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医薬局

医薬品と医療の安全を求めて

 医薬品・医薬部外品・化粧品・医療用具の有効性・安全性の確保対策や医療施設における安全対策のほか、血液事業、麻薬・覚せい剤対策など、国民の生命・健康に直結する諸問題を担っています。

◆国民の生命・健康を預かる

 医薬品や医療用具の進歩は、国民の保健衛生を格段に向上させてきましたが、近年では、先端技術の急速な発展に伴い、さらに効き目のすぐれた多くの製品が開発される一方、使用方法が難しいものや、時に重い副作用をもたらすものも増加しています。このような中、医薬品等の安全性に対する関心はかつてない高まりをみせています。
 医薬局では、こうした状況を受け、医薬品等の安全性・有効性等を確保するため、治験から承認審査、市販後に至るまでの総合的取組を進め、国民の生命・健康を守っています。

◆有効な医薬品等を迅速に提供する

 医薬品の開発の最終段階である治験については、平成10年4月より、「医薬品の臨床試験の実施の基準(新GCP)」を全面施行し、その科学性・倫理性の確保を図っていますが、一方で、国内の治験の停滞が指摘されていることから、被験者の積極的な治験参加を求めていく体制や治験実施医療機関の体制の整備を図り、治験が円滑に実施されるよう取り組んでいます。
 また、医薬品等の承認審査体制については、平成9年7月に承認審査を専門に行う「医薬品医療機器審査センター」を設置し、3年計画で審査官等の倍増を図るなど、抜本的な体制の強化を図り、欧米と比べても遜色のない迅速な審査を行っています。
 さらに、優れた医薬品を国民に迅速に提供するため、「日・米・EU三極医薬品承認審査ハーモナイゼーション国際会議(ICH)」等を通じ、医薬品等についての規制の国際的な調和を図っています。

「薬と健康の週間」
▲「薬と健康の週間」

◆医薬品等の安全性を追求する

 医薬品等の安全性を確保するためには、副作用等の情報を国内外から幅広く収集し、適切に評価するとともに、迅速に対策を講じ、こうした情報を医療関係者等に幅広く提供する必要があります。このため、様々な安全対策のシステムの構築を進めるとともに、平成11年5月には、インターネットを活用した「医薬品情報提供システム」の運用を開始しました。
 また、複数診療科受診による重複投薬や相互作用を排除するとともに、薬剤師による十分な服薬指導を行うため、「医薬分業」を進めています。

◆医療の安全を求める

 国民が安心して医療を受けることができるよう、ガイドラインの作成など各種の院内感染対策を実施するほか、医療の安全を確保するための施策を進めています。

◆国民の献血による安全な血液製剤を提供する

 献血血液から作られる輸血用の血液製剤や各種の血漿分画製剤は医療上欠かせない貴重な医薬品です。このため、献血の推進、献血血液の有効利用、医療現場における血液製剤の適正使用、最新の科学技術の導入等のための各種施策を進め、血液製剤の国内自給及び安全性確保に取り組んでいます。

献血の推進
▲献血の推進

◆薬物乱用のない社会を目指す

 近年、我が国では、覚せい剤を中心として薬物乱用が大幅に増加し、特に青少年の間にも薬物乱用が広まっており、深刻な情勢が続いています。
 こうした状況に対応するため、平成10年5月に策定した「薬物乱用防止5カ年戦略」に基づき、乱用撲滅総合推進省庁として、取締りの強化、啓発活動の充実、再乱用防止対策の推進、国際協力の推進などの様々な取組を進めています。


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