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医療需要の変化と医療費の動向


我が国の医療保険制度の特徴として、国民皆保険体制(国民誰もが 公的医療保険制度に加入する)、現物給付制(医療機関では一部負担さえ払えばサービスが受けられる)、出来高払制(保険医療機関に対して診療内容と頻度に応じた診療報酬が支払われる方式)などが挙げられます。

このような仕組みの下で、国民皆保険の実現(1961年/昭和36年)以降、高い経済成長に支えられて、全国各地での医療機関の急速な整備と国民の健康水準の向上が実現されてきました。

しかしながら、最近の受療率(人口10万人当たりの患者数)や1人当たり受診日数の動向を見ると、減少ないし横這い傾向が見られます。すなわち、医療需要は受診頻度で見た場合、成熟化してきていると言うことができます。一方で1人1日当たり医療費は年々増加しています。すなわち、国民医療費は、人口要因を除けばいわば1日当たり単価の上昇により増加しています。

以上のことは、医療サービスのコスト(医業費用)や医療機関相互の連携について非効率な点はないかなど、医療提供のあり方自体に踏み込んだ検討が必要なことを示唆しています。

年齢階級別にみた受療率(人口10万人当たりの患者数)の推移
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医療費増加の寄与度の推移
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1人1日当たり医療費の推移
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1医療機関当たり医業費用増加額の内訳の推移
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