現できていないのではないかという指摘がございます。

 もう一つ、HACCP教育、HACCPの指導の標準化というものがなかなか不十分な面もあるのではないかということで、誤解があったり、コストの最適化というものがなされていないという状況ではないかと思っております。

60ページなのですけれども、HACCPを普及させていく、あるいはHACCPが一定の標準になっていくためには、みずから管理基準を定めて、みずから実施していこうとするものですので、事業者自身が専門的な知識を一定程度持つということが必要になってまいります。

 産業界全体、世界でいろいろ研究もされ、いろんな知見が活用されて、正しいHACCPの知識が普及され、力量が向上していくということが今後こういったHACCPを標準化していく、国内で標準的な取り組みにしていくに当たっては重要なことなのかなと。そうしますと、民間の事業者さんの中で、あるいは業界の中での取り組みというものが非常に重要になってこようと考えております。

 これまで農林水産省としましても、研修事業への支援とか、1つ飛ばしましてフード・コミュニケーション・プロジェクトということで、事業者の方々、フードチェーンをまたいで集まっていただきまして、いろんな取り組みの標準化とか普及をするツールとか、こういったものをつくってまいりました。

 この中の一つとして民間認証のスキームの活用ということで、今回国際的にも通用する統一的な認証スキームをつくろうということで取り組んできたということになります。

 その経緯を61ページに書いております。26年に農水省内で食料産業における国際標準戦略検討会で検討していただきまして、その提言を受けて、27年1月から有志の食品関係企業の方々と準備委員会というものを立ち上げて議論してまいりました。その議論を踏まえて、今年の1月に一般財団法人食品安全マネジメント協会というものを設立いたしまして、この中で日本での食品安全管理の認証スキームをつくっていき、運営していこうとしておるところでございます。

62ページですけれども、このマネジメント協会の役割としましては、日本発の食品安全マネジメント規格・認証スキームをつくっていくということがまずメーンにあるわけですが、加えて、食品事業者の内部での人材育成、それからいろんな国際的な民間の認証スキームとしましては年々進化をしているわけですけれども、こういった国際標準化の過程にきちんと参画できる人材を業界の中でつくっていく。それから海外にもちゃんと日本の取り組みを発信していくということを事業内容としてやっていこうとしております。

 役割としましては、こういった食品産業界において、食品安全マネジメントに係る知識・ノウハウを蓄積していくということ。それから海外とのつなぎ役になっていっていただければと考えております。

63ページに「日本発の規格の目指すもの」と書いてございますが、今、検討されている内容としましては、まず規格については国内の規制ときちんと整合性をとり、なおかつ国際的な基準も踏まえた上での規格にしていくということ。

 あと、段階的な取り組みということで、中小の事業者の皆様方の段階を踏んだレベルアップということもしやすいように、左側の図にありますようなA、B、Cという段階をつくりまして、一般的衛生管理を中心とした取り組みを中心にやるもの、それからHACCPをちゃんと取り込んでいくもの、さらには国際的な取引にでも使えるようなものという形でつくり込もうとしているところでございます。

 この仕組みを使って日本の国内で日本独特な食品も含めて適用しやすいようなもの、それから日本の現場を踏まえた、現場からの意見を取り入れていくということも盛り込んでいって、世界にアピールできたらということでございます。

 最後、64ページですけれども、現在、国際的にも通用する認証スキームということで、ISOの規定等々にもきちんと整合したスキームをつくり込もうということで作業をされておられます。現在、きょうから規格の内容、C規格による認証スキームの文書につきましてはパブリックコメントが開始されたと聞いております。

 今年度もこういった取り組みを進めていきまして、認証をまずは開始していくということと、あと、中小企業向けのプログラムに関して検討を進めて、いろんなガイドラインとか、あるいは製造以外のセクターの検討というものも今年度から始めていくということになっております。

65ページは、この取り組みに関して政策的にもいろんな文書で位置づけられておりますので、御紹介いたします。

 最後に、食品事業者の皆様を対象としましたHACCPの研修につきましても農林水産省の補助事業で実施しておりますので、御紹介させていただきます。内容としましては、一般の事業者様を対象にしました基礎研修、HACCPチームというものをつくって、それぞれの事業者さんでやっていいただくわけですけれども、そのリーダーを育成する責任者養成研修。あと、事業者さんに指導する人材を育てるための指導者養成研修という3種類の研修というものに対して農水省から補助をしているということで、年間、それぞれ書いてあるような回数実施していただいているということです。28年度も引き続きこういった支援を続けてまいります。

 以上でございます。

○五十君座長  ありがとうございました。

 時間がちょっと押しておりますが、1つくらい質問、御意見等ございましたら、受け付けさせていただきたいと思います。中村先生、どうぞ。

○中村委員  御説明いただきまして、ありがとうございました。

 2点ほど簡単に。63ページにC、B、Aという3つの規格が書いてございますけれども、今後の検討になりますが、ヨーロッパなどの例を見ますと、Bぐらいの規格が義務化という形になるのかなと思いますが、義務化と第三者認証のすみ分け、メリットというのはどういう形でお考えなのかというのが1点。

 それから、先ほど標準化というお話がござましたが、自治体あるいは事業者団体さんのほうでいろんな規格があると思うのですけれども、標準化というのは、例えばAとかBとかに統合していくというイメージなのか、それとも農水省さんのほうで例えばGFSIのようにさまざまなスキームをベンチマークしていくというイメージなのか。その2点について教えていただければと思います。

○横田農林水産省食料産業局食品製造課食品企業行動室長  1点目でございますけれども、義務化との関係ということですが、当然これは民間の認証の仕組みということですので、義務化されているものは当然やらなければいけないということになります。ですので、こちらで民間の規格をつくっていく場合には、義務化されているいろんな内容というものはきちんと踏まえた上で、それと不整合がないような形でつくられていくということになろうかと思います。

 あと、標準化ということなのですけれども、これは特に国内でいろんな認証の仕組みがあろうかと思うのですが、急にそれが統一化するということはないと思いますので、こちらのマネジメント協会のほうでつくったものをベースとしまして、いろんなところと議論しながら、なるべくそこは合わせていったほうが将来的なコストの最適化というところは実現されると思いますので、そこは一つ一つ話し合いを続けていくということになろうかと思います。

 海外との関係でいけば、海外のものとの同等性をきちんと確認してもらえるようにいろんな働きかけをしていくということになります。

 以上です。

○中村委員  ありがとうございました。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

 ほかにありますか。

 では、次に参りたいと思います。

 それでは、資料の続きの説明を事務局からお願いできますでしょうか。

○岡崎室長補佐 67ページになります。食品衛生監視員を対象としたHACCPの研修ということでございます。

 1枚おめくりいただきまして68ページでございます。HACCPの研修については大きく2つございまして、まず1つ目が指導者を養成するための研修、2つ目としては基礎習得のための研修でございます。

 これらの関係性としましては、基本的に指導者を養成するための研修に参加するためには、その下の基礎習得のための研修をまず受けていただく必要があるという関係性です。指導者を養成するための研修を受けられた方は、下の基礎習得のための研修の講師になれる。そういう関係になってございます。

 まず、基礎習得のための研修なのですけれども、こちらの内容については、基本的に都道府県ですとか地方厚生局のほうでやっていただく内容となっておりまして、HACCPに関する一般的なことと、対米、対EUの輸出水産品に関することという内容をやっていただくということになっております。開催頻度については各都道府県等で設定をしているという状況でございます。

 上の指導者を養成するための研修は、開催主体は国ということで、国立保健医療科学院と厚生労働省のほうで実施しております。内容としましては、HACCPの導入の指導と検証、そこに書いてある課題対決に向けた調査研究とかプレゼンテーションというものを実施するということになっております。

 開催頻度としましては、保健医療科学院は年に1回10日間開催するという予定になっておりまして、厚生労働省としては、全国を6ブロックに分けまして、27年度は7回開催しております。それぞれ3日間で開催しております。

28年度の予定ですが、保健医療科学院では、ごらんのとおり、1017日〜28日まで開催する。

 厚生労働省としては、前期と後期に分けて開催しようと考えておりまして、ブロックは6ブロックでやりたいと考えています。前期については5月から9月の間に「HACCPの導入について」という内容でやりたいと考えておりまして、後期については10月から3月の間に「HACCPプランの検証について」という形でやりたいと考えております。

 以上でございます。

○五十君座長  では、続いて用語のの整理について進めていただいてから質問に入りたいと思います。

○福島補佐  ありがとうございます。

 資料の69ページから「HACCPに関する用語の整理」ということで資料を御用意しております。HACCPに関しましては、そもそも「HACCP」というアルファベット5文字が取っつきにくくてわかりにくいですとか、日本語訳として私どもが用いている「危害要因分析重要管理点」という訳がもっとわかりにくいですとか、いろいろ御意見をいただいているところなのですけれども、それに加えて、各団体、機関等がそれぞれちょっとずつ違った用語を使っていたり、また、それぞれ違う定義をしていたりして、わかりにくいといった御意見もいただいているところです。

 今後HACCPの制度化を考えていく上で、こういった用語についても事業者の皆さん等にわかりやすいものにしていくということも必要かと思いまして、こちらの検討会での検討事項にも「用語の整理」ということで入れさせていただいているところですが、本日はこちらの資料を詳細に御議論いただくということではなくて、現時点で私どもが既存の文書の用語を横並びにして整理してみましたので、そちらのほうの御紹介をさせていただきたいと思います。

70ページから用語の比較ということで、まず一番左側にHACCPの原則、もともとの考え方になっておりますコーデックスの文書。一番左側に英語の原文のもの。その右隣に日本語訳として、食品衛生協会さんがホームページのほうで公開されている文章の該当部分を抜粋してきております。その右隣にISO22000の中でHACCPの部分に関する英文と日本語訳の部分、こちらは御了解いただいて抜粋を掲載させていただいております。

 それから、私ども、食品衛生法のマル総、総合衛生管理製造過程承認制度の施行規則の部分からHACCPに該当する部分を抜き出してきております。

 その右側が同じくと畜場法と食鳥検査法の施行規則のHACCPに関する部分。

 一番右側にHACCP支援法の告示でHACCPに関する文書の該当部分を抜粋してきまして、それぞれHACCPの原則1から7まで、原則ごとに横並びに並べたものになります。こちらは後で詳細をごらんいただければと思うのですが、例えば資料の2段目、HACCPの原則1、危害要因分析といったところも、コーデックス、英文では「Hazard」「Hazard analysis」という単語を使っているのですけれども、その訳語も「危害要因」となっていたり、ISOでは「ハザード」といった形で用語を使っていたり、私どもも食品衛生法施行規則等では「危害」といった使い方をしているのですが、最近は「危害要因」と言ったほうがより正確ではないかといったことで、「危害要因分析」といった用語を使ったりということをしております。

 めくっていただいて71ページのほうをごらんいただきますと、これも例えば真ん中のあたり、原則3「管理基準の設定」というところでは、コーデックスの文書、原文ではもともと「Critical limit」という単語になっているのですけれども、その日本語訳としても「管理基準」であったり、「許容限界」といった訳語が使われております。

72ページに行きますと、原則5で「改善措置の設定」ということで、コーデックスでは「Corrective action」と言っているのですが、その訳語といたしましても、「改善措置」という訳語が使われたり、「是正処置」という単語が使われたりといった形で、大きく変わるものではないのですけれども、それぞれの文書で少しずつ違った訳語や説明のされ方がされているといった状況になっております。

 一番最後の74ページのところで、こういったものを踏まえた上で整理してみるとこういった訳語になるのではないでしょうかということで、現時点で少しまとめてみたものです。別にこれをこのようにしましょうということで御提案しているわけではないですが、3ページにわたった内容を1枚にまとめてみるとこういった内容になるのではないかということです。一番左側のほうがISO22000に基づく用語、定義になっておりまして、右側のほうが私どもが食品衛生法の施行規則等で使用している用語をもとにして整理したものになります。また、今後この用語についても御検討いただければと考えております。

 簡単ですが、以上です。

○五十君座長  ありがとうございました。

 一覧にしてみると、いかに用語の統一が難しいかというのがよくわかるかと思います。きょうは時間がございませんので、この議論は次回以降行うということになると思います。

 先ほどの具体的なものと用語については、もし御質問、コメントがありましたら。どうぞ。

○河野委員  用語の整理は今後に任せるとしました。食品衛生監視員を対象としたHACCPの研修について御説明いただきました。このお話を伺っているときに、その前の農林水産省さんの民間認証のお話のところでも、66ページ、参考資料のところで「食品事業者を対象としたHACCPの研修」と書いてありまして、一般国民の認識からすると、HACCPの導入というのは、食品衛生管理のために、つまり、安全に食品供給がされるために導入していただくというふうに思っていたところなのですが、先ほどの民間認証の話を伺うと、いわゆる産業振興のための一つの方策として、HACCPがないと輸出できない、食料に関して言えば、今まで輸入大国であった日本が、環境の変化によって輸出にも踏み込んでいかなければならない情勢である。そのためにはHACCPは必要不可欠なので、そちらのほうに行かなければならない。

 本来的に食品の安全を担保するもののはずなのに、何となく産業振興の手法の一つというふうにうかがえてしまうところがあります。今回の私たちの検討会においては、やはり食品の安全性をしっかりと担保するということで、どなたがこの問題の今後の方向性に対して一義的に責任を持って進めてくださるのか、最終的にHACCPの義務化をにらんでいるのであれば、そこは厚生労働省さんがちゃんとイニシアチブをとって、まずは先ほどの用語の統一等もやってくださるのかどうかというのを確認したいのですが。

○道野課長  ありがとうございます。

 食品安全の管理の手法としてのHACCPということで国際基準にも規定されているわけですので、今おっしゃった義務化、制度化という観点から申しますと、衛生規制といいますか、食品衛生法であり、と畜場法であり、食鳥検査法においての位置づけということになると思います。

 ただ、最終的な目的はちょっと違うかもしれないですけれども、農林水産省さんが今、御説明になった内容についても、HACCPを普及するという観点からは、私どもとしては農林水産省さんの事業だけではなくて、FSSC22000もそうですし、ISOもそうですし、そういった民間認証が普及するということに関して、HACCPという安全管理の手法が広く食品産業に普及するということ自体は非常に望ましいことだと思っております。

 ただ、事業者の皆さんから見た場合に、それの要求水準が違っているとか、それから消費者の皆さんから見れば、やりたい人がやるのでなくて、ちゃんとみんなやってよということが当然あるわけでして、そちらのほうの問題も整理していかなければいけなくて、一つは、要求水準を合わせましょうというのは、農林水産省と私どももその辺についてはよく調整をしていこうということで、先ほどのB規格とか、A規格というところに関して、その上の上積みのところはちょっと違うのですが、それについては要求水準を合わせていく。

 また、研修の関連で言うと、私どもで言えば、食品衛生監視員の指導者研修、それから先ほどの農林水産省の補助事業でいえば、指導者養成といったものについての要求水準といいますか、カリキュラムを近づけていくということも連携してやっていきたいと考えております。

○五十君座長  どうぞ。

○河野委員  ありがとうございました。

 なかなか普及が進まないとおっしゃっていた中小の事業者さんのモチベーションにもつながり、インセンティブにもなるような形で、両方の方向性がしっかりと重なるところは重ねてやっていただければ、それにこしたことはないと感じました。

 ありがとうございます。

○五十君座長  ただいま河野委員からこの調査会の本質にかかわるような御質問が出たかと思います。きょう全体を通して、ほかの先生方からもそういった御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。川崎委員、どうぞ。

○川崎委員  食品産業センターの川崎です。もう時間もないので、簡単に。

 これは事業者だけではないと思いますが、特に事業者からは、3月にこの検討会の第1回が開かれて以来、制度化ということを目的にした検討が進むので、非常に関心が高いということは、皆さん、お感じになっているとおり、我々も強く感じています。

 どういう制度になるのかというところが皆さんが一番気がかりなところで、これがわからないとなかなか準備のしようがないというのもまた実態です。この辺が一つ課題としてあるかなということを1点申し上げておきたいと思います。

 2点目は、この検討会の今後の予定を見ると、9月に取りまとめ案が出されて議論を行い、次回の12月に取りまとめを行うことになっており、9月まで半年ない中で、何をどう論議してまとめるのかが、事業者から見てなかなかわからないものですから、不安になるところがあるということも実態だと思います。

 ですから、制度内容そのものについてはこれからの議論ですから、現時点で9月、12月までにどうまとめるかというのは難しいと思いますが、12月の取りまとめで何をまとめるのかぐらいは、できるだけ早い段階で共有できるように、この会の進め方を工夫していただければありがたいと思います。

 以上です。

○五十君座長  御意見ということで、対応を考えさせていただきたいと思います。

 ほかの委員の先生、ありますでしょうか。岸田委員、どうぞ。

○岸田委員  質問なのですけれども、EUだとかアメリカで輸入されている食品、肉とか水産物というのはわかったのですが、それ以外の一般的な食品について、国内の規制といいますか、そういうものと運用上どういうふうにされているのか。全く同じようにされているのかということ。それによって輸入について何らかの影響があったのか。例えば輸入が減ってしまったという影響はなかったのかというのをちょっとお聞きしたかったのですけれども。

○道野課長 EU側の輸入ということですね。

○岸田委員  そうです。

○道野課長  食肉と水産食品に関しては、要は、輸入要件になっているということなのですが、それ以外の食品でEUHACCPの導入で、例えば日本から輸出したもので規制がかかってトラブルが起きたということは、私どもも伺っておりませんし、先ほどの説明にもあったように、動物性食品に関しては、明確に輸入に関しても求めているということです。それ以外のものについては、輸入品まで課していないと我々のほうとしては受けとめています。

 ただ、米国の場合、特に今後FSMAに関しては、輸入品に関しても一定の要件がかかるということになってくるわけです。先だって、FDAの担当者の方が見えてJETROで説明会をやったのですが、先ほどから話が出ている要求水準の中身というところまではなかなかはっきりわからないというところもあって、どれぐらいのものがこれから要求されていくかというのは、もう少しFDAの今後の動きを見ていく必要があるかなと思っております。

 以上です。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

○岸田委員  はい。

○五十君座長  そのほか確認あるいは御質問等ございますでしょうか。山口委員、どうぞ。

○山口委員  山口です。よろしくお願いします。

 今日、話をお伺いして、今後事業者団体からヒアリングをされていくということですが、現状でHACCPの普及率が取引段階によって異なるとか、あるいは同じ取引段階でも業種によって普及率が異なるということがあるのですけれども、HACCPという手法も含めて、安全衛生管理に関する情報をみずからが取り扱う情報としてどのくらい把握しているかとか、取引相手にそういった情報を要求するかといったことについて意識的に集めるという状況が一般的ではないのかなという感じも受けます。今後ヒアリングをしていくときに、そういった安全確保に関する状況とか取引先の衛生管理状況の把握ということについて、実態としてどのように行われているかということをお聞きしてみたいと思いました。感想です。

○五十君座長  ありがとうございます。これは事務局で対応を検討させていただきたいと思います。

 ほかにございますか。よろしいでしょうか。

 ほかに御意見がないようですので、きょういただきました御意見あるいは御質問等につきましては、また事務局とともに整理をさせていただき、次回御確認をいただきたいと考えております。

 それでは、今後の予定について、事務局からお願いいたします。

○福島補佐  今後の予定は、先ほどからお話が出ていますように、きょうお配りしている資料の75ページのほうに御提案をさせていただいております。次回第3回検討会から大体3回程度にわたりまして、各事業者団体の皆様からのヒアリングを行いたいと考えております。ヒアリングの内容につきましては、現時点の案として以下のように業界の基礎的な情報ですとか、食品安全上の管理の中で彼らが優先度が高いと思っている課題ですとか、そういったことをお聞きしたいと考えておりますが、先ほど山口委員からいただいた御意見も踏まえて、そういったヒアリングの内容を詰めていきたいと考えております。

 次回は、一応予定としては、乳・乳製品、清涼飲料水、瓶詰、缶詰、レトルト食品、水産食品、こういったところの事業者団体の皆様からお話を聞きたいと考えております。

 また、日程につきましては別途調整をさせていただきまして、正式に御案内させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○五十君座長  どうもありがとうございます。

 今後の日程、3回にわたっての予定を大体説明していただけたと思います。

 事務局からそのほかにございますか。特にありませんか。

○道野課長  ないです。

○五十君座長  それでは、きょうの検討会はこれで終了とさせていただきます。

 長時間にわたりどうもありがとうございました。


(了)

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