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2016年3月7日 第1回食品衛生管理の国際標準化に関する検討会

医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部監視安全課

○日時

平成28年3月7日 14:00〜16:00


○場所

三田共用会議所 1階講堂
(東京都港区三田二丁目1番8号)


○議事

○福島補佐 それでは、定刻になりましたので、ただいまより「食品衛生管理の国際標準化に関する検討会」を開催いたします。

 座長が選出されるまでの間、進行を務めさせていただきます、厚生労働省生活衛生・食品安全部監視安全課HACCP企画推進室の福島でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 開催に当たりまして、厚生労働省生活衛生・食品安全部長の福田より、一言御挨拶申し上げます。

○福田部長  生活衛生・食品安全部長の福田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は、先生方、年度末の大変お忙しい中、食品衛生管理の国際標準化に関する検討会に御参集いただきまして、まことにありがとうございます。

 日ごろより、私ども厚生労働省の食品衛生行政に格別のお力添えをいただいておりますことを、この場をかりまして、厚く御礼申し上げたいと思います。

HACCPによります食品の衛生管理につきましては、御承知のように、1993年に食品の国際規格を定めるコーデックス委員会におきまして、HACCPシステム及びその適用のためのガイドラインが示されたところでありまして、既に20年余りが経過してございます。

 この間の食品の製造加工の高度化、複雑化、さらには食品流通の広域化、グローバル化、この進展に伴いまして、食品の安全性をより確実なものとするため、先進国を中心といたしまして、HACCPの義務化が進められており、輸出入する食品につきましても、同様にHACCPの導入が求められる場合があるなど、HACCPは今や食品衛生管理の国際標準となっているところでございます。

 我が国におきましても、1995年、平成7年に創設されました総合衛生管理製造過程承認制度でございますとか、1998年に施行されましたHACCP支援法などによりまして、HACCPの普及を図ってきたところでございますけれども、特に中小企業等におきまして、導入が伸び悩んでいる状況がございますのは御承知のとおりかと思います。

 このような状況を打破すべく、厚生労働省におきましては、平成25年8月に立ち上げました食品製造におけるHACCPによる工程管理の普及のための検討会におきまして、我が国におけるHACCPの具体的な普及方策について検討していただき、昨年3月になりますが、提言を取りまとめていただいたところでございます。

 この提言の内容等を踏まえ、今年度からでございますが、HACCPモデル事業の実施でございますとか、普及推進連絡協議会の開催など、さまざまな普及推進策に精力的に取り組んでいるところでございます。

 これらの取り組みを通じまして、関係者の皆様には、HACCP導入の必要性について、御理解を深めていただきつつあると考えておりますけれども、今後、HACCPを義務化するに当たりましては、その具体的な道筋、ロードマップを示してほしいとの御要望を多数いただいているところでございます。

 そのようなこともございまして、今回、新たにこの検討会を立ち上げることといたしました。この検討会におきましては、HACCPの義務化の対象となる食品の範囲でございますとか事業者の規模、義務化の対象としない食品に対するHACCP導入のあり方などについて御検討いただき、本年末を目途に御意見を取りまとめていただければと考えてございます。

 厚生労働省では、これに並行して、これまで取り組んできました普及推進策や技術的支援につきましては、引き続き本検討会での議論を踏まえながら、食品事業者の皆様や地方自治体、農林水産省など、関係機関と連携を進めつつ、HACCPのさらなる普及及び制度化を円滑に進めていきたいと考えてございます。

 検討会の委員の皆様方におかれましては、それぞれ専門のお立場からどうか忌憚のない御意見を賜りますようにお願い申し上げます。

 簡単ではございますけれども、検討会の冒頭に当たりまして、御挨拶をさせていただきました。

 どうぞよろしくお願いいたします。

○福島補佐  ありがとうございました。

 それでは、冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。

(カメラ退室)

○福島補佐  続きまして、委員の先生方の御紹介をさせていただきます。

 議事次第の裏側の構成員名簿をごらんください。五十音順に御紹介させていただきます。

 国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部長の五十君靜信委員でございます。

○五十君委員  五十君です。よろしくお願いします。

○福島補佐  日本生活協同組合連合会執行役員・総合品質保証担当の内堀伸健先生でございます。

○内堀委員  内堀です。よろしくお願いします。

○福島補佐  一般財団法人食品産業センター技術環境部長の川崎一平委員でございます。

○川崎委員  川崎です。よろしくお願いします。

○福島補佐  公益社団法人日本輸入食品安全推進協会理事の岸田一男委員でございます。

○岸田委員  岸田です。よろしくお願いいたします。

○福島補佐  公益社団法人日本食品衛生協会専務理事の桑崎俊昭委員でございます。

○桑崎委員  よろしくお願いします。

○福島補佐  一般社団法人全国消費者団体連絡会事務局長の河野康子先生でございます。

○河野委員  河野でございます。よろしくお願い申し上げます。

○福島補佐  一般社団法人日本能率協会システム審査部長の関根吉家委員でございます。

○関根委員  関根でございます。よろしくお願いいたします。

○福島補佐  イオンリテール株式会社食品商品企画本部長の土谷美津子委員でございます。

○土谷委員  土谷です。よろしくお願いいたします。

○福島補佐  東京大学大学院農学生命科学研究科教授の中嶋康博委員でございます。

○中嶋委員  中嶋でございます。よろしくお願いいたします。

○福島補佐  東京都福祉保健局健康安全部食品監視課長の中村重信委員でございます。

○中村委員  中村です。よろしくお願いいたします。

○福島補佐  本日、相模女子大学人間社会学部社会マネジメント学科教授の山口由紀子委員におかれましたは、所用で欠席との御連絡をいただいております。

 なお、本日はオブザーバーとして、農林水産省食料産業局食品製造課食品企業行動室の横田室長にも、御出席をいただいております。

 続きまして、事務局の御紹介をさせていただきます。

 まず、厚生労働省生活衛生・食品安全部長の福田でございます。

 審議官の樽見でございます。

○樽見審議官  樽見でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○福島補佐  生活衛生・食品安全部企画情報課長の赤澤でございます。

○赤澤課長  赤澤です。よろしくお願いいたします。

○福島補佐  続きまして、監視安全課長の道野でございます。

○道野課長  道野でございます。よろしくお願いいたします。

○福島補佐  続きまして、同じく監視安全課HACCP企画推進室長の梅田でございます。

○梅田室長  梅田です。どうぞよろしくお願いいたします。

○福島補佐  同じく監視安全課輸入食品安全対策室長の三木でございます。

○三木室長  三木でございます。よろしくお願いいたします。

○福島補佐  続きまして、座長の選出をさせていただきたいと思います。

 座長につきましては、HACCPを含みます食品衛生管理の専門家でもあり、前回のHACCP普及の施策を検討していただきました、食品製造におけるHACCPによる工程管理の普及のための検討会の構成員でもいらした五十君靜信先生にお願いしたいと事務局としては考えておりますが、皆さんいかがでございましょうか。

(「異議なし」の声あり)

○福島補佐  御賛同いただけたようですので、五十君委員に座長をお願いしたいと思います。

 五十君先生、座長席へ御移動をお願いいたします。

(五十君委員、座長席へ移動)

○福島補佐  それでは、以降の進行を五十君座長にお願いいたします。

○五十君座長  五十君でございます。

 それでは、早速議事に入りたいと思います。円滑な進行に御協力をお願いいたします。

 まず、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。

○福島補佐  本日お配りしている資料でございますが、まず、議事次第1枚に続きまして、配付資料の一覧が1枚ございまして、その後に資料ということで、パワーポイントを印刷した大部のものがございまして、その後に参考資料として、本検討会の開催要領を添付しております。

 また、参考資料として、東京都福祉保健局さんで制作されているリーフレットを配付させていただいております。

 資料の不足等がございましたら、事務局までお申しつけください。

○五十君座長  何か資料の過不足等はございますか。よろしいですか。

 それでは、早速、議事に入りたいと思います。

 まず、資料につきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○道野課長  それでは、資料に基づいて、御説明を申し上げます。

 今回の第1回、次の第2回につきましては、これまでの施策、現在進行中の普及の施策等について改めて御説明をさせていただいて、現状を認識いただくとともにこれまでの制度の検証であるとか、そういったことを御議論いただけるかと思っております。

 具体的には、先ほど部長が御挨拶申し上げたとおり、HACCPの導入の義務化等について御議論いただくということで、関係の制度として食品衛生法であるとかと畜場法であるとか、食鳥検査法であるとか、そういったものになります。

PP

 第1回の検討会につきましては、目次をごらんいただくとわかりやすいのですが、現行の制度で、総合衛生管理製造過程の承認制度や、輸出関係の制度、あとは現状の食衛法等の規定等について整理をしてございます。

 また、これまでの施策等の課題ということで、これまで関係者から集めたいろいろな課題についても、資料で用意をさせていただきまして、お願いしたいこととしては、これまでの取り組みの検証をしていただければと考えております。

 そのほかにこれらの施策の関係として、農林水産省における普及の取り組みであるとか、自治体、あとは民間認証等についても御説明をし、結果として国内のHACCPの導入状況についても今回、第1回で御説明をし、今後の検討会の主な検討事項についても議論していただければと考えております。

 続く第2回の検討会につきましては、先ほど触れられましたけれども、昨年行った食品製造におけるHACCPによる工程管理の普及のための検討会の提言に基づく現在の厚生労働省の普及推進事業、さらに農林水産省で取り組まれている日本発の民間の国際認証スキームについてといった、現在、進められている取り組みについても御説明をした上で、さらに海外でのHACCPの制度化の状況についても御説明し、御意見をいただければと考えております。

 その上で、第1回、第2回を通じて、本検討会での検討のポイントにつきまして、今回の資料で言えば最後にありますけれども、本検討会の主要な検討事項を改めて整理していただければありがたいなと考えております。

 それでは、この資料に基づきまして、順々に福島から説明いたしますので、よろしくお願いいたします。

○福島補佐  それでは、お配りしている資料に基づきまして御説明させていただきます。各スライドの右下にスライド番号がついておりますので、適宜そちらの番号を御案内しながら、御説明させていただきたいと思います。

 最初に、スライド番号で言いますと3番から40番まで一気に御説明させていただきたいと思います。

PP

 まず、スライド番号3のHACCPについてで、皆さん御案内かもしれませんが、簡単に御説明させていただきますと、HACCPと申しますのは、食品の衛生管理の一つの手法でございます。

PP

 スライド4番に工程の図がありますが、原料の受け入れから食品を製造して出荷に至るまでの各工程で、発生するかもしれない食品衛生上の危害を分析いたしまして、例えば食中毒菌に汚染される可能性であるとか、異物が混入する可能性であるとか、そういった危害を許容可能な範囲にまで落とすための管理方法、管理点を決めていただいて、決めた管理点を継続的に監視、記録していただくといった手法でございます。

 これについては、事業者の方が、自らが使用する原材料や製造方法に応じて策定し、実行していただくものでございまして、国際的な食品の規格を策定いたしますコーデックス委員会でこの基本的な考え方が取りまとめられているものでございます。

HACCPを導入するメリットについては、事業者の方のアンケート等でその下にありますようないろいろな点が挙げられておりますけれども、例えば自社の衛生管理についてきちんと記録をとっているので、根拠をもってアピールできるようになったであるとか、そういった製品の不具合が生じた場合の対策が迅速に行えるようになったとか、クレームやロス率が下がったといったメリットが挙げられております。

PP

 スライド5でございますけれども、先ほど申しましたように、このHACCPの考え方、国際的な組織でございますコーデックス委員会において、1993年に採択されておりまして、その後も幾度か改定されて、現在のような形になっております。

PP

 それがスライド6のHACCPの7原則12手順と呼ばれるものでして、最初はHACCPのチームを編成するところから始まりまして、製品の特徴の確認ですとか、使用方法の確認、製造工程の一覧図を作成するところなど、準備段階から始まりまして、手順6から実際にHACCPの考え方に入っていくのですが、先ほど申し上げたような全工程をそれぞれの工程について発生するかもしれない食品衛生上の危害の分析を行って、管理すべき重要な点を決定して、そこを継続的にモニタリングするための基準値を設定すること、モニタリングの手法を決めること、そういった管理基準を逸脱した場合の是正措置の設定、そうやって定めたHACCPプランがきちんと動いているかということを検証するための手順の設定、これまで実施したことをきちんと記録化して保存するための手続。こういったものを定めることによって、HACCPによる衛生管理が導入できることとなっています。

PP

 スライド7にそのコーデックス委員会の中で、HACCPを導入するときの留意点といったものが盛り込まれておりまして、HACCPの考え方7原則12手順は共通なものなのですけれども、やはり中小企業等にとっては、大企業と同じように導入することはなかなか難しいということで、柔軟性の考え方が取り入れられておりまして、そこにコーデックスの文書の仮訳を載せております。例えば1つ目の○の最後の部分ですが、この柔軟性の考え方という中には、人材であったり財源であったり、基本設備、工程、知識、実際上の制限を含む実施作業場の性質と規模を考慮すべき、とわかりにくい訳にはなっているのですが、中小企業でこういったものを大企業と同じように投資するのは難しいので、そういったところは考慮すべきであるということ。

 2番目の○の最後の部分に、こういったHACCPの導入に関する専門的助言が、例えば業界団体であったり専門家であったり、規制当局から得られるように、そういったことも考慮すべきだといったことも盛り込まれてございます。

PP

 実際のHACCPモデルの例をスライド8とスライド9で御紹介しております。

 1つ目が清涼飲料水の例なのですけれども、これもこんなものだと思っていただければ結構なのですが、左側にこの清涼飲料水の製造フロー図が書いてございまして、原料の受け入れのところから出荷するまでをずっと工程を細かく書いております。この例は清涼飲料サイダーなのですが、このHACCPプランでは炭酸ガスを封入するところをCritical Control Pointという管理すべき点と決めておりまして、その点を、例えばガスの圧を計測するとか、ガスを封入するときの温度を記録するといったことを、Control Pointとして管理するといったHACCPプランになっております。

PP

 2番目は缶詰の例なのですけれども、このHACCPプランの例では、CCPCritical Control Pointを3つ定めていて、例えば加熱殺菌温度とかなのですが、こういった3点について、継続的にモニタリングして記録を残すといったHACCPプランとなっております。

 こういったHACCPの考え方は、コーデックス委員会では1993年に最初に採択されたのですけれども、その後、冒頭の福田の挨拶にもありましたように、諸外国で導入が順次進んでおりまして、その状況を示したのがスライド10になります。

PP

 こちらで赤い枠で囲っているところが比較的HACCPの導入を先駆けて行っているところなのですけれども、例えば右側、米国は1990年代から食肉製品ですとか水産製品、ジュース等について、HACCPを順次義務化してまいりましたが、2011年に成立した食品安全強化法によって、国内で消費される食品全てについて、HACCP導入を義務づける方向と聞いております。

 カナダも同様に水産食品、食肉製品等について、順次HACCP導入を義務づけておりますし、左側のEUにおいても、2006年から一次産品を除く全ての食品について、HACCP導入を義務づけることになっております。

 緑の枠で囲ったところがそれに続くようなところなのですけれども、いずれの国においても、順次HACCPを導入していく、義務化していくといった方向で、世の中が動いているところでございます。

PP

 なぜこのHACCPの導入が重要かについて、スライド1112で御説明させていただいております。

 まず、HACCPを導入することによって、国内で製造される食品の安全性を確保することも重要な点なのですけれども、もう一つ、我が国の食料自給率、こちらはカロリーベースで6割を輸入に頼っているという現状でございますが、この6割を輸入食品に頼っていることから、輸入食品の安全性確保が非常に重要な課題となっております。

 輸入食品の安全性を確保するためには、輸出国の中できちんとHACCPに基づいた衛生管理をしていただくことが重要になってくるのですけれども、輸出国にHACCP導入を求めるためには、当然、日本国内でHACCPを導入して、食品を製造しているというのが内外無差別の観点から重要になってまいります。

 これが一点。

PP

 スライド12になりますけれども、もう一つ、国全体の施策として、現在、農林水産物・食品の輸出を促進しようという目標がございまして、2020年までに輸出額1兆円。2030年までには輸出額5兆円の実現を目指すことになっております。

 このためには、やはり日本の食品の安全性・安心であるということを世界に発信するために、きちんとHACCPに基づいた衛生管理をしていますということをアピールしていかなければならないという観点から、現在、これらに関するマニュアルの作成ですとか、輸出に関するHACCP取得の支援のための体制整備を、国を挙げて実施しているところでございます。

 後ほどもう少し御説明いたしますけれども、例えば水産加工場のEUに向けて輸出する場合にはHACCPの認定が必要なのですが、こういったものについても、今後5年間に100件程度の認証が行える体制整備を進めるということで、現在、取り組んでいるところでございます。

PP

 続きますスライドからは、このようにずっと過去、HACCPの導入に国を挙げて努めてきたところなのですけれども、現在の日本の食品衛生の状況がどうかということで、あくまで参考情報なのですが、スライド13番にございますのは、上段は国内流通食品の検査状況で、これは全国都道府県が収去検査等をしていただいて、どれぐらい食品衛生法に違反する食品が検出されたかを、平成22年度から26年度までのデータをまとめたものでございます。

 これを見ていただきますと、大体同じぐらいの違反率で、そこに平成22年度が0.67%になっておりますけれども、大体0.50.6%ぐらいで推移しているといった状況が見て取れます。

 下段が輸入食品の検査状況で、同様に輸入された食品に対してモニタリング検査を実施しておりますけれども、その際の状況を示したデータになります。これも同様に平成22年度から26年度までのデータをまとめておりますけれども、大体、検査件数に占める違反件数の割合は0.5%ぐらいで推移している状況でございます。

PP

 続きまして、これも参考情報なのですが、スライド14にも食品産業センターさんのホームページに掲載されております食品事故情報告知ネットということで、各企業が食品の回収等を告知しているものをまとめていただいているものなのですけれども、各食品群において、多くの食品事故の報告がされているということでございます。

PP

 スライド15は食中毒の発生状況で、棒グラフが食中毒の事件数。赤が患者数となっております。

 平成10年当初から考えますと、だんだんこの事件数、患者数ともに右肩下がりになる傾向はあるのですけれども、ここ数年に関しましては、大体横ばい状況といった形になっております。

PP

 スライド16から、HACCPの普及に向けてこれまで国として、そのほか取り組んできた内容を御紹介させていただきたいと思います。16ページに一覧にしておりますけれども、まず、総合衛生管理製造過程の承認制度について。

 2番目に、食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法、いわゆるHACCP支援法でございますけれども、こちらについてです。

 認証制度の実施ということで、対米国、対EU向けの輸出食肉、水産食品等に関する制度。

 4番目といたしまして、関係法令の基づく衛生管理基準について、御紹介させていただきます。

 先ほど冒頭に福田の挨拶でも幾つか御紹介させていただきましたけれども、中小事業者に対する具体的な普及工作につきましては、第2回の検討会で詳細を説明させていただきたいと思います。

 ですので、本日は、最初の4つについて、御紹介させていただきたいと思います。

PP

 スライド番号17番の総合衛生管理製造過程の承認いわゆるマル総と呼んでいる制度でございますけれども、こちらは食品衛生法の第13条に基づく制度でございます。

PP

 スライド18は製造または加工の方法及びその衛生管理の方法について、食品衛生上の危害発生を防止するための措置が総合的に講じられた製造または加工の過程になっておりますけれども、端的に申しますと、食品の事業者さんに任意に申請をしていただいて、HACCPも取り入れた衛生管理、総合的に食品の衛生管理がしっかりなされているということを個別に厚生労働大臣が承認するシステムとなっております。

 これによって、下の四角の中の最初に書いてございますけれども、例えば食品衛生法では、食品によっては何度何分で加工しなければいけないといった製造加工の基準が設けられておりますが、このマル総制度で承認されることによって、一律の製造加工基準によらず、多様な方法による食品の製造加工が可能となっております。

 繰り返しになりますが、こちらの制度は営業者の任意による申請に応じて審査をしておりまして、厚生労働大臣が施設ごと、食品ごとに承認をいたしております。

PP

 スライドの19ページにこれまでの沿革を書いておりますけれども、こちらのマル総制度は平成7年、1995年に食品衛生法第13条に位置づけております。

 対象商品も徐々に広がってまいりまして、平成8年5月当初は乳、乳製品、食肉製品といったものが対象となっておりましたが、その後、順次容器包装詰加圧加熱食品、いわゆる缶詰ですとかレトルト食品といったものです。

 魚肉練り製品、清涼飲料水等が順次対象商品として加わっております。

PP

 このマル総制度の承認の基準をスライドの20ページに簡単に記載しております。一般的衛生管理を基盤として、品目ごとにHACCPの7原則を適用していること、すなわち危害分析をきちんと実施して活用しているということを重視しております。

 重要管理点の措置による危害発生防止の効果が明らかであること。

 衛生管理に関する作業内容の文書がきちんと作成されていること。

 実行した結果を記録・点検・保存する体制があること。

 内部検証、教育訓練等、管理体制が整っていること。

 こういったことを条件にしております。

 こちらの制度は、3年ごとの更新を受けなければその効力を失うということになっておりますので、順次事業者の皆さんに再点検をしていただきながら、活用していただいているといった状況でございます。

PP

 この総合衛生管理製造過程マル総の承認状況をスライド21にグラフで示しております。現在、施設としては500件。件数としては723件が承認されております。

 グラフを見ていただくと、近年は大体横ばいといった状況でございます。

PP

 続きまして、スライド22からHACCP支援法についての御説明をさせていただきます。

PP

23ページをごらんいただきたいのですけれども、この通称HACCP支援法と呼ばれるものですが、平成10年に成立した法律でございまして、目的としては、食品の安全性の向上と品質管理の徹底に対する社会的な要請に対応し、食品製造業界全体にHACCPの導入を促進することを目的としておりまして、農林水産省さんと厚生労働省との共管となっております。

 こちらでは、HACCP導入に必要な施設整備ですとか、その前段階の衛生・品質管理のための施設、体制の整備について、日本政策金融公庫さんから長期・低金利の融資を可能とするといった制度になってございます。

PP

 具体的な仕組みはスライド24の図に載せておりますけれども、まず、この仕組みの中で、指定認定機関で、飛ぶのですがスライド2523の機関をリストでお示ししております。

PP

 この23の指定認定機関を指定させていただいているのですけれども、そちらで各事業者から提出されたHACCP導入計画、HACCPの前段階となる衛生管理のための基盤整備計画といったものを認定していただいて、認定されたところに対して、融資がされるといった制度になっております。

PP

 そのイメージを26ページに図で示しておりますけれども、平成25年にHACCP支援法を改正した際に、直接HACCP導入に関する施設整備だけではなくて、その前段階となるような、一般的な衛生管理に関する設備ですとか、従業員教育ですとか、コンプライアンスの徹底に必要な費用等についても、対象に含めて融資ができるといった形になっております。

PP

 続きまして、スライド27から対米国、対EU向けの輸出食肉及び水産食品に関する認証制度について、御説明をさせていただきます。

PP

 対米国向けも対EU向けも、それぞれの国の要望に応じて2国間で日本との間で実施要領を定めておりまして、それに基づいて、EUや米国に対して、輸出できる機関を日本として登録するなり、認定するなりしてそこから輸出できるといった制度でございます。

 スライド28に対米向けの輸出食肉の取扱施設の認定手続、監視体制の概要を図でお示ししているのですけれども、左側が認定手続で、食肉処理施設で米国に食肉を輸出したいという要望がある施設から書類を出していただいて、都道府県で審査して、現地調査を行ったりするなどして、審査した結果を厚生労働省に提出していただいて、厚生労働省でも書類審査、現地調査等を実施して、認定したものについて米国に通知するといった仕組みになっております。

 認定した施設についても、定期的に監視指導等を行っております。

PP

 スライド29に食肉取扱施設の要綱の概要を掲載しているのですけれども、HACCPのことだけをやっているわけではありませんので、そこに大きく4つの項目があるのですが、最初はハードの基準で、施設・設備等の構造・材質基準に関する内容等ですとか、2番目はソフトの基準として一般的な衛生管理はどのように行うのかといった内容。3番目に、HACCPによる衛生管理がきちんと実施できているかということ。

 その他、さまざまな項目が含まれております。

PP

 スライド30にもと畜場におけるHACCPということで、一例を載せていただいているのですけれども、この例ではCritical Control Point、管理点を3点決めて、例えば枝肉が腸管の内容物に汚染されていないですとか、きちんと決められた温度で管理されているかとか、こういったことを管理点として管理しているといった内容になっています。

PP

 その次の31323334も同様の内容でございまして、EU向けの輸出水産食品を取り扱う施設の認定とか、米国向けの輸出水産食品を取り扱う施設の認定に必要な制度の概要を掲載しております。

 細かいところはそれぞれ国の要望に応じてカスタマイズしますので異なりますけれども、大まかな流れは先ほど御説明したような内容になります。

PP

 続きまして、スライド35からHACCPによる衛生管理の基準の設定ということで、御紹介させていただきます.

PP

 平成26年の5月に、これまで一般の食品の製造者の方であれば、私どもがお示ししている食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関するガイドラインをお示ししておりまして、このガイドラインに基づいて、それぞれの自治体で衛生管理に関する基準を条例で定めていただいているのですけれども、事業者の方々はこの基準にのっとって衛生管理をしていただくといった形になっております。

と畜場、食鳥処理に関しましては、それぞれ法律がございますので、その法律の省令の中で、施設が実施すべき衛生管理を定めておりますが、それぞれにつきまして、平成26年5月に従来型の衛生管理基準に加えまして、HACCP導入型の衛生管理の基準を加えまして、事業者の方はそのいずれかを選択できるような形になっております。

 と畜場と食鳥処理場については、法律、省令で定めておりますので、皆さん、そのような形で順次進めていただいておりますし、一般の食品の製造に関する管理運営基準につきましても、全国の自治体で順次条例化するなどして、普及を進めていただいているところでございます。

 それの概要をスライド36に掲載させていただいております。

PP

 これまで駆け足ではございましたが、HACCPに関連する制度について、御紹介をさせていただいておりましたけれども、こういった制度を運営する中で、さまざまな課題が関係者の皆様から挙げられておりますので、そちらを御紹介させていただきます。

PP

 まず、スライド38に総合衛生管理製造過程の承認制度に関するこれまでの施策の課題ということで、後ほど御紹介いたしますけれども、最初に厚生労働省が実施したHACCPの導入状況調査の中で食品の事業者の方から寄せられた意見として、HACCPを導入したことによって消費者の購入動機につながりにくいために、経営的メリットが感じられないといったことが一つ。HACCPの導入が製品の価格にも反映されない。

 あとは衛生上良いことであることはわかっているのだけれども、導入ですとか維持に関して、費用の面で難しいということ。

 少人数で経営しているので、1人でこういったHACCPの作業をしなくてはいけないので、関心はあるのだけれども、そこまで手が回る余裕がない。こういった意見をいただいております。

 前回、HACCPの普及のための検討会の中で、委員の先生方等から出された意見といたしまして、HACCP導入のために事業者に助言ができる人材が不足しているということ。

普及に努めている各種団体と、私ども行政の協力が不足しているのではないかということ。

これは先ほど出ましたけれども、一般消費者の方のHACCPに対する認知度が高くないということ。

 なので、次にありますように、認知される環境づくりが不足しているということ。

 これまでHACCPの説明が、何だか高度で難しいものといった誤解を事業者の皆さんに招いているということ。

 行政側のマル総の施設の指導について、施設整備の観点が多くなっており、施設整備に多大な資金が必要であるといった誤解を事業者の方に招いてしまっているということ。

 マル総のための書類の作成が、事業者の方に非常に負担になっていることが挙げられております。

PP

 さらに、39ページは実際にマル総制度の承認等の事務を行っております私どもの出先機関であります地方厚生局の職員からの意見として、まず、そもそも先ほど御紹介したようにマル総の対象食品が限定されてしまっているので、それ以上広がらないということ。

 新規申請する場合、変更承認をする場合、更新する場合、それぞれ申請費用がかかりますので、費用がかかり過ぎるという点。

 審査が厳格で取得が難しいですとか、施設整備が必要であるとか、そういった認識が広まっているということ。

 マル総の承認を受けるために、専用の資料の作成ですとか差し替えですとか、その維持管理作業があって、それが膨大かつ煩雑であるということ。

 変更承認手続が必要になりますので、自分が良くしようと思っても、簡単にHACCPプランを変更することができないということで、それが柔軟なHACCPプランの運用の足かせになっているといった点。

 これは先ほどからの意見に重なりますけれども、手間や費用がかかる割には、商売上のメリットが感じられないということで、取引相手ですとか消費者の方に、HACCPの制度そのものが認識されていないということ。

国際的にもマル総の制度が認知されていないので、商売につながらない。

 こういった意見が挙がってきています。

PP

 続きまして、スライド40に参りまして、最初にHACCP支援法に関するこれまで挙げられている課題といたしまして、先日、実施されました支援法の指定認定機関の方々にお集まりいただいて行った勉強会で出された意見なのですけれども、現在、銀行の融資の金利が低いので余り変わらなくなってきているといった点ですとか、事業者の方へのHACCPの普及が十分ではなくて、HACCPに関する知識が不足しているといった意見が挙げられておりました。

 農林水産省さんが実施されているHACCPの導入状況実態調査で寄せられた意見として、HACCPの普及が進まない理由として挙げられたものとして、一つは施設・設備の整備に多額の資金が必要ということ。

 モニタリング・記録管理等の人的コストと運用コストが大きいということ。

従業員にHACCPに関する研修を十分に行うまでの余裕がないといったこと。

 これも繰り返しになりますけれども、HACCPの導入が利益につながらないまで、コストの回収が困難だということ。

 そもそも取引先からそういった要請がないといったことと、現在、自分たちで行っている衛生管理で十分だという認識があるといったこと。

 こういったことが挙げられておりました。

 最後に対米国向け、対EU向けの輸出水産食品の認証制度に関して、これも私どもの出先機関の地方厚生局の担当から挙げられてきた意見といたしまして、当然のことなのですけれども、輸出のための承認制度でございますので、輸出をしない施設にとっては、登録されても国内営業上のメリットがないので広がらないといったこと。

 ハード面の基準、施設基準が先ほど項目の中に含まれているという御説明をいたしましたけれども、この施設基準が厳しくて、ソフト面で対応できないといったこと。

 施設整備が必要なので初期費用がかかるといったこと。

 こういった輸出に向けての承認ということで、行政側の指導が幅広でかつ厳しくなる傾向があるといった意見が事業者の方から寄せられているといったことが挙げられております。

 駆け足になりましたが、これまでHACCPの普及に関して、私どもが取り組んできた制度に関する御説明をさせていただきました。

 以上です。

○五十君座長  福島さん、ありがとうございました。

 3ページから40ページという少し長い資料になりましたが、HACCPとはから始まりまして、これまでの問題点、課題について説明があったかと思います。

 これらの説明につきまして、御質問あるいは御意見がございましたら、よろしくお願いしたいと思います。

 長いので途中である程度切って、最初の3ページからHACCPの説明がずっと続きますが、10ページの海外の状況ぐらいまでの範囲で、何か御質問等はありますでしょうか。

 今回、背景などをしっかりと理解しておいていただいて、第2回以降、議論を進めさせていただきたいと思います。できるだけ疑問点を残さないように御質問をいただけますようよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。

○河野委員  意見でもよろしいのですか。感想みたいなもので、疑問点がないとだめですか。

○五十君座長  ひとまず、今の資料の説明に関する疑問とか質問とかがございましたら、お願いしたいと思います。

 どうですか。

 意見につきましては、最後のところで出していただく予定になっております。今のHACCPの概略のところはよろしいでしょうか。

 それでは、11ページ以降、なぜ重要か、国内の実情、これまでの取り組みのスライド16ぐらいまでの間で何かありますでしょうか。よろしいですか。

 そうしましたら、17ページ以降、実際に政策的な内容かと思いますが、これまで行われてきた取り組みにつきまして、どこまで行きますか。HACCP支援法の次、26ページぐらいまで参りましょうか。

 質問や疑問のみですと、皆さん、ちょっと言いにくいようですので、何でも構いませんので、コメントなどがございましたら受け付けたいと思います。3ページから今の26ページまでの間で何かコメントでもよろしいのですが、ありませんでしょうか。よろしいですか。

 どうぞ。

 

○河野委員  御説明ありがとうございました。

 最後のところで、消費者の認知力がとても低いという話がありました。一度ぐらいは耳にしたことがあっても、これがどういうことを私たちの暮らしで担保してくれているのかは、多くの国民は余り自覚がないと思っています。

 本当に書かれているとおり、国民のほとんど、一般消費者のHACCPに対する理解や認識が不足しているというこの一言が、HACCPの制度を消費者側から見たときに言いあらわしている言葉だと思っています。

 私が今回、消費者としてここに出させていただいて、非常に今後の対応に関して重要だと思ったところが、4ページの最初に書かれていますHACCPを導入するメリット。例として幾つか書かれているのですけれども、2つ目のところに、社外に対して自社の衛生管理について、根拠をもってアピールできるか。

 つまり、食品を世の中に出すときに、自分のところはしっかり安全性の担保をしているのだというときの根拠ですが、何をもってメーカー、製造者の方は説明するのか。今のところ、自分のところはちゃんとやっていますという形で、いろいろ資料をお示しいただくのですけれども、それは万人に理解できる共通の言語として機能しているのかどうか。そのあたりは今後の検討にとって非常に重要なところだと思いました。

 同じ4ページの5番目に書かれている衛生管理のポイントを明確にして記録も残すことで、従業員の経験や勘に頼らないというのは、先ほど申し上げた根拠にも通じるところがありますけれども、やはり客観的に見たときに、自社の製品の衛生管理、安全性の確保は誰から見ても、誰に説明しても共通の基準にのっとって説明できることが大事で、うちは誰々さんがいますからだとか、こういうやり方で、何十年もやっていますからということだけでは、これからの国内外における食品の衛生管理においては、非常に消費者側を不安に陥れる言葉ではないかと感じました。

 食の安全の担保は、食品の原材料生産から加工流通販売などを経て、私たち消費者の手元、家庭の中まで、それぞれがきちんと役割を果たすことによって担保されると思っていますが、現在はフードチェーンが非常に長くなっています。

 生産の現場と消費の現場が遠くなっているし、加工製造も非常に複雑になっているということで、やはり共通のルール、海外でも国内でも、基本的に同じルールによって、このようなやり方でやっているのだというのは、今回、改めて私たちのところ、消費者に向けてもしっかりとお示しいただければと考えています。

○五十君座長  恐らく今の御発言は、消費者自体が余りHACCPに関して認識していないので、例えば今回の38枚目のスライドに経営者メリットを感じられないとか、そういうものが出てきたのは、少し消費者側への啓蒙的なことも必要ではないかという御意見かと思います。

 大変重要な御意見かと思いますので、参考にさせていただきたいと思います。

 それでは、前半に続きまして、その他、コメントでも構いません。御質問、御意見等はございますか。

 よろしくお願いします。

○土谷委員  大変丁寧な説明をいただいたのですが、輸入品に対して11ページで科学的な根拠なく自国の規制より厳しい規制を適用してはならないことになっているということがわかったのですが、コーデックスは7ページ目に企業の責任でHACCPの原則の適用はなされるべきであるというところがあって、最終的に10ページで各国義務づけがこのように導入検討とか、義務づけされていますとあるのですが、これの中身で、例えば事前規制だとか、事後で監視を強化しているとか、やり方が国によって違う等はあるのでしょうか。

○道野課長  お答えいたします。

 国によって実際、やり方は違っていることは事実でして、例えば米国の場合は、水産物と食肉に関しては、早くからHACCPが義務づけられていて、それに関しては、例えば日本から輸出する場合にも、特に食肉の場合などはまず、日米間で認証基準、ルールの同等性を確認するわけです。

 日本の場合は、当然HACCPの義務づけがないわけなので、今の日本の制度に輸出向けのルールを上乗せして、アメリカと同等性の確認をして、その基準に従って日本政府が事前に、認定した施設からしか輸出ができないという仕組みになるわけです。

 水産物につきましては、政府と民間団体の認証と2つありますけれども、それぞれ事前にそういう認証が必要になるということであります。

 米国内では、多分、個別に認証というよりは、実際に食肉などの場合には、農務省の職員が常駐していることもありますので、その中でHACCPプログラムの検証をやっている。

水産物に関しては、FDAもしくは州政府のインスペクターが検証することになっているということであります。

○五十君座長  よろしいですか。

 それでは、時間もありますので、次に移らせていただきます。

 資料の続きにつきまして、事務局より御説明をお願いできますでしょうか。

○福島補佐  ありがとうございます。

 最初の部分ではHACCPに関する既存の制度について、御説明させていただきましたが、ここから各政府機関、自治体等が実施しているHACCP普及のための取り組みについて、御紹介させていただきたいと思います。

 スライド41から45につきましては、農林水産省さんが実施していらっしゃるHACCPの取り組みについてということで、資料を御提供いただきましたので、私から簡単に御紹介させていただきたいと思います。

PP

 スライド42番につきましては農水省の食品製造課食品企業行動室から御提供いただいた資料でございますが、HACCPの導入に向けた支援ということで、さまざまな施策を実施していらっしゃいます。

 最初のコストへの支援ということで、これは先ほど御紹介いたしましたHACCP支援法に関することですけれども、こちらは平成10年に施行されましてから、平成25年にも改正されておりまして、その際に法律の期限を平成35年6月まで延長することになっております。

 それまでHACCP関連の施設整備の融資だったのですけれども、この際に、高度化基盤整備ということで、HACCPに至るまでの前段階、一般的な衛生管理のための施設整備といったものにも支援が拡大できるようになっております。

 先ほど日本の農林水産物の輸出促進を申し上げましたけれども、そのためのHACCPの普及のためという位置づけも明確化されております。

 2つ目にHACCPに関する人材確保。先ほどもお話が出ましたけれども、消費者の方の理解への支援ということで、さまざまな取り組みをなされていらっしゃいますが、左に人材確保への支援ということで「(1)衛生・品質管理基礎体力強化支援」で、こういったHACCPの導入に必要な知識の習得ですとか、責任者の方、指導者を養成するための研修等の開催支援を行ったり、HACCPの定着・普及に対する取り組み等について、支援をしていらっしゃいます。

 「(2)輸出促進HACCP導入支援」ということで、輸出の対応に向けた対応を円滑化するための研修会の開催等も行っていらっしゃいます。

 (3)は消費者の理解醸成の支援ということで、食品の製造現場での体験も含めた消費者セミナーの開催を支援されたりとか、小売現場におけるHACCPの普及の取り組み等も支援していらっしゃるということでございます。

PP

 続きまして、スライド4344番につきましては、生産局畜産部牛乳乳製品課から御提供いただいた資料になります。

 牛乳乳製品課さんでは、特に中小乳業の経営体質を強化するといった目的で、いろいろな施策に取り組んでいらっしゃいます。

PP

44の上の絵がわかりやすいかと思うのですけれども、特に老朽化した乳業工場といったものを廃止いたしまして、大規模な施設を新設もしくは増設するような場合、施設がHACCPに対応していることを要件に、施設の整備費用の助成といった事業を実施していらっしゃいます。

PP

 続きまして、スライド45は水産庁漁政部加工流通課から御提出いただいた資料でございます。先ほどからこういったHACCPの導入が既にされているEUですとか米国等に水産物を輸出する場合の制度を御紹介いたしましたけれども、そういった制度を補強する目的でさまざまな補助事業等を行っていらっしゃいまして、右側に1から6まで並んでおりますが、赤で囲んだ最初の部分の1番で、HACCP対応のための施設改修等の設備に対する支援事業費で、平成27年度の補正予算で実施しています。

 2番目として、HACCP認定加速化支援事業で、こういった対EU向けの輸出ができる施設の認定をこれまで厚生労働省が実施してきたのですけれども、EUに向けて輸出できる施設の認定数が諸外国に比べても少ない状況がございますので、認定の体制をきちんと整備して、迅速に認定できるようにしようということで、平成2610月から水産庁が認定主体となって、認定の業務も厚生労働省に加えて認定するといった業務を開始されています。

 簡単ではございますけれども、農林水産省さんの施策について御説明させていただきました。

PP

 続きまして、資料の46番から53番まで、各自治体におけるHACCP普及の取り組みについて御紹介させていただきたいと思います。

PP

 東京都と北海道の取り組みを紹介していただきたいと思いますけれども、最初に東京都の取り組みについて、東京都福祉保健局健康安全部食品衛生課長の中村委員から御紹介いただきたいと思います。

○中村委員  それでは、説明させていただきます。

47ページに資料が載っているのですが、小さいので別刷りで最後に資料をつけていただいております。

 ごらんいただきますとおり、東京都食品衛生自主管理認証制度という制度でございますが、HACCPの導入がなかなか困難な事業者さんもいらっしゃるという中で、東京都として、いわゆる零細な事業者さん向け、あるいは毎日食材が変わって調理方法も変わるような飲食店。そういうところですとなかなかHACCPの導入が難しいという側面がございますので、そういうところの支援策ということで、東京都独自の認証を設けております。

 この認証の基準でございますけれども、資料の下のほうに「東京都の自主管理認証制度は…」というところがございまして、緑色のポツの最初でございますけれども「HACCPの考え方に基づく衛生管理を評価する仕組みです」と書いてございます。

HACCPそのものではないのですけれども、いわゆるHACCPの考え方に基づく衛生管理とは何かと申しますと、簡単に言ってしまいますと、みずからが衛生管理について方法を定めて、それに基づいて実施していることがございまして、もっと平たく言いますと、いわゆる一般的衛生管理、PRPがきちんとマニュアル化されて履行されていること。これを認証基準としております。

 メリットは何かと申しますと、先ほど言いましたように、7原則12手順をきっちりやるのが難しい事業者さんもいらっしゃるということと、事故は割とPRPが不徹底で起こることも多い。手洗いが徹底されていなくてノロウイルスの食中毒とか、そういう側面もございますので、そういうものをきちんと始めていただくということ。

 認証基準を取り組むことによって、従来の方法を見直して運用面を充実させることで、多額のコストをかけずにHACCPの前提条件であるPRPがきちんと構築される。そういうところを狙って、東京都として取り組んでいるということでございます。

 そこにエントリーステージから2ndステージという傾斜をつけた図も書いてございますけれども、今、申し上げました都認証がブルーのところなのでございますが、マニュアル化が難しいという事業者さんもいらっしゃいますので、そのPRPの中でどの程度取り組みが進められているかを段階的に評価しましょうと。

 そこをクリアしますと、赤から緑色のマークがあるのですけれども、そういうものを施設に張ることができるのです。そういうことによって、消費者の方にも取り組んでいる事業者さんがわかるということも含めて、今、事業を進めているということになります。

 裏面に参りますと、手続の流れと書いてございますが、東京都が直接その認証をということではなくて、指定審査事業者さん、いわゆる日常的に事業者さんをコンサルされているような事業者さんで、今、20団体ほどが指定されていますが、そういうところで申請を受け付け、状況を確認していただいて認証等の事務をやっていただいている。こんな流れで取り組んでいるという状況でございます。現在、600ほどの施設が都内にございます。

 東京都につきましては、以上でございます。

○福島補佐  続きまして、北海道の取り組みについて、事務局より説明させていただきます。

○佐治  監視安全課の佐治と申します。

 北海道が行っている取り組みについて、御紹介させていただきます。

PP

 資料の48ページからになりますが、かつて北海道では、違反食品の製造や大型食中毒の発生を受けまして、北海道産の食品が売れないという状況がありました。

 そこで安全性確保と付加価値の向上、消費者からの信頼回復を目的に、HACCPの導入状況を行政が評価する「HACCPに基づく衛生管理導入評価事業」を平成14年に創設いたしました。

 中小企業でも取り組みやすいよう、○×方式によるチェックリストを用いまして、保健所がチェックを行い、○の数に応じて1から8までの8段階で評価をいたします。最初は○が少なく評価段階が低くても、改善をしていけば○が増えて評価段階が上がり、チェック項目のほとんどで○がつくようになれば、HACCP導入に到達するというものです。

 平成14年当時、製造加工施設を対象としておりましたが、平成16年にはスーパーのようないわゆるバックヤードを有する施設を対象に追加しております。

 平成19年には評価事業をステップアップさせた「北海道HACCP自主衛生管理認証制度」を創設いたしました。1から6段階まではこれまでどおり保健所の評価事業として実施しておりましたが、7、8段階まで達した施設につきましては、民間の登録評価機関が実地調査などを行い、学識経験者や専門家による審査会において審査し、認証する制度です。

 認証制度では、審査手数料を徴収することとし、その分、認証を受けた商品には北海道HACCPのマークをつけることができるようになりました。

 資料の右肩にあるマークが「ハサップくん」というのですけれども、北海道HACCPのマークになっております。

 続きまして、平成20年には給食施設、大型ホテル、旅館、弁当製造業など、大量調理施設を対象に追加しております。食品衛生法による許可の有無にこだわらず、対象としております。

 さらに、国のガイドライン改正を踏まえまして、平成27年に北海道食品衛生法施行条例の一部が改正されまして、HACCP導入型の管理運営基準が設定されましたが、評価事業のチェックリストをこのHACCP導入型基準に対応するように改訂しまして、評価段階も1〜6段階からABCの3段階に変更されました。

 以前のチェックリストには、条例に基づく基準より高度な衛生管理を求める上乗せ基準がありましたが、この上乗せ基準を削除しまして、より中小企業がHACCP導入を目指しやすくなりました。

PP

 改めまして、現行の認証制度及び評価事業の内容を一覧にしております。段階7、8については認証制度として、ABCの段階については、評価事業とすみ分けをしております。これらの事業の狙いとしましては、自分の施設が現在、どの段階にあるかを知っていただくことで、さらなる衛生管理向上の意欲を引き出すということになります。

 最終的に、HACCPによる衛生管理を実施していただくことを目指しています。

PP

HACCPを多くの食品事業の方、消費者の方に知ってもらい、活用していただくため、さまざまな取り組みを行っております。まずは、他部局との連携ですが、お示しのような他部局が実施している制度の認定基準に評価事業が活用されています。

 まずは、北海道産の原材料を北海道内で加工した食品のブランド化を図る道産食品独自認証制度。

安全安心なエゾシカ肉の提供と販路拡大を推進するエゾシカ肉処理施設認証制度。

貝毒発生期に加工所において、複数の海域の原貝を同時に取り扱うことを認定する際の基準。

最後に、学校給食用牛乳の供給事業者としての要件など、これらの認定を受けるために、評価事業への参加が条件となっております。

PP

 積極的な情報発信としまして、左上にあるような「はさっぷニュース」を毎月発行しまして、メールで事業者等に配信しております。右側の認証食品を掲載したガイドブックを作成して、無料で配付しております。

 左下は北海道庁が作成しましたゆるキャラ「ハサップくん」が一般消費者向けにビアガーデン等で北海道HACCPの制度や認証食品をPRしているところの写真になります。

PP

 これらのほかにも、北海道内の食品衛生監視員がHACCPセールスマンとなりまして、尽力した成果が最後のスライドになりますけれども、評価事業につきましては、平成14年から事業を始め、昨年末までに335施設が保健所の評価を受けております。

 認証制度につきましては、制度を創設した平成19年には1施設でしたが、現在は104施設まで達しております。

 認証施設がふえ、認証マークがついた製品がふえれば、マークの認知度が上がり、それが付加価値につながる。そうすれば認証取得に取り組む施設が増え、ますます認証マークのついた製品が増える。そのようなよい環境を目指している状況であります。

 以上、簡単ですが、北海道における取り組みを御紹介させていただきました。

○福島補佐  それでは、今まで農林水産省、東京都、北海道と行政機関のHACCP普及のための取り組みを御紹介させていただきましたが、行政機関以外にも民間団体等によってHACCPに関する取り組み等がさまざまございます。

 そちらにつきまして、スライド54から御説明させていただきたいと思います。

PP

 スライド55は、食品安全に関しましてはさまざまな民間団体等がそれぞれの規格に基づいて認証する仕組みを創設いたしまして、運用等がなされている状況でございます。さまざまなものが存在するのですけれども、よく言われるものにISO22000ですとかFSSC22000SQF2000といった複数の規格が存在しております。

 そちらに参考として、公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)さんが公表されている資料から、こういったISO22000FSSC22000を取得している組織、機関が日本国内にどれぐらいあるかを数えてきたのですけれども、ISO22000995組織。FSSC22000の認証を得ている組織が949で、大体1,000弱ぐらい現在あると言われております。

 これらISO22000FSSC22000の規格がどういったものであるかについて、同じくJABさんが提供してくださった資料について、簡単に御紹介いたします。

PP

 スライド57ISO22000の御説明になります。ISO22000は食品安全を目的とした国際的なマネジメントシステムの規格で、安全な食品のサプライチェーン、フードチェーンを保証するために作成されたものでございます。

 こちらは継続的に改善するというシステムを用いまして、安全な製品の実現のための管理手段である、先ほどから出てきております食品衛生の前提条件となるプログラムで一般的な衛生管理PRPHACCPを有効活用するといったことが内容となっております。

 このISO22000のポイントなのですけれども、一つは社外と、社内での相互コミュニケーションといったものに重きを置いているということ。

 2番目といたしまして、システムマネジメントで、製造部門以外の部門も含めた組織全体での食品安全対策が要素として入っているということ。

 先ほど申し上げた前提条件プログラムであるPRPHACCP7原則12手順による食品の安全性の管理基準を要素として取り入れているのがこのISO22000の特徴となります。

PP

 続きまして、FSSC22000Food Safety System Certificationがフルタイトルなのですけれども、こちらの仕組みがスライド58にまとめられております。

 このFSSC22000につきまして、Foundation for Food Safety System Certificationという機関が開発したシステムでございまして、これはISO22000の要求事項にさらに前提条件となる部分を補強いたしまして、さらに追加要求事項も含めた内容となっております。

FSSC22000の成り立ちということで、その下に書いておりますけれども、ISO22000の前提条件を補強したということが一つと、開発のときにEU食品・飲料産業連合CIAAという機関の支援を受けて開発されたものであるということと、具体的な基準を設けることによって、取引先のレベルをばらばらではなくて、一定以上のものにするということ。

 こういったものを目的として策定された制度となっております。

PP

 スライド59にこういった民間の認証機関によって、認証されることのメリットが幾つか挙げられておりますけれども、こちらにつきましても、認証されることによって、外部の取引先ですとか、消費者さんの信頼が向上したとか、企業のイメージアップ、先ほど勘に頼らないとかいったお話がございましたが、一貫した管理方法が確立できるといったことであるとか、コミュニケーションの円滑化に寄与するであるとか、これによって経営体質のマネジメントの部分も含めた食品安全管理のレベルが向上する。

 こういったメリットが挙げられております。

 簡単ですが、民間団体による認証についての御説明は、以上でございます。

○五十君座長  ありがとうございました。

 実際のHACCP関連の試み、農水、自治体としては東京都と北海道、民間団体等による取り組みについて、説明があったかと思います。41ページから59ページまでの間で、何か御質問、コメント等はございますか。

 どうぞ。

○河野委員  東京都の取り組みと北海道の取り組みを御紹介いただきました。

 東京都さんのHACCP、いわゆる衛生自主管理認証制度と、北海道HACCPは中身は違うものなのでしょうか。評価観点といいましょうか、それぞれが自主管理とおっしゃっているのは、どちらも違うという理解でよろしいのかどうかということが一点目の質問です。

もう一点は、全国にこういう形でHACCPに基づくと書かれている自主管理認証制度はどのぐらいあるのか。それはHACCPではないということでよろしいのかどうかを確認させてください。

○五十君座長  事務局からですか。それとも、北海道からですか。東京都から参りましょうか。

 東京都からよろしくお願いします。

○中村委員  事業者の自主的な取り組みを自治体として認証して、住民にPRしていくもので、のです。その趣旨は同じだと思うのです。 ただ、そのレベルは今、聞いたお話だと多分違うと思うのです。東京都は、実はHACCPの前段までです。PRP、前提条件までができているかどうか。そこを目指しています。北海道さんは、きっちりとHACCPの取り組みまでの認証制度を設けていらっしゃると思います。

 どのくらいの自治体がこの認証制度を設けているか、今、データはないのですけれども、幾つかの自治体はそういった認証制度を設けていますが、それぞれにレベルはあると思うのです。

それはなぜかと言いますと、多分、北海道さんのように、いわゆる地場産業の育成という目的があるところと、東京都は純粋な消費地なのです。実は東京は余り製造業者がなくて、どちらかと言うと飲食店ですとか、そういう消費の施設が多いものですから、そういうところのバックアップが目的で、それぞれの自治体で実情に応じて制度があるのだろうと思っています。

○五十君座長  では、北海道。

○佐治 北海道ですけれども、今、中村委員から御説明いただいたとおり、目的としましては事業者さんを応援しよう、消費者の方に知っていただこうというところであります。

 北海道の場合は、製造業が盛んでありまして、制度創設当時から製造業を対象としております。現在の段階で言えば、認証制度の段階7、8まで達成したものについては、完全にHACCPを導入しているという状況になっているもの。

 評価事業につきましては、ABCの3段階ですけれども、評価事業の A段階が、ちょうど条例化されました管理運営基準のHACCP導入型基準に適合している状況になりますので、そこまでいけばHACCPを導入しているだろうと。

BCについては、その前段階、まさにHACCPに取り組み始めたところという施設が該当してくる形になります。

○五十君座長  道野課長。

○道野課長  全国でのこういった仕組みの導入状況というと、数字が古いのですけれども、平成25年の2月の調査だと、90以上になっているのです。先ほど総合衛生管理製造過程の話の中でも、設備だとかのコストの問題とかいろいろ問題として提起されていました。今、自治体からも御説明があったとおり、PRPを整える基本的な衛生管理を前提にするものですから、そこで足踏みするというのは全体としてあると思うのです。

 そういったことがあくまで結果として、HACCPでお金がかかるもので、なおかつ高度なものだというイメージにもつながっている部分がある。

 もちろんアプローチとしてそういう前提条件をしっかりやっていただくことは大事なことなのですけれども、その力加減といいますか、HACCPについても並行して考えていくとかいうことも少しやっていかないと、なかなか進みにくいというか、階段として、ステップとして固めてしまうと、なかなか前に進んでいかない要因と思っています。

 ただ、全国の自治体の90以上と申し上げましたけれども、その中にはもちろんHACCPを要件として含むものもあるし、そうではないものもあるのです。自治体の認証制度の物差しが整っていない、同じではないというか、ばらついていることも全体としては問題点でもあるということは言えると思います。

○五十君座長  どうぞ。

○河野委員  輸入品等で何か事故、事件があったときに、国産品は安全だという報道もされるわけで、国産の食品の安全性はかなり高いというイメージがあるのですけれども、どこにその根拠があるのかを考えると、あくまでもイメージでしかないのかなと思わざるを得ません。

 ですから、HACCPは国際的グローバルスタンダードとして、食品の衛生管理としてこういうルールがすごく重要なのだと、輸出でも輸入でも重要なのだと言っているときに、今やられていることを否定もしませんし、これまでの自治体の方とか行政の方の御努力は本当にすばらしいと思う大前提で、でも、みんなそれぞれ違っていて、これから先どうしていくのだろうかというのが今、感じたところです。

 行政が進めているものと、各自治体がこれまでの長い経験のもとに、地場産業振興も含めていろいろ後押しをされてきた、その御努力は認めるのですけれども、今後、例えばTPP等で輸出をもっと頑張っていこう、もっと国内の市場がシュリンクしていく中で、海外に売っていかなければいけないといったときに、本当に戦える基準になっているのかどうかは、改めて考えてみる必要があると思っています。

今、御紹介があったように、それぞれ一生懸命やられているのだけれども、余りにも多種多様で複雑な状況になっているというのが、果たして最初に目的として示されたことが今後しっかりと方向づけられるときには、障害になるのではないかという印象を持ちました。

○五十君座長  どうぞ。

○道野課長  輸入と国産どちらが安全かは非常に難しい問題で、これはきっと物によるというか、日本のほうが外国よりも厳しい基準のものもあれば、HACCPのように義務づけられていないものもある。でこぼこしているのだと思います。一概にどちらが安全でどちらが安全でないということはなかなか難しいと思います。

 ただ、HACCPの部分に限定して言えば、おっしゃっているようなことだと思いますし、先ほど河野委員からおっしゃっていただいたとおり「ちゃんと衛生管理しているのですか」「ちゃんとやっています」とか「優秀な従業員がいますから」とかいうことで、そういう説明に客観性がないことは衛生管理の部分の中では重大な問題だと思っています。そういった意味でHACCPとかHACCPの考え方に基づくような衛生管理は、答え得るものだと私どもは考えております。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

HACCPの温度差等々の問題は、もともとのHACCPの中の柔軟性というところもございまして、そのあたりは次回以降、どのレベルで目合わせをするのかという議論にさせていただきたいと思います。

 ほかに御質問等はございますか。

 川崎委員。

○川崎委員  食品産業センターの川崎です。

 今の議論に関して私の感想になってしまうと思いますが、一点申し上げます。去年の3月まで「食品製造におけるHACCPによる工程管理の普及のための検討会」の中で、本来HACCPの一番の基本は自主的、主体的に事業者が食品衛生管理を行う取り組みであることを議論し確認しています。

HACCPの普及が特に中小規模の事業者でなかなか進まないというところには、いろいろな理由や背景があり、またそのひとつにHACCPが難しいと感じるということがあるのですけれども、そこをどう解きほぐしていくかがポイントで、そのための施策を官民合わせて関係者が推進していくことが大事なのではないかと思います。

 今の議論の中で、私が一つポイントだと思うのは、事業者あるいは一般の方がHACCPは今までの衛生管理と全く違うものと考えるとすると、それは逆に違うのではないかと思うのです。今までの経験とか勘というのも軽々しいことではなくて、長年の蓄積と伝統の中で培って編み出した方法ですから、一定以上の根拠があるわけで、そうしたいわゆる暗黙知をこうだからこういう仕組みだからということで明確に整理して、今までやってきたことを見える化しより確実にできるという、それもHACCPの一つの大きな特徴だろうと思うのです。

 実際実行する事業者が、またその製品を使っていただく消費者の方がそうした理解をして頂けると、割とHACCPに取り組みやすくなり、その辺を大事にしてやっていくことがこれから必要なのではないかと思います。

○五十君座長  コメントありがとうございました。

 実際には2回目以降からこういった議論を進めさせていただくことになると思います。

 それでは、60ページから後の説明について、よろしくお願いしたいと思います。

○福島補佐  それでは、今まで行政機関、民間団体等が取り組んでいるHACCPの普及に関する取り組みを御説明させていただきましたけれども、それを受けて、現在、我が国におけるHACCPの導入状況がどれぐらいなのかを資料の61ページから御紹介させていただきます。

PP

 資料の61ページは農林水産省さんが毎年実施されていらっしゃいます、食品製造におけるHACCPの導入状況の実態調査の結果になります。下に注釈を書いてございますけれども、従業者数が5人以上の企業が対象となっておりまして、全ての工場または一部の工場で導入している企業ですとか、導入途中の企業も含まれた数字となっております。

 年を追うにつれて、だんだん導入率は上がってきてはいるのですけれども、平成26年度の数字を見ていただきますと、一番右側、販売金額が100億円以上の大手の企業で、HACCPの導入率88%という高い数字になっているのですが、中ほど、販売額が1億円から50億円未満といった中小規模の企業になりますと、HACCPの導入率が34%ということで、全体としては3割弱といったHACCPの導入状況となっております。

PP

 スライド62は私ども厚生労働省でも平成26年度に75の自治体の御協力をいただきまして、管内の営業許可を受けている食品の事業者さんにアンケートを出していただいて、その結果を取りまとめたものになります。こちらは従業員数4人以下等の小さな施設も含まれておりまして、そちらが回答の約半数を占めるといった内容になっております。

 こちらはアンケートを送りまして、回答が返ってきた回収率が36.4%ですので、なかなか全体の様子をあらわしているとは言いがたいのですけれども、御参考として紹介させていただきます。

 この結果を円グラフにしておりますけれども、右上4分の1ぐらいを黄色い点線で囲って、右側に大きくしておりますが、こちらを見ていただきますと、施設全体としてHACCPの導入を既にやっているといったところが8.4%。一部の製造ライン、一部の種類の製品で導入しているところが2.6%で、こちら2つを合わせましても11%ぐらいのところでHACCPの導入がされているといった状況になっております。

 これにさらにHACCPの導入、今、途中であるといったところですとか、今後、数年以内に具体的にHACCPを導入する計画があるといったところ、具体的な導入計画はないのですけれども、導入に関する検討をしているところ全てを加えましても、21.4%といった結果になっております。

 さらに、HACCPに関心はあるのだけれども、具体的な検討はまだしていないといったところが3割ぐらいございましたので、こういった層を取り込めると、HACCPの導入が進んでいくのではないかという結果になっています。

PP

 続くスライド636465につきましては、この調査を行ったときに、各食品業種別の回答をまとめたものでございますけれども、業界ごとに回答の回収率が違ったりしましたので、単純にこれらを比較することはできないのですが、御参考までということで、ここに御紹介しております。

 どの業界も大体同じような結果にはなっているのですけれども、強いて言いますと例えば乳処理業や乳製品製造業、粉末清涼飲料水ですとか、こういったマル総の対象業種になっているところは比較的HACCPの導入が進んでいるといった傾向が見受けられました。

PP

 続きまして、スライド番号66番からは、と畜場におけるHACCP導入状況ということで、調査をした結果を御紹介しております。

 スライド66ページは牛の屠畜頭数別のHACCP導入状況ということで、棒グラフの右側に行くほど年間の屠畜頭数の多い、大規模な施設の数字になっております。

 年間屠畜頭数が2万頭以上の大規模というところは施設数も少ないのですけれども、こういったところでは7割ぐらいでHACCPが導入済みであるか、今後すぐに導入着手する予定といった形になっておりますし、1万〜2万頭、5,000〜1万頭、1,0005,000頭といった屠畜頭数の比較的大規模なと畜場では、HACCPの導入が比較的進んでいるといった傾向がこの結果からおわかりいただけるかと思います。

PP

 スライド67は豚の屠畜頭数別の施設のHACCP導入状況で、こちらもほぼ同様の状況で、年間屠畜頭数が多くなるほど、大規模ほどHACCPの導入が8割以上で、比較的進んでいるといった状況になっております。

PP

 同じく68ページには、こちらには食鳥処理場の処理羽数のHACCPの導入状況をお示ししております。こちらも牛、豚同様に年間の処理羽数が大きい施設ほど、HACCPの導入が8割以上であったり7割以上であったりとかなり進んでいる状況にあることが言えるかと思います。

 導入状況の御説明については、以上でございます。

○五十君座長  ありがとうございました。

 資料の60から68ページで、国内のHACCP導入状況について、御説明があったかと思います。導入状況につきまして、御質問あるいはコメント等ございましたら、よろしくお願いしたいと思います。

○河野委員  今、御説明いただいた中で、65ページの業種別のHACCP導入状況の30番、漬物製造業に関しましては、これはHACCPの事例で、その他の衛生管理手法を入れていらっしゃるということもあると思いますが、HACCPに関して言うと、HACCPのことをよく知らないとか、導入する予定はないという、どちらかと言うと消極的な状況が他の業種よりも顕著な感じがします。消費者からすると、北海道の浅漬けのO-157汚染の問題はまだ記憶に新しいところでして、このような問題が発生する業界に対しては、特別しっかりとこの衛生管理手法を導入しなさいという声をかけると言いましょうか、そういった御指導はされないのかどうかを伺いたいと思います。

○五十君座長  事務局、いかがでしょうか。

○道野課長  浅漬けの問題につきましては、北海道の事件の後に、事件の原因に特化してこういったところを注意して管理しましょうということで、従来型の衛生管理の一部ではあるのですけれども、特に微生物汚染対策ということで対応しています。

 恐らく漬物製造業の場合、中小零細が非常に多いこともあって、これは全体の数字を引き下げている理由にもなっているのだと思います。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

  あとは漬物の場合は、浅漬けの問題が先ほど出てきたと思うのですけれども、伝統的な手法でつくっている漬物ではほとんど食中毒の事例がない。伝統的な和食の一部ですので、そういった面では関心が低いという可能性もあるのかなと思います。

 ほかに御質問はございますか。

 よろしいですか。

 そうしましたら、次の説明に進ませていただきたいと思います。

 資料の6970ページをよろしくお願いします。

○福島補佐  資料の70ページに、この検討会において、委員の先生方に検討していただきたい、事務局が今の時点で考えている主な検討事項ということで、ここに挙げさせていただいております。

 開催要領にも記載させていただいておりますけれども、まず、HACCPを制度化して、皆さんにやっていただくために、具体的な枠組みはどのようなものにすればいいのかということで、具体的には制度化の対象食品の範囲ですとか、対象となる事業者さんの規模といったもの。

 仮に対象とする食品があるとするならば、対象にならない食品に対するHACCP導入の普及のあり方ですとか、義務ではないのだけれども、例えば任意だったらどういった制度を導入する必要があるのかといった点。

きょう御紹介した総合衛生管理製造過程承認制度、マル総制度が現在ございますが、これとの関係をどのように整理するのかといった点。

 自治体の取り組み等もきょう、御紹介させていただきましたけれども、実際に制度化することになれば、自治体の方による監視指導を行っていただくことになるわけですが、この監視指導のあり方はどうあればいいのかといった点について、御検討いただければと考えております。

 2点目は輸入食品についてで、国内同様輸入食品についても、HACCPを制度化するためには、具体的にはどういった方法でやればいいのかといったことで、輸入食品がHACCPの考え方、HACCPの衛生管理に適合していることとどのように確認をするのか。どのように監視していくのかといった手法に関すること。

 諸外国に既にHACCPを制度化しているような場合、日本との制度との同等性の確認はどのように行っていくべきなのかといった点についても御検討いただければと考えております。

 3点目といたしまして、HACCPに関する用語で、これまでも私たちの文書でありますとか、それぞれの民間の認証機関さん等でHACCPに関する用語はいろいろな訳語等がございまして、事業者の方の混乱を招いている点もあるかと思いますので、こういった用語についても、こちらの検討会で検討していただいて、整理いただければと考えております。

 以上です。

○五十君座長  ありがとうございました。

 この委員会で、今後、どういったことをやるかというあたりを総括していただけたと思います。

 これにつきましては、ここが足りないとかもう少しこの辺をやっていただきたい等々の御要望が恐らくあると思います。少し長目に時間をとりますので、御意見をいただければと思います。

 中嶋委員、お願いします。

○中嶋委員  やや質問が中心になるような意見になるので、申しわけございません。

 1つ前のパートで質問すべきことだったかもしれませんが、関係いたしますので、ここで発言させていただきます。

 説明の中で、何々基準というのが非常にたくさん出てきます。多分それぞれに対応していらっしゃる方々は既によく御存じだと思うのですが、私のような外部の人間からすると、それがどのように違うのかがいま一つ理解できません。全てにHACCPがかかわっておりますので、そういった基準とは何かという概念整理も含めた統一が必要なのではないかと思います。

 もし、答えていただけるなら教えていただきたいのですが、例えば36ページにHACCP導入型基準があって、これは選択制なので従来の管理運営基準とある種同等であるということだと思うのですが、これがどう違うのかということ。

 また違うところで、北海道さんの基準で50ページに、HACCP導入型基準という言葉がございますし、これは基準という言葉を使っていませんが、上に高度な自主管理をと書いてあるので、HACCP導入型基準とは違う何かの基準があるのかなという印象を持ちました。

 行ったり来たりして申しわけありません。ぐっと前に戻るのですが、24ページにHACCP支援法に基づく高度化基準があります。ここら辺が先ほど申し上げたようにどう違うのかを、もしこの時点で少し御説明いただけますと、この後議論するときに私などでも議論に参加できるのではないかと思っています。

 もう一点だけ、東京都さんの取り組みに関しては、PRPは非常に重要で、それを満たしているかどうかをおっしゃっていました。FSSC22000については、ISO22000をベースにしましたが、PRPが足りないということで、追加してつくられたことは承知しております。そこは重要だということなのですが、これがHACCPの基準を考えた場合に、どのようにかかわってくるのか、今、どのように整理されているのかも教えていただければと思っております。

 以上です。

○五十君座長  事務局、道野課長。

○道野課長  まずは基準がたくさん出てくるというのは御指摘のとおりで、配慮が足りず、申しわけありません。次回、全体像は少し整理させていただきます。

 一応、基本的なところだけ御説明しますと、全ての事業者の方への義務となっている基準はございます。例えば食品衛生法に基づく、先ほど選択制となったという管理運営基準は、すべからく食品等の事業者の方が守らなければならない基準です。と畜場法、食鳥検査法の省令に基づく衛生管理基準も同じようにと畜業者の方、食鳥処理業者の方がすべからく守らなければならない基準、義務になります。

 一方で、HACCP支援法の高度化基準は、高度化計画を認定するための基準でありまして、そういう事業者を認定するための基準。希望する人が手を挙げて、その計画を承認してもらおうという場合に認めるための基準ということになるわけです。性質が先ほどの3つの基準とは異なる。

 東京都さん、北海道さんで説明された認証の基準は、要するにランクづけするため、ここまで足したということを客観的に示すための基準であって、法律に基づく「ねばならない基準」という考え方ではないと思います。多少違ったら、東京都さん、北海道さんから補足していただければと思います。

 あとはPRPの話と、HACCPの一般論のお話ですけれども、コーデックスやHACCPの考え方が示された後に平成7年の総合衛生管理製造過程という承認制度を食品衛生法の中でつくったのです。その際にHACCPを導入する前提として、まず、一般衛生管理がちゃんとできていないと、要は危害の発生を管理するために、いろいろなものをCCPで管理しようとすると非常に難しくなるということがあって、一般衛生管理で押さえられるもの、管理できるものはできるだけHACCPが管理していこうという考え方のもとで、一般衛生管理をしっかりやりましょうというところから、指導がスタートしたというのが平成7年の制度導入のときの話で、恐らくそういったものがずっと続いてきているということなのだと思います。

HACCPのプランと一般衛生管理は分けようと思えば分けられるものだと考えられます。

○五十君座長  確かに基準と同じ言葉を使われていてわかりにくいと思います。義務になる国レベルの規格基準と、ガイドラインに相当するものと、各自治体の場合はそれを認定していいかという目安のラインを決めている。その3つがどうも同じ言葉で出てきてわかりにくかったと思います。このあたりは次回の議論で非常に重要なところになると思いますので、事務局で少し整理した資料をつくっていただけるとわかりやすいと思います。 

御発言ありがとうございました。

 では、関根委員、お願いします。

○関根委員  日本能率協会の関根でございます。

 先ほどの資料でも、営業許可分類の名称で何々製造業等の名前がございました。

 先ほど浅漬けのこともありましたけれども、私もそうなのですが、営業許可の業種名に分類されている正確な製造品目が全てイメージできかねるところもあるので、済みませんが、営業許可業種が今後もこの業種においてHCCPの導入をという議論をさせていただく場合には、この業種はどんなものが含まれているというのが、皆さん、誤解がないように何かお示しいただけたらありがたいと思いました。

○五十君座長  こちらについても、整理したものを準備していただければと思います。

 そのほか今後、議論していく上で、川崎委員、どうぞ。

○川崎委員  食品産業センターの川崎です。

70ページあたりの今後の検討事項について、2点ほど申し上げたいと思います。先ほども申し上げたのですけれども、HACCPの基本は自主的、主体的衛生管理の取り組みだと思います。

 それをベースに、昨年度までやってきた「食品製造におけるHACCPによる工程管理の普及のための検討会」で主に中小事業者がなかなか取り組みにくい現状を踏まえて、普及推進するためのいろいろな施策を論議して、昨年の3月に提言という形でまとめたわけですので、今後の論議が制度化あるいは義務化をにらんだ論議になればなるほど、その提言にまとめた諸施策の現状を確認する必要があると考えます。

 それから1年たっているわけですので、ちょっと早いものもあるかもしれませんけれども、1年間たった現在のレビューを行って、改善すべきは改善し、継続して進める取り組みは継続して進める。その論議がこの場で必要なのではないかというのが一点です。

 2点目はその中の一つですけれども、食品産業全体で推進をしていくのが大事という考えで、国および各地方ブロックで連絡協議会をスタートしていますので、これは鋭意続けていくべきではないかと思います。

 その中で本日御説明がありましたけれども、HACCP支援法を共管する厚生労働、農水両省を初めとした国、地方の行政機関全体が具体的施策レベルにおいてどう連携をしていくのかを明確にしていく論議が必要と思います。

 それがないと、我々民間の事業者からすると、目標をどこに定めて取り組みを進めていったらいいかがわかりにくくなることがありますので、その辺を絶えず意識して議論をする論点を設置していただければと思います。

 以上の2点です。

○五十君座長  道野課長。

○道野課長  この資料の説明の冒頭に御説明したとおり、普及に関する事業関係については、次回に厚生労働省の取り組み、おっしゃっている昨年まで開催しておりました検討会で幾つかの提言をいただいていまして、その提言に沿った事業を平成27年度に実施しております。

 次回の段階で検証まで出そろっているかどうかわかりませんけれども、実施の状況だとか、そういった中で実は今回のこういった制度化についてしっかりとした方針を示せという御意見が地方の協議会の中でも相当出たこともあって、この検討を急がなければいけない。我々の動機の一つになっているということもございますので、そういったことも含めて御説明をしたい。

 農林水産省さんで取り組まれている日本初のそういう国際認証についても、取り組みについて御説明をしていただく予定になっています。

 2点目の、国であれば農林水産省、厚生労働省、地方自治体、保健所もたくさんありますので、そういった関係者のHACCPならHACCPの要求水準をできるだけ同じ水準で運営していくことが恐らく事業者の方にとっては非常に重要なことになってくるかと思います。

 まだまだ非常に難しい問題ではあるのですけれども、そのアプローチについても、次回、農林水産省、厚生労働省で協力して対応していくということについても、御説明したいと思います。

 以上です。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

  多分、同じ水準で運営するということが重要になってくると思いますので、その辺をどうしたらいいのかの検討が必要だと思います。

 ほかにございますか。

○土谷委員  先ほどから若干出ていたと思うのですが、このHACCPの義務化の検討の中で、PRPをどこまでとか、ISO的な工程管理をどこまで話し合うべきなのかどうかは非常に私も疑問を感じているのですけれども、そうしなければ先ほどのハードルが高くて設備投資が高くてというところが解決しないのだったら、ある程度のところまでここの中で議論する必要があるのかなと感じたのですが、そこはどういう方向性なのでしょうか。

○五十君座長  どうぞ。

○道野課長  それは御議論の中でということだとは思いますけれども、一般衛生管理の要求水準はそんなにばらつくものではないのだと思うのです。ただ、それがどのくらいできている、できていないということを見る物差しに若干ばらつきがあるということだと思うのです。

 我々も規制改革とかそういったところでは、地方によって要求水準が違うということで、検討要請をいただくことも多々ございます。

 そうではあるのですけれども、要求しているものはそんなには変わらないのですが、実際の個別の事案によってばらつきが出ていることは事実なので、どこまで整理できるかは難しい問題ではありますが、HACCPの前提条件としてどうなのかについての枠組みの整理とかはぜひお願いしたいと考えております。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

 関根委員。

○関根委員  こちらの主な検討事項の「3)HACCPに関する用語の整理」について少しお伺いさせていただければと思うのですけれども、ここで用語の整理をする意図といいますか、目的です。どのような整理まですることがここでの目的になっているのか教えていただければと思います。

○道野課長  この部分は、実はこの食品衛生管理の国際標準化ということで、出口としては、法律だとか政令だとか省令だとか告示だとか、そういったものに記述をしていかなければならないとなってくるわけです。

 現行、省令レベルで規定しているものもあるのですけれども、なかなかわかりにくいということもあり、もともとコーデックスのテキストの英文だったこともあって、日本語として非常にこなれていないところもあれば、正確に対応する日本語がないものもございます。

 そういったことも相まって、要は、国も含めて制度を運営している幾つかの主体のテキストに書かれている言葉は少しずつ違いがあることもございまして、そういった制度、特にそういう法令に書くことを前提にして、もう少し一般的でわかりやすい言葉にならないかということで、ここで決めるというか御助言をいただければと。もちろん基本的な部分については、事務局で整理して提案させていただいて、それをごらんいただいて、いろいろ御示唆をいただければありがたいということでございます。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

 法令化に伴って共通の言葉でしゃべらないと混乱が起こるということで、その作業からやりましょうということかと思います。

 ほかにはございますか。

 どうぞ。

○河野委員  今後の検討なのですけれども、私も十分な知識があるわけでもございませんし、今後、具体的に事業者さん等もまじえて状況を確認しながら進めていくと思うのですが、最初から自主的で主体的な、かつ柔軟な対応に重きを置いて検討するということがないように、客観的に全体を見て最終的にこのあたりで線を引くということであれば理解はできると思いますが、そうでなければ、例えば柔軟というのを手前勝手な解釈という形に読みかえてしまいますと、現状と何ら変わりない結論になってしまうかもしれませんので、そのあたりは最初から、余りマージンをとっておかないで検討していただければと思います。

○五十君座長  今後の御議論の中で、そのあたりはしっかりとやっていただきたいと思います。

 ほかに委員の先生で、御意見等はございますか。

 岸田委員。

○岸田委員  諸外国の輸入食品のところで同等性ということがあるのですけれども、例えばEUでは加工食品全部が対象になっていますし、米国では国内で消費される食品全てとなっていますが、これらについて、いわゆる我々が考えているところのHACCPの基準を全て適用していると考えるのでしょうか。

○道野課長  次回、詳細については御説明させていただきますけれども、例えば域内でやっているというのはそうなのです。さまざまなレベルでどうもやっているようなのですが、輸入に関して、例えばEU側の輸入だとか、アメリカ側の輸入でコーデックスのテキストどおり、それも当該事業者がしっかりやることを前提にして輸入食品に求めているのは、例えば水産物とか食肉とかはそういう形で、もとの国に対してEUもアメリカも要求しています。

 その他の食品については、特にEUなどの場合は、水産と食肉関係以外は、輸入にまで具体的に現在、何か求められているという状況にはありません。

 詳しくはまた次回、御説明したいと思います。

○五十君座長  よろしいでしょうか。

 それでは、さまざまな御意見が出て、いろいろな宿題も幾つかいただいておりますので、本日の御意見を事務局とともに整理させていただきまして、次回、確認をいただきながら、議論を進めさせていただきたいと思います。

 そのほかに事務局から何か連絡はありますでしょうか。

○福島補佐  今後のスケジュールにつきまして、スライド71に基づいて御説明させていただきます。

 スライド71に今後の検討会の開催予定を現時点での案でございますけれども、掲載させていただいております。

 次回、第2回につきましては、4月に開催することを計画しておりまして、議題につきましては、いろいろお話が出ましたけれども、海外のHACCPの制度化の状況や前回のHACCPの普及のための検討会の提言に基づいて、さまざまな普及策を進めておりますので、そちらの内容についての御報告をしたいと思います。

 農林水産省さんが主導で進められております日本発の民間の規格・認証スキームについても御紹介いただきたいと考えております。

HACCPに関する用語の整理についても、事務局から資料を御提案させていただいて、御検討いただきたいと考えております。

 その後も毎月大体1回ぐらいのペースで検討させていただきたいと考えております。

その中で関係の事業者の団体の方から御意見を聞かせていただいたり、それを聞きながら検討案、取りまとめ案について御議論をいただきたいと考えております。

 最終的には、第7回を平成2812月、年末に開催して、そちらで検討会としての最終的な御意見の取りまとめをしていただきたいと現時点で事務局は考えております。

 以上です。

○五十君座長  全体の予定をお聞きしました。

 以上で今日の検討会は終了いたしたいと思います。

 御活発な御発言ありがとうございました。

 長時間にわたりまして、委員会の御参加どうもありがとうございました。

 これで終了させていただきます。

 


(了)

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