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1.死亡(全死因)の状況

(1)全国の死亡(全死因)の状況の年次推移

  平成7年の全国の年齢調整死亡率(人口10万対、以下「死亡率」という。)は、男719.6、女384.7である。平成2年に比べ、男は28.3ポイント、女は38.3ポイント低下している。昭和35年以降低下傾向は続いているが、近年では男女とも緩やかな低下となっている。(図1)
 また、粗死亡率(人口10万対)の傾向をみると、男女とも昭和50年代では横ばいとなっていたが、それ以降は上昇している。年齢調整死亡率が低下しているのに対して、粗死亡率が上昇しているのは高齢化によるものである。(図2)

図1 年齢調整死亡率(全死因)の年次推移

図1

図2 粗死亡率(全死因)の年次推移

図2

(2)都道府県別にみた平成7年の死亡(全死因)の状況

   平成7年の死亡率(全死因)を都道府県別にみると、男は中部で低く、また、男女とも近畿西部で高い傾向がある。
 男の死亡率の低い県は長野、福井、熊本、石川等となっており、高い県は兵庫、青森、大阪、鳥取、和歌山等となっている。
 女の死亡率の低い県は沖縄、熊本、長野、島根等となっており、高い県は兵庫、大阪、青森、茨城、和歌山等となっている。(図3)

図3 都道府県別年齢調整死亡率(全死因) −平成7年−

図3

 

   平成7年の死亡率について都道府県別に男女の分布状況をみると、男の死亡率の高い県は女の死亡率も高く、男の死亡率の低い県は女の死亡率も低くなっており、男女の死亡率には相関関係がみられる。
 その中でも特徴的な県をみると、兵庫は震災の影響により、男女とも高い死亡率となっている。青森は女に比べて男の死亡率が2倍と特に高くなっており、長野は逆に男の死亡率が特に低くなっている。また、沖縄は男に比べて女の死亡率が1/2と低くなっている。(図4)

図4 都道府県別年齢調整死亡率の男女の分布状況

図4

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47  

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
鹿


 
 
 
 

注:
 

 震災による死亡数を除いても兵庫県の死亡率(□28')が高いのは、粗死亡率の分母である人口の減少等の影響も考えられる。


(3)都道府県別にみた死亡(全死因)の状況の年次比較

  都道府県別死亡率(全死因)の年次比較をみると、男女とも昭和40年には西日本に死亡率の低い県が多く、東日本を中心に死亡率の高い県が多くなっていたが、死亡率の全国的な低下にともなって徐々に地域の差も縮小し、昭和40年にみられたような全国的な特徴がなくなってきている。(図5−1、図5−2、図6)
  その理由として、東高西低傾向の強い脳血管疾患の死亡率が、昭和40年をピークに、その後全国的に大幅に低下し、近年、全国的な差が小さくなってきていることがあげられる。(9ページ・図7、13ページ・図11参照)

図5−1 都道府県別年齢調整死亡率の年次比較・男

図5(男−1) 図5(男−2)

注:

 昭和40年の沖縄は調査対象外。

図5−2 都道府県別年齢調整死亡率の年次比較・女

図5(女−1) 図5(女−2)

注:

 昭和40年の沖縄は調査対象外。

図6 都道府県別年齢調整死亡率の年次比較

−昭和50年・平成7年−

図6(男) 図6(女)

注:

 昭和40年の沖縄は調査対象外。


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