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II 利用者の状況

1 利用者は「老人保健法」によるが86.9%、「健康保険法等」によるが13.1%

 平成11年6月中の利用者数は161,910人で、性別では、「男」は63,018人(38.9%)、「女」は98,892人(61.1%)となっている。
 適用法別にみると、老人保健法による利用者が140,661人(86.9%)、健康保険法等による利用者が21,249人(13.1%)となっている。
 平均年齢は、老人保健法による利用者は80.8歳、健康保険法等による利用者は52.7歳となっている。(表5)

表5 適用法・性別にみた利用者数の年次推移と年齢階級別にみた利用者数
  総   数 老人保健法 健康保険法等
総数 総数 総数
平成5年 8 262 3 355 4 907 8 262 3 355 4 907
  7年 34 093 13 584 20 509 30 801 11 866 18 935 3 292 1 718 1 574
  9年 92 622 36 810 55 812 81 213 31 048 50 165 11 409 5 762 5 647
 10年 124 310 48 807 75 503 108 230 40 687 67 543 16 080 8 120 7 960
 11年 161 910 63 018 98 892 140 661 52 228 88 433 21 249 10 790 10 459
構     成     割     合     (%)
平成5年 100.0 40.6 59.4 100.0 40.6 59.4
  7年 100.0 39.8 60.2 90.3 34.8 55.5 9.7 5.0 4.6
  9年 100.0 39.7 60.3 87.7 33.5 54.2 12.3 6.2 6.1
 10年 100.0 39.3 60.7 87.1 32.7 54.3 12.9 6.5 6.4
 11年 100.0 38.9 61.1 86.9
(100.0)
32.3
(37.1)
54.6
(62.9)
13.1
(100.0)
6.7
(50.8)
6.5
(49.2)
(11年−10年)
増加率 (%)
30.2 29.1 31.0 30.0 28.4 30.9 32.1 32.9 31.4
平成11年                  
 40歳未満 3 319 1 795 1 524 3 319 1 795 1 524
 40〜64歳 15 183 7 611 7 572 15 183 7 611 7 572
 65〜69歳 11 697 6 282 5 415 8 969 4 909 4 060 2 728 1 373 1 355
 70〜79歳 46 319 20 741 25 578 46 319 20 741 25 578
 80〜89歳 62 392 21 044 41 348 62 392 21 044 41 348
 90歳以上 22 878 5 497 17 381 22 878 5 497 17 381
 不 詳 122 48 74 103 37 66 19 11 8
平均年齢(歳) 77.1 74.3 78.9 80.8 78.8 82.0 52.7 52.4 53.0

注1: 平成5年は10月1日、7〜11年は7月1日調査による。
2: ( )内の数値は、老人保健法と健康保険法等のそれぞれの総数を100とした割合である。
3: 「健康保険法等」とは、老人保健以外の政府管掌健康保険等の医療保険及び公費負担医療をいう。


2 6月中の老人保健法による利用者1人当たりの訪問回数は5.7回

 6月中の利用者を交付された指示書の種類別にみると、老人保健法では「老人訪問看護指示書」が138,479人で最も多く、訪問回数は「5〜8回」が32.2%、1人当たり訪問回数は5.6回となっている。健康保険法等では「訪問看護指示書」が17,761人で最も多く、訪問回数は「5〜8回」が30.6%、1人当たりの訪問回数は6.3回となっている。
 また、利用状況をみると、1人当たりの訪問回数は、老人保健法による継続利用者は5.9回、健康保険法等による継続利用者は6.1回となっている。(表6)
 時間外訪問を受けた老人保健法による利用者は1.4%、健康保険法等による利用者は1.7%で、1人当たりの訪問回数は、老人保健法による利用者は1.8回、健康保険法等による利用者は2.0回となっている。 (表7)

表6 6月中の訪問回数別利用者数と1人当たりの訪問回数 平成11年6月
  利用者数
(人)
構    成    割    合 (%) 6月中の利用者
1人当たり
訪問回数(回)
総数 1回 2回 3回 4回 5〜
8回
9〜
12回
13回
以上
指示書の種類                    
 老人保健法 140 661 100.0 7.1 10.4 8.5 21.0 32.0 14.6 6.3 5.7
  老人訪問看護指示書 138 479 100.0 7.1 10.4 8.6 21.2 32.2 14.6 5.9 5.6
  老人精神訪問看護指示書 962 100.0 14.7 17.3 9.5 18.7 27.3 10.3 2.2 4.5
  特別老人訪問看護指示書 1 219 100.0 0.5 1.1 1.9 2.4 13.5 18.7 62.0 14.0
 健康保険法等 21 249 100.0 9.7 11.2 7.8 17.9 28.8 16.3 8.3 5.9
  訪問看護指示書 17 761 100.0 6.8 9.5 7.6 18.2 30.6 18.2 9.2 6.3
  精神訪問看護指示書 3 326 100.0 25.6 21.1 8.8 17.0 19.4 6.3 1.8 3.6
  特別訪問看護指示書 162 100.0 1.2 3.1 4.3 5.6 22.8 12.3 50.6 12.1
利用状況                    
 老人保健法                    
  6月新規利用者又は6月終了者 17 738 100.0 18.5 18.0 14.6 14.2 23.9 7.9 2.9 4.3
  継続利用者 120 181 100.0 5.4 9.3 7.6 22.0 33.2 15.6 6.8 5.9
健康保険法等                    
  6月新規利用者又は6月終了者 2 463 100.0 20.0 17.9 13.6 13.4 21.6 10.1 3.4 4.4
  継続利用 18 399 100.0 8.4 10.4 7.0 18.6 29.7 17.0 9.0 6.1
注:利用状況の利用者数には、不詳を含まない。


表7 時間外の利用者数と1人当たりの訪問回数(再掲) 平成11年6月
  利用者数
(人)
時間外訪問を受けた
利用者数(割合) 6月中の利用者
1人当たり
訪問回数(回)
適用法      
 老人保健法 140 661 1959  (1.4%) 1.8
 健康保険法等 21 249 358  (1.7%) 2.0
 (再掲)
特定疾患
2 933 65  (2.2%) 3.1


3 主傷病は、老人保健法による利用者の約半数が「循環器系の疾患」

 主傷病をみると、老人保健法による利用者では「IX 循環器系の疾患」が52.4%と最も多く、次いで「XIII 筋骨格系及び結合組織の疾患」が8.2%、「VI 神経系の疾患」が7.6%となっている。
 健康保険法等による利用者では、「IX 循環器系の疾患」が27.4%、「VI 神経系の疾患」が23.9%、「V 精神及び行動の障害」が16.5%となっている。(表8)

表8 適用法・主傷病別にみた利用者数 平成11年6月
  利用者数(人) 構成割合(%)
総数 老人
保健法
健康
保険法等
総数 老人
保健法
健康
保険法等
総 数 161 910 140 661 21 249 100.0 100.0 100.0
I 感染症及び寄生虫症 1 272 1 034 238 0.8 0.7 1.1
II 新生物 8 750 7 377 1 373 5.4 5.2 6.5
 悪性新生物(再掲) 7 302 6 345 957 4.5 4.5 4.5
III 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構
の障害
492 457 35 0.3 0.3 0.2
IV 内分泌,栄養及び代謝疾患 6 655 6 000 655 4.1 4.3 3.1
 糖尿病(再掲) 6 023 5 493 530 3.7 3.9 2.5
V 精神及び行動の障害 13 074 9 576 3 498 8.1 6.8 16.5
 痴呆(再掲) 7 566 7 464 102 4.7 5.3 0.5
 精神分裂病(再掲) 2 838 380 2 458 1.8 0.3 11.6
VI 神経系の疾患 15 752 10 676 5 076 9.7 7.6 23.9
 パーキンソン病(再掲) 6 520 5 905 615 4.0 4.2 2.9
 アルツハイマー(再掲) 1 363 1 187 176 0.8 0.8 0.8
VII 眼及び付属器の疾患 183 172 11 0.1 0.1 0.1
VIII 耳及び乳様突起の疾患 79 74 5 0.0 0.1 0.0
IX 循環器系の疾患 79 470 73 641 5 829 49.1 52.4 27.4
 高血圧性疾患(再掲) 11 470 11 292 178 7.1 8.0 0.8
 心疾患(再掲) 10 057 9 869 188 6.2 7.0 0.9
 脳血管疾患(再掲) 56 710 51 317 5 393 35.0 36.5 25.4
X 呼吸器系の疾患 7 595 7 185 410 4.7 5.1 1.9
XI 消化器系の疾患 2 794 2 568 226 1.7 1.8 1.1
XII 皮膚及び皮下組織の疾患 1 126 1 057 69 0.7 0.8 0.3
 褥  瘡(再掲) 855 813 42 0.5 0.6 0.2
XIII 筋骨格系及び結合組織の疾患 12 888 11 553 1 335 8.0 8.2 6.3
 骨の密度及び構造の障害(再掲) 2 044 2 017 27 1.3 1.4 0.1
XIV 尿路性器系の疾患 3 162 2 826 336 2.0 2.0 1.6
XV 妊娠,分娩及び産褥 - - - - - -
XVI 周産期に発生した病態 18 - 18 0.0 - 0.1
XVII 先天奇形,変形及び染色体異常 413 101 312 0.3 0.1 1.5
XVIII 症状,徴候及び異常臨床所見・異常検査
所見で他に分類されないもの
518 466 52 0.3 0.3 0.2
XIX 損傷,中毒及びその他の外因の影響 7 578 5 820 1 758 4.7 4.1 8.3
XXI 健康状態に影響をおよぼす要因および
保健サービスの利用
90 78 12 0.1 0.1 0.1
特 定 疾 患 (再掲) 11 766 8 833 2 933 7.3 6.3 13.8
注:傷病分類は「第10回国際疾病・傷害及び死因の統計分類」による。


4 老人保健法による利用者の41.4%は痴呆のある寝たきり者

 痴呆と寝たきりの状況をみると、老人保健法による利用者では「痴呆あり」が64.2%、「寝たきり者(ランクBとランクCを合わせた者をいう。以下同じ。)」が57.0%で、健康保険法等による利用者では「痴呆あり」が23.8%、「寝たきり者」が53.3%となっている。
 また、老人保健法による利用者で、「痴呆あり」で「寝たきり者」は41.4%となっている。これを年齢階級別にみると、年齢が高くなるほどその割合が多くなっており、「80歳以上」では46.0%となっている。 (表9、図4)

表9 痴呆と寝たきり度別にみた利用者数 平成11年6月
  総 数 寝 た き り 度
ランクJ ランクA ランクB ランクC 不 詳 寝たきり者
(再掲)
老人保健法 (人)
140661
  16 954 42 701 40 644 39 584 777 80 228
  (%)
100.0
12.1 30.4 28.9 28.1 0.6 57.0
 痴呆あり 90 253 64.2 5.5 17.0 19.3 22.1 0.2 41.4
  ランクI 28 292 20.1 3.4 7.4 5.9 3.4 0.1 9.3
  ランクII 22 698 16.1 1.4 5.8 5.3 3.6 0.0 8.9
  ランクIII 19 862 14.1 0.5 2.7 5.1 5.9 0.0 11.0
  ランクIV 16 040 11.4 0.2 1.0 2.7 7.5 0.0 10.2
  ランクM 3 174 2.3 - 0.2 0.3 1.7 0.1 2.0
  不 詳 188 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1
 痴呆なし 50 408 35.8 6.6 13.3 9.5 6.1 0.3 15.6
健康保険法等 (人)
20925
  4 825 4 537 4 765 6 384 414 11 149
  (%)
100.0
23.1 21.7 22.8 30.5 2.0 53.3
 痴呆あり 4 987 23.8 2.3 5.0 7.0 9.3 0.2 16.3
 痴呆なし 15 938 76.2 20.7 16.7 15.8 21.2 1.8 37.0

注1: 健康保険法等は6歳未満(324人)を除く。
2: 痴呆及び寝たきり度のランクは、厚生省で定めた「痴呆性老人の日常生活自立度判定基準」及び「障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準」による。


図4 年齢階級別にみた痴呆と寝たきり者の割合(老人保健法による利用者のみ) 平成11年6月


1:「寝たきりでない者」には、「寝たきり度不詳」を含む。
2:「寝たきりでない者」は寝たきり度ランクJとランクAを合わせた者をいい、「寝たきり者」はランクBとランクCを合わせた者をいう。


【障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準】
ランクJ… 何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する。
ランクA… 屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない。
ランクB… 屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが座位を保つ。
ランクC… 1日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替において介助を要する。
寝たきり者… ランクBとランクCを合わせたもの。

【痴呆性老人の日常生活自立度判定基準】
ランクI… 何らかの痴呆を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立している。
ランクII… 日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。
ランクIII… 日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さがときどき見られ、介護を必要とする。
(食事・排泄等が上手にできない、徘徊、失禁等)
ランクIV… 日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする。
ランクM… 著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。


5 老人保健法による利用者のうち、寝たきり者では全介助の項目が多い

 老人保健法による利用者の心身の状況をみると、「寝たきり者」では「痴呆あり」、「痴呆なし」とも、全介助の項目が多くなっている。「寝たきりでない者」では、「痴呆あり」「痴呆なし」とも、「浴槽出入」、「つめ切り」で全介助が多くなっている。(図5)

図5 痴呆と寝たきりの状況別にみた心身の状況(老人保健法による利用者のみ) 平成11年6月


6 6月中に「医療的な処置」が行われた利用者は約半数

 6月中の利用者に行われた看護内容をみると、「病状観察・情報収集」が98.8%と最も多く、次いで「療養指導・相談(本人・家族)」が88.6%、「生活のリズム・仕方の把握」が63.3%となっている。
 また、何らかの医療的な処置が行われた利用者は50.6%となっている。(表10)

表10 6月中の看護内容の割合(複数回答) 平成11年6月
  総 数 老 人 保 健 法 健康保険法等
総数 寝たきり
でない者
寝たきり者
利  用  者  数 161 910 140 661 59 656 80 228 21 249
(%) 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
I 病状観察・心理的支援等の行為 99.2 99.2 99.2 99.2 99.1
 1 病状観察・情報収集 98.8 99.0 99.0 99.0 98.9
 2 服薬管理 53.4 53.4 60.6 48.1 53.7
 3 環境整備 39.3 39.4 34.5 43.1 39.0
 4 療養指導・相談(本人・家族) 88.6 88.9 87.5 89.9 87.9
 5 社会資源活用等の調整、
  介護機器・家屋改善アドバイス
27.7 27.8 24.1 30.5 27.6
 6 生活のリズム・仕方の把握 63.3 63.1 66.2 60.8 65.5
 7 ターミナルケア 1.8 1.8 0.7 2.5 2.3
 8 緊急時の対応や指示 19.4 19.4 16.8 21.4 19.5
 9 検査補助 6.8 6.9 7.2 6.7 6.2
 10 感染症の予防・処置 23.1 23.0 12.8 30.6 24.4
II 療養上の世話等 94.2 94.6 91.9 96.6 91.4
 1 移動の援助 47.4 48.1 36.5 56.8 43.4
 2 食事・栄養の援助 28.2 28.6 24.9 31.4 26.3
 3 歯磨き・口腔清拭 11.6 11.6 4.6 16.9 11.9
 4 清潔の援助:入浴介助 22.9 22.8 24.3 21.7 24.1
 5      :全身清拭 27.5 28.6 9.0 43.3 20.1
 6      :その他 34.7 35.7 22.8 45.4 28.8
 7 整容・衣服の着脱の援助 54.1 55.2 36.9 69.0 47.2
 8 排泄の援助 36.9 38.0 14.2 55.8 30.8
 9 理学療法士・作業療法士以外による
  リハビリテーション
50.1 51.0 42.5 57.5 44.9
 10 体位交換 24.6 25.0 1.7 42.4 22.9
 11 特異(問題)行動のケア 9.8 9.7 11.3 8.4 11.0
 12 その他 37.2 36.7 45.0 30.5 41.2
III 医療的な処置 50.6 50.9 38.1 60.6 48.5
 1 点滴の管理 1.8 1.8 1.3 2.2 1.5
 2 中心静脈栄養 0.6 0.5 0.2 0.6 1.2
 3 透析 0.2 0.2 0.3 0.2 0.5
 4 ストーマ(人工肛門)の処置 1.1 1.1 1.4 0.9 1.1
 5 酸素療法 4.1 4.2 5.7 3.1 3.5
 6 レスピレーター(人工呼吸器) 0.6 0.3 0.2 0.4 2.8
 7 気管切開の処置 1.7 1.1 0.4 1.7 6.1
 8 疼痛の看護 6.9 7.0 7.2 6.8 6.3
 9 経管栄養 5.2 4.9 0.3 8.3 8.3
 10 モニター測定(心拍、酸素飽和度数等) 3.0 2.9 3.0 2.8 3.7
 11 褥そうの処置 12.4 12.8 2.2 20.6 9.8
 12 カテーテル 8.1 7.7 2.2 11.9 10.5
 13 吸引・吸入等 5.2 4.7 1.0 7.4 9.3
 14 浣腸・摘便 12.9 13.1 2.8 20.9 11.2
 15 その他 24.0 24.3 22.5 25.7 22.0
IV 理学療法士・作業療法士による
  リハビリテーション
7.4 6.7 5.2 7.8 12.0

注 1: 老人保健法による利用者数には、寝たきり度の「不詳」を含む。
2: 「寝たきりでない者」は寝たきり度ランクJとランクAを合わせた者をいい、「寝たきり者」はランクBとランクCを合わせた者をいう。


7 老人保健法による利用者への訪問1回当たりの平均滞在時間は62.2分

 6月第1週における訪問1回当たりの滞在時間をみると、「60〜90分未満」が48. 9%と最も多く、平均滞在時間は62.2分となっている。
 滞在時間を看護内容別にみると、「療養上の世話等」「医療的な処置」では、「60〜90分未満」が約半数であり、「理学療法士・作業療法士によるリハビリテーション」では、「30〜60分未満」が57.7%となっている。(表11)
 また、痴呆の有無と寝たきりの状況別にみると、痴呆の有無にかかわらず、「寝たきり者」の方が平均滞在時間、療養上の世話等に要した平均時間とも長くなっている。(図6)

表11 滞在時間別にみた訪問回数の割合(複数回答) (老人保健法による利用者のみ)平成11年6月第1週
6月第1週の実利用者数 118,795人
平 均 滞 在 時 間 62.2分
訪問1回当たりの滞在時間
総    数 30分未満 30〜60分
未満
60〜90分
未満
90分以上 不詳
6月第1週の訪問延べ回数 190 845回   1 310 68 327 93 277 27 331 600
  (%)
100.0
0.7 35.8 48.9 14.3 0.3
 療 養 上 の 世 話 等 179 139 100.0 0.6 33.7 50.4 15.1 0.2
 医 療 的 な 処 置 94 288 100.0 0.7 32.1 50.1 16.9 0.3
 理学療法士・作業療法士による
 リハビリテーション
8 053 100.0 0.4 57.7 35.1 6.5 0.4


図6 滞在時間と療養上の世話等に要した平均時間(老人保健法による利用者のみ)平成11年6月第1週



8 老人保健法による利用者の87.0%が日常生活用具を使用

 日常生活上の便宜を図るための日常生活用具の使用状況をみると、老人保健法による利用者の87.0%、健康保険法等による利用者の77.3%が何らかの用具を使用している。
 日常生活用具の種類別にみると、老人保健法による利用者は「特殊寝台」が53.5%、「車いす」が46.1%、「褥そう予防用具(エアーパッド等)」が27.4%の順となっており、健康保険法等による利用者では、「車いす」が55.6%、「特殊寝台」が51.1%、「入浴補助用具」が27.3%の順となっている。(図7)

図7 日常生活用具の使用状況(複数回答) 平成11年6月



図7−2 寝たきり・痴呆別にみた主な日常生活用具の使用状況(複数回答)
(老人保健法による利用者のみ) 平成11年6月




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