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2014年1月20日 第6回日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会 議事録

健康局がん対策・健康増進課栄養指導室

○日時

平成26年1月20日(月)
10:00〜12:00


○場所

厚生労働省専用第22会議室(18階)


○出席者

構成員<五十音順・敬称略>

宇野 薫 (株式会社タニタヘルスケア/ネットサービス推進部 管理栄養士)
江頭 文江 (地域栄養ケアPEACH厚木 代表)
大竹 美登利 (東京学芸大学 理事・副学長)
岡村 智教 (慶應義塾大学医学部 衛生学公衆衛生学 教授)
佐々木 敏 (東京大学大学院 医学系研究科 教授)
幣 憲一郎 (京都大学医学部附属病院 疾患栄養治療部 副疾患栄養治療部長)
鈴木 一十三 (株式会社ローソン マーケティングステーション 部長)
高田 和子 (独立行政法人 国立健康・栄養研究所 栄養教育研究部 栄養ケア・マネジメント研究室長)
高戸 良之 (シダックス株式会社 総合研究所 課長)
武見 ゆかり (女子栄養大学 食生態学研究室 教授)
田中 延子 (公益財団法人 学校給食研究改善協会 理事)
田村 隆 (つきぢ田村 代表取締役社長)
中村 丁次 (神奈川県立保健福祉大学 学長)
伏木 亨 (京都大学大学院 農学研究科 教授)
原田 信男 (国士舘大学 21世紀アジア学部 教授)
藤島 廣二 (東京農業大学 国際食料情報学部 教授)
藤谷 順子 (独立行政法人 国立国際医療研究センター病院 リハビリテーション科 医長)
八幡 則子 (パルシステム生活協同組合連合 事業広報部 商品企画課 主任)
渡邊 智子 (千葉県立保健医療大学 健康科学部 栄養学科 教授)

参考人

花田 信弘 (鶴見大学 歯学部 教授)

事務局

椎葉 茂樹 (がん対策・健康増進課長)
河野 美穂 (栄養指導室長)
芳賀 めぐみ (栄養指導室長補佐)

○議題

1.開会
2.議題
 (1)日本人の長寿を支える「健康な食事」の概念について
 (2)その他
3.閉会

○議事

○河野栄養指導室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第6回「日本人の長寿を支える『健康な食事』のあり方に関する検討会」を開催いたします。

 構成員の皆様方には御多忙のところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は、歯科領域から「健康な食事」のあり方について話題提供いただくために、鶴見大学歯学部の花田信弘教授に参考人として御出席いただいております。よろしくお願いいたします。

 なお、本日は、生源寺構成員と田中啓二構成員は御都合により御欠席です。

それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。

 議事次第、座席表、構成員名簿をおめくりいただきまして、資料1としまして、花田参考人提供資料。

 資料2としまして、日本人の長寿を支える「健康な食事」の概念整理の進め方(案)。

資料3としまして、A3の紙になりますが、日本人の長寿を支える「健康な食事」の概念整理に向けた枠組み(案)。

 資料4としまして、ホチキスどめの資料になりますが、各構成員からの話題提供等のポイント。

 資料5−1としまして、日本人の食事をめぐる状況の変遷について。

 資料5−2としまして、日本人の栄養・健康状態の変遷について。

 資料6としまして、日本人の長寿を支える「健康な食事」に関わる様々な要素(案)。

 資料7として、日本人の長寿を支える「健康な食事」の概念図(案)。

 不足等ございませんでしょうか。

 それでは、これ以降の進行につきましては、中村座長にお願いいたします。

○中村座長 皆さん、おはようございます。

本日は、まず「健康な食事」を考える上で食べることと歯の健康は重要であることから、鶴見大学歯学部の花田先生に「高齢者がよりよい食事をするために歯科医療にできること」というテーマで話題提供をお願いしたいと思います。

また、花田先生の御発表の後、日本人の長寿を支える「健康な食事」の概念整理に向けて、事務局より説明を行った後に議論していきたいと思います。

それでは、花田先生、よろしくお願いいたします。

○花田参考人 どうもお招きいただきまして、ありがとうございます。鶴見大学の花田と申します。よろしくお願いします。

資料1を用意しましたので、ごらんください。

 「高齢者がよりよい食事をするために歯科医療にできること」というタイトルで、左上の1番から7番までの項目に分けて資料説明をさせていただきたいと思います。

10分間ということでございますので、ちょっと駆け足になりますが、図1からごらんいただきたいと思います。

図1です。高齢になりますと、20歯以上保有する人が減少します。この20歯というのは、かむための最低の歯の本数でございます。ですから、20歯以上保有できない人がふえますと、何でもかんで食べることができるという人が減ってくるということになります。

図2でございます。現在、日本歯科医師会と厚生労働省で8020運動が推進され、80歳で20本の歯を保有している人の割合が増加しております。折れ線グラフで示しているのがその割合でございます。

赤い棒グラフで示しておりますのが、80歳で20本の歯を維持することに成功した方々でございます。

ただ、青い棒グラフで示しておりますように、達成できない高齢者も同時にふえているということになります。

図3でございます。これは繰り返しになります。図4も同じで、何でもかんで食べることができるというアンケート調査と歯の数というのが非常に比例しているということを示したものでございます。

次のページにお進みください。

歯を失った結果でございますが、赤い枠で示しておりますように、これは炭水化物の摂取が増加するということを示したものです。読み方は、横に赤い棒が引いてあります。これは、20歯保有している人の食品群摂取量を100%として置いた場合に、歯の数が減るにつれて食品摂取量がどのように変わっていくかを示したものでございます。

ここでわかりますように、ナッツ類、キノコ類が非常に少ない、乳製品が非常に少ないということがわかると思います。

それの下はそれを栄養分析したものでございまして、28歯保有している方に比べて、歯を失った方は炭水化物が多い。ビタミン類、特にビタミンB2の摂取量が非常に少ないということがおわかりになると思います。

失礼しました。2ページの説明を忘れておりました。

2ページは、歯の喪失と低栄養の関係を示したものでございます。さまざまな低栄養評価の因子の中で、口腔の状態と歯肉の健康の自己評価に有意差がついております。

その下は英国の食事栄養調査でございまして、無歯顎者、歯を失った方はさまざまな栄養素が不足しているということが示されております。

3ページは説明しましたので、4ページにお進みください。

4ページは、厚生労働科学研究で新潟市の昭和2年生まれの方の栄養調査をしたときの結果でございまして、歯が20本以上ある方と19本以下に分けましたら、野菜と水産食品の摂取量、あるいは右側に示していますビタミン量の摂取に有意差がついております。

その下は、日本歯科医師会会員の2万人の調査でございます。2万1,272名の日本歯科医師会会員に自分の歯の本数と栄養摂取のアンケートをしまして、それを名古屋大学の若い先生らが解析したものでございます。

ここに示されておりますように、無歯顎者の栄養摂取量を100とした場合に、歯の本数によって栄養摂取量がいろいろと異なっている。特に歯の少ない方は、乳製品群の摂取が少ないということが読み取れると思います。

次の5ページに進んでいただきます。

これも日本歯科医師会会員のデータで、無歯顎者を100とした場合に、真ん中のカロテンの摂取量に非常に大きな差がついております。

その右側は、カロテンの摂取が少ないということが死亡危険度に関与しているというデータになっております。

なぜ日本歯科医師会会員の調査を行ったかと申しますと、一つは、歯の本数に関しては健診をするよりも正確なデータが出るということ、もう一つは、同じ歯科医師国民健康保険組合に加入しているために、医療費分析や死亡の分析が容易にできるというところで、この仕事を現在も継続しております。

その次が歯の喪失とメタボリックシンドロームの関係でございまして、これは平成16年の国民健康・栄養調査を分析したものでございます。

20歯以上ある者を1とした場合に、歯が少ない方はメタボリックシンドロームの危険度が非常に多いということがわかると思います。これは有害な食事を何年もとり続けた結果、このようになったものというふうに考えられます。

4番は、逆に歯の疾患を発症させる食事とは何かということをWHOの紀要から抜き出したものでございます。

6ページにお進みいただきたいと思います。

「歯科医療にできること」ということで、有床義歯、あるいはインプラント支持有床義歯、あるいは固定式のインプラント等の治療をしますと、最大咬合力、食品粉砕力は上がっていきますので、歯を失った方に対しては、やはり補綴治療が必要だということを示したものでございます。

7ページは、現在の食品摂取を行いますと、歯面に細菌の塊ができまして、それが歯肉炎を通して体内に侵入していくということを図で示したものです。その結果、非アルコール性脂肪性肝炎等の症状が出てくるということでございます。

8ページは、現在の食事をとっている場合、3週間歯を磨かないと、エンドトキシン血症になるということを示したデータでございます。

下のほうに、3週間磨かないと、0.74EUmlの血中のエンドトキシンが見られておりますが、これは、人工透析患者であれば、1年間で死亡する量でございます。

次の9ページにお進みいただきたいのですが、先ほどはアメリカのデータでしたが、今度はドイツのデータでございます。

これは、3週間歯を磨かないと、動脈硬化のマーカーが増加するということを示したものでございます。もともと哺乳動物は歯を磨いておりませんので、歯を磨かないと生きていけないということは、現代の食事の内容に問題があるということを示したものだと思います。

10ページも同じでございます。

11ページにお進みいただきたいのですが、そしゃく法というのが現在、リバウンドをしない唯一のダイエット法と言われておりますけれども、私どももそれを実際に厚生労働科学研究でやってみたところ、1口30回かむことによってやせるということが確認されました。

そのことはグリセミック・インデックスの値に影響を与えるものでございます。

なぜそういうことになるのかということを図26で解説をさせていただいております。

最後のページにお進みいただきたいと思います。

現在、8020運動と嚼ミング30運動を推進しておりますが、このような運動を通して健康な食生活を維持するようにしていただきたいと思います。

ちょっと時間を超えてしまいましたけれども、以上でございます。

○中村座長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの花田先生の御発表に関して質疑に移りたいと思いますが、御質問はございますか。どうぞ。

○藤島構成員 3点ほど教えていただきたいのですけれども、1つは、歯がなくなると栄養を摂取する能力が低下するということで、私もそのとおりかと思うのですが、そうしますと、何本ぐらいなくなったときに栄養摂取能力が低下して、さらに歯を失う割合が高くなっていくのか。もしこの本数までなくなったら、そうなりますよというのがございましたら、教えていただければと思います。

 2つ目は、4ページのところなのですけれども、歯の数がゼロの方を100としたとき、乳製品の摂取能力が全然違いますよということなのですが、これは乳製品を摂取していないから歯が少なくなっているのか、逆に歯が少なくなってきているから乳製品の摂取能力が低下するのか、どちらと理解したらよろしいでしょうか。

 あと一つ、先ほどの動物が歯を磨かないというお話で、現在の食事の内容に問題があるから歯を磨かなければならないというふうにお聞きしたのですけれども、その問題というのはどういうところなのでしょうか。

その3点を教えていただければと思います。

○花田参考人 第1点、歯の本数のことなのですが、かむためには上の歯と下の歯がかみ合わないといけません。それは確率・統計的に計算しますと、20本の歯があれば、4カ所の奥歯がほぼかみ合うということで、20本というラインを設定して、実際に調査をしますと、20本あればとりあえずかめるということがわかりましたので、それが8020運動の根拠になっております。

 もちろん、歯があっても歯周病で痛くてかめないという方もいらっしゃいますので、健康な歯があるということが前提になります。健康な歯というのは、基本的には根っこのところ、歯根膜が健康であるということが前提になります。

 乳製品のほうは、常にこういうのは両方向でございまして、影響は乳製品をとらないから歯が悪くなったというのと、歯が悪いからとらないというのと、あと、知識がないからとらないというのもあると思います。

この場合は、私は因果関係を申し上げる立場にはないのですけれども、恐らく乳製品をとらない、つまり、英国の食事調査、2番のカルシウムというのがございますが、カルシウム摂取が不足すると、歯を失ってしまうという方向が強いのではないかなと思っております。

 3番目の動物と人間の違いのところですけれども、これは、細菌叢の問題が非常に大きいだろうと思っております。口腔から腸管までの細菌叢をコントロールするような視点での栄養学が必要だというふうに理解しております。

以上です。

○中村座長 ありがとうございました。

 ほかにございますか。どうぞ。

○幣構成員 京都大学の幣と申します。

 先生のお話の中でいろいろ参考になる部分があるのですが、このお話は、高齢者に限ってのお話なのか、乳製品などは特にどの年代が積極的に補給をしなくてはならないのか?というお話でしょうか。いわゆる骨粗鬆症予防では20歳ぐらいまでに摂取しなければならないという話もありますし、歯の健康のためにはどの年代でどのぐらい補給をしておかないと、こういう結果につながらないというのがもしデータとしてお持ちでしたら、教えてください。

○花田参考人 この調査データ自体は高齢者を対象にしておりますので、子供は除外しております。

ただ、歯周病で申し上げますと、大体35歳ぐらいでポケット、歯周病の最初の開始のところが生まれてきます。ですから、30代からコントロールしないと手おくれになると思います。

○中村座長 どうぞ。

○田中(延)構成員 淑徳大学の田中と申します。大変いいお話をありがとうございました。

8020運動に関しては結構国民に周知されていて、皆さん、そういうことはわかっていると思うのですけれども、今回、先生のお話を聞いて、歯を磨くことが大事だということは知っていると思うのですが、栄養的なこととか、歯を失わないための予防する手段というものを国民の方はほとんど御存じないと思うのですが、そういうことに関して、歯科医師の方々からの啓発というのはどういう形で行われているのでしょうか。

○花田参考人 プラークコントロールというのは50年以上前からずっと、ライオンがスタートした時点から言うと、100年やってきておりますが、これまでのプラークコントロールの考え方というのは、歯を守るためのプラークコントロールでした。

 しかし、今、データがいろいろ出てきますと、全身の健康あるいはアルツハイマー型認知症との関連等も示されてきていますので、全身的な健康を守るために歯を磨かなければいけない、あるいは歯を失うような食事、有害な食事をとってはいけないという啓発に切りかえる必要があると思います。そこのところはまだ十分ではないと理解しております。

○中村座長 ほかにございますか。どうぞ。

○佐々木構成員 東京大学の佐々木でございます。ありがとうございました。

きょうのお話から少し外れるところを含めてしまうのですけれども、高齢者の方がよい歯を保つために好ましいと現在のエビデンスレベルでわかっている食べ物、食べ方と、乳歯のほうが問題になる子供たちにとって、歯の健康に好ましいと考えられる栄養素、食品、食べ方、かみ方等の同じところと異なるところがあれば、教えていただきたいのですけれども。

○花田参考人 5ページの下にありますWHOが発表している歯の疾患を発症させる、あるいは予防する食事を指導するということが基本になるかと思います。

 子供たちの場合は、やはり虫歯の問題が大きいですので、砂糖の摂取コントロールがポイントになると思います。

高齢者の場合は歯周病が中心になってきますので、骨粗鬆症とリンクしていくような食事指導が必要になると思います。

共通することは、繊維性のものをよくかんで食べることが歯をきれいにする、プラークコントロールにつながっていくという考え方が必要だろうと思っております。

以上です。

○中村座長 ありがとうございました。

 先生、ちょっと御質問したいのですが、11ページの図2425に関してなのですが、これはそしゃくをすれば食後血糖は上がりやすくなってしまうということですか。

○花田参考人 米飯に限っての話でございますので、もちろん、グリセミック・インデックス値が低いものをかむ場合は、また話が違うと思いますが、GI値を決定するときには、30回かむというのをベースにして決定していただきたいという趣旨でございます。

○中村座長 かみ方によってGI値も変わってくるから、食品だけでは評価できないということですか。

○花田参考人 そうです。

○中村座長 ほかにございますか。どうぞ。

○幣構成員 3ページの炭水化物が多いというデータの上の部分のところを見ますと、炭水化物の摂取量が多い方は歯の本数が少ない傾向にあると。ここの図を見せていただいても、「穀類」と書かれているのですが、実際には御飯の摂取量のお話で全てを網羅しているのか、炭水化物、糖質という考え方でいきますと、菓子類とか、違う糖質があると思うのですが、先生がここでお話をされた炭水化物というのは、御飯、穀類として考えてよろしいですか。

○花田参考人 これも因果関係は双方向になります。炭水化物の過剰摂取、特に糖質の過剰摂取、あるいは糖類の過剰摂取によって歯を失うという面と、かめなくなったために、おかゆ類、パンのやわらかいところを何かにつけて流し込むというような食べ方がふえる。その両方向の意味があると思います。

○幣構成員 ありがとうございます。

○中村座長 ありがとうございました。

 ほかにございませんか。

 それでは、花田先生のことはこれで終わりにいたしまして、今回は、日本人の長寿を支える「健康な食事」の概念の整理に向けた議論を行っていくわけですが、これまでさまざまな分野の先生方から「健康な食事」に関する話題提供や御意見をいただきましたので、改めてその内容を振り返り、「健康な食事」にかかわる要素を整理してまいりたいと思います。

まず初めに、事務局から資料2の概念整理のための進め方と、これまでの御発表をもとに整理した資料3から資料7まで御説明いただき、その後、皆さん方から意見を聞き、御議論をしていただきたいと思います。

 では、室長、よろしくお願いいたします。

○河野栄養指導室長 それでは、資料2としまして、「日本人の長寿を支える『健康な食事』の概念整理の進め方(案)」ということで、3点ほど挙げさせていただきました。

 これまで各構成員の方々から幅広い御意見をいただきましたので、それらを踏まえまして、1点目としましては日本人の長寿を支える健康な食事』とは何か、その背景や関連する要素として、どういう点を視野に入れるかを議論し、次回、定義の整理を行うこととする。

 2点目としましては、今回及び次回の議論を行うに当たって、既に構成員の方々の発表資料等にも含まれておりますが、これまでの変遷や諸外国との比較、調査研究結果、取り組みの現状から、今後の社会変化や健康課題を見据えて、日本人の「健康な食事」について、その望ましい姿を明らかにしていくこととする。

 3点目としまして、今回は、主として第1回から第5回まで多数いただいた御意見について、俯瞰してということで、改めて全体を眺めていただきまして、「健康な食事」にかかわるさまざまな要素を選択・整理し、「健康な食事」の概念を構成する主要な要素を精査していくこととするということで、議論を進めていただければと考えております。

これまで先生方からいただいた御意見をまとめたものが資料3、資料4になります。

資料3のほうをごらんいただけますでしょうか。

 こちらにつきましては、これまでの検討会の資料としても提出させていただいたもので、「日本人の長寿を支える『健康な食事』の概念整理に向けた枠組み(案)」ということで、御発表の先生方ごとに、視点(例)ということで、身体状況、栄養素摂取から始まり、食料、農業、自然環境、地域性、食文化、さらには情報提供・共有、教育・体験というそれぞれの視点から、整理をさせていただいているものです。

また、各先生方のご発表による話題提供の欄をごらんいただくと、1つの視点(例)ではなくて、複数の視点(例)に対して御意見をいただいているということで、この視点(例)につきましては、必ずしも独立したものではなく、関連性があるということの特徴についても御理解いただけるかと思います。

続きまして、資料4につきましては、第1回の武見構成員、佐々木構成員を含めまして、第1回から第5回の検討会の各構成員の先生方からの話題提供のポイント、また、部分的には質疑のポイントについて、資料3を作成する背景となったより詳細な記述をしたものということになります。

本日は、資料3、資料4の先生方が御発表いただいた内容について、大きく2つの観点から資料を整理しております。

まず、資料5−1、5−2につきましては、多様な要素につきまして、年代ごとの変化で大きく見ていくとどういう特徴が浮き彫りにされるのかという観点から整理をしたものでございます。

まず、資料5−1をごらんいただけますでしょうか。

分野につきましては、1として社会・経済、2として健康・疾病予防、3として栄養、4として生産・流通について、大きな指標ごとに1960年から2010年まで10年ごとの刻みで整理をさせていただいたものです。

 なお、資料5−2につきましては、1950年からということになっておりますが、今回、資料5−1に掲げた指標につきましては、50年の項を設けるとデータのブランクが多くなるということで、ここにつきましては、紙面上、60年からの整理とさせていただいております。

例えば社会・経済につきましては、人口のところをごらんいただくと、1960年以降、人口は増加ということで、高齢化率につきましても、その割合がふえていくという形になっております。

また、将来に向けては、人口減少といった社会、さらに高齢化が進展するといった社会を見据えていただく必要があります。

(2)世帯につきましては、一般世帯数とともに単独世帯数が増加してきているという特徴があります。

また、(3)就業状態につきましては、1980年から記述しておりますが、雇用者の特に共働き世帯数が増加しているという傾向にあります。

(4)経済基盤につきましては、1人当たりの実質GDPとともに消費支出も増加してきておりますが、エンゲル係数につきましては低くなっているという状況にあります。

2の健康・疾病予防の(1)平均寿命については、男性、女性とも増加をしてきております。

(2)成長期の体格につきましては、ここでは10歳の男児、女児を取り上げておりますが、平均身長については、10歳男児、10歳女児とも、1990年、2000年あたりをピークにという形で、それ以降は同様の値ということになっております。

体重につきましても同様の傾向が見られ、2000年から2010年では若干体重が減少するといったような状況も見られております。

(3)肥満者の割合につきましては、成人男女とも1980年からデータを示しておりますが、現時点では男性で30%、女性で20 %程度で推移しております。

死因別の死亡率につきましては、悪性新生物、心疾患といった生活習慣病に関するものがふえ、結核といった感染症のものが減少するというのが大きな流れでございます。

推計患者数につきましても、高齢化の進展と相まって、1980年以降、増加傾向となっております。

3の栄養の(1)エネルギーにつきましては、平均摂取量ということで、1960年から2010年、国民1人当たりで見ますと低下してきております。ただ、ここの数値につきましては人口構成を加味しておりませんので、そういった背景もあることを踏まえてごらんいただければと思います。

 (2)PFCエネルギー比率、たんぱく質、脂質、炭水化物に由来する摂取エネルギーの比につきましては、特に脂質が増加し、炭水化物のエネルギー比率が減少するという傾向が見られます。

(3)食塩につきましては、エネルギー摂取量との関連でも見ていかなければいけませんが、食塩の平均摂取量は国民1人1日当たりで13グラムから、現時点では10グラムということになっております。

4の生産・流通の(1)食料自給率につきましては、構成員の先生方の資料にもありましたとおり、供給熱量、生産額ベースともに減少してきておりますが、2000年以降については、それまでの急激な変化に比べると落ちついているという状況にございます。

食の外部化につきましては、ここでは外食産業と料理品小売業のそれぞれの市場規模をお出ししておりますが、特に外食につきましては、1980年から90年にかけて大幅に増加しておりますが、その後については落ちついた状態で、一方、中食と呼ばれるものにつきましては、依然として増加傾向が続いているという状況になります。

また、(3)の販売先別飲食料品の販売額につきましては、スーパー、コンビニエンスストアについて、それぞれの販売額を示しておりますが、1980年以降、スーパーの販売額は増加し、コンビニエンスストアについては2000年からデータをお出ししておりますが、かなりの販売額を占めているという状況にございます。

したがいまして、「健康な食事」につきましては、こういった食事をめぐる全体の状況の変遷について勘案していただいた上で、どういった「健康な食事」の定義なり概念的な整理が必要かということを御検討いただくことになります。

 続きまして、資料5−2のほうをごらんいただけますでしょうか。

 こちらにつきましては、特に栄養に関するものについて、戦後、厚生労働省では国民栄養調査、国民健康・栄養調査を実施してきておりますので、そのデータをもとに作成した図でございます。

指標につきましては、1950年から2010年の変化を見ておりますが、上に緑の枠でつけ加えましたとおり、1950年というのは現在80歳代の人が20歳代の時代、1970年というのは現在60歳の人が20歳代の時代ということになりますので、現時点でのそれぞれの年代の方々がどういった背景を持った生活をしてきていたかということもうかがえるデータということになります。

栄養の状況についてです。栄養素等摂取量につきましては、先ほど申し上げたように、エネルギーについては減少傾向を示し、たんぱく質につきましては、70年、90年までは増加し、その後、若干減少の傾向にある。

このうち、動物性につきましては、1950年に比べて1970年、90年で増加を示しているということになります。

脂質につきましても同様に、1950年から70年、90年に向けて増加をしてきているということで、そのうち動物性も同様の摂取量の動きになっているということでございます。

炭水化物につきましては、1950年以降、現代に至るまで減少の値ということになっております。

食品群別摂取量につきましては、穀類エネルギー比率については、下に書いてありますとおり、穀類摂取量は、食品成分のデータベースの変更の関係で推移の比較ができないため、エネルギー比率での提示となっておりますが、1950年の70%から減少してきている。

野菜類につきましては、ほぼ変化がない。

果実類、魚介類につきましては、1950年から90年まで一旦ふえて、現代では若干減少の傾向にある。

肉類については継続的に増加の傾向にあるということでございます。

身体の状況につきましては、栄養調査自体がデータのとり方が大きく変わってきておりまして、「栄養不良による身体症候発現率」、いわゆる栄養不良による身体の状況を見てきたのが昭和20年から46年までということで、貧血を初めとした各種指標についてデータをお示しした時代が1950年、70年ということで、それぞれ有症者の割合が23.7%、17.2%という時代であったということになります。

一方、1990年、2010年につきまして、現時点では「肥満及びやせの者の割合」で身体の状況を把握しておりますが、それぞれ見ていただくと、1990年で肥満の割合が、男性が22.3%、女性が21.7%。

一方、やせの者の割合は、青のグラフになりますが、6.2%、8.4%。

さらに、2010年で男性の肥満の割合が30.4%、女性が21.1%。

やせの者の割合が男性で4.6%、女性で11.0%。このように、ここ6070年で大きく栄養状態についても変化が見られてきています。これまでの先生方の発表、並びに今回の栄養調査の整理から見られてきている状況になります。

 続きまして、今回の整理としまして、これまで先生方の御発言でいただいた「健康な食事」にかかわるさまざまな要素を理論的に整理したものということで、資料6と資料7について御説明させていただきます。

まず、資料6「様々な要素」につきましては、資料3でマトリックスになった視点(例)の部分について、大きく栄養素摂取等の見出しを掲げつつ、先生方の御発表にありました具体的な内容を黒ポツの点、例えば「適切なエネルギー、たんぱく質の量」ということで整理したものでございます。

 「健康の維持・増進、疾病予防」、健康に関するものに近いもの、あるいはその関連がより広がっていくものということで、各項目ごとの整理を行っております。

上から申し上げると、「栄養素摂取」「食品の種類、組合せ」「料理」「食べ方」「調理」「情報提供・共有」「教育・体験」「おいしさ」「食べる楽しみ」ということになっておりまして、また、それぞれに記述されたポツの内容は、必ずしも1つの見出しに合致するものではありませんので、そういった関連性にも配慮して、現時点ではこういったところに位置づくのではないかということで整理をしたものでございます。

また、こういった食べ物、「食べ方」、あるいは「情報提供・共有」「教育・体験」にかかわるものに影響を及ぼすものということで、「生活」、加工食品や外食への飲食費支出の増大であるとか、「生産・流通」「農業」「食料」でありますと、時期、産地、生育環境による違い、あるいは食料供給の周年化、安定化。

さらに、「食文化」「地域性」「食嗜好」というもの。

さらに、それらに影響を与える基本的なものとして、「自然」「社会・経済」「文化」ということで、さまざまな御意見をそれらの多様さを生かす形での整理ということで示したものでございます。

さらに、この内容を踏まえまして、資料7ということで、「日本人の長寿を支える『健康な食事』の概念図(案)」として整理をしたものでございます。

ポイントとしては3つほど挙げさせていただいております。

1点目は、「『健康な食事』を単なる“モノ”として捉えるのではなく、“食べる”“つくる”“伝えあう”が重なり合う複合体として捉えてはどうか」ということで、先生方の御意見の中にも、視点(例)にかなり重複があったということで、その中でも、特に「食べる」「つくる」「伝えあう」というものについては非常に密接な関連があって、御発言いただいた話題提供の内容についてもそれぞれに関連するものであるとすると、単に栄養素とか食品の内容ということだけではなくて、こうした3つが重なり合う複合体として捉えるという捉え方もあるのではないかということで、概念図のほうを整理させていただいております。

その上で、「健康な食事」を構成する主要な要素を精査してはどうかということで、中央に四角の白抜きの部分でお示ししておりますが、大きくは、「適切な量と質」ということで、「主食、主菜、副菜の組合せ」「適切なエネルギー量とたんぱく質量」「精製度の低い穀類の利用」「十分な野菜量」「減塩」といったものが挙げられております。

なお、ここにつきましては、今、別の検討会で検討されております食事摂取基準の策定値が今年度末に整理されることになっておりますので、そういったものとの整合性も図りながら議論をさらに進めていただけたらと考えております。

また、このほか、「おいしさ」「共食」「旬の食材や地域産物の活用」、さらに「適切な情報提供・共有や教育」ということで、一番最後の「情報提供・共有」でお示ししたものの中には食品の表示であるとか、カタログであるとか、あるいは教育については、学校教育の場も含め、さまざまな「食べる」「つくる」と連動した情報提供ということで御発言いただいた内容を今回、こういった形で整理をさせていただいております。

「食べる」「つくる」「伝えあう」の外側に両矢印で示したものにつきましては、先ほどの資料6の特に色が薄くなったところの下のほうに示してあるものについて、要約すると、こういったことが重要な要素として「健康な食事」を直接的に構成する主要な要素に影響を与えるものではないかというところで、文言的に整理を行ったものでございます。

また、資料6の一番下に記載しております「自然」「社会・経済」「文化」というものは、そうしたものに影響を与えるものということで、より広いものとして資料7の図では右下のほうに整理をさせていただきました。

説明については以上でございます。

○中村座長 ありがとうございました。

 それでは、現在の説明をもとに今から議論をしていきたいと思うのですが、まず資料2の進め方をごらんください。

○藤島構成員 済みません、その前に確認させていただいてよろしいですか。

○中村座長 どうぞ。

○藤島構成員 資料5−2の「栄養の状況」の「野菜類」で、1950年から2010年までございますけれども、2010年が野菜類の摂取量が一番多いとなっているのですが、このデータはどちらからとられているのでしょうか。

と申しますのは、前に私が報告させていただいた資料の13ページ目、図4−2の野菜の消費量(農林水産省データ)の変化を見ていただくとわかるのですが、1970年前後がピークになっていて、その後、減少傾向でずっと推移しているのです。

これとデータがちょっと違うものですから、そのあたりを確認させていただければと思います。

○中村座長 いかがでしょうか。

○河野栄養指導室長 今、お示ししました資料5−2につきましては、従来行われてきました国民栄養調査、国民健康・栄養調査のその年ごとの摂取量のデータ、国民1人1日当たりの平均値ということになります。

 サンプルサイズの問題もありますので、毎年行っている調査でございますが、毎年の数値でも上がったり、下がったりということがございますので、この間の推移から申し上げると、摂取量についてはほぼ変化が見られないということのデータというところでお示しをさせていただいたものです。

○中村座長 いいですか。

○藤島構成員 わかりました。ということは、要するに、農水省データとのは食品残渣(ごみ)になっていると理解しておいてよろしいですね。

○河野栄養指導室長 また、野菜類につきましても、国民健康・栄養調査の解析のデータベースもありますので、そこについての食品の分類であるとか、そういったところの背景も見てみないと。恐らくこの乖離はデータソースの違いによる影響かと思うのですが、過去の調査の方法と現在の調査の方法が、調査項目としては同じなのですけれども、解析のデータベースの変更等の有無については、こちらのほうでも再度確認をさせていただきたいと思います。

○中村座長 いいですか。

○藤島構成員 はい。

○中村座長 では、今、御提案があった資料について、今からそれぞれ確認していきたいと思います。

まず、資料2をあけてみてください。

今回、日本人の長寿を支える「健康な食事」の概念整理のこれからの進め方を3点提案させていただいております。

1点目では、本日は、これまでの御発表でわかりますように、広範囲にわたりますので、次回、定義の整理を行うという概念を置いて議論していただくことになります。

2点目ですが、その際、特に戦後から現在に至るまで、日本の社会の状況も含め、食事をめぐって大きな変化を経験しています。そうした過去、現代を踏まえ、将来に向けて望ましい姿を一旦ここで明らかにしていくという視点も必要になるかと考えております。

3点目は、特に本日はこれまでに構成員の皆さんに御発表いただきました個別具体的な内容について、改めて全体を眺めていただき、「健康な食事」を規定する直接的な要素、あるいは間接的な要素、さまざまにあるように思いますので、その中で「健康な食事」の概念について、その関連性を大切にしながら絞り込んでいけたらと思っております。

まず最初に、資料2に示しましたこれからの進め方について、御意見はございますでしょうか。いかがでしょう。

こういう進め方をさせていただきまして、いいでしょうか。

では、続きまして、資料3、資料4についてでございます。

構成員の方々からの話題提供をもとに作成いたしました。特に資料3に関しては、先生方の御意見を整理したわけでございます。

これについて、もし修正や御意見がありましたら、御発言をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。初めてごらんになる方もいらっしゃると思いますが、資料4に関しては、こういうまとめ方でいいでしょうか。御意見ございますか。どうぞ。

○原田構成員 資料3の「調理(日本料理)」というところで、一番下が「教育・体験」、その上が「情報共有・共有」になっていまして、「・知恵の伝承」のところで線が切られていますけれども、当然これは「食文化」のほうも入ってきますので、そこの線を取っていただいて、3つにまたがるような形で「・知恵の伝承」というところは整理していただければと思います。

○中村座長 わかりました。

 ほかにございますか。どうぞ。

○渡邊構成員 「食品成分表からみた食品の特徴」の「地域性」のところで「地域の食品の収載」というものを入れていただければと思います。

○中村座長 わかりました。地域特性ですね。

○渡邊構成員 はい。

○中村座長 そうですね。

 ほかにございますか。大丈夫でしょうか。

 ないようでしたら、続きまして、資料5−1、5−2についてでございます。これまでの変遷を踏まえた上での材料になる資料かと思います。こういう指標はデータがあるから、それも加えたほうがよいという御意見がありましたら、ぜひ御提案していただきたいと思います。どうぞ。

○伏木構成員 「平均寿命」の数字がありますが、例えば60歳とか70歳の時点での平均余命というのもあるほうが、何となく人生全体を見ながらの話に近くなっていいのではないかと思うのですが、それは難しいですか。

○中村座長 平均余命。

○伏木構成員 余命。あるポイントでのということです。60歳でもいいし、70歳でもいいし。

○中村座長 2の(1)の中に入れるということですか。

○伏木構成員 ええ。適当なポイントで。

 それから、これは食品と関係しているかどうかという問題点は残りますけれども、例えばアルツハイマーのような、そういう数字は挙がってきているように思うのですが、現在の全体を見たら、そういうこともあったほうが捉えやすいのではないかと思うのです。ただし、食と直接関係あるかどうかというのは疑問がありますから、参考程度にでしょうけれども。

○中村座長 「推計患者数」の中にですか。

○伏木構成員 そうですね。認知症もしくはアルツハイマーのような、そういうのも割と大きな問題ではないかと思うのですが。

○中村座長 ほかにございますか。佐々木先生。

○佐々木構成員 先ほどの事務局の説明で既に口頭ではあったのですけれども、「栄養」のところで「食塩」が数字としては下がってきているのですが、同時に「エネルギー」も下がってきているという事務局の説明そのものであります。これを視覚的に見える形にできないかなと。要するに、エネルギーで割ってしまえばよいということですけれども、それを付記という形で添えていただけるとわかりやすいかなと思います。

○中村座長 それは、資料5−2の栄養の現状の変化の中に「食塩」というのを入れてということですか。

○佐々木構成員 いや、そうではございません。資料5−1の「3 栄養 (3)食塩」です。

○中村座長 エネルギーで割ってということですね。

 ほかにございますか。大丈夫ですか。どうぞ。

○花田参考人 「推計患者数」のところなのですが、今、認知症という発言がありましたけれども、せっかく参考人に呼んでいただいているので、歯の疾患も入れていただければと思います。

○中村座長 歯科で何の指標がいいですか。

○花田参考人 う蝕と歯周病でよろしいと思います。

○中村座長 う蝕と歯周病ですね。

○花田参考人 統計はありますので。

○中村座長 ほかにありますか。どうぞ。

○岡村構成員 疾病のところはいろいろ話が出ていたのですが、ここに出ているのは結局、粗死亡率で出ていると思うのですが、高齢者がふえたら、当然それに沿った推移で動いてしまうので、単に高齢化のトレンドを見ているのか、実態の変化を見ているのか。要するに、全体として、高齢化もそのまま日本人の変化として捉えるなら、死亡率でいいでしょうし、実際に個人の習慣がどうなっているということだと、年齢調整をしないとほとんど意味を持たなくて、先ほどのアルツハイマーなどは、昔は年齢構成が若いからほとんど出てこないと思うので、どちらの指標であらわすかというところは、事務局の方針になるかと思うのですが、実態をありのまま示すのだったら、実際にお金がどれだけかかるとかどうかということになると、当然粗死亡率でいいですし、対策の効果を見るのだったら、年齢調整をしないと意味がないということになるのですが、その辺はどちらの方針かちょっと御確認させていただきたいのですが。

○中村座長 いかがでしょうか。

○河野栄養指導室長 先ほど申し上げたように、そういう観点から言うと、エネルギーの推移も各年代のところについては、その時々の国民1人1日当たりの摂取量をお出ししていますので、今回の全体の議論をするに当たって、これまでの変遷を踏まえて、今後を見通していただこうというところに活用いただくデータということでもこれをお出ししていますので、どちらが適切かということを御判断いただければ、それに見合う形での整理をさせていただきたいと思います。

○中村座長 どうぞ。

○岡村構成員 ここはいつも議論になるのですけれども、例えば福祉とか医療費とか、お金が実際にかかるのだったら、実態が大事なので、そのままで年齢調整しないという話になりますね。

ただ、対策の効果とか食事の変化、同じ年齢の人がどう変わってきたかと見るのだったら、年齢調整をしないといけないことになるので、どちらか選べと言われても、非常に難しいところがあります。これは、ここではいいのですけれども、外に出したときに、年齢調整の概念がわからない、理解が難しい人が見たりすると、変に誤解されて捉えられるときがあるかなと。だから、変化というのが、高齢化による食生活の変化なのか、それとも個人の食生活が変わっているのかというところは非常に大きなポイントになるのかなということで、非常に気になっております。

○中村座長 どうぞ。

○伏木構成員 やはり年齢調整は必要でしょうけれども、ただ、社会の全体像をぱっと見るという意味では状態を見るほうがいいし、それはただし書きつきで2つあったほうがいいかもしれぬ。

○中村座長 では、そういう背景があるということで表現方法を考えて表現するということにしましょうかね。

 ほかにございますか。いいでしょうか。資料5に関して、帰られてから思いつかれたら、紙で御提案していただければ、ありがたいと思います。

引き続きまして、資料6と7について、話を進めたいと思います。

資料6につきましては、これまでの構成員の方々の御意見内容をもとに整理したものになります。こういった表現の方法がよいのではないか、こういう要素も加えたほうがよいのではないか、さまざまな御意見があると思いますので、御意見をいただきたいということが1つ。

資料7については、こういった全体像も踏まえ、「健康な食事」について、従来のような単にモノを考えるのではなく、「食べる」「つくる」「伝えあう」から成るパッケージとして捉えたらどうかという御提案なのですが、また、そのような主の要因として中央の四角の枠の中に大きく5つのでお示ししましたが、その内容についてはいかがなものかということも踏まえ、御自由に御意見をいただければ、ありがたいと思います。

時間が十分用意されておりますので、活発な御意見をお聞きしたいと思います。どうぞ。

○伏木構成員 資料6は大変よく整理されていて、物すごく全体像が見やすくていいなと思っているのですけれども、一つ気になるのは、最後の山のてっぺんあたりが結局「栄養素摂取」という言葉で収束するような感じを受けた。僕は、「食事摂取」ぐらいにしておいたほうが。我々の議論が栄養摂取のためにやってきたみたいな感じに見えて、違和感が少しあります。

ただし、下のほうの全体像は物すごく使いやすくて、資料6は大変よくできているのではないかと思いました。

資料7ですけれども、真ん中のところ、「おいしさ」「共食」「旬の食材」の上に「減塩」とありますね。

これまでの議論を見ると、塩を減らすにこしたことはないという意見は出ましたが、減らせば減らすほどいいとは誰も言っていないわけで、逆に、旬の食材や地域産物の活用の面、あるいはおいしさの面からすると、余り減らし過ぎるのは問題だという議論が出ておったわけで、ここは減塩よりも「適塩」というか、「適切な塩分摂取」とか、そういう表現のほうが議論には合っていたのではないかと思うのですが。

○中村座長 「適切な」というものね。

○伏木構成員 適切な。

○中村座長 ほかにございますか。

では、武見先生。

○武見構成員 資料6の整理のことについて、全体に今までの議論が整理されているという伏木先生の御意見には賛成なのですけれども、3つの分類の考え方の確認をまずしたいと思います。

上のほうの「健康の維持」につながるところからということでの距離感というか、関連性でつながっていると思うのですが、見ようによったら、一番上のところは、ある意味では個人とか家庭の中でどうしていくかということに具体的にかかわる部分だし、その次の枠というのは、個人の問題というよりは、むしろ社会の食としてどういうことかと。実際ポチで書かれている内容を見ると、個人の話ではなくて、社会とか組織の話になっていると思うのです。

一番下が、それらにかかわる、いわゆる本当に社会背景、全体な条件というふうな捉え方をするという理解でいいのかどうかということが、まず1つ確認したいことなのです。

もしそう確認するのであれば、四角の枠で囲われた部分を若干修正したほうがいいかなと思っています。

それに続けて細かいことを言いたいのですけれども、先にそこの3つの枠の捉え方の整理ということを一度確認させていただきたいのです。それによって置き方も随分違うと思うのです。

○中村座長 資料6ですか。

○武見構成員 資料6の3つが今、段階的に一応分かれていますが、それの整理の考え方ということです。一番上は、より個人とか家庭のレベルで考えていかなければいけない要因。次が社会としての食のあり方の要因。全体的な背景みたいな捉え方でいいかということです。

○河野栄養指導室長 まず、資料6のところにつきまして線を引いた経過を申し上げますと、関連について今いただいたご意見のように明確に定義づけるものができなかったために、現時点では何も書いていないということになります。

と申しますのは、例えば「情報提供・共有」というものについては、家庭内で行われるものもあれば、社会で行われるものもあると考えると、今、御指摘いただいたように、上から下について、大きくはそれに沿った流れになっているだろうと思われるのですが、そこが本当にそういった形で区分できるのかというところについては、むしろこの中で議論いただければと考えております。

資料7と資料6というのは、今回は行ったり来たりしながら作成をさせていただきましたが、例えば「食べる」「つくる」「伝えあう」というのも、これまではどちらかというと個人であるとか家族の中で完結するような内容として考えられてはこなかったか。

ただ、今回の先生方の御発言ですと、「食べる」「つくる」が個人あるいは家庭内であって、また、「つくる」が家庭外にある場合も多く、「伝えあう」が社会あるいは学校という組み合わせもあるだろうということを考えると、資料6のほうについて、そういった明確な線引き、個人・家庭とか、社会環境とか、さらにそれより広いものという概念で線が引けるかどうかということについては、項目によっては置きにくいものがありますので、線を引くということ自体が難しく、ただ資料6の一番上のところに線を引いた内容がいわゆる資料7の中央に来ている部分ということで線を引いたというのが経過です。

今のような個人・家庭とか、社会環境という概念をさらに資料6に置いたときには、線ごとではなくて、より上に行けばこういったこと、より下に行けばこういったことという表現で示せるのではないかと考えるのですが、各ゾーンごとにこれが個人・家庭を示したものということにするには、今回の発表内容のほうがさらに先に進んでいて、個人・家庭、社会の多様な組み合わせでないと、「食べる」「つくる」「伝えあう」といった概念要素が成り立たないような状況もこれまでの御議論の中であったかと思いますので、その点も含めて御議論をいただけたらと思います。

○武見構成員 続けてよろしいですか。

○中村座長 どうぞ。

○武見構成員 明確に分かれないということはわかるのですけれども、それから個人としてとか社会としてということを明確に切り分けて今後の「健康な食事」の基準を考えろという意味でも全くないのですが、この図が出ていけば、どういうふうな整理になっているのだろうということが気になると思うのです。上から下への距離感というのは何なのかという説明は必要だと思うのです。

仮にそこを明確にしないとして、細かいことを言うと、例えば上から3つ目の「料理」のところなのですけれども、これは内容を見ても「料理の組合せ」。つまり、「食品」のところに「組合せ」がついているので、「料理の組合せ」がいいと思います。

伏木先生から栄養素より食事がという御意見があったのですが、「栄養素」「食品」「料理」という階層的なというか、そこの違いを明確にするためにここが整理されているとすれば、確かに一番上が「栄養素」というのは、ちょっと気になるかもしれませんけれども、いいのかなと思います。

もう一つ、「食嗜好」の位置です。これは確かに社会としての嗜好みたいなこともあると思うけれども、一方で個人としての部分もあって、もうちょっと上の「おいしさ」とかその辺に近いあたりに位置する。ちょうど線の真ん中ぐらいに位置するようなものではないかなということが気になりました。

同じことは「情報提供・共有」というところでも言えて、もうちょっと下に入ってくる部分と個々のところがあって、この辺の位置づけも真ん中ぐらいのほうがいいのかなという気がします。

もう一つは、資料3の「視点」の中になかった言葉なのですけれども、「食環境」という言葉が実はこの中にはないのです。「食環境の整備」とか「食環境づくり」という言葉でこの何年間か健康づくりをいろいろ考えてきたことを思うと、「情報提供・共有」「生産・流通」、こうしたことの絡みの中で、どこかに要素としては「食環境」、英語で言えばFood Environmentというような発想が必要だと思います。国際的にもFood Environmentと健康との関連の研究というのは今、非常に盛んになっていますので、そうしたものも位置づけていただく必要があるかなと思っています。

以上です。

○中村座長 貴重な御意見、ありがとうございました。

岡村先生。

○岡村構成員 先ほどの伏木先生の御意見で、食べやすさとかおいしさを考えたら、塩分について「適切な量」という言い方はいいのですが、医学的な側面から言うと、脱水にならなかったら1グラムぐらいで十分だという考え方になるので、そこは誤解のないような書き方で、食べるほうのフィージビリティーと医学的な部分と若干違うことを申し上げておきます。ただ、余りストイックに医学的にそうですと言っても、誰も実行できなかったら意味がないので、そこは両方取り入れた形で、誤解のないような書き方が要るのかなというのはちょっと思ったところです。

以上です。

○中村座長 ありがとうございました。

 では、藤谷先生。

○藤谷構成員 先ほど、武見先生からお話がありましたように、家庭のみが食事をつくるのではなくて、今や個人の 365日3回の食事のうちの家庭で食べる食事の頻度というのはすごく減っていると思います。今回の「健康な食事」という概念は、家庭で親がつくる食事だけを指すのではなく、外で食べるものとか、街で買うものとか、職場で食べるものも含めて、それらが全て大事ですよということを言うことになるのではないかなと思うので、「個人・家庭」のように個人と家庭を一緒にしない方がいいと思います

また、この図の修正点を挙げるすれば、「情報提供・共有」と「教育・体験」の上に斜めに線を引いて、その下は環境の問題で、その上は単回1回ごとの食事の問題ということになると思います。1回ごとの食事が個人に対しては良い健康状況を作る、でも、それが、その個人の過剰な努力で達成されるのではなくて、それが誰にでも供給され、またそれが持続可能であるためには、周囲環境の「情報提供・共有」や「社会」、そういうものが支えないといけないというふうに、武見先生のお話を聞いて思いました。

それが健全な社会だと思います。個々の食事をいいものにしろと言うだけで、お金がある人とか知識のある人だけがそれを食べて、自らの健康をよくするのではよろしくないと思います。国がやるからには、標準的国民が「健康な食事」を選べる知識、買える安さ、供給性の確保、みたいな感じになるのではないかなと思いました。

○中村座長 どうぞ。

○藤島構成員 今の御意見に関連してなのですけれども、私もここのところで外食、中食等、いわゆる食の外部化が45%だというお話もありますように、それを考えると、1日3回の食事のうち1回当たりは外食ないしは中食ということになるだろうと思いますので、そのあたりをもうちょっと強調していただきたいということ。

あと一つは加工食品なのですが、この図は非常によくできていて、私にこれをつくれと言われてもつくれないと思うのですが、ただ、この図を見ておりますと、「料理」「調理」という言葉にもございますように、各家庭で生鮮食材を買ってきて調理されるというのが何らかの前提になっているような気がして仕方ないのです。

実は生鮮素材というのは、農水省で出されています産業連関表に基づいた日本の国内での消費状況から見ていきますと、たかだか2割弱ぐらいなのです。全部で食料消費がざっと80兆円ぐらいあるのですけれども、1415兆円だったかと思うのです。それに対して、外食が大体3割弱ぐらい。中食を含めた加工食品が5割強、半分以上になっているということを考えると、「健康な食事」というのは、各家庭でもちろん加工食品も食材として使われるということもあるでしょうけれども、ここのところで旬の食材、地場産物ということになると、生鮮品というイメージがちょっと強いものですから、そういった部分というのは意外と少ないということを前提にした上で、「健康な食事」を考えていく必要があるのかなと思っております。

○中村座長 ありがとうございました。

 佐々木先生。

○佐々木構成員 資料6の個々の問題ではなくて形なのですが、富士山に登っていくというイメージですると、「上」とか「下」という言葉がどうしてもつきまとうのではないのかなという懸念があります。

全体としてはとてもよくまとめられていまして、あえて「下」と言いますが、下のところは、世界とか経済全体とか、文化とか歴史とか、時間も含めてマクロですね。

あえて「上」と言いますが、上に登っていくほど身の丈に近づいてきて、そしてミクロ化していく。

そして、一番上の頂上、富士山の上のほうが「栄養素」という体の中。この次は「代謝」になるわけですけれども、そこが健康にかかわる直接の頂上になってくる。そして天に上っていくという形。

実際は上でも下でもなく、恐らくマクロか、ミクロかというところ、物差しの尺度、どのスケールで今、物を見ているのかというところかなと。そこをうまく表現できる形はないのかなと考えます。

1つとしては、円を描いて真ん中に的というと、上、下がなくなる。でも、それだと、周りにどの位置、どの角度に配置するかが難しい。でも、あちこちから回して見るとか。もう少し工夫をしたいなと思いました。

それから、富士山の何合目かのところに線が引いてございますが、恐らく最終的にはこの線はなくなるのかなと。要するに、あえてこの間をそれぞれの要素が幅を持って行き来をしていて、互いにつながっているよというところを見せるのが非常に重要なところだろうなと考えました。この中の個々のお話ではなくて、全体の構成について、きょう、ぜひいろいろな御意見をいただけるとよろしいのかなと思います。

○中村座長 富士山が今、ブームだから、思わず富士山にしてしまったというところもあるのだろうか。

では、大竹先生。

○大竹構成員 今、ミクロか、マクロかとか、あるいは個人なのか、社会的なもの、全体的なものなのかという話が出ているけれども、どちらかというと個人の生活の中の、特に家計というところを見ている私の立場から違って見える。例えばここでは「社会・経済」というところでマクロに近いところに「・世帯構造の変化」とあるが、個人のほうからすれば、これは単身世帯なのか、家族と住んでいるのかという非常に個人の問題なので、社会経済という外側にあるとことに何か違和感を覚えています。

また「生活」というのは非常に個人の問題かと思うのですが、その中で特に収入とか支出について、私もお伝えするのを忘れたなと思っているのは、現在、非常に格差があり、貧困ということが問題になっていて、特に高齢者の貧困とか若者の貧困ということからかみると、もしかして栄養摂取というところに大きな違いが出てくると思っています。先ほどの炭水化物をたくさんとっているとか何かというあたりに出てくるでしょう

 どれだけ使えるお金があるかというあたりが、今は「生活」あたりに入っているのかなと思うのですけれども、これをミクロにするのか、マクロにするのか、どのあたりに配置するのかということが、貧困との兼ね合い少し図に入れるといいなと思いました。

以上です。

○中村座長 ありがとうございました。

 高田先生、どうぞ。

○高田構成員 私自身が少し混乱してきたので、質問させていただきたいと思ったのです、そもそも「健康な食事」と言ったときに、最終が「健康の維持」とか「健康寿命」ということになってしまいますと、医学的な見地が非常に強くなって、食事の面では、食事摂取基準や健康日本21の目標にかなり近いものになってしまうような気がするのです。そのときに、今回、いろいろな立場の方から出ているおいしさや食品の供給という問題までを含めてディスカッションしているというのが、「健康な食事」を少しでも快適にとるとか、先ほど出ていたような個人の努力ではなくて、やりやすくするためにこういう幅広い視点が必要というふうに考えるのか、あくまでも最後、QOLをよくするという視点で考えるのか、健康のことも大切なのだけれども、極端に言えば先ほどの食塩のことですが、おいしさも加味した目標値をつくるためにいろんな幅広い視点を持ちましょうという位置づけなのか。

 その他の部分の位置づけを、あくまでも医学的に望ましい「健康な食事」をしやすくするための幅広い部分なのか、食事を通じてQOLをいい状態にするための幅広い視点なのか。どちらに捉えたらいいのでしょうか。

○中村座長 どうぞ。

○河野栄養指導室長 「健康な食事」については、資料7の中央にありますとおり、あるいは資料6でもそうですけれども、今回、食事摂取基準をここで決めるというわけでもないし、医学的なことだけで決めるというものではなくて、そもそも日本人の長寿を支える「健康な食事」というのがどういった要素を持っているのか。これまでですと、食事摂取基準も厚生労働省でつくっているものですから、いわゆる栄養に特化したものになっておりますが、食事ということに関して言うと、今回先生方から議論いただいたように、幅広い観点から構成されているものというふうに改めて整理をしていく必要があるのではないかなと考えて、今回の検討会を立ち上げて、これだけ多くの先生方に参画をいただいております。非常に広い概念であるので、そこの概念が整理をされているものではありません。このため、ここで一旦整理をする時期に来ているので、今回新たに整理を試みているというふうに捉えていただけたらなと思います。

 また、先ほど来先生方のお話を聞いていて、適切な量と質というところに関して言うと、恐らく最終的に「健康な食事」を認証していくところは客観的に評価できる部分でなくてはいけないので、そこが中心になるかとは思うのですが、「おいしさ」とか「共食」「旬の食材や地域産物の活用」「適切な情報提供・共有や教育」といった要素も当然そこに加味していただく必要があるというところで、まずは「健康な食事」の概念を整理いただこうという状況です。認証に当たっては、恐らく具体的に数値化できない部分については難しいのではないかと思うのですが、当然背景としてある「健康な食事」の概念のところについては、これまでの食事摂取基準というものではなく、もっと幅広いところで整理をいただくというところで考えていただければと思います。

 また、「食べる」「つくる」「伝えあう」も、先ほど来お話があるように、これまでは個人なり家庭で完結していたところが、特に「つくる」の部分が、これだけ食の外部化で家庭の外にあるということを考えたときに、どういう表現がいいのかというところも、資料6、7ではまだ整理がし切れていないと思います。そのあたりも今回、非常に難しい部分で、先ほど佐々木構成員から御指摘いただいたように、これは決して富士山をイメージしたわけではなくて、単により健康の維持・増進でコアになる部分、ミクロからマクロで整理をすると、たまたまこの形になったというだけですので、現時点ではこの形に何の意図もありませんし、また、先ほど来、上とか下とかという表現をしているのも、それは紙面上のものであって、そこに位置関係もないですので、むしろこれまで議論いただいた内容が概念的に理解できる形なり得る構造はどういったものかということも含めて御議論をいただけるとありがたいです。

○中村座長 どうぞ。

○伏木構成員 今の佐々木先生のおっしゃったのと河野さんの話とかなり近いと思うのですが、これを見ると、下から上へ上がっていくか、上から下へ上がっていくか、どちらかしか見られないと思うのですけれども、上から見た人は、まず厚生労働省が「健康な食事」という言葉を使って栄養素でなくて食を考えようとしているのに、最初に出てくるのが「栄養素」ですから、これはがっくりきますね。

下から見ると、上に向かってどんどこどんどこ行って最終的にはここに来るのか、やはり栄養素かというふうになってしまうのは意図でないと思うのです。

確かに「栄養素」なのだけれども、しかし、この言葉を使ってしまうと全体が矮小化されてしまう感じがして、ちょっと工夫が要るのではないかと思いました。

それから、佐々木先生がおっしゃったように、まさに山形とか、下から上、上から下という考え方自身が、もうちょっと何か工夫が欲しいなと思います。

相互作用しているとか、あるいは今の食事は割と悪くないという言葉が最初のころ、たくさん出ましたけれども、それも感じとして出てこないかなと思うのです。資料7のほうにはかなり出せる要素があると思うのです。

こういうのが出ると、こうしなければいけないという、そういうガイドラインみたいな感じで緊張して見てしまう部分がありましたが、今回の議論の多くは、現在の食というのはそれほど悪くないという部分があって、極端に言ってしまうと、もう少しやわらかく、どれでもいいのだけれども、このほうがいいよねという、そんな感じのものではないかと思うのです。

○中村座長 どうぞ。

○田中(延)構成員 伏木先生のおっしゃることもよくわかるのですが、平均すると悪くないのですけれども、二極化がひどいと思うのです。

 今の「健康な食事」ということを考えていったらば、極めて悪いところをいい方向にある程度底上げしていかないといけないのではないかなと思うのです。

私の場合は子供の食育にかかわっていて、食育を突き詰めて考えていくと、一体何が大事なのだろうと最近よく考えているのですが、外食しているとか、そういう人たちは確かに多いのですけれども、やはり食の基礎というのは家庭だと思うのです。そこのところの食生活を営んでいく力がなければ、外食で食品を選択することも難しいし、外食によって欠けた栄養素を補うということを家庭でやるという力が必要かなと思っていまして、私は、子供たちには自分自身の体を養っていける調理をする力というのをぜひ身につけていってほしいなと。そういうことを通して栄養のバランスとか、一緒に食べることの楽しさとか、食品を選択する力とか、食文化とか、そういうものが全部つながってくるのではないかなと思っています。

「調理」というのは確かに載ってはいるのですが、今、日本の国全体を見ると、料理をする力が非常に失われてきていると思いますので、そういうところをちょっと重視していっていただきたいなと思います。

このことを国民に伝えるときに、できるだけシンプルに伝えるということが重要だと思いますので、ここは極めて重要で、ここのところは重要でないとは言わないけれども、優先順位から言うと低いねというような見せ方になってしまうかなと思います。

○中村座長 ありがとうございます。

 ほかにどうぞ。では、武見先生。

○武見構成員 まず、資料6の表現についてということで先ほどから御意見があって、確かに上から下という感じはどうかなと思いました。

健康について、エコロジカルモデルという考え方が今、出てきていますが、要は、真ん中にヘルスがあって、ヘルスにかかわる生物学的な要因というミクロのレベルから、まさに社会システムというマクロまでを円の形で描いているモデルなども出てきているので、あの考えに近い表現でこれを整理すると、どこが上でも下でもなく、しかも、相互につながってという感じが表現できるのではないかなと思うので、御検討いただければと思います。

もう一つ、今、田中先生からも出た調理というか、つくること。私も最近そこにちょっとこだわるようになってきたのですけれども、ただ、資料6の「調理」という言葉は、すごく狭いイメージに捉えられがちで、食の外部化とか中食の問題を考えると、選択することも含めて、まさに健康な食事づくりですね。

「食事づくり」という言葉がいいかどうかわからないのですけれども、そういう意味で、資料7にある「つくる」。調えるというか、つくるというか、そういう表現、今までの狭い意味での家庭の調理ではないのだということを伝えていくような表現にできたらいいのかなと思いました。

以上です。

○中村座長 ありがとうございました。

 では、高田先生。

○高田構成員 先ほどの確認の後に、個人的考えなのですけれども、今回、わざわざ「健康な食事」というタイトルであって、疾病予防のための栄養素というものではないという観点からいきますと、今、頂上と言ってはいけないと思うのですが、頂上のほうに「健康維持・増進」「健康寿命」という体に特化したのが来るというよりは、健康の概念は、今、WHOでもスピリチュアルまで含めたぐらい広がっていますので、食事が心を育てるようなところまでを含んだ意味合いもちろん、最終的な認証のところでは非常に難しくなると思うのですけれども、少なくとも今回「健康」という広い言葉と、食事も「栄養素」ではなくて「文化」とか「おいしさ」とか、いろんなことを含めた言葉を使っているのであれば、最後に行き着くところは健康健康関連QOL 」などに一旦はしておいて、体というほうに特化しない言葉が真ん中に来るほうがいいのではないかと思いました。

○中村座長 では、幣委員。

○幣構成員 今、御議論をいろいろお伺いしていまして、資料6自体は要素をおまとめいただいている資料であって、資料7のほうが概念図という形で、この要素を資料7の図に入れるべきでは?と思って資料を拝見していました。

 なので、上部にありますような栄養素のことも真ん中辺に入れていただいていますし、これをもう少し資料7のほうへと移動するような工夫が、まとめていく一つの方向性ではないかなと考えました。

 あと一つ、「食べる」の部分に矢印がなくて、これもずっと見ていたのですが、1点、「食べる」の左のところに「良好な健康状態」とあるのですが、例えば表現的に、きょう花田先生がお話しいただいていて、私たちもかむということがすごく大事だということで、「健康状態」は最終的な目標の矢印の上にあるので、例えば「良好な歯の健康」とか、食べるために必要な歯の状態をここに入れていただくとか、細かいことですが、そんなことを入れながら、ここにある要素をもう少し「食べる」のところや「つくる」のところに入れていくと、この2つの図が1つにまとまらないかなと考えます。非常に無理な考えかもしれませんが、要素と概念図は分けて考えてまとめる方向でいかがかという御提案です。

○中村座長 もちろん、資料7の概念図をつくるための裏方の要因として資料6を用意したという意味でございまして、そういう位置づけでございます。

どうぞ。

○佐々木構成員 でも、資料6のそれぞれの要素がこのように散りばめられているというか、存在するということを示すのはとても大切なことだと思います。

 えてして料理は料理、栄養は栄養、食べ方は食べ方、おうちはおうち、社会は社会となってしまわないのがこの検討会なのでしょう。ですから、ここに要素があって、その要素の間がこのようにつながっているのだよと。しかも、シームレスで色のグラデーションが徐々に変わっていくようにつながっているのですよというところをぜひ皆さんに知っていただきたいですね。

体は栄養素で生きています。でも、栄養素を食べてはいません。食品を食べています。でも、その食品は文化の中にあり、経済の中にあり、歴史の結果であるわけです。全てつながっています。このつながりを資料6で何とかうまく表現し、多くの方に御理解いただける。ああ、つながっているのだということを御理解いただけるような図を何とかここでつくり上げていきたいなと考えています。

形は、私自身もまだわかりません。

○中村座長 どうぞ。

○伏木構成員 今の話に賛成ですが、ぱっと資料6と7を見たときに、7はおもしろないなとまず思ったのです。ぴんとこない。6の異様なリアリティーに対して、7はうまくまとめて、もやもやもやっと当たりさわりのないのができてしまったみたいな感じがして、7は表現的に全然魅力を感じない。

 6は、食い入るように見たいなという感じがするのですよ。今、先生がおっしゃるように、6のリアリティーは大事ですね。

○中村座長 どうぞ。

○佐々木構成員 補足です。なぜ6がリアリティーを持ってアトラクティブ、魅力的かというと、恐らくそれは横の距離とか位置とかいうところにそれぞれのエビデンスや理論が仕組まれているというのがここから何となく見えてくるからではないですか。そこをもっと高めたいな、表現したいなという気持ちになります。

○中村座長 どうぞ。

○渡邊構成員 私は、送っていただいたときに、とてもわかりやすいなと思いました。皆さんの御意見を聞いて、それもそれぞれなるほどと思いました

ただ、自分たちが料理をつくって食事ということを考えるときには、まず料理の組み合わせということを考える。その根拠として「栄養素摂取」と「食品の種類・組合せ」ということを考えるわけです。

ですから、資料6の上の四角3つというのは、全体として楕円形みたいになっていて、それは「食事」とかそういうことでまとめられないかということと、その中で一番上とあえていいますが、「料理の組合せ」で、左右に「食品の種類・組合せ」と「栄養素摂取」ということが並列で並ぶのではないかなと考えました。

先ほど「食品をつくる」と「選択して調える」というような文言がありましたけれども、それはすごく大事なことなので、そこのところは、「料理」「選択」「調える」といった文言にしていただけると、これからの状況を考えるととても役立つのではないかと思いました。

○中村座長 藤谷先生、どうぞ。

○藤谷構成員 資料6と7の両方とも上に「健康寿命の延伸」とかがあるの、同じ目的の図ようにもみえるがよくないと思います

私の個人的意見は、6は上下を逆にしてしまうという案です。1回の食事は、例えば学校教育も含めて日本の文化――先ほど伏木先生からも日本の文化を肯定的に捉えるというお話があったわけですが――までの日本文化のいい意味での結晶として1食ずつの食事あるわけです。それを今後も維持するためには、やはり学校教育だの何だの、全部の、図の上のほうの社会キープしていかないと、一食一食のいい食事にはつながらないのだというメッセージ性が出ると思います

「健康寿命の延伸」が下でも、厚労省が出せばそれがキーになるので、周りがあるからこそ一食一食がよくなるのだということを出したほうがいいと思います

認証に関しても、結局、認証することで食事が供給されるわけではなく、選びやすくなるだけにすぎないのです。

前に特別用途食品のところをお手伝いしたことがあるのですけれども、あれももともとある意味の認証制度だったので、ディスカッションしたことの議事録とかが結局、全部は伝わらず、認証制度だけがひとり歩きしています。恐らく今回も、認証制度のほうは、ほっておいても絶対に歩いていきますから、それだけなくて、その前にこういう議論をしたということを残すために、上下逆のほうがいいのではないかなと思いました。

 あと、資料7の追加ような形で、健康な食を維持するための日本人のライフスタイルみたいな像を出してもいいのではないかなと思うのですよ。つまり、子供のころは学校教育とかで、給食だの、つくり方を教わる。中高年になったら、自分が選ぶとともに、文化を伝承するために子供に伝えるとか、老親への食事を考えるとか、個人が、消費者としての役割だけでなく、文化の担い手であるとか、複数の役割を持つ。そして、高齢になったときにどういう供給があるのがいい状況なのかという人の一生、ライフサイクルごとの在り方図みたいなもの。小さいころ歯を磨くとか、大人になったら歯周病を気遣うとか、そういうのも、ちょっとおもしろいかなと思いました。

○中村座長 大竹先生、どうぞ。

大竹構成員 私は余り専門でないので、素人の目から見ると、資料7で言うと、食べることが食事そのものなのではないかなと思うと、3つが対等に並んでいるということに非常に違和感を覚えるのです。

資料6で今まで議論してきたことがまとめられるのであれば、それをもっと抽象化したのが資料7になると思うと、もし資料6が同心円状になれば、最終的な目的である食べることに対してどういうことがかかわってくるかというのを、抽象的に資料7の概念図と関わらせてつくっていただくと、素人にはわかりやすいかなと思いました。

以上です。

○中村座長 どうぞ。

○花田参考人 今のお話の続きになりますが、資料7の右側の「食べる楽しみ」というのが中心にあって、「食べる楽しみ」を維持するために歯科医学的なサポートが必要である。身体はそのためにあるという図にひっくり返したほうが確かにいいなと思います。

しかし、資料6のところなのですが、介護予防の考え方は、運動機能の向上と栄養と口腔機能の向上です。ですから、運動しないとおなかが減りませんから食べないということで、運動していただく。

口腔機能が低下したら食べられませんから、口腔機能は向上させていく。運動と口腔が栄養を支えるという意味で、「生活」の左右に「運動」と「口腔」というのがないといけないかなと思いました。

以上です。

○中村座長 では、武見先生。

○武見構成員 いまいち人気がないというか、不評な資料7についてなのですけれども、私は、大竹先生の御意見もわかるのですが、何を食べるかという部分だけではないということをはっきり出すということが大事だと思った。

それは、先ほどから出ている資料6で、今まで出てきたたくさんの意見の中にいっぱいあった。どう準備するかとか、教育とかも含めて、どう継承したり、伝え合ったり、形成していくかという要素を全部組み合わせたところに初めて「健康な食事」というものが実現していくという発想でいけば、表現をもう少し検討していただいてもっと魅力的にする必要はあると思いますけれども、「食べる」「伝えあう」「つくる」という行為が合わさった形。そして重点の置き方はその人の暮らしや社会の状況によっていろいろあるけれども、非常にフレキシビリティーのある3つの要素なのだというあたりがしっかり出ていくことが、今回「健康な食事」という非常に階層的であり、多様であるものの捉え方、新しい概念を提案することにつながると考えていますので、さらに資料7について御検討いただきたいと思います。

○中村座長 どうぞ。

○伏木構成員 資料7の問題点は、言葉が全然とがっていないのですよ。これは人の心をつかまない言葉なのだ。

そこは物すごく大事だと思うのです。まとめればまとめるほど正確な概念になるかもしれないけれども、言葉の鮮度が落ちていきます。資料7は鮮度が落ち過ぎですね。資料6は、きらきらしているのですよ。これを生かしたいな。資料6では今までの議論がそのまますごくきれいに出ていて、こういうことだったのだということが本当に納得できるのだけれども、資料7だと漏れはないし、この3つのかかわり方も感じとしてはすばらしいのだけれども、なぜこれだけ魅力がないのかというのをもう一回考えたほうがいいと思うのです。

○中村座長 どうぞ。

○田中(延)構成員 これはたたき台なので、事務局側に立つわけではございませんが、これから議論を重ねていって、最終的にきらめきを感じるような言葉にすればいいと思うので、今はきらめかなくてもいいのではないかなと。

 シンプルに国民に伝えて、それを実践していただくためにはどうしたらいいのかということを検討していったらいいのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

○伏木構成員 それは反対です。もやっとしたシンプルな言葉で言ったほうがわかりやすいというのは、国民をちょっとばかにしているわけで。もう少し何か。例えば資料7と6を見せたら、国民は6のほうがわかりますよ。

○幣構成員 6の要素を7に盛り込むということでよりわかりやすくすればいいのではないでしょうか。6は必要な要素だけを羅列したものですから、すごくわかりやすいのは当然だと思うのですね。でも、これを「食べる」という言葉に一括りにするのではなくて、食べるための工夫とかポイント、ここで話し合った議論がこの図の中に入ってくると、この図はわかりやすくなるのではないかなと僕自身は思っているのですが。

○伏木構成員 そういうことかもしれない。

○幣構成員 この図は今の段階では魅力がないという御意見も理解できるのですが、ここをもう少しこちらに移行できる何かを探さないといけないのではないかなと。

○中村座長 どうぞ。

○鈴木構成員 一番国民に近いというか、一般人に近い立場から言うと、6と7を見ると、6のほうはくぎづけになって、なるほどと思ったのですけれども、すごく読み込んで、何だったっけ、栄養素、何だったっけみたいなのがちょっとわからなくなった自分がいて、結局、7を見ると、「『健康な食事』を構成する主要な要素」と書いてあるところこそが「健康な食事」が中心にあって、そのポイントがそれぞれ食べることだったり、食事をしながら伝え合うことだったり、食事をするために食事をつかさどる、調えるみたいなことだったりすると思うので、最終的にどうすればいいのとか、6はミクロというか、要素的にはいいと思うのですが、先生がおっしゃったように7をブラッシュアップしていくほうが、最終的にどうしたらいいのか、どういうことが食事なのだ、「健康な食事」とは何なのかというのがすごくわかりやすい図になるような気がしています。

 一般的な国民として、結局、自分事にしてもらわなければならないと思いますので、「健康な食事」は何たるかというのを7で魅力的な7にして、結局、誰へそれをしていただきたい。先ほどライフスタイルとありましたけれども、どのポイントの方々に一番気をつけていただく要素というのはそれぞれ違うと思うのですが、この集団の方々、例えば主婦の人には「健康な食事」をするためにはこういう要素があって、こういうふうにしなければならないのだよという、ターゲット、一番気をつけなければいけない、もしくは一番身にしみてほしい人に対して、どういうふうに伝えていくのかというところを踏まえるための7にしていきたいなというのがありますので、そこはすごく気になります。

例えば週末と平日だったら違うでしょうし、主婦や働き盛りのサラリーパーソン、高齢者が自分事にしてもらうためには、あなたですよと言わなければいけないと思いますので、その辺をわかりやすくするために7があるべきだと思います。

何のあれにもならなくて済みません。

○中村座長 ほかにございますか。

では、まだ御発言がない先生方に最後にお願いいたします。原田先生。

○原田構成員 今のお話はわかるのですけれども、逆にターゲットは絞らないほうがいいという考え方もあると思うのです。この問題というのは、広い意味で言ったら、まさに食育そのものの最終目的というか、大きな目的の一つであって、「国民」という言葉を使うのであれば、国民全員がこの問題を考えていかないと、基本的にこういう問題というのは解決しない。

もちろん、現実の問題としては濃淡というか、いろんな違いがあるとは思うのですが、しかし、「健康な食事」という問題は、もちろん程度の差、深さや理解度というのはあるかもしれませんけれども、基本的には国民全員が考えていかなければいけないのだというところが一番重要なのではないかなと思っています。

ですから、いわば問題提起的な報告書なのか、よくわかりませんが、逆に問題提起的な呼びかけというか、提案というか、そういうことが必要なのではないのかなと思います。

○中村座長 ほかにございますか。では、佐々木先生。

○佐々木構成員 資料6を見ていただいて、全ての人に知っていただきたいのは、自分がどこに立っていても、どの職業にかかわっていても、家庭のどこの構成員であったとしても、全てが「健康な食事」にかかわっているのだということを知っていただける図にしてもらいたい。

例えば私は文化だから健康は関係ないわとか、経済畑で働いているから食事なんて関係ないわというのではなくて、実はそれはつながって、つながって、つながって「健康な食事」を支えている日本国民の一人であるということを全てが理解できるような図。それが「健康な食事」を日本全員がつくっていくということになるだろうと思います。

○中村座長 どうぞ。

○岡村構成員 要素の中身なのですが、これは大前提なのであえて入っていないのかもしれませんけれども、例えば食材の安全性とかそれ以前の問題として重要と思います。今回は積極的に健康を守ろうという集まりなので、病気の予防のほうに議論が行っているのですが、食べても害がないという最低ラインは必要であって、それは細菌であったり、残留農薬であったりというのもあるのですけれども、どこかに一言そういうことが入っていたほうがいいのかなと。それに関心を持っている人が多いのですから。もちろん、大前提だということだったらいいのですけれども。

○中村座長 ありがとうございました。

時間がちょっと過ぎているのですが、どうぞ。

○藤谷構成員 先ほどの自分事かどうかという話なのですが、要するに、国民全員が自分で選べる、あるいは選べるだけでなくて、つくれたり、教えたり、あるいは産業人として変なものをつくらないということが大事で、それが自分事ということだと思うのです。私も医者としての自分と家庭人としての自分、いろんな面があって、どの面においても健康な食に逆行する行動をしないということが大事で、国民それぞれがそのような自覚を持つことが大事なのだと思います。

○中村座長 ありがとうございました。

 こういう議論をしていると、そもそも人間にとって食事とは何かというとても基本的な議論をし始めてきて、結論が出なくなってしまうことが多いのですが、今回の検討会は、健康寿命を延伸するため、つまり、健康の維持・増進、疾病を予防するための健康な食事の議論ですので、そこをまず先生方、よろしくお願いしたいと思います。

たくさんの貴重な意見をいただきまして、これを踏まえながら概念図をブラッシュアップして、次回、「健康な食事」の定義や基準について、さらに議論を繰り返したいと思っております。

きょう御意見を出せなかった先生方は、ペーパーでいいですので、ぜひ厚労省のほうに提案していただければ、ありがたいと思います。

以上でございますが、最後に事務局から今後の進め方とかスケジュールについて、お願い申し上げます。

○河野栄養指導室長 本日は貴重な御意見をありがとうございました。

資料6と7なのですけれども、基本的にはこの検討会の成果物としてどちらも生かせていけたらと思っています。というのは、この検討会の出口は決まっておりまして、いわゆるコンビニの中食とか宅配食の「健康な食事」の認証をする、いわゆる社会的に流通する食事を健康という観点から認証するという役割もあります。ただ、それを追い過ぎると内容が無味乾燥なものになってしまうということで、そこに至るプロセスもこの検討会の成果としてきっちりお出ししたいなと。

恐らく資料6については、必ずしも認証だけではなく、いろいろな場面で発展していく可能性があるものとして整理ができればと思っていて、資料7は、認証の基準に関するものだけれども、そこにもつながる要素の整理が必要と考えます。

例えば、中食の場合には食べ手とつくり手が違ってくるということがありますので、そういったことも配慮して、その視点も忘れずに認証基準をつくっていくというプロセスも大事にしたいと考えております。きょう御議論いただいた先生方の御意見を踏まえて、これはあくまでもたたき台ですので、特に資料6については、これから我が省だけではなくて、いろいろな省あるいはいろいろな場で議論できるたたき台になるような形であればと思いますので、形や要素の整理の方向性についても御意見を次回までにいただけたらと思います。

具体的な意見がもしありましたらば、今月中に事務局まで御連絡いただければ、修正等も適宜加えたいと思っております。

また、先ほど藤島委員から冒頭のほうで御質問いただいた資料5−2の野菜とか果実類につきましては、恐らくジュース類、野菜ジュースとか果実のジュースがそれぞれの分類に入っていることもありますので、そのあたりも精査してまいりたいと思います。

次回は3月7日金曜日10時から12時の予定となっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

以上でございます。

○中村座長 ありがとうございました。

では、本日はこれで閉会いたします。


(了)

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