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【報告書のポイント】


1 検討の趣旨

 ・ 本研究会は、平成10年2月の女性少年問題審議会建議を踏まえ、通常の労働者
  との均衡を考慮した雇用管理の改善を図る上での技術的な事項について、アンケ
  ート調査やヒアリング調査の結果に基づき検討。
 ・ 関係労使は、本研究会における整理を参考とし、通常の労働者との均衡を考慮
  した処遇や労働条件の確保に向けて自主的な取組を図ることが期待される。


2 パートタイム労働者の就業の実態に応じた整理

 ・ 正社員との「職務の同一性」(通常従事する作業が同じかどうか等)に着目し
  て整理。
  【Aタイプ】パートタイム労働者が正社員と同じ職務を行うケース
  【Bタイプ】パートタイム労働者が正社員と異なる職務を行うケース
 ・ パートタイム労働者と正社員との比較は、「同じ職務を行う正社員」との間で
  行われることが現実的かつ有用。


3 正社員と同じ職務を行うパートタイム労働者(Aタイプ)に係る均衡を考慮した
 雇用管理のあり方

(1)処遇や労働条件のあり方
 ・ まず、処遇や労働条件の決定方式(例:賃金の構成要素、支払形態)を正社員
  と合わせていく方法がある。ただし、合理的な理由がある場合には、決定方式を
  異にすることはあり得る。
 ・ 決定方式を合わせられない場合であっても、処遇や労働条件の水準について正
  社員とのバランスを図っていく方法が考えられる。ただし、正社員と比較して、
  例えば、残業、休日出勤、配置転換、転勤がない又は少ないといった事情がある
  場合、合理的な差を設けることもあり得る。
 ・ 同じ職務を行う正社員に賞与や退職金が支給されている場合には、パートタイ
  ム労働者に対しても、合理的な内容により、賞与や退職金に係る制度が設けられ
  ることが適切。
 ・ さらに、正社員との処遇や労働条件に差がある場合、パートタイム労働者の納
  得度を高めるためには、@決定方式や水準に違いが設けられている事情の明確化
  及び情報提供、A相談や苦情に応ずる体制の整備が必要。
(2)働き方の選択性を高めるための条件整備
 ・ 正社員への転換制度を設ける等、採用後改めて選択(乗換え)の機会を付与する
  ことが、パートタイム労働者の意欲や納得度を高め、能力発揮にも資する。


4 正社員と異なる職務を行うパートタイム労働者(Bタイプ)に係る均衡を考慮し
 た雇用管理のあり方

  Bタイプのパートタイム労働者については、正社員との間で具体的な比較を行う
 ことは困難であるが、以下のような正社員との均衡を考慮した雇用管理が図られる
 ことが必要。

(1)合理的な雇用管理の構築
   就業の実態等に応じ、また、職務やそのレベル、職務遂行能力に見合った処遇
  や労働条件を考えることが重要。
(2)働き方に係る納得性を高めるための条件整備
   処遇・労働条件の違い等に関する必要な情報の提供及び相談体制の整備や、選
  択(乗換え)の機会の付与が、その意欲や納得度を高めることにつながる。
 

(別添)均衡を考慮する場合の具体的な参考事例−各企業ごとにみる取組の事例−

(参考2)パートタイム労働者と正社員との均衡を考慮した雇用管理


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