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食品保健部

食品の安全性を確保する

 食中毒の防止に万全を期すとともに、食品に関する各種基準の策定に取り組むなど、私たちが毎日口にする食品の安全性を確保するという重要な施策を行っています。

◆食品の安全性への関心の高まり

 近年、食品流通の国際化は著しく、また国民の趣味嗜好も多様化しており、輸入食品、健康食品など多種多様な食品が流通するようになりました。同時に、ダイオキシンや内分泌かく乱化学物質、食物アレルギーなど新たな問題も発生しています。このように食生活をめぐる環境が大きく変化する中で、食品の安全性に対する関心は高まるばかりです。こうしたことを踏まえ、食品保健部では、食品の安全性を確保し、国民の生命と健康を支えていくため、様々な施策を展開しています。具体的には、食品製造業者等が遵守すべき食品、添加物、残留農薬の規格や基準を定めたり、全国の地方自治体や検疫所を通じて、食品製造施設の衛生管理や流通食品の安全性確保のための監視指導を行っています。
 また、食肉や食鳥肉については、全国の地方自治体を通じて、獣畜や食鳥が衛生的に処理されるように検査を実施しています。
 さらに、食中毒のように飲食が原因となる事故を未然に防ぐために、家庭での予防マニュアルを作成するなど、国民に対し様々な情報提供を行っています。

◆遺伝子組換え食品

 遺伝子組換え食品の安全性確保については、内外の関心が高まっており、以下のような取組を行っています。
(1)適切な安全性審査:遺伝子組換え食品の人への健康影響については、安全性評価指針に基づき審査しています。平成13年4月から、この審査を法的に義務づけることとしており、これにより安全性確保が一層確実なものとなると考えています。
(2)積極的な情報公開:厚生労働省ホームページを通じ、遺伝子組換え食品に関する情報提供に務めています。また安全性審査については、その審議内容や開発企業の申請書類を一般に公開しています。
(3)国際会議の運営:遺伝子組換え食品の世界的な流通の拡大に伴い、その安全性評価等に関する国際的な基準づくりが求められています。我が国は、コーデックス委員会(FAO/WHO合同食品規格委員会)バイオテクノロジー応用食品特別部会の議長国に選任されたところであり、食品保健部はその舵取り役として、国際基準策定に積極的に取り組んでいます。

みかんの検査
▲みかんの検査
コーデックス会議
▲コーデックス会議

◆栄養補助食品

 我が国では、国民の健康に対する関心、知識の向上や食経験に基づく知見の積み重ねなどから、これまで、医薬品として使用されてきた錠剤、カプセル等の通常の形態以外のものも、食品として扱われるようになってきています。
 このような食品は、適切に摂取すれば保健の維持増進に役立つ一方、商品によっては不適切な表示や不適切な方法による摂取などにより、健康を損なうことも考えられます。
 こうしたなか、「いわゆる栄養補助食品の取扱いに関する検討会」において検討が行われ、平成12年3月に報告書がとりまとめられました。
 本報告書では個別許可型と規格基準型の類型を設け、栄養成分の規格、栄養機能等の表示の基準、製造基準等を定めて、正しい情報提供と安全性の確保等を図ることとされており、今後は、これに基づき、具体的な制度整備を進めることとしています。


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