ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会) > 第8回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録(2014年1月31日)




2014年1月31日 第8回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録

健康局結核感染症課

○日時

平成26年1月31日(金)10:00〜12:00


○場所

KKRホテル東京(孔雀)


○出席者

池田委員 庵原委員 岡部部会長 小森委員 坂元委員
渋谷委員 多屋委員 中山委員 宮崎委員 守重参考人
森下参考人

○議事

○嶋田室長補佐 定刻になりました。ただいまより第8回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会」を開催いたします。

 本日は、御多忙のところを御出席いただき、まことにありがとうございます。

 本日の議事は公開ですが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、プレス関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。

 また、傍聴の方は「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。

 続きまして、出欠状況について御報告いたします。

 本日は、委員10名のうち、池田委員、庵原委員、岡部委員、小森委員、坂元委員、澁谷委員、多屋委員、中山委員、宮崎委員の9名に御出席いただいております。

 なお、中野委員から、欠席の御連絡をいただいております。

 また、本日は2名の参考人をお呼びしておりますので、御紹介させていただきます。

世田谷区保健所感染症対策課予防接種担当係長、森下勝利参考人。

八王子市健康部健康政策課予防接種担当主査、守重等参考人。

 それでは、議事に先立ちまして、配付資料の確認をさせていただきます。

 議事次第、配付資料一覧、委員名簿、資料1から4、参考資料1を御用意しております。

 配付資料の一覧と照合していただき、不足の資料がございましたら、事務局にお申し出ください。

 冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

(報道関係者退室)

○嶋田室長補佐 引き続きまして、審議参加に関する報告をいたします。

 予防接種・ワクチン分科会審議参加規定に基づき、各委員及び参考人からのワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受取状況、申請資料への関与について申告いただいております。

 本日の出席委員及び参考人の申し出状況及び本日の議事内容から、今回の審議への不参加となる参考人及び委員はおりません。

 ここからの議事につきましては、岡部部会長にお願いしたいと思います。

○岡部部会長 おはようございます。

 それでは、第8回になりますけれども、予防接種基本方針分科会を開催します。お見受けすると、連日の会議に出席されている方々もおられるので大変だろうと思いますがよろしくお願いいたします。

 それから、参考人のお二方、お忙しい中お出でいただいてありがとうございました。参考人としての御意見をお願いすることもありますし、参考人ですけれども、もし全体のところで御意見がありましたら、どうぞ参加しておっしゃってください。

 それでは、きょうは風しんに関する議題と成人用肺炎球菌ワクチンの接種記録の問題。それから、オープンの議論ということですけれども、今後の予防接種施策に関する課題と、少し時間もタイトにはなっていますのでよろしくお願いいたします。

 最初に「風しんに関する特定感染症予防指針(案)について」議論をしていきたいと思うのですけれど、これは少委員会のほうで既に専門的な意見といいますかそれを行って、昨日感染症部会のほうで議論を行って、広い分野の方から御意見をいただき、きょうはこの基本方針部会というところで全体の最終的な了承をいただくというか、御意見をいただくということになります。

 それでは、それに関連することで資料1がありますので、これまでの経過、今、ちょっと私が申し上げたようなことも含めて、事務局から説明をお願いいしたします。

○氏家課長補佐 参考資料1と資料1−1、1−2を御用意ください。

 まず、参考資料1のほうから御説明させていただきます。

 既にこれまでの予防接種基本方針部会のほうでも、これまで行われていた小委員会の開催について御説明をさしあげてきたところですが、簡単に経緯を申し上げますと、今般の風しんの流行を受けて、昨年9月2日に、中長期的な視点に立って風しんの対策を進める必要があることから、風しんに関する特定感染症予防指針の策定に資する検討を行うため、感染症部会とこの本部会の下に、風しんに関する小委員会が設置されました。

 次のページをごらんください。

 小委員会の委員につきましては、さまざまな分野から委員として御参画をいただきまして、本部会におかれましても、岡部部会長には参考人で毎回出席をいただき、小森委員、澁谷委員、宮崎委員にも委員として小委員会に参加していただいていたところです。

 次のページをごらんください。

 風しんに関する特定感染症予防指針の構成でございますが、記載の項目については、法律に基づいて定められた項目がございまして

 1.目標

 2.原因の究明

 3.発生の予防及びまん延の防止

 4.医療等の提供

 5.研究開発の推進

 6.国際的な連携

7、その他としまして「評価及び推進体制と普及啓発の充実」について記載されているところです。

 9月30日から今年の1月22日まで、計5回の小委員会が開催されまして、その審議を経て小委員会の指針案が取りまとめられたところです。昨日、先ほど部会長から御説明がありましたように、感染症部会で審議が行われていますので、この審議内容はまた指針の内容とあわせて御報告させていただきます。

 今後の予定としましては、本日、基本方針部会で御報告、御審議いただいた後、来月2月からパブリックコメントの実施、今年度中の指針の公布、来年度4月からの指針の適用を予定しております。

 それでは、資料1をお手元に御用意ください。

 1−1では指針(案)の全体の概要について記載がございますが、12ページにわたる指針の内容ですので、簡単ではありますが、既に委員の方々には資料を配布させていただいたところですので、要点を中心に全体の説明をさせていただきます。

 資料1−2になります。

 まずは前段、予防指針のところですが、5行目から8行目にかけましては、風しんの特徴について記載がされているところです。

 9行目から26行目にかけて、予防接種の施策の変遷について。特に年齢によっては小児期に定期接種を受けることができたかどうかというような、予防接種体制が異なるというような視点で記載がされております。

27行目から43行目、2ページ目になりますが、これは今般の流行の特徴について記載がございまして、38行目を見ていただきますと、特徴としては「患者の中心が生産年齢層及び子育て世代であることから、職場等での感染事例が相次ぎ、先天性風しん症候群が増加する等、社会的に与える影響が大きかった」と記載がございます。

44行目から54行目にかけましては、海外の風しんの流行状況、現状について記載がございます。

 また、54行目から最後60行目まで、これが指針の位置づけについて記載がございまして、54行目から読ませていただきますが、本指針は、風しんの発生の予防及びまん延の防止並びに先天性風しん症候群の発生の予防及び先天性風しん症候群の児への適切な医療等の提供等を目的に、国、地方公共団体、医療関係者、教育関係者、保育関係者、事業者等が連携して取り組むべき施策の方向性を示したものであるというような記載を行っております。

 続きまして、62行目「第一 目標」のところでございますが、まず一番初めの記載としましては「早期に先天性風しん症候群の発生をなくす」という記載がございます。さらには、平成32年度、東京オリンピックが開催される2020年度のことでございますが、それまでに風しんの排除を達成することを目標とすると記載がございます。

 この目標の内容につきましては、最後の第5回の小委員会に出席していただいた全ての委員から賛同をいただいております。

 続きまして「第二 原因の究明」について御説明いたします。

 この項目では、サーベイランス制度や、発生時の対応について記載されたものですが、項目立てとしまして

 一 基本的考え方

 二 風しん及び先天性風しん症候群の発生動向の調査及び対策の実施

 三 風しん及び先天性風しん症候群の届出

 四 日本医師会との強力

 五 風しん及び先天性風しん症候群の発生時の対応

 六 ウイルス遺伝子検査等の実施

について記載がございます。

 特にこれまでの対策と異なる部分について御説明させていただきますが、まず77行目「三 風しん及び先天性風しん症候群の届出」のところでございます。

79行目「迅速な行政対応を行う必要性に鑑み、可能な限り二十四時間以内の届出を行うことを求めるものとする」と記載がございます。

 また、82行目には、地域で風しんの流行がない状態において、風しん患者が集団発生した場合等の感染対策の必要性に応じて、ウイルス遺伝子検査等の実施のための検体の提出を求めるものとすると記載がございます。

 さらには、85行目「風疹患者の発生数が一定数以下になった場合には、原則として全例にウイルス遺伝子検査の実施を求めるものとする」と記載がございます。

 また、107行目。これは発生時の対応について記載されたものですが、地域で風しんの流行がない状態において、風しん患者が同一施設で集団発生した場合などには、地域による積極的疫学調査の実施を行うことを記載してございます。

 また、115行目ですが、先天性風しん症候群の児から一定期間ウイルスの排出が認められることから、必要に応じてPCR検査により先天性風しん症候群と診断された児のウイルス排出の有無について評価を行うと記載がございます。

 続きまして「第三 発生の予防及びまん延の防止」について御説明させていただきます。

 この項目としましては、風しん対策、特に予防接種を含めた予防対策について記載された重要な項目でございまして、指針の中でも一番スペースを割いているところでございます。

 まず、流行の原因分析ですが、134行目「渡航者などを通じ海外の流行地域から風しんウイルスが我が国に流入したことが流行のきっかけになったと考えられる」と記載がございます。

 また、136行目「二十代から四十代の年齢層の男性を中心に風しんが流行した主な原因」としまして、139行目「幼少期に自然感染しておらず、かつ、風しんの定期の予防接種を受ける機会がなかった者や接種を受けていなかった者が一定程度いたためであると考えられる」と記載がございます。

148行目「二 基本的考え方」ですが、まず最初に「風しんの対策として最も有効なのは、その発生の予防である」という記載がございます。その予防に最も有効な対策としては、「予防接種により、感受性者が風しんへの免疫を獲得することである」と記載がございます。

 一方で153行目ですが、国民の8割から9割程度が既に抗体を保有している状況を踏まえ、積極的に抗体検査を実施することで、より効果的かつ効率的な予防接種の実施が期待されるというふうに記載されてございます。

 具体的な対策としましては、157行目から「風しんの罹患歴又は予防接種歴を確認できない者に対し、風しんの抗体検査や風しんの予防接種を受けるよう働きかけることが必要である」と記載がございます。

 「三 予防接種法に基づく予防接種の一層の充実」ですが、これは定期接種に基づいた取り組みのあり方について記載されたものでございまして、1につきましては、現在行われている1歳に対する1期の予防接種。そして、就学前1年間に行われている2期の予防接種。このそれぞれの接種率が95%以上となることを目標とすると記載がございます。

 2については、市町村の接種勧奨のあり方について記載されたものでございます。

 次のページに行きまして、3の部分ですが、学校での取り組みについて記載されたものでございます。

 4につきましては、関係団体、関係学会との取り組みについて記載がございます。

 「四 予防接種法に基づかない予防接種の推奨」について、説明させていただきます。

 この項目は1から9までありますが、1から4のところで、特に対策が求められるものに対して記載をし、その理由を述べているところでございます。

 具体的には1のところで、先天性風しん症候群予防の観点から、妊娠を希望する女性、そして、妊婦の家族への対策が重要であるということが述べられています。

 2番のところに関しましては、昭和37年度から平成元年度に出生した男性、今年度24歳から52歳になる方に当たると思います。昭和54年度から平成元年度に出生した女性。この方々は、現在24歳から34歳の方々に当たります。こういった方々が、定期の予防接種を受ける機会がなかった、もしくは接種を受けていなかった者の割合が高いということで、感染する可能性が相対的に高いため、対策が求められるということが記載されています。

 次、3番目ですが、医療関係者、児童福祉施設等の職員、学校等の職員などに関しまして、体力の弱い者、そして妊婦と接する機会が多い。こういった観点から対策の必要性を述べております。

 続きまして4ですが、次のページです。

 外国に渡航する者につきましては、海外で感染することで風しんのウイルスを流入させる可能性があるということで、風しんの抗体検査や予防接種の推奨を行う必要があると記載がございます。

 具体的な対策について、その後5から9で述べているものですが、基本的な構造としましては、厚生労働省が関係団体や関係学会に協力を求めつつ、対策が必要な対象者の罹患歴や予防接種歴を確認し、いずれも確認できない場合、風しんの抗体検査や予防接種を推奨するといった構造になってございます。

 次のページ、8ページ目「五 その他必要な措置」につきましては、予防接種以外の予防対策について記載がございまして、主に風しんに関する情報の積極的な提供について記載されたものでございます。

 2から6につきましては、風しんの対策が必要なさまざまな対象者に対し、それぞれの観点から厚生労働省が情報提供を依頼した内容になってございます。

 次のページ、7番では、予防接種体制に関する情報提供について記載がございます。

 8につきましては、安定的なワクチン供給体制の構築について記載がされてございます。

 続きまして「第四 医療等の提供」について、説明させていただきます。

 これは「一 基本的考え方」「二 医療関係者に対する普及啓発」「三 先天性風しん症候群の児への医療等の提供」について記載されたものでございますが、特に「三 先天性風しん症候群の児への医療提供」につきましては、特に項目立てをして記載を行ったものでございます。

 そこの内容につきましては、関連する多くの学会等があるわけですが、そういった学会等に対し、先天性風しん症候群と診断された児の症状に応じて、適切な医療を受けることができるよう専門医療機関の紹介の対応を依頼したものです。

 また、地方自治体に対しましては、先天性風しん症候群の児に対する医療及び保育等が適切に行われるよう、必要な情報提供を行うものとしています。また、症状に応じた支援制度を利用できるよう、積極的な情報提供及び制度のより適切な運用を依頼しております。

 続きまして「第五 研究開発の推進」ですが、これは2項目「一 基本的考え方」「二 臨床における研究開発の推進」の2つについて記載されたものですが、主には定期予防接種の確認を容易にするシステム整備の推進、ワクチンの研究開発について記載がされてございます。

 「第六 国際的な連携」につきましては、内容としまして「一 基本的考え方」「二 国際機関で定める目標の達成」「三 国際機関への強力」の3つから構成されてございまして、国際機関との連携の強化が重要であるといった観点での記載になってございます。

 続きまして「第七 評価及び推進体制と普及啓発の充実」ですが、項目としまして「一 基本的考え方」「二 風しん対策推進会議の設置」「三 都道府県における風しん対策の会議」「四 関係機関との連携」「五 普及啓発の充実」の5つから構成されておりまして、二と三について御説明させていただきますが、現在、麻しんの特定感染症予防指針に基づき開催されています国で行われる対策推進会議、そして、都道府県で行われる対策会議。こういったものにつきましても、麻しんと同様に風しんの対策会議等を実施していただき、それを麻しんと合同で開催することができると記載した内容のものでございます。

 以降の項目につきましても、麻しんと同様の対策を風しんに対しても求めていくような内容になってございます。

 昨日行われました第2回感染症部会。この中で、小委員会の指針案を報告させていただき、審議を行っていただいたところでございますが、一部の委員からは、排除目標に対する具体的な工程表の作成が必要であるといった意見。また、公費助成として、特に保護者の反対等により予防接種を受けられなかった者などに対する公費助成の必要性の点。また、従来の広報、啓発の方法には限界があるため、別の手段の方法を検討すべきといった御意見をいただきました。

 これらの意見を踏まえて、審議会としては当基本方針部会での議論に委ねるというような議論がされたところでございまして、本部会での審議をお願いしていきたいと思います。

 以上です。

○岡部部会長 どうもありがとうございました。

 特定指針ができたというのは、麻しんのときもこれがきっかけで本格的なエリミネーションに動いたというのがあるので、そういう意味では、大変強い方針が出てきたと思うのですけれども、一方で方針というところの基本的な枠組みなので、後の具体的な部分についてはこれに従って追いかけていくというようなところもあるので、なかなかそこのバランスも難しいところです。昨日の感染症部会でも今、ちょっと発表にあったような御意見も幾つかいただいています。

 何人かの先生は、既に小委員会であるとか、あるいはきのうの感染症部会でも参加がオーバーラップしていると思うのですけれども、この基本方針部会での意見ということにして何かコメント等々がありましたらどうぞお願いいたします。特に、今までの委員会に出ていない先生がおられたら、優先的にというか、順番としては先に御意見を伺いたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 庵原先生、どうぞ。

○庵原委員 まず、1点確認ですけれども、具体的な話は、決め事は、後の風しん対策推進会議で具体的な数字は決めていくということで理解してよろしいですかというのがまず確認です。

○岡部部会長 では、一つずつお願いします。

○氏家課長補佐 おっしゃるように、具体的な対策、評価につきましては、国、都道府県で行われる会議について評価、そして必要な対策の検討が行われるものと考えられます。

 また、御説明しませんでしたが、指針の中にはガイドラインとして、それぞれの領域における対策の具体的な方法について示すものを作成するという記載がございまして、それが手引きの作成に関する記載が5カ所あります。そういったものも今後指針が交付、適用されましたら順次作成し、それぞれの分野ごとにおける風しんの対策に役立てていただきたいと考えています。

○庵原委員 わかりました。

 そしたら具体的な話をお聞きしていきますけれども、3ページの86行目の、例えば「風しん患者の発生数が一定数以下になった場合」の「一定数」というのも具体的なことですから、推進会議で決めていくという理解でよろしいのですね。

○氏家課長補佐 御指摘いただいた事項につきましては、小委員会のほうでも同様の御意見をいただいておりまして、麻しんでも同じように、最初は全数ではなくて一定以下に発生数がなった場合ということで、具体的な数を決めるということはなかなか難しいというような意見もあったところです。実際には検査を行っていただくような地方衛生研究所であるとか検査を受け付ける自治体の方々、そして検査自体の流行状況を踏まえた診断の感度、特異度。こういったことを鑑みて推進会議等で必要性を検討していくものというふうに整理されています。

○庵原委員 わかりました。

 次の、今度は4ページの117行から119行にかけての、地方衛生研究所、感染研での検査というは、いわゆる行政検査と解釈してよろしいということですね。

○氏家課長補佐 必要性に応じてということで、行政検査で実施できるというふうに説明をさせていただいております。

○庵原委員 ただ、これは実を言いますと、医療機関でこの検査をやりますと保険適用外になるのです。ということは、検査した機関の持ち出し、ないしは家族のお金の持ち出しということになりますので、無料で検査するためには行政検査にしてもらわないと困ります。要するに、医療機関または家族の者に負担がかかるということになりますので、この点、明確にお願いしたいというのが一つ依頼です。

○氏家課長補佐 御指摘いただいたとおり、そういった検査が必要な方に経済的な負担にならないように、必要性を判断した上で行政検査をしていただく手はずになっているわけですが、そのほかにも研究班の中でそういった遺伝子検査を実施するということも行っておりますので、そちらでも適用を。

○庵原委員 済みません。遺伝子検査は、研究班で行っている遺伝子検査のプライマーのセッティングと、感染研の風しん室が新たに決めた各衛研に求めるプライマーのセッティングは違うのですよ。

○岡部部会長 済みません。途中ですけれども、基本的には衛研での行政的検査というほうを目指しているわけです。それは、もう一つは地研の強化というようなことが昨日も議題になっていましたし、特定感染症予防指針がスタートしたから全部動くわけではないけれども、はしかの場合にも基本的には行政的検査という形になっているので、風しんについてもそれを目指そうとなっています。

 研究班の話が出たけれども、行政検査的なものを研究班のほうでディペンドするというわけではないだろうと思います。

○庵原委員 わかりました。

 といいますのは、今、研究班が行っているプライマーだと引っかからない風しんウイルスがあるのです。それを改善するために、風しん室が新たにプライマーをセッティングし直したのです。ですから、そこは、研究班と風しん室との間で統一した新しいプライマーのセッティンでやるということを、今後推進会議で決めていただく必要があるというのが私の意見です。その辺、御検討をお願いしたい。

 それから、あと3つあるのですけれども、ついでに申しわけないです。

○岡部部会長 全体の時間が1015分なので、手短にわかりやすくお願いします。

○庵原委員 わかりました。

 5ページの156から157行のところです。ここは、風しんの罹患歴のところには、一般的には疫学的リンクというのが通常オーケーというのが世界的共通概念ですけれども、疫学的リンクは認めないということですか。この辺も後の部会で検討していただくということでよろしいのですか。

○氏家課長補佐 この点につきましては、罹患歴が、風しんにかかったという記憶が、臨床診断も含めてなかなか確実性が低いというような議論がございまして、やはり発熱、発疹、こういったもので風しんと診断された方々の中には、実は違う病気だったというようなこともたくさんあるというような意見がこれまでの議論の中でもございました。そういった方々がいることに鑑みて、確実に予防を行っていただくために、この指針の中では確定診断、つまり検査診断で診断されたものというふうに定義を行っています。

○庵原委員 検査診断された人との疫学的リンクの人はオーケーというのが世界の通念なのですけれども、それを否定されるわけですね。

○氏家課長補佐 否定するというよりは、この指針においては確実に免疫を確認して、免疫がない方々に免疫を持っていただくための対策を行っていく上で、それを漏らさないように確実にやっていきたいという視点で記載をしております。

○庵原委員 そこは了解しました。

 急ぐようですから、あともう1点だけ。風しんワクチンの緊急接種についての評価は、どこかで判断されるということに予定されているわけですか。

 といいますのは、風しんワクチンの緊急接種に関しては、アメリカでもCDCとアメリカ小児科学会と見解が異なっているのです。CDCは効かないといっていますし、一方、アメリカ小児科学会は、理論的には有効であると書いてあるのです。

○氏家課長補佐 おっしゃられているのが、暴露後の予防接種。発症前の。

○庵原委員 そうです。

○氏家課長補佐 先生がおっしゃられるように、エビデンスとして暴露後の予防接種というものが風しんについて一般的に行われるという記載は見受けられないかと思いますが、潜伏期の比較的長い疾患でございますので、すぐに対応した場合に暴露後の予防接種が有効であろうという記載はおっしゃられるように米国の小児学会による書籍等で記載されていますので、その必要性というのはケース・バイ・ケースになってくるかと思いますので、実際の該当者と医療機関でまず判断を行っていただくものと考えております。

○庵原委員 ということは、それも全て推進会議のほうで具体的な対策として入り込んでいくという。

○氏家課長補佐 指針の下に先ほど申し上げたようなガイドライン等の必要性が記載されています。実際の自治体の対応としましては積極的疫学調査の関連事項かと思われますので、そういった具体的な内容につきましては、指針に基づいて作成されるガイドラインの中での記載を検討してきたいと考えています。

○岡部部会長 今の庵原先生の質問は、多分緊急的に必要なときの対応を推進協議会というようなところで決めるかどうかということで、決める場をきちんと決めておけということだと思います。

○庵原委員 いわゆるこういう感染症がはやった場合に接触があると、ワクチンを打ってくれということが必ず出てくるわけです。その場合に、そのワクチンが有効であるかどうかという考え方が、はっきり示しておくのか、それとも理論的には有効であると言っているグループもありますよ、ぐらいでとめておくのかという、要するに、そういうようなところまで、ガイドラインに書き込んでくれるかという話になるかと思います。

 ですから、この予防指針には余り触れない、関係ないと思いますけれども、その後の下のガイドラインなりそういうところで決めていくときに、そういうきめ細かいところまで考えておられるかということの確認です。

○氏家課長補佐 ガイドラインに記載するに当たっては、現在の医学的な知見を集めた上でその妥当性を判断するという過程があるかと思いますので、その中で、御指摘いただいた事項についても検討をしていきたいと考えています。

○岡部部会長 よろしいでしょうか。

○庵原委員 あともう1つ言わせてもらっていいですか。

○岡部部会長 どうぞ。

○庵原委員 済みません。9ページの。

○岡部部会長 その次は多分、多屋先生が待っていると思うので・・・。

○庵原委員 290行から293の、職業感染予防に関してです。

 これはいわゆる、要するに、日本の学校安全衛生法でいう就学停止の定義と、アメリカが、CDCなりが出しています職業感染対策予防の就業停止期間と、ものによったら日数がずれているというところがありまして、この辺を今後どう対応していくかということの検討もお願いしたいと思います。

 といいますのは、風しんの場合は一般的には7日間就業停止なのですけれども、日本だと発疹が消えれば行っていいよということになっていますので、その辺の統一もお願いします。要するに、インターナショナルな考え方をベースにして日本に合わせていくような考え方をお持ちかどうか。ないしは、それはガイドライン委員会なりそこのところでやるのだから、ここの場ではこの書きぶりでオッケーですよでいいと思うのですけれども、そういうことまで含んで今後考えていただきたいということです。

○氏家課長補佐 御指摘いただいた就業、就業ではなくて出席の停止基準だと思いますが、学校保健安全法の中に記載があるものでして、管轄は文部科学省でございますが、あくまでこれは基準と聞いておりますので、基本的には実際の風しんにかかった方と、その評価を行っている医療従事者の間で医学的な妥当性を踏まえて対策を行っていくものと考えてございます。

 また、今、日本で行われている出席停止の基準が学校保健安全法によるものですので、実際に職域のガイドライン等でそういった観点の記載をする場合においても、その記載に準じた内容の記載というものが行われていくと考えております。御指摘いただいた件につきましてもガイドラインを作成する際には検討を進めていきたいと考えてございます。

○岡部部会長 幾つか課題として残されているので、課題を今、提示していただいたということで、全部が特定指針には反映されるものではないけれども、今のようなことをガイドラインであるとか今後の方針を決めるときには重要なポイントであるというようにまとめておきたいと思います。

 あとは先ほど申し上げましたように、今までの委員会に出ていない方を優先というと多屋先生が待っていると思いますので、多屋先生どうぞ。

○多屋委員 ありがとうございます。

 幾つかあるのですけれども、一つ大きなこととしては、5ページ目の「基本的考え方」の160行目なのですが、風しんのワクチンを1回接種したあとは95%、2回接種したは99%とされておりと書かれていますが、その次に来る文章が「少なくとも一回の接種を受ける」というほうが先に来ています。やはりここは2回の接種を完了とすることでより確実な予防が可能となるということをまず明記しておいて、そしてもし今、風しんの抗体を持っていない方については、少なくとも1回の接種を早期に受ける必要があるというふうに、やはり2回受けるのだというふうにしていただきたいと思います。

 というのは、昨年、先天性風しん症候群の赤ちゃんが35人報告されていますが、そのうち6人の方が1回の接種歴がお母様にあるという報告がなされておりますので、ぜひ2回受けるということを中心に記載していただきたいなと思いました。

 それから、もう一つなのですけれども、抗体検査が今後予算がついて行われていくと思うのですが、陰性だった場合、低い抗体価だった場合に、ワクチンを受けないという方がやはりまだ非常に多いということが最近の調査でわかってきているようです。低抗体価の方はワクチンを受けるということをセットで考えていただきたいと思います。

 「基本的考え方」のところはそこで、もう一つ、風しんの予防について使うワクチンは、麻しん風しん混合ワクチンを原則とするといったようなところがどこかにあるといいのではないか思いました。

 以上です。

○岡部部会長 では、事務局のほうから。

○氏家課長補佐 まず、最後のMRワクチンというところなのですが、済みません、311行目のところで「五 その他必要な措置」のところに記載がございます。

 「風しんの予防接種に用いるワクチンは、原則として、麻しん風しん混合(MR)ワクチンを用いるものとする」ということで、その他必要な措置の基本的な対策として記載することで、定期接種においても任意接種においても、基本的に混合ワクチンを使っていただくということを記載したものです。

 また、1つ目の2回接種を基本とするという概念につきましては、これまでの小委員会のほうでも審議が行われたところでございまして、御指摘のように1回の接種で95%の方が免疫を獲得できる。2回打つことで99%以上の方が免疫を獲得できるということで、1回よりも2回のほうが望ましいというような議論がございました。

 ただ一方で、感受性者と呼ばれる免疫がない方というのがまだまだ全国に750万人近く残されている中で、まずプライオリティーとして進めていく対策の中では、感受性者の方、免疫を持っていない方に1回のワクチンを受けていただくということが重要であり、特に予防接種の必要な方々、ここは「妊娠を希望する女性」ということの記載がございますが、そういった確実に予防を行う必要がある方々につきましては2回の接種を推奨していくということを、この指針の中では記載をさせていただいているところです。

○岡部部会長 この「基本的考え方」のところに、多分、定期接種としてのルティーンイムナイゼーションの2回がとにかくベースとして重要であるということを書き入れておいたらいかがですか。そうすると、2回接種が重要であって、そこから漏れた人の対策としてこれこれこれということになって続いてくると思うのです。そんなのをちょっと検討していただけると、今の件もも入るのではないかと思うのですね。

 もちろん、5ページの166行以降の「予防接種法に基づく」というところでちゃんと書いてはあるのですけれども、基本的な考え方としてはルティンイムナイゼーションである定期接種をきちんと2回受けていただくということによってこの9095%が保証されるわけなので、そこはちょっと書き加えていただいたほうがいいなというような気がしました。

 あともう一つぐらい、どうぞ。

○多屋委員 あとはちょっと小さいところなのですけれども、少なくとも1回接種を受ける場合は、早期にまず受けるということを盛り込んでもらいたいと思ったことと、あとちょっと別のところなので今でいいかどうかわからないのですが、3ページ目の「都道府県等は地域で風しんの流行がない状態において、風しん患者が同一施設で集団発生した場合に」という表現があるのですが、集団発生というと、人によっては10人、20人、例えば100人、200人思い浮かべる方から、定義的として2人以上あれば集団発生という記載がある文書もありますので、ここはやはり複数名出たところですぐに対応する。本当は一人出たところで対応するのがいいと思うのですが、この記載ですと集団発生より複数名発生した場合に、もう少し少ないところで対策を迅速に始めることが大事だというのが分かる表現のほうがよいのではないかなと思いました。

 あと、最後のほうで10ページ目なのですけれども、予防接種歴を早期に把握するシステムの整備はとても大事だと思うのですが、ここは誰がという主語がなかったものですから、2番の「臨床における研究開発の推進」のところでは「国は」という主語が入っているのですけれども、ここにぜひ、誰が容易にするシステムの整備を推進してくのかという主語が入ると、より進むのではないかなと思いました。かなり大変な作業になると思いましたので、ぜひ指導をお願いしたいと思います。

○岡部部会長 どうぞ、事務局お願いします。

○氏家課長補佐 まず、1つ目の御指摘いただいた事項でございますが、108行目だったかと思いますけれども、指針というものが対策の方針に関する概要を決めるものでございまして、先ほど申し上げたように、具体的な対策につきましてはガイドライン等での記載を考えているところでございます。都道府県や市区町村の状況によって、いろいろな事情があるところかと思いますので、御指摘いただいたような内容につきましては、積極的疫学調査のガイドラインというものを感染症研究所のほうで作成していただいているところでございますので、そういった中での記載ぶりというのを検討していただくのが指針としてはいいのかもしれないと考えております。

 そして、344行目。御指摘いただいたところでございますが、ここがまず「基本的考え方」という項目でございまして、概念について述べているところでございます。実は、これは麻しんの特定感染症予防指針と全く同じ文言になってございまして、麻しん、風しん施策が似ている、そして特徴も似ているような指針の策定をする際に、既に既存の指針があるものですから、そういった指針の記載ぶりというものを参考にしながら記載しているところでございます。

 ですので、もちろん国は一般の予防接種に関する基本計画というものを予防接種分科会で審議を行っていただき、策定しているところですが、そういった中にはもちろん国が予防接種の記録を確認できるシステムの構築ということについて推進していくということが記載されているところです。この指針では概念としての記載をしているところですので、国だけがやるということが重要なのではなく、社会全体でこういったことを基本通念として進めていくという意味合いで考えていただけたらと思います。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 そのほか、今まで小委員会であるとかきのうの感染症部会などには参加していない委員の方、池田委員、坂元委員でしょうか。御意見がありましたら、どうぞお願いいたします。

 どうぞ。

○坂元委員 11ページの都道府県における風しん対策会議のところで、ちょっと細かいことを言っても申しわけないのですが、実際に風しんの排除ということに対しては、かなりの事務とか作業、それから予算の部分を市町村が担うことになるのではと思いますので、この中にやはり市町村というのを「等」の中に含めて書いてあって、余りにも等ではちょっと市町村がさびしいのではないかと思いますので、やはり市町村が主体になるという意味でも市町村を書き加えてていただきたいというお願いと、あと文言の中で、例えば114のところで「地方公共団体」という言葉。それから、333で「地方自治体」という言葉が使われていて、やはりこの辺の整理というのは必要かなと思います。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 これはよろしいですか。

 はい。承ったということですね。

 難波江さん、何かありますか。

○難波江課長補佐 392のところですが、これは小委員会のときにも宮崎委員から御指摘があったところなのですけれども、まず「等」の中には、政令市や保健所を設置する市とか特別区も入っているというのが、最初のほうに定義づけがございます。

 それで、既に麻しん対策会議というのは都道府県で設置されていまして、そうすると、今から市町村全てに、1,700にそういった会議を求めるのかといったところもございますので、具体的にはここの活動内容、役割等を示した手引も作成する形になっていますので、基本的には都道府県に1個こういったものはつくっていただきたい。その中で、市町村とどういうふうな連携なり、市町村独自でどういうことができるのかといったようなことを書き込んでいく形になるかと思います。

○坂元委員 済みません。

○岡部部会長 どうぞ。

○坂元委員 市町村ごとにこういう会議というのは、都道府県の会議の中にやはり全部の都道府県の会議の中に市町村を入れるというのはキャパシティー的に無理だと思いますので、できたら幾つかの市町村を会議の委員として入れるような書きぶりがあったらいいなと思います。

○岡部部会長 それは何か後で示すものに各論として書いていくということで。

○難波江課長補佐 そうですね。ちょっと指針に書くか示すものに書くか、どちらかまた検討させていただければと思います。

○岡部部会長 多いところでは都道府県だけではなくて、川崎などは典型的だと思うのですけれども、そういうところでもできるようにという意味だと思います。

 では、池田委員は何かございますか。

○池田委員 いえ、特にございません。

○岡部部会長 それでは、いろいろ御意見をいただいているので、少し文言の修正や何かがあるとは思います。

 それから、細かいところについては課題として、例えばガイドラインになるか、あるいは推進協議会での議論になるか、そういうところに課題としてきちっと検討事項を残しておいてもらうようにしておきたいと思います。

 一応小委員会、専門委員会、それから部会や何かも経ています。部会のほうからは、この委員会が決めることを最終的には了承すると言っていただいていたので、それでいきたいと思います。

 また、きのうの感染症部会の中では、風しんだけではなくて定期接種のあり方というような形で、接種漏れが、自分の意思で接種ができなかった人について将来どうしようかというような提言もありましたので、それはまたもうちょっと定期接種、予防接種全体のことというところで議論をしていきたいと思います。

 風しんの特定感染症予防指針はできましたらこの辺で御了承いただいて、これは特に大きな目標として出ていますけれども、確かにご指摘のあったように各論的なところが煮詰まっていないというようなところはありますけれども、しかし、目標が出ているので、これに従って今後審議会・委員会も国も自治体も、それから医療関係者その他もぜひこれを目標に向かって動いていただきたいというのがあるので、よろしくお願いしたいと思います。

 これから、特定感染症予防指針の最終的なタイムラインはどういうふうになるのでしょう。パブコメがかかってというような形でしたか。

○氏家課長補佐 まず、2月に概要を掲載したパブリックコメントの募集を行っていく予定でございまして、パブリックコメントでいただいた意見等を踏まえて3月、今年度中に最終的な特定感染症予防指針の公布を予定しているところでございます。

 具体的には、公布を受けて関係団体に周知した上で、来年度4月からの適用を予定しております。

○岡部部会長 ということですので、この部会としては基本的には了承ということでよろしいでしょうか。できればそうしていただきたいところです。

(「異議なし」と声あり)

○岡部部会長 それでは、基本的には了承するということで決めさせていただきたいと思 細部の部分残っているのは、私と事務局のほうで議論させていただきたいと思います。

 もう一つの議題2番目も、ちょっと課題として残っている部分があったのですけれども、成人用肺炎球菌。対象疾病としては成人用肺炎球菌ワクチンで、現在ある23価ワクチンを使用して、2610月から定期接種化にするということは基本的に決まっているのですけれども、高齢者に対する接種記録の保管であるとか、対象年齢の考え方、実施にあたって幾つかそのときにも提言あるいは課題として出てきたのがあります。

 特にやり方については委員会が決めておくことも重要ですけれども、実際には各自治体で動いていただかなくてはいけないというのがあるので、そのときは坂元先生からも随分いろいろな御意見をいただいていましたけれども、特に現場でどういうふうにお考えになっているかというようなことで、既に助成事業を行っているというところで、いずれも東京ではありますけれども、世田谷区あるいは八王子市のお話を伺いたいと思います。

 最初に森下参考人、それから守重参考人の順番で御説明をよろしくお願いいたします。

 では、森下さん、よろしくお願いいたします。

○森下参考人 よろしくお願いします。世田谷保健所の森下でございます。

 高齢者肺炎球菌の予防接種の助成事業について説明するようにということでお話をもらいましたけれども、資料2−1なのですが、見ていただくとえらい簡単な資料になっているかと思います。

 私どものほうで特にこういう大きい場で説明するような特別なことをやっているという認識がなかったものですから、結構あっさりしたものになりますけれども、説明のほうもざっくりとさせていただきますので、聞いていただければと思います。

 まず、事業の概要でございますが、助成対象者は70歳以上の世田谷区民で、過去5年以内に肺炎球菌の予防接種を受けていない方ということになってございます。

 助成額は3,000円ですよ、生涯に1回の助成になりますよということでございます。

 助成を受けるには、本人がみずから申し出ていただいて、それに区が助成券を交付して、区内の指定医療機関で接種する際にその助成券を使って割り引いてもらうよという、そんなような助成の仕方をしてございます。

 「事業の概要2」のところにありますように、事業を始めたのが平成23年6月でございまして、まだ2年半の実績しかございません。ちなみに、東京23区ですけれども、全部の自治体で助成事業をやっておりまして、早いところは平成17年度からやってございます。なので、世田谷は結構おくれて事業を開始したところだということもございます。

 それはともかくとしまして、事業の実績なのですけれども、その前に世田谷区の人口は867,000人でございますけれども、70歳以上は125,000人、もうちょっとふえて13万人ぐらいが対象になります。

 事業開始の初年度でございますが、23年度は11,000人分。11,000件という言い方のほうが正しいかもしれませんが、そのぐらい、10%を切るぐらいの格好の助成をしてございます。そして翌年、昨年度なのですが、24年度については5,800件程度でございまして、5%にも満たなかったというのが実態でございます。

 今年度、25年度も去年同様ぐらいのペースで助成しておりまして、結果的に6,000ぐらいになるのではないかと見込んでございます。

 今回のお話の主である接種記録についてでございますけれども、次のページに行っていただきますと、記録については、こちらから発行している助成券の現物を紙で保管するとともに、電子データ、接種記録をデータ化しまして、個別のシステムを使って管理をしているということでございます。

 データの内容なのですけれども、定期予防接種などに準じた形で考えたいなということろで、接種日とか医療機関名、氏名、住所、生年月日、性別という形で登録をできるようにしてございまして、一応ロット番号も登録できるようにしてはあります。ただ、後から見ていただきます助成券のほうにロット番号を書く欄がございませんで、よくわかっているお医者さんはロット番号をちゃんと書いてくれるのですが、ほとんど書いてもらえなくて、実際のデータとしては十分なものにはなっていないというのが現実でございます。

 次に、助成の流れという形でざっくりお話をさせていただきます。

 まず、申し込みが必要だよということを先ほど申し上げました。申し込みには3種類ございまして、1つは世田谷保健所あるいは世田谷区役所に5つ支所がございまして、その5つの窓口どこかに来ていただくという方法。それから、はがきを出していただくという方法。電子メールでお願いするという方法があります。電子メールについては今年1月から始めたばかりでまだ実績はほとんど上がってございませんけれども、ほとんどがはがきで申し込んでいただくという形のケースが多いです。

 申し込みを受け付けますと、先ほど個別システムがありますけれども、それで住民票の有無と年齢と、それから接種歴ですね。2年半の記録しかございませんけれども、その記録を確認した上で、直接お出でになった方についてはその場で助成券をお渡しするし、はがきとかメールで来た場合については、1週間以内には助成券をお送りするというような形をとってございます。

 助成券を受けた方については、それを持って区内の指定医療機関約400カ所ございますけれども、そこに持っていって予防接種をしていただくと、形の上では3,000円引きでできますよということになってございます。

 予防接種の費用については、各医療機関ごとさまざまでございまして、区民の方に御案内するときには、医療機関によって違いますが、8,000円から1万円ぐらいなので、この券を使うと3,000円引きになりますよというようなことでお話しすると、よくわかっていただけるようでございます。

 その後、区内の指定医療機関については、地区医師会を通じまして世田谷区に3,000円分の請求をしてきます。その際に、助成券の複写の部分をこちらに出していただいて、接種記録という格好でこちらは処理をしていくということになります。それでデータ化をして、こういうシステムに反映させるという形をとってございます。

 先ほどの話の中で、はがきのことがございました。8ページにあるのがこんな形でということなのですけれども、世田谷保健所としてはどんなはがきでもいいですよと。とにかく名前と住所と生年月日を書いて、助成を希望しますよと書いてくださいと。それで送ってくださいと言っているだけなのですけれども、ここにお示ししたのは、啓発チラシの中にちらっと参考に書いてあるものを抜き出してきただけなのですが、区内の指定医療機関によっては自分のところではがきを印刷して、これを保健所に出すと助成券が送られてくるからはがきを出しなさいよというふうに勧奨をしている医療機関もあるとは聞いておりますけれども、特にどんなものでも対応できるようにしてございます。

 次のページにあるのが助成券でございまして、予防接種票みたいな複写式になってございまして、本人控えと医療機関控えと区提出用という格好になって、3者が持つような形をとってございます。

 ただ、予防接種の受診票ではないものですから、体裁が助成券でお金の助成券という格好になっているのですけれども、これを使っていると。ただ、記録として何とか残していきたいものですから、事業当初でロット番号の欄を書かなかったものは問題になったなとは思いますけれども、こんな形で一応3者が持って、こちらも記録として把握できるようになっているということでございます。

 めくっていただきまして、個別システムのことについて御案内をさせていただきます。

 世田谷区が使っている個別システムですけれども、独自に開発したものではなくて、ここにも書いてございますが、商品名で「wel-mother」というものを使っております。これは世田谷区がもともとがん検診などの事業のために購入したパッケージのシステムでございます。それで、平成23年の事業開始のときに、肺炎球菌の事業についても使えるようにカスタマイズをしようということになりまして、費用的には200万円ちょっとかかってございますけれども、事業開始と同時にこのシステムを運用しているという形をとってございます。

 もう一つ、住民票情報との連携でございますけれども、世田谷区が保有する住民票情報とも連携をさせておりまして、1週間に一遍情報を挿入していくというような形でございますが、一応連携をしていると解釈をしております。

 また、端末については、先ほど受け付けのところでも申し上げましたけれども、世田谷保健所のほか世田谷区の5つの支所で端末を置いて、窓口に来た場合についてはその場で住民票情報を確認するとともに、接種歴も確認した上で助成券をお渡しするという形をとってございます。

 お年寄りによくありがちな、申し込んだのを忘れてしまったというのもよくありまして、そちらのほうでもうまく使えているシステムで、先月申し込んだのを忘れてもう一度来たという方も今もありまして、画面で確認しながらその場で対応できるということで、トラブル防止にもなっていると思っております。

 最後に、2年半の実績ではございますけれども、事業を実施している中で幾つか見えてきた課題でございます。

 1つは、接種歴の記録がまだ2年半しかないというところは問題でございまして、もうちょっと時間をかけて記録をためていかなければいけないなというところが1つございます。

 もう1つは、区独自の事業でございまして、さっき言いましたように23区全部で事業をやっておりますので、ほかの区で助成を受けた人、接種をされた方の記録が全くないよということがございますので、そういうところの連携をどうしていくのかというところが1つ課題かなと思っています。もう1つは、住所の変更をされた方についても、やはり5年以内に接種をしない方というところの記録の管理としては十分なものではないのかなと思います。後から多分議題にはなるのでしょうけれども、今、国が動いている共通番号制度のところに期待をしたいなと思っております。

 3つ目の課題については、世田谷区独自のものでございまして、受け付け方法がちょっと敷居が高いよということをよく言われておりまして、電話でいいと言ってくれよということでございます。それは、職員の体制の問題が整っていないのでできていないだけなのですけれども、改善する方向で今、検討しているということです。

 最後ですが、定期化された後、この助成事業をどうするかというのは世田谷区としては結構大きな課題でございまして、いろいろなサービスの後退にならないような形で、充実した形でやっていければいいなと思いますけれども、定期予防接種の制度の中身がはっきりしてまいりましたら、整合をとりながら助成事業を考えていきたいと思っております。結構、区としては大きな課題だと考えております。

 説明は以上でございます。ありがとうございました。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 御質問や何かはまた後でちょっとまとめてというところで、守重参考人のほうから八王子の状況を御説明いただければと思います。

○守重参考人 八王子市の守重と申します。

 八王子市における高齢者肺炎球菌予防接種事業について御説明をさせていただきます。

 資料2−2、2ページ目をごらんください。八王子市の概要です。

 八王子市は、東京都の西に位置します。人口は約564,000人。65歳以上の高齢人口は、約131,000人です。このうち、75歳以上は約5万8,000人という状況です。

 3ページ目をごらんください。

 八王子市の高齢者肺炎球菌ワクチンの予防接種事業は、平成24年度から開始し、対象者は75歳以上で初めてこのワクチンを接種する方としました。

 接種は、八王子市医師会へ接種業務を委託し、市内の192の医療機関で実施しました。

 次に、4ページ目をごらんください。

 接種費用は、ワクチン代込で8,000円とし、対象者の自己負担額は、半額の4,000円としました。

 申込方法は、はがきや封書による事前申込制とし、申込者には予防接種助成券を発行しました。

 平成25年度の実施期間は、申込み受け付けを平成25年6月3日から1021日までとし、接種期間を7月1日から1031日までとしました。

 インフルエンザの予防接種の時期は、医療機関の混雑が予想されたため、その前に接種が終わるように設定しましたが、インフルエンザの予防接種に行ったときに、医療機関で肺炎球菌ワクチンを勧められたという方もありました。

 5ページ目をごらんください。

 予防接種の実績ですが、開始初年度の平成24年度は、申し込み4,329件に対し、接種助成券の発行は4,272件で、申し込みをしましたが対象外となった方が57件でした。対象外の内訳は、対象年齢外が55件、はがきに5年以上前に接種したと記載があり、本人に問い合わせて接種歴のあることが確認できた方が2名いらっしゃいました。

 接種者数は3,645件。75歳以上人口約5万8,000人に対する接種率は、6.3%でした。

 本人は初めて接種と言って申し込んでいますが、医療機関のカルテなどの記録により接種歴が判明した方が19件ありました。

 次に、6ページをごらんください。

 平成25年度ですが、申込者2,917件に対し、接種助成券の発行は2,805件。対象外となった方は112件でした。対象外の内訳は、対象年齢外が53件、前年度に助成接種を受けた方の申し込みが38件、その他重複申請などが21件でした。

 接種者数は2,388件。75歳以上人口に対する接種率は4.1%でした。開始からの2年間で、75歳以上の約1割が接種しました。

 接種歴が判明した方は36件あり、医療機関の記録で判明し、助成接種を取りやめた方が18件。接種後、市に報告された予診票の質問項目に過去の接種日が記載されていて、医療機関や本人へ連絡して接種歴が確認できた方が18件ありました。この方々は接種助成対象外となりました。

 7ページ目をごらんください。予防接種事業の流れについて御説明します。

1民周知の中心は広報です。市内全戸に配布しています「広報はちおうじ」

に、見開き4ページの特集号を折り込みました。その他、ホームページやポスターの掲示を行いました。

 2、申込受付は、はがきや封書による郵送が基本でした。窓口での申請も受け付けました。

 「3接種対象者の確認」ですが、申し込みした方が接種対象であるか、予防接種システムを活用し、住民登録、年齢、接種歴を確認しました。

 次の8ページ目は、昨年6月1日に広報特集号として発行したものです。

 次に、9ページ目をごらんください。

 「4接種助成券発行(郵送)」です。申し込みした接種対象者を予防接種システムに登録し、予防接種助成券を印刷して、郵送しました。印刷と同時に、予防接種システムに送付履歴を登録します。

 「5接種」です。接種対象者は、医療機関へ予約し、接種時に予防接種助成券を提出します。

 接種後、自己負担4,000円を医療機関に支払います。

 予診票はメーカー製のものを記入します。

 医療機関では、接種歴の再確認を行います。予診票の質問項目による確認や、医療機関のカルテの記録を確認します。

 接種を受けた方へ、接種済証を交付します。

 八王子市では、ワクチンメーカー製の接種済カードを使用しました。接種済カードのほかに、メーカーでは保険証カバーなどに貼る小さな接種日記録シールや、予防接種手帳などを用意していて、医療機関の判断で使用しています。本人が接種したことを忘れないような工夫が必要だと思います。

10ページ目をごらんください。

 「6実施報告」として、医療機関は予防接種助成券と予診票を市へ提出します。

 予診票の控えは、医療機関で保管します。

 「7予防接種記録の入力(予防接種システム)」です。医療機関から提出された予防接種助成券の個人バーコードを読み取り、予防接種システムで対象者を特定し、データを入力します。

 8、接種委託料を、実施医療機関ごとに口座振込みで支払いして、事業は完了となります。

 次に、11ページ目をごらんください。

 「予防接種記録の管理状況」ですが、予防接種システムにより、予防接種台帳として接種記録を管理しています。八王子市では、平成23年度から予防接種システムを導入し、電子データによる接種記録を管理しています。

 高齢者肺炎球菌ワクチンの予防接種記録は、種別、接種年月日、実施医療機関などのデータを入力しています。

 予防接種システムは、住民基本台帳システムと連動しているため、自動的に住民データが更新されます。基本的には1日おくれのデータになっています。

 次に、12ページをごらんください。予防接種システムの概要について御説明します。

 まず初めに、一般的な利用について御説明します。

 ごらんいただいているのは、個人総合照会画面です。氏名や生年月日などを検索キーとして個人を特定しますと、画面のような住所、氏名、生年月日、年齢、世帯構成などの住民情報や、右側の予防接種のタブをクリックすると、中央に予防接種の記録が表示されます。

 画面は、八王子太郎さん、77歳が、23価肺炎球菌を平成24年8月8日に接種済となっています。

 次に、13ページ目をごらんください。予防接種台帳の画面です。

 画面を右へスクロールしますと、入力されている項目が確認できます。この予防接種台帳は、紙ベースで出力することができます。

 次の画面が、その帳票の出力イメージです。右下に23価肺炎球菌の記録が印字されています。

 次に、15ページ目をごらんください。

 ここからは、先ほど説明しました高齢者肺炎球菌ワクチン予防接種事業における、予防接種システムの活用法について御説明します。

 ごらんいただいているのは、個人総合照会画面です。申込者が接種該当者であるかを確認するために使用します。氏名、生年月日で検索し、表示されれば住民です。

 八王子花子さんが表示されています。年齢76歳。右側の白い窓に予防接種の表示がありませんので、過去の予防接種の記録はありません。したがって接種対象者となります。

 この作業で、平成25年度は38件の方が接種歴がありました。

16ページをごらんください。申込者を登録する画面です。

 あらかじめ設定された「高齢者肺炎球菌予防接種」という項目に、申込者を登録します。

 次に、17ページ目をごらんください。予防接種助成券の出力です。

 予約登録をもとに、予防接種助成券の用紙に住所や氏名などを印刷します。右が完成品です。

18ページ目をごらんください。

 帳票出力時に事業名、送付日を登録しますと、画面のように帳票名と送付日が表示されます。

 次に、19ページ目をごらんください。予防接種記録の入力画面です。

 各セルにカーソルを置くと入力候補が表示されますので、簡単に入力が行えるようになっています。

20ページ目をごらんください。予防接種記録の入力後の個人総合照会画面です。

 右側の縦長の画面に、上から「予防接種」「23価肺炎球菌」「予約状況」「送付状況」と表示されています。それぞれの項目に該当するデータがあるということです。

 現在は一番上の予防接種のタブをクリックした状態です。23価肺炎球菌が、平成25年9月1日に接種済となっています。

 予防接種システムの概要は以上です。

 最後に、高齢者肺炎球菌ワクチンの定期接種化に向けた今後の課題について、21ページ目をごらんください。

 対象者への周知について。現状での対応は、広報、ホームページ、ポスター掲示に加え、医療機関でのチラシ配布を考えています。

 今後の課題としましては、より多くの方にPRすることが必要と思います。昨年秋のワクチンメーカーによるテレビコマーシャルでは大きな反響がありましたので、定期接種化の情報提供を、国がテレビコマーシャルなどで大々的に行うなどはいかがでしょうか。

 次に、接種歴の確認の問題点としましては、市の助成接種以外での接種歴の把握が困難です。また、転入者の他市町村での接種記録の確認もできません。

 現状での対応は、医療機関でのカルテの記録や問診時の聞き取り、本人の接種記録の保管や記憶に頼っているのが実情です。医療機関での記録がなければ、本人の申告により接種を実施することになります。今後、再接種を実施する場合においても、前回接種からの間隔を確認する必要が出てきます。

 今後の課題としましては、全国どこで接種しても接種記録を管理できる仕組みが必要ではないでしょうか。社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度などの活用で、国で統一仕様の接種記録の管理システムを構築するというのはいかがでしょうか。

 次に、22ページ目をごらんください。

 「定期接種対象年齢外の方への任意接種の助成」についてですが、八王子市においては75歳以上の方を対象に接種を行ってきましたが、定期接種化になると75歳、80歳、85歳と、5歳刻みの年齢にならないと接種対象となりません。今までは対象者であったが、定期化で10月からは対象外となる方が出てきます。定期接種対象外の方への助成接種が課題となってきます。

 また、仮に助成接種を行った場合は、定期接種者と任意接種者が混在するため、接種を受ける方へその違いなどの説明を十分丁寧に行う必要が出てくると思います。

 最後に「予防接種制度改正の早期化」についてですが、市町村における予防接種制度改正に対する対応は、予防接種担当では国の取り組み状況などの情報をもとに対応を検討・準備していますが、市の財政担当は法令改正や正式な通知がないと予算化しないのが現状です。限られた予算を正式決定していない事業には充てられないというのがその理由です。また、法令改正後に補正予算で対応するとしても、年度途中での財源確保は厳しい状況です。

 今回の高齢者肺炎球菌ワクチンは、10月施行ということで期間をとっていただいておりますが、今後新たに定期接種開始されるワクチンについては、市町村の当初予算編成時期までに法令改正を行い、十分な準備期間を置いて施行・接種化としていただきたいと思います。

 最後は要望となってしまいましたが、以上で八王子市における高齢者肺炎球菌ワクチン予防接種事業についての説明を終わります。ありがとうございました。

○岡部部会長 どうもありがとうございました。

 実情と、それから課題も御説明いただいて、特に課題は随分共通するところが多いなというような感じがしました。

 それから、助成ではありますけれども、意外に伸びていないですね。10%前後ぐらいの接種率。これに対する対応も大きい課題ではないかと思います。

 それでは、今の、現状の自治体の状況について、両市、あるいは区ですね。状況について御質問や何かいただければと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 澁谷委員、どうぞ。

○澁谷委員 御説明どうもありがとうございました。

 世田谷保健所に1つお伺いしたいのですが、申し込みは期日が決まっているのでしょうか。つまり何月から何月の間に申し込んでくださいということではなくて、随時受け付けをして、随時申込票を発送しているということでしょうか。どこかの期間にまとめて集中して実施して人をつけているとか、この事業のために何か人を増やしているとか、そういうことがあるのでしょうか。

○森下参考人 よろしいでしょうか。

○岡部部会長 どうぞお願いします。

○森下参考人 この事業は、八王子と違いまして通年の事業としておりまして、いつにでも受け付けをして助成券をお渡しするという形をとってございます。

 予防接種の担当がほかの予防接種も含めて担当しておりますので、人が特別についているわけではございませんけれども、この事業をやっています。

 ただ、ピークとしてはやはりインフルエンザと同じような時期がピークでございますので、そのときにはしんどいよということにはなります。先ほどの電話受け付けをやっていないという理由がそこではございますが、年間を通じて申し込みはありますので、それは随時対応しておるというような現状でございます。

○澁谷委員 ありがとうございました。

○岡部部会長 小森委員、どうぞ。

○小森委員 八王子市の方に1点教えていただきたいのですが、御提出いただいた資料の6ページに接種者数2,388人、予診のみ24件、そして※接種歴が判明した者36件となって、その内訳が医療機関記録で判明18件。その後、接種後予診票の質問項目から判明18件。これは接種をされたけれども、その後の詳細な検討で予診票の質問項目からは18件という意味なのでしょうか。

○守重参考人 お答えします。予診票の質問項目には「23価肺炎球菌ワクチンの接種を受けたことがありますか。受けたことがある場合はそれはいつでしたか」というような質問項目がございます。こちらに何年何月というような形で記録があった方がありまして、本来ですと医療機関で接種前にその部分はチェックすべきところだったのですけれども、医療機関のほうでも見落としてしまって接種をしたということで、実際には接種後、市のほうに報告が上がった段階で確認できた方が18件ありました。

○小森委員 その場合、予診のみは24件になっているのですが、その36件と予診のみというのはちょっと数字が合わないのですけれども、どこかで重複をしている。

○守重参考人 予診のみについては、丸っきりその日は接種ができなかったのですけれども、市としては委託料はお支払いするお約束になっていますので、その件数が24件で、この方はもう一度改めて体調を整えて接種を受けたということです。

○小森委員 わかりました。それでは36件と24件は全く別のことですね。

○守重参考人 リンクはしていないです。

○小森委員 わかりました。

○岡部部会長 坂元委員、どうぞ。

○坂元委員 接種率についてちょっとお伺いしたいのですが、特に八王子市の場合は全戸配布で勧奨を促して、ポスターを見てもかなり、死因の第何位ですよとか注意喚起し、是非受けてくださいという、ほとんど定期接種に近いようなパンフレットを配って、それでも接種率が1割行かないということだと思います。この辺、例えば定期化されたときにどのような広報をやるべきか、今、国がもうちょっとテレビコマーシャルかなんかやったほうがいいのではないかという提案もありましたが、八王子市としてはどういうふうにしたら接種率を上げられるか。それと、予測として、定期化になったら接種率がどれぐらいになるかとお考えかお教えいただければと思います。

○守重参考人 八王子市は広報でこれだけ出していますので、6月に出した後はとてもはがきの申し込みが多くて、1カ月ぐらいで1,000通ぐらいとか集まるのですけれども、その後時期が終わるとやはり申し込みの数も減ってくるというようなところで、医療機関でポスターを掲示していただいたり、あるいはかかりつけの患者さんが行ったところで市で助成をしているからと言われて申し込みをしてくる、問い合わせをしてくるという方が結構あります。

 テレビコマーシャルが昨年秋に行われたときには、本来八王子市では9月末までが最初の申込期限だったのですけれども、ちょうどテレビコマーシャルがやっている最中にはもう終わってしまうというような状況だったので、急遽1021日まで期間を延長しまして、この期間で300人ぐらいの方が追加で申し込みがありました。ですので、コマーシャルはかなり影響があったなというのはすごく実感しています。市のほうでは、広報で案内をしているだけなので、世田谷区さんのようにはがきみたいなものをつくって、さらにそれを医療機関に置いてもらって、それをもう自分が書いて送ればいいよというようなところまでチラシといいますか申し込みがしやすいようなものをこれからやっていければ、もう少し接種率が上がるかなと考えています。

○岡部部会長 どうぞ。

○坂元委員 八王子市さんと世田谷区さんにお伺いしたいのですけれども、恐らくこれは定期化になったときにそれぞれの市町村が自己負担、補助率をどこまで持っていくかというのは多分非常に大きな財政との懸念だとは思いますが、特に八王子市の場合は、もう医療機関に8,000円でやってくださいといって、その半分を補助するという形、世田谷区の場合は、3,000円出すけれども医療機関での実費はバラバラですよという形で、今後やはり接種率というのは市町村の負担の比率が高くなれば接種率が多分ふえるのではないかということだと思います。多分、市町村にとっては非常に重い財政負担になり悩ましいところだと思いますが、その辺の財政負担のあり方について、八王子市さんと世田谷区さんから御意見を伺いたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 それから、もう1点。今、接種率が10%以下なので事務の問い合わせ業務とかも現有の職員で大丈夫だと思うのですけれども、定期化になり仮に50%ぐらいになってしまった場合に、恐らく人員を増員しないと問合せ業務に対応できないのかなと思いますが、その辺もあわせて両方の方から御意見いただければと思います。

○岡部部会長 それでは、どちらが先でもいいのですけれども、では、森下さんのほうからお願いします。

○森下参考人 御質問、両方とも答えにくいお話でございまして、私は係長という立場でございまして、なかなか区としてどうだという話まで言及するのは難しいのですけれども、まずお金の件、費用負担の件に関しては、世田谷区も23区で共同で値段を決めているという事業がございまして、インフルエンザの事業がそうなのですが、23区統一してこの金額にして、自己負担幾らにしましょうという格好の協定を結んでいるのです。それで、肺炎球菌が定期化されれば、それも同じレベルで合意がされていくのだろうなと思いますので、予測としては、インフルエンザを例にとれば、やはり半額ぐらいの自己負担という格好になっていくのではないかと考えられます。そうすると、8,000円に対する4,000円みたいな、そんな感じなのかなという見込みを持って、今、私ども財政当局とは話をしなければなという状況になってございます。

 それについてはそのぐらいですね。そのぐらいになっても何とかできるように対応するしかないのかなと考えております。

 もう一つのほうの人員の話でございます。接種率についても、定期化されると50%という可能性はあるのですけれども、インフルエンザを考えれば50%ぐらい今、世田谷区の場合は接種率なので、肺炎球菌もそれに近い形になってもいいように対応はしなければいけないとは思いますけれども、人員を新たにそこでつけるとかというような話が即できるかというのはなかなか難しいのだろうと思うのです。

 自治体のほうは、今、人員をふやさない方向でいっておりますので、場合によってはアルバイトとか何とかでの対応ぐらいで、できるだけ問い合わせ等を、対応を少なくするような工夫。例えば今、インフルエンザですと、こちらは悉皆通知を16万件ぐらい毎年出しているのですけれども、それと同じように、肺炎球菌も定期化されたらもう接種券を送ってしまうと、接種票を送ってしまうというような形とらないと。窓口で受け付けているという話はちょっと難しいのかなというように思います。

 それについては、まだ予算化もされていませんのでどうなるかわかりませんけれども、何らかの対応で、人をふやさない格好で対応できるようなことを考えていかなければいけないと考えております。

 以上でございます。

○岡部部会長 それでは、守重参考人、お願いいたします。

○守重参考人 八王子市の守重です。

 自己負担額についてですけれども、B類ということで、インフルエンザと同じように扱おうと考えております。ですので、半額は自己負担をしていただくということで、現在4,000円というのがその半額になっておりますので、定期接種化後もほぼこの金額でと考えております。

 人員体制については、正規の職員の増員というのはなかなか認められず、臨時職員をふやしてという形で対応しようと考えております。

 それから、接種率といいますか見込みなのですけれども、インフルエンザの場合ですと、高齢者のインフルエンザが約40%ぐらい。それで、肺炎球菌については、初めて接種する方を対象としますと、かなりというかどの程度かちょっとつかめませんけれども、既に接種を済んでらっしゃる方もいるという中では、これから新たに受ける方は1020%ぐらいではないかなというようなことで考えております。

 ただ、予算的に、申し込み者がそれ以上にふえた場合には、補正なりして対応するというような形で財政当局とは話をしております。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 そのほかの委員の方から御意見がありましたらどうぞ。

 庵原委員、お願いします。

○庵原委員 済みません。両方にお聞きしたいのですけれども、このたび定期接種となったということで、周知方法を個別に周知するとかということは考えておられるかということをお聞きしたいのですけれども、いかがですか。要するに、通知票を個別に該当者に送るというようなことを考えておられるかということです。

○岡部部会長 では、森下参考人、お願いします。

○森下参考人 世田谷のほうですけれども、先ほども申し上げましたように、今、B類でございますけれども、高齢者のインフルエンザを私ども個別通知をしておりまして、それをやっているので、肺炎球菌についてもやるという方向になるのだろうと思いますけれども、お金の問題がございますので、そこがなかなかはっきりしたことができない。

 ただ、通知を出さないと問い合わせ対応とかでとても対応できないので、出さざるを得ないという状況だと思っております。

 お金のことも含めてこれからの交渉なのですけれども、出す方向でいくというふうに係長としては考えているということでいいでしょうか。済みません。

○岡部部会長 森下係長、ありがとうございました。

 守重参考人、どうぞ。

○守重参考人 八王子市では、高齢者のインフルエンザでも個別に通知はしていません。広報だけ、特集号を同じように10月にこれだけのものを各家庭に配布をしているということで、定期接種化されても広報で周知するような形で、個別通知はしないような予定となると思います。

 接種歴がわかっていなかったりするので、一斉に通知をしますとどうしても通知をもらったから受けてしまうという方が出てくると思いますので、先ほど来言っています過去の記録の確認とかができていない状況ですので、それはちょっと危険かなと思いますので、通知はしない予定です。

○岡部部会長 あとはいかがでしょうか。

 次の課題に入る前に、もう一方、二方ぐらい御質問があれば。

 中山委員、お願いします。

○中山委員 例えば、世田谷区で70歳以上の方に今、任意でやっていらっしゃるのですけれども、定期化された場合にずれが生じますね。その場合に、こういうやり方が可能かどうかよくわからないのですが、定期化の部分と任意の部分と両方やるというようなこともあり得ると思うのですけれども、そういうことも御検討されているのでしょうか。

○岡部部会長 どうぞ、お願いします。

○森下参考人 そのやり方を今、検討している最中なので、なかなかまだ区として決まったことではないのですけれども、今、子供のほうの麻しん・風しんの予防接種について、定期の1期と2期の間を任意の予防接種という格好で、世田谷区独自で予防接種事業をしてございます。その定期の位置に入らない人の補足的な考え方で予防接種の事業をしておりましたので、それと同じようなことが高齢者の肺炎球菌でもできないかということで、今、課長レベルとは相談をしているのです。

 今、5年間の中で全員を接種させようよというような形でございますが、やはり待てない人もいっぱいいらっしゃるし、それで待っていいのかという話もございますので、できれば今ある助成制度をうまく使ってやっていきたいと考えてはおります。ただ、区としてどうかという話はまだ微妙でございますので、思い切り記録に残されるのも勘弁してもらいたいなとは思っております。

○中山委員 ありがとうございました。

○岡部部会長 区を代表する意見ということではなくて結構ですので、個人的な意見ということで承っておきたいと思います。

 ほかはいかがでしょうか。

 導入に当たってかなりいろいろな問題点といいますか課題をやらなくてはいけないところがあって、特に定期接種ということになると、決まりとしてやっていかなければいけない部分があるということがあります。よく臨床側からは私のところにも10月に決めないで何でもっと早くやらないのかというような御意見をいただいてはいるのですけれども、今のようなことをやはり解決していかないといけないので、最後にどちらかの参考人、守重参考人ですかね、決めるときにもうちょっときちんと時間的な余裕を持ってというようなことも、これも重要な部分だと思います。そういった意見の中で、今後、肺炎球菌だけではなくて、新しいワクチンあるいは変更ということがあるので、できるだけ制度としてやりやすいという意味ではなるべく早くやりたいけれども、しかし、きちんとした周知とかシステムをつくってからやるというようなことをこの委員会の課題の1つとして置いておきたいと思います。

 そのほかに御意見がなければ、肺炎球菌については一応これできょうの議論はやめたいと思います。ただ、今までに議長預かりになっているようなことが、一つは年齢の数え方であったり。そうですね、特にそこら辺なのですけれども、これも今、幾つかの自治体のほうに御意見を伺いながら、両方にとってやりやすい。やりやすいというのは接種者になるべく負担にならないように、かつ接種する側にとってもスムーズにできるようにといったようなところで、今、ここは意見をいただいて検討している最中です。

 それから、今後のもう一つのやらなければいけないこととしては、やがて13価のワクチンの高齢者への導入といったようなことも課題になってくると思います。こういったようなことも検討をしていかなくてはいけないのであると思いますけれども、事務局のほうは最後で、整理のほうはいかがですか。

○氏家課長補佐 成人用肺炎球菌の定期接種化につきましては、先般の予防接種分科会で議論されて、岡部分科会長預かりということで、現在、具体的な進め方についてさまざまな自治体からの意見をいただきながら整理をしているところですので、整理した内容を岡部先生とよく御相談させていただきながら、また改めて御報告させていただきたいと考えております。

○岡部部会長 ということで、肺炎球菌に関してはよろしいでしょうか。

 予防接種歴、あるいはどういうふうに記録をとっていくかというところは、もうちょっと自治体のほうでも、あるいは国のほうでも進めていかなければいけない部分なので、最終的にまだ全部固まってはいないのですけれども、方向性としては現在動いたとおりと、10月実施に向けてできるだけのことをやっていただければと思います

 それでは、この議題ところの議題4の「ワクチン評価に関する小委員会の設置について」。これはそんなに時間はかからないとは思うのですけれども、残された時間で「今後の予防接種施策に関する議題等について」というのを大体20分ぐらいの間で御意見を。ここのところはフリーディスカッションで、特に何か決定するということではないのですけれども、お手元の資料では資料3のところに一覧があります。これは事務局のほうでも今までの議論を整理しておいてもらったものなのですけれども、いろいろな課題があるだろうということで、今後検討すべき点や何かを御意見いただければと思います。

 資料3を見ていただくと、例えばワクチンに関する評価検討の、特におたふく、B型、ロタウイルスとかロタワクチンとか、あるいは接種率の向上、普及啓発の活動。幾つか課題がありますが、これを見ていただいて、そのほかに検討すべき課題であったり、もっと議論したほうがいいのではないか。こうやって次に向けての議題をピックアップしていくというのもこの委員会の大きい役割ではないかとは思いますので、もしありましたら、ここは自由に御意見を言っていただければと思うのですが、いかがでしょうか。

 どうぞ、澁谷委員、お願いします。

○澁谷委員 3点ほどなのですが、まず1つは、やはり特定感染症予防指針とかあるいは予防接種計画などの進行管理をしていくというのは大きな課題だろうと思っています。昨日の感染症部会でも、例えば風しん対策の工程表のようなものですね、行動計画のような。こういったものをきちんとつくっていくことが重要だろうというような御発言もありましたし、「施策の評価」をしていくというか進行管理をしていく、そういう役割が1つはあるだろうと思います。

 2つ目として、国が今、いろいろな施策が動いていますが、がん対策が1つは大きく動いていますし、その中でがん登録の事業が今後地方でも進んでいくだろうと思いますので、そういった、例えば子宮頸がんとがん登録といったような、感染症・予防接種といったところ以外の様々な施策で出てくるデータと総合的に評価するというか、そういう検討も考えておかないといけないだろうと思います。

 それから、3番目として、外国との国際化に向けた対応というのが一番下に書いてあるのですけれども、特に国際的な基準があるわけではないので、例えば困ったのは、今、ヨーロッパではBCGをやっていない国もたくさんあって、そういったところから里帰りをして日本のおじいちゃん、おばあちゃんのところに来たときに感染の危険があるというケースでは、本国に帰ってからQFTBCGをやってもらわなければいけないというようなケースがあり、大変難儀をしたことがありました。そういった外国と行き来をする場合の記録とか、あるいはその国の事情によって予防接種の体系が違うので、そういったところをうまく補完できるようなシステムも考えておく必要があるのではないかということで、こんなことも提案できたらと思います。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 一人一人、何かありましたら1つでも2つでもおっしゃっていただきましょうか。

 宮崎委員、どうぞ。

○宮崎委員 1番のワチンの評価に関しては、これからワクチン評価に関する小委員会のところで述べられると思いますけれども、以前の予防接種部会でいろいろワーキンググループができて、それで議論するグループとしてちょっととまっているところもあります。から、具体的な検討というのは、やはりそういう個別にかなり突っ込んっだ議論をしないといけないので、ワークグループをどう組織していいかというのが結構大きいかなと思います。

 接種率の向上に関しては、定期接種は一部のワクチンを除いてかなり上がってきているわけですが、残りの数パーセントがなかなか埋まらないというところは、家庭状況の問題だとか要保護児童の問題とか、保育園に早く入っている子が意外に接種がおくれたりということもありますので、やはり絞り込んだ対策がこれからは必要になるかなと思います。

 予防接種に関する統一的な算定方法はぜひ必要ですけれども、これは恐らく疫学的には複数の方法を組み合わせることが必要だろうと思っています。

 普及啓発に関しては、学校教育の中で、もうちょっときちんと教えていかないと、なかなかいけないのではないかと思います。

 データに関しては、なるべくみんなが、今、いろいろな情報が公開されていますが、なかなか使いやすい形で情報がとれないということもありますので、なるべく電子化されたデータとかをきちんとした研究者には速やかに渡せるようにしたらいいかなと思っています。

 あとは、医療経済性の検討も最近は随分されて、医療費がこれだけ節約できるというような議論がきちんと出てきたときには、一度健康保険でも節約できるという視点で、いろいろなものも考えていってはいいのではないかとは思います。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 では、中山委員も何かありましたらお願いします。

○中山委員 私は記録の整備に関心がありまして、先ほどの世田谷区と八王子市の御報告を聞いていても、やはり記録。違う区にいた人の過去の記録がわからないとか、転出してしまえばそれがうまく使えないとかいうのがあるので、それをどうやって一元化していくのかという大きな目標があると思うのですけれども、そこに至る前に、せっかく母子健康手帳にはきちんとしたワクチンの記録があるので、前にも申し上げましたけれども、それを小学校、中学校で利用している健康手帳のようなところに移記していく。そして御本人に持たせるようなことも考えられていいのではないかと思います。

 それから、ここには記載されていないのですけれども、例えば定期接種だと、万一副作用が出た場合に健康被害救済制度による補償がありますが、例えば同じ風しんでも、任意で受けた場合にはPMDAでしたか、そこによる救済制度になりますが、はっきり言って金額的に大きな開きがある。先ほどのように、何とか風しんの抗体を皆さんに持ってもらおうとすると、全部定期化でできればいいですけれども、そうではないと、万一のときの給付金額にすごく開きがあるということになる。それ自体がいいのかという問題と、そういうことであればそれをきちんと説明しておかないと、問題が起きたときにはいろいろと非難されるのではないかな、ということをちょっと懸念しています。そのあたりです。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 任意でやった場合には、どうしても定期のほうが厚くなっているので、そこに差がある。それは制度としてはそうだけれども、そこら辺もきちんと説明をしておく必要があるということですね。ありがとうございました。

 多屋委員は。

○多屋委員 まず、1番目の「ワクチンに関する評価・検討について」ですが、今回の風しんの流行でも感じたのですが、2つ目のポツの「既存の定期接種ワクチンの評価・検討」となっているのですが、できれば「既存の定期予防接種対象疾患の評価・検討」というふうに検討内容を含めていただきたいと思いました。大人の風しんと、百日咳の成人の問題も残っていると思いました。

 次、2番目の「接種率の向上にむけた具体的方策について」ですが、接種率の調査をなるべく早くに行って、それを対策につなげていく。その連携がどうしても必要なのではないかなと思いました。

 3番目ですけれども、これは先ほどの宮崎先生と同じです。ぜひ学校教育の中で感染症や予防接種について、子供たちの年齢に応じてわかるような内容で教育を含めて行ってほしいなと思いました。

 4番目の「予防接種記録の整備について」ですけれども、本当にこれはぜひどこに引っ越しても自分の予防接種歴が記録として残っているという制度を、国のほうと、それから全国の市町村の方々と一緒につくってほしいと思うのですが、今度はその接種を受けた人と接種を受けた後の副反応がリンクして検討できるように、また、副反応として起こってきた症状が、ワクチンを受けていない人ではどれぐらい発生しているのかという、この3つのことが連携して調査が行われるように、検討がされる仕組みができるといいなと思いました。

 それから、5つ目は、我々もそうなのですけれども、なるべくわかりやすく、そして早くに公表できるように頑張っていかないといけないなと感じました。

 6つ目なのですけれども、医療従事者の方を対象とした継続的な教育や研修、とても大事です。今、院内感染、医療関連感染の対策には、医師以外にもICTの方、専門の看護師さんの力というのは非常に大きなもので、熱心に取り組まれていらっしゃると思います。そこで、ぜひ予防接種専門保健師さんとか予防接種専門看護師さんとか、そういう各自治体に予防接種を専門とされる医療従事者の方がいらっしゃれば非常にいいのではないかなと感じています。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 庵原先生。

○庵原委員 私も幾つかあるのですけれども、1つは、例えばワクチンに関する評価・検討というのは、単に、例えば既存の定期接種に関しましても、今ある接種回数が本当にいいのかということです。要するに、最近はできるだけWHOは接種回数を減らそうという方向に来ていますので、その辺の世界的な情勢を含みながら、データを揃えながら。それで、そこで浮いた予算をいかに任意のものを定期に持ってくるかというような、そういった考え方も出てくるのではないかなと私は思っています。

 ですから、要するに、予算を新たにとるのではなくて、今ある予算の中でやりくりができないかということも一つ考えていく必要があるのではないか。そうすることによって、おたふくなりB型肝炎なりのワクチンの定期接種化が可能になるのではないかということが1つです。

 接種率に関しましては、なかなか難しい問題で、ある程度接種しない人はしないので、私はそこまで面倒見る必要はあるのかなといつも疑問に思っています。

 普及啓発に関しましては、以前聞いた話ですけれども、スリランカではかつてタミール族の内乱があったときでも、内乱の戦火をくぐりながら子供をワクチンに連れていったという国ですので、それなりのワクチンの教育がしっかり行き渡っているという有名な国なのです。ですから、もし機会がありましたら、スリランカの行政、ワクチン教育がどうなっているかというのも一遍ちょっと調査していただければと思います。これは以前、今、東大から阪大に移りました中村安秀先生がスリランカのワクチン接種率の驚異というような形で彼はいつも話題に出しているところなのですけれども、その辺の情報もつかんでいただければと思います。

 それから、予防接種記録に関しましては以前から話題になっていますから、要するに、行政の記録と個人の記録と、この2つをいかに保っていくかということです。特に今は高齢者の肺炎球菌のところでも、個人の記録と行政の記録という問題が出てきています。ワクチンが大事であるということがわかれば、自分の記録は自分で持つようになるのではないかと、この辺はリンクしているのではないかと思っています。

 大体、以上なところかなと思います。

 それで、問題は医療経済効果なのですけれども、今後話していく中で、医療経済が十分に認められないようなワクチンを定期接種化に持っていくことに関しての議論が出てくるかと思います。要するに、それをオーバーカムするだけの何らかの理由があるのだということをやはりはっきりした上で定期接種化に持っていく必要があるのではないかと私は思っています。

 実際、こういうことを議論せずにヒブのワクチンが定期接種化にされていますけれども、本邦では医療経済効果が余り十分出てこないというのがあったとか思うのですが、それをオーバーカムするだけの理由がどこにあったかというのは、また後でもいいですから教えていただけばということです。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 池田委員は。何かありましたらどうぞ。

○池田委員 既に複数の先生から御指摘ありました医療経済性に関しまして、やはりワクチン導入の総合的な評価の1つとしてきちっとした経済的なエビデンスというのを示していく必要があると認識をしております。本部会でもこれまでも検討されてきたわけですが、実は、これを導入する以前の段階で、導入後の効果を推計、あるいは経済性を推計するわけでありまして、実際的にはその推計がどのような結果であったかという事後的な評価も今後は行っていく必要があるのではないかと考えます。したがいまして、資料3にもありますが、国が保有するデータ等を活用し、そうした事後的な評価というものも行っていくことが今後必要かと考えます。

 また、実はちょっと部署というか行政のあれが違うのですが、中医協のほうで医療技術等の費用対効果の評価が、導入に向けて今、検討がなされて、そちらのほうで標準的な処方の開発ということが進んでおりますので、部署は違うとはいえ、基本的な手法についての推計法のすり合わせなどは今後検討していく必要があるかなと考えます。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 小森委員、どうぞ。

○小森委員 ありがとうございます。

 3点申し上げたいと思うのですが、1点は、先ほども御説明がありましたように、風しんの感染症特定予防指針について2020年ということが明記されたということは、非常に大きなことだと思います。となれば、先ほど別の委員もおっしゃったように、工程表をつくって実現をしていくということになると、厚生労働省のそこにお並びの御担当の方は熱心だと思うのですが、政府として取り組んでいただくということが必要だと思います。

 ここにお集まりの全ての関係者、それから日本医師会も、大きな国民運動としてのうねりをつくらないと到底達成できないと思いますので、お集まりの方々の格段の、特に報道の方もいらっしゃると思うのですが、ぜひ御協力をお願いしたいということが1点。

 それから、やはり接種記録の整備ですが、今、マイナンバー法についての議論がずっと続いていますけれども、政府の関係者にお願いをしたいのは、この問題で、ビックデータの取り扱い等と絡んでそれぞれの健康情報についての個人の明確化。そのことによる個人情報の流出といったことが障壁となってなかなか進まないという現実がございます。

 やはりがん登録、また予防接種記録の整備といったことは、そういうこととは全く議論を分けて、国民の方々の理解を得て、しかも早急に安全のために行うべきことだと思っておりますので、他省庁になりますけれども、そういったことを明確に分けて、このことについては速やかに議論を進めていくべきだと思いますので、これも御協力をお願いしたいと思います。

 それから、先ほど非常に早い、最近の時期のといいますか、成人用肺炎球菌ワクチンの接種記録の問題。やはり予防接種関係者の資質の向上というのは極めて重要な課題だなということを思い知らされたということであります。

 公費負担のことであるからあの数値が重要なのではなくて、何よりも比較的短い接種歴があった方々が接種した場合の副反応ということが重要なわけでありまして、このことは日本医師会は大きな責任をいただいたと思っておりますので、予防接種関係者、特に接種者の継続的な教育ということについてはより尽力していかなければならないなと、反省を込めて申し上げたいと思います。

 とりあえず以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 坂元委員、どうぞ。

○坂元委員 まず第一には「普及啓発・広報活動の充実」の中で、やはり1つは副作用の広報のあり方というのがかなり大きいかなと思います。御存じのように、HPVで副作用が起きたときには一面で大々的に書かれて、検討委員会で心因反応との判断が出されたら片隅のほうに少しだけ報道されているということです。こういう非常にアンバランスな報道の形では、国民が予防接種に対してきっちりした知識を持っていけないのではないかと懸念します。やはり報道、テレビ、マスコミというのは予防接種において非常に大きな影響力を与えているという観点から、副作用の報道のあり方に関してはある程度のルールづくりは必要かなと思います。でないと、いたずらに不安にさせてしまっていろいろな問題が起きるということはぜひ避けてゆきたいとと自治体としても望む次第でございます。

 それから、先ほど宮崎委員のほうから、教育における必要性というのは私もすごく感じていまして、例えば特にアメリカの場合は、海外から来た学校への入学者に対して、予防接種記録の有無に関してはかなり厳しいチェックをしております。もっとも、予防接種の済み証がないと基本的にアメリカは学校になかなか入れてくれないという現実があります。海外からの入国者に対しては、例えば結核まん延国から来たらツベルクリン反応をやるとかかなり体制を敷いているということで、我が国おいても、やはり国内の予防接種の接種率が上がって国内でのある感染症の排除がある程度なった段階においても、そういう海外から学校等に入学してくる生徒等の取り扱いについても、別にこれは差別ということではなくて、その国々の罹患率に合わせたしっかりした対策がないと、国内で幾ら予防接種をやってもそういう輸入感染症の問題が起きてくるのではないかということと、例えば医学系の学校においては、全員生徒に関しては予防接種歴というのを、特に臨床現場に出ていくという可能性があるので厳しくチェックはされていると思うのですが、今後そういう対象の学生の枠をどうやって広げていくかということです。例えば大学において、宮崎先生が言ったようにちゃんと予防接種に関して再度そこできっちり教育していくのかということは、なり重要な問題ではないかと思いまして、宮崎先生の意見に追加してその必要性を強調させていただきたいと思います。

 以上でございます。

○岡部部会長 ありがとうございました。

今のような課題、どこかの場で議論をしていかなければいけないということで、事務局はメモもきちんととっておいていただければと思います。

 最後、残された時間がわずかなのですけれども、議題の「(4)ワクチン評価に関する小委員会の設置について」お願いします。

○嶋田室長補佐 資料の4を御用意ください。

 ワクチン評価に関する小委員会の設置の(案)でございます。

 設置の目的といたしましては、予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図る必要がございますので、現在定期接種に位置づけられている予防接種や、任意の接種のワクチンについて定期接種に位置づける等の評価及び検討を行うことが求められております。

 これらのことにつきまして、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の運営細則第5条に、予防接種基本方針部会のもとに「ワクチン評価に関する小委員会」を設置するというようなことでお願いしたいと考えております。

 検討事項といたしましては、対象疾病となるワクチンのあり方、評価項目や評価の方法、医学的・科学的な点などの視点に御議論いただいて、予防接種に位置づけるかどうかというようなことの考え方について整理をお願いしたいと考えております。それで、予防接種、こちらの整理をしたものを基本方針部会に報告するというようなことを考えております。

 委員につきましては、委員長は、予防接種基本方針部会の部会長の指名によるものとさせていただこうと思っております。本日、お認めいただいた後、委員の選任もさせていただこうと考えております。

 そのほかの事項といたしましては、小委員会の運営に必要な事項は委員長が定めるというようなことでやらせていただきたいと思います。

 以上でございます。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 これについて御意見があればいただきたいのですけれども、余り委員会をたくさんつくるのも良くないのですが、評価について専門的な意見を出していただくということと、事務局として、余り大きく構成するとあちらの承認、こちらの承認というのが大変だというようなことがあるのではないかと思います。

 それから、本当の専門的なある特定のワクチンについて議論するときは、今までもワーキンググループみたいなものをつくって、かなりエビデンスに基づいた議論をやるというようなところがあるので、これはこの中で必要に応じてやり得るというような考え方だと思います。

 もし御意見がありましたらお願いします。

 もし特段のご意見がなければ、もちろん後でも御意見は伺いますけれども、一応こういったような小委員会を設置して議論をしていくということで御了承いただければと思います。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

岡部部会長 では、これは委員会としては了承であるとしたいと思います。

 いろいろな御意見をいただいたり、具体的な部分の動きも風しん、成人用肺炎球菌ワクチンとありましたけれども、本日の議論としてはこれで終了にしたいと思います。

 お二人の参考人の方も、大変いいアドバイス、御説明をいただきましてありがとうございました。

 それでは、今後のことも含めて事務局のほうから連絡をお願いいたします。

○嶋田室長補佐 次回の開催につきましては、追って御連絡申し上げます。

 事務局からは以上でございます。

○岡部部会長 済みません。健康局長は後から来たので、何かありますか。

○佐藤健康局長 いや、特別ありません。

 大変御熱心に実のある討議をいただきまして本当にありがとうございました。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 では、本日はどうもありがとうございました。

 

(注)

小森委員の任期が、平成25 10 18 日に満了していましたが、再任命の手続をとらないまま、同委員出席の上、審議会を開催しました。

議事の定足数については、当該委員を除いても、委員及び臨時委員の過半数が出席していたため議事は成立しています。議決については、部会長への一任により決定していることから、審議会の決定に影響はありません。

また、今回の会議においては、当該委員は、参考人として取り扱われます。

詳細については、以下のリンク先を御覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000040328.html


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会) > 第8回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録(2014年1月31日)

ページの先頭へ戻る