タイトル:一人一人のキャリア形成を支援し、能力を発揮できる社会の実現 −労働者のキャリア形成への支援とIT化に対応した能力開発施策の推進− 発 表:平成12年8月25日(金) 担 当:労働省職業能力開発局能力開発課 電 話 03-3593-1211(内線5933、5934) 03-3502-6957(直通)
急速な技術革新の進展や、産業構造の変化等に伴う企業内の働き方の変化、労働移動 の増大等に適切に対応するためには、労働者一人一人のキャリア形成(職業経歴を通し た能力形成)に対する支援を通じて、労働者のエンプロイアビリティ(就業能力)の向 上に資する職業能力開発を推進することが重要である。 また、急速なIT化の進展に伴う労働者の間の情報格差及びこれに伴う雇用・労働条 件面の格差(デジタル・ディバイド)の問題への対応として、「働く人すべてのIT化 対応」を目指し、労働者の能力水準、ニーズ等に応じたITに係る能力習得機会を大幅 に拡大する必要がある。 このため、労働省では、一人一人のキャリア形成を支援し、能力を発揮できる社会の 実現に向けて、平成13年度において以下の施策を柱として総合的な職業能力開発施策を 推進していくこととする。 ○ 労働者のキャリア形成支援体制の整備(別紙1) 労働者個々人ごとのキャリア形成を総合的に支援するため、以下の施策を展開する こととする。 ・「キャリア形成支援コーナー(仮称)」を設置し、労働者に対しキャリア・コンサ ルティング(キャリア形成相談)を実施する等労働者のキャリア形成を支援する体 制の整備 ・企業に対し、キャリア・コンサルティングの技法等に係る指導・援助を行う等、企 業においてキャリア形成を促進するための措置の推進 ○ IT化に対応した総合的な職業能力開発施策の推進(別紙2) 日本新生プランの一環として、働く人すべてのIT化対応を目指し、総合的な職業 能力開発施策を実施することとする。 具体的には、 ・ITに係る公共職業訓練について、訓練ニーズに応じた多様な水準・期間のコース を整備し、大幅な拡大を図ること ・公共職業能力開発施設等に設置したパソコン(自習用端末)を活用し、夜間・土日 を含め、労働者各人の能力水準に応じたIT学習を支援すること 等により、ITに係る基礎的な能力習得機会を確保するとともに(対象人員約100万 人)、IT化に対応した先導的な教育訓練コース・システムの開発・展開を図る。 また、これらの施策の展開に係る、関係機関間の連絡調整、事業主・労働者に対す る情報提供・相談等、地域における拠点的役割を担う「地域IT化能力開発支援セン ター」(仮称)を設置する。