第2節 労働市場の構造的変化とその背景


 失業は、景気動向で増減する需要不足失業と労働市場の構造で決まる構造的・摩擦的失業に分けられる。構造的・摩擦的失業率は中長期的な上昇がみられ、特に第1次石油機後とバブル崩壊後に大きく上昇しているが、バブル崩壊後の大幅上昇の背景には、産業間や年齢間のミスマッチの拡大、就業形態の多様化の進展等がある。ミスマッチと関連の強い失業継続期間は第1次石油危機後とバブル崩壊後に上昇し、摩擦的失業と関連の強い失業頻度はバブル期以外は上昇傾向にある。なお、女性の就業意欲の高まりを背景に、女性の労働力率の需給感応度が低下し、失業率が需給に感応的になっている。



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