医薬品・医療用具産業におけるコンピュータ
西暦2000年問題への対応状況について
1 概要
- 医薬品・医療用具産業において使用される事務処理系及び制御系シス テムに関する平成11年9月30日時点の対応状況について調査を行ったところ(注)、事務処理系システム、制御系システムともに、多くの企
業で模擬テストまで完了又は全て修正済みとなっており、危機管理計画 についても12月までに83%の企業が策定完了予定となっている。
- 注)調査は、医薬品製造業者、卸売一般販売業者、輸入 販売業者、医療用具製造業者、輸入販売業者を対象と して、関係団体(日本製薬団体連合会(傘下6団体抽出)、
(社)日本医薬品卸業連合会、日本医療機器関係団体連 合会(傘下18団体)、在日米国商工会議所医療機器小委 員会、欧州ビジネス協会医療機器委員会)を通じて行
った(回答企業数は878企業)。
2 システムの使用状況
- 事務処理系システムを使用する企業は全体の93%、制御系システムを 使用する企業は全体の44%であった。
3 模擬テスト、修正等について
(1)事務処理系システムの対応状況について
- 事務処理系システムについては、74.1%の企業が模擬テストまで完了 又は全て修正済みとなっている。
また、事務処理系重要システムにおける模擬テストの進捗状況につい ては、75%以上完了しているとした企業が68.2%となっている。
- ○事務処理系システムの対応状況
(2)制御系システムの対応状況について
- 制御系システムについては、65.1%の企業が模擬テストまで完了又は 全て修正済みと回答。
また、制御系重要システムにおける模擬テストの進捗状況については、 75%以上終了しているとした企業は67.7%となっている。
- ○制御系システムの対応状況
4 危機管理計画の策定状況
- 危機管理計画については、9月末時点で33.1%の企業が策定完了、 32.7%が策定中であり、12月までに82.6%の企業が策定予定となって いる。
- ○危機管理計画の策定について
5 その他
(1)社内の取組体制について
- 2000年問題への取組体制については、何らかの形で対応統括部署を置 いている企業が全体の84%となっている。
また、担当役員を置いている企業は52%に上っている。
- ○社内取組体制について
(2)重要取引先における2000年問題対応状況の把握について
- 重要取引先における2000年問題対応状況については、57%の企業が 把握している。
- ○重要取引先の2000年問題対応状況の把握について
6 今後の対応
- これまで医薬品及び医療機器製造・卸・輸入・販売業者における2000 年問題への対応状況をアンケート調査等で把握するとともに、通知及び 自主的総点検表の送付等により2000年問題への対応の周知徹底を図っ
てきたところ。
- 今後は、越年時における不測の事態の発生に備え、各企業における模 擬テストの実施、危機管理計画の策定など事前の対策を一層推進すると ともに、業界団体の協力を得て越年時における医薬品の安定供給体制の
確立並びに緊急連絡体制等の整備を図ることとしている。